月に舞う桜
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2020年12月31日(木) |
こんな2020年の終わりに |
今年一年まるごとなかったことにしてほしいくらいの2020年だったが、そんな中で、一番記憶に残った良い思い出はCoccoの配信ライブだ。 あれは本当に、素晴らしく濃密な時間だった!
今日は大晦日なので(?)、ミスチルの『ALIVE』を聴いている。 人生は一秒一秒が選択で、次の一秒に私は生きることを選択するかどうか分からないけれど、いまこの一瞬は、たしかに生きている。
ばいばい。
2020年12月30日(水) |
【本】平野啓一郎『決壊』 |
平野啓一郎『決壊』(新潮文庫)読了。
年の瀬に、ものすごい小説を読んでしまった。 気軽に感想を書くのは躊躇われるほど。 絶望的に哀しく、でも生の確かな真実が散りばめられている。 生は本質的に孤独で、そして家族というものは、その孤独を癒すどころか、時として逆に孤独を深めもする。
病とは、幸福とは、何か。赦しはありえるのか。
自分を殺すか他者を殺すことでしか、人間社会システムからの〈離脱〉は不可能なのだろうか。別の仕方で、〈離脱〉する方法があればいいのに。
ある登場人物が「産まんかったら、こんなことにならんかったやろう?」と言った。それはおそらく深い悲しみと混乱ゆえなのだが、しかし、その言葉は真実を突いている。 人が人を生み出すこと、それがあらゆる悲劇の始まりだ。
……と、いろいろなことを考えずにはいられず、動けなくなるような小説だった。
ラポール(障害者向けのスポーツセンター)に車椅子ごと乗れる体重計があって、先日久しぶりに計ってみたんですけど、夏より増えていてですね……いや、あの、たぶん、服の重さの違いだと思うんですけどね……うん、そうに違いない!
2020年12月20日(日) |
今年良かった本と映画 |
▼今年読んだ中で良かった本と、今年観た中で良かった映画
・本 平野啓一郎『ある男』 エミール・シオラン『生誕の災厄』 村田沙耶香『地球星人』 村田沙耶香『ギンイロノウタ』 マイケル・サンデル『完全な人間を目指さなくてもよい理由』 中島義道『〈ふつう〉から遠くはなれて』 ユヴァル・ノア・ハラリ『サピエンス全史』 文部省『民主主義』 堀新『13歳からの天皇制』 アルベール・カミュ『ペスト』 青木理『日本会議の正体』 ジェームズ・C・スコット『反穀物の人類史』 高橋秀樹『全電源喪失の記憶』
・映画 『プリズン・サークル』(2020年、日本) 『手紙は憶えている』(2015年、カナダ・ドイツ) 『チャーリーズ・エンジェル(2019)』(2019年、アメリカ)
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