月に舞う桜
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◆合計11冊 13. 江國香織『去年の雪』 14. エピクロス『自然について他』 15. 常石敬一『医学者たちの組織犯罪 関東軍七三一部隊』 16. 斉藤章佳、にのみやさをり『性暴力の加害者となった君よ、すぐに許されると思うなかれ』 17. 江國香織『ひとりでカラカサさしてゆく』 18. 宮下紘『プライバシーという権利 個人情報はなぜ守られるべきか』 19. 渡邊渚『透明を満たす』 20. セルバンテス『ドン・キホーテ 前編』 21. セルバンテス『ドン・キホーテ 後編』 22. フランソワーズ・サガン『愛は遠い明日』 23. 櫛木理宇『209号室には知らない子供がいる』
※数字は1月からの通し番号
江國香織の『ひとりでカラカサさしてゆく』と、サガンの『愛は遠い明日』が特に良かった。 江國香織は大学生の頃から好きだ。中にはそんなに好みではない小説もあるが、それでも基本的に信頼できると思っている。信頼できる一番の理由は、小説全体に漂う甘やかな哀しみのある幸福感ではなく、自殺と自殺者に対する眼差しにある。 もちろん、遺された者たちは悲しんだり怒りを持ったりもするのだが、自殺者の思いを理解し尊重する人間もいて、小説の基本的スタンスとして自殺者を責めることはない。それは、各人が親密な関係を築きながらも独立した人間として描かれていることと関連しているのだと思う。
斉藤章佳とにのみやさをりの『性暴力の加害者となった君よ、すぐに許されると思うなかれ』と、渡邊渚の『透明を満たす』はちょうど一年前に買った本だが、やっと読み終えた。
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