月に舞う桜

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2024年05月31日(金) 5月の読書

★合計20冊
70. 三島由紀夫『仮面の告白』
71. 菊池真理子『「神様」のいる家で育ちました 宗教2世な私たち』
72. エミール・シオラン『敗者の祈祷書』
73. 櫛木理宇『死刑にいたる病』
74. 湊かなえ『サファイア』
75. 中畑正志『はじめてのプラトン 批判と変革の哲学』
76. 太田典礼『安楽死 人間にとっての「死ぬ権利」』
77. 安部公房『飢餓同盟』
78. 鈴木エイト『自民党の統一教会汚染 追跡3000日』
79. 中島京子『妻が椎茸だったころ』
80. 荻上チキ『いじめを生む教室 子どもを守るために知っておきたいデータと知識』
81. 綾辻行人『十角館の殺人』新装改訂版
82. 斎藤忍随『プラトン』
83. 櫛木理宇『虎を追う』
84. 須原一秀『自死という生き方 覚悟して逝った哲学者』
85. 町田そのこ『52ヘルツのクジラたち』
86. 櫛木理宇『老い蜂』
87. 田中拓道『福祉政治史 格差に抗するデモクラシー』
88. 染井為人『黒い糸』
89. 湊かなえ『白ゆき姫殺人事件』

※数字は1月からの通し番号

湊かなえに飽きてきたところ、次は櫛木理宇にはまった。
主軸はサスペンスだが、そこに様々な社会問題をうまく絡めている。親による子どもの虐待や搾取、境界知能の人が支援に繋がれず放っておかかれる現実、難病が理解されず、本人が社会生活に困難を抱えること……。
『虎を追う』にトゥレット症のことが書かれていて、ちょうどトゥレット症に関する記事を読んだばかりだったのでタイムリーだった。


2024年05月18日(土) 強迫的に

私は、独りで外食したり長時間外出できる期間が限られている。
自力で上着の脱ぎ着ができないから、上着が必要は寒い季節は無理だし、傘の着脱ができないから、季節にかかわらず雨の日は無理だ。
それなら夏はどうかと言えば、最近の夏は猛暑日が多く、外出先でこまめな水分補給が必要だ。ペットボトルのお茶を飲むこととマスクを外すことはできるが、はずしたマスクを着けることはできない。お茶を飲むたびに、見知らぬ誰かにマスクを着けることを頼むわけにはいかない。そもそも、夏は暑すぎて外へ出る気にならない。家から駅へ行くだけで、ぐったりしてしまう。

そんなわけで、いまは独りで外食できる貴重な期間だ。
無性に、独りでどこかへ出掛けたくなる。
何時間でも、出歩いていたくなる。
ネットで、行ける場所にある店に美味しそうなメニューを見つけると、どうしても食べに行きたくなる。それが、本来ならどうしても食べたいような好物でなくてもだ。
ほとんど強迫的に、出掛けたくなるし、食べたくなる。
今を逃したら、もう二度と行けないとでもいうように、強迫的に、出掛ける。

それが、幸せなことなのか、それとも不幸なことか、よく分からない。
独りで自由に出掛けられるのは幸せなことだが、そういう日がものすごく少ないから強迫的に出掛けざるを得ない人生は、不幸なことではないだろうか。


桜井弓月 |TwitterFacebook


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