月に舞う桜

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2007年10月31日(水) 先輩としての目と、年下の甘えと

今の職場に入って2年目、気がつけば私にも後輩なんて存在ができていて。
先頭に立って指導する立場ではないけれど、研修の相手をするときだってないわけではなく。
相手が分かるようにものを教えるというのは、自分で覚えて理解するよりもはるかに難しい。
でも、人に何かを教えることは、実は相手のためと言うより、自分のステップアップに繋がることなんだ、と思う。

後輩、でも年上。
そんな彼らに敬語を使われるのは、少なからず居心地が悪い。と言うか、気恥ずかしい。
新卒ばかりの職場なら、こんな気恥ずかしさもないんだろうけれど。

後輩ができても相変わらず一番年下の私は、一番年下であることを武器にして、相変わらずほんのりとした甘え根性が抜け切れない、ような気がする。
仕事の面で甘えているつもりはないんだけれど、何と言うか、休憩時間のちょっとした言動に甘え根性が見え隠れしているのではないかと。
ま、20代のうちは大目に見てもらおうっと。

わずらわしいことは、嫌い。
できれば楽しいことだけ見ていたい。好きな人たちだけに囲まれていたい。
きっとみんなそう思っているはずで、でもそんなことはもちろん無理な話。
無理な話なのは重々承知なので、「できれば」と思うくらいは許して下さいな。


2007年10月27日(土) 私事ではございますが、このたび結婚することになり……って

同級生が結婚したという話を立て続けに聞いた。

あー、私も結婚したいなぁ。
と言うより、結婚退職したい。もっと言うと、「結婚退職のあいさつ」がしたいのだ。退職する日の朝、上司に促されて同僚の前で結婚報告とお礼の言葉を述べたりして。職場のみんなにお菓子なんか配っちゃったりして。

「結婚退職」したいなんて、私も随分つまらない女になったものだと思わなくもないけれど。
でも、いいの。時代遅れでも何でも、今のところは、これが偽らざる私の願望。


2007年10月24日(水) 4℃尽くめのはずが

4℃がプロデュースしているFLAGS Cafeに行った。
この日記でも何度も「4℃が好き」と書いているわりに、私はこのカフェの存在を知らなかった。同僚が「こういうカフェがあるよ」と教えてくれて、ちょうどハロウィンのスペシャルメニューがあるとのことだったので、二人で行ってみた。
揃ってオーダーしたのは、10月だけの期間限定プレート。
内容は↓
・カボチャときのこのパンキッシュ
・ボロネーゼスパゲッティ
・ナッツ入りサラダ
・ドリンク・・・アップルシナモンジンジャー

全部おいしくて、量もちょうど良かったなぁ。特に、パンキッシュに入っているカボチャの甘みとパンの外側のカリッとした部分がGood。一番の目当てはこのパンキッシュだったので、大満足でした。
アップルシナモンジンジャーは、まぁ、その名の通りの飲み物で、シナモンとジンジャーの香りが程よく、一口サイズのリンゴが浮かんでいて食後の口直しにぴったりだった。
ハロウィンメニューを注文した人へのプレゼントということで、帰りにローズヒップのティーバッグをもらった。明日飲んでみる予定。

今日はカフェのほかに、本家4℃のお店に行ってネックレスを買おうと思っていた。
が、しかし、行ったお店は思っていたよりも小さく、品数が少ない。そこそこ気に入ったものはあったものの、いまいち決めかねたので品番だけ控えをもらってお店を後にした。今度、別のもう少し広い4℃ショップに行ってじっくり選ぶつもりでいる。
見た目もお手入れのことを考えても、ホワイトゴールドの方が良い。でも、シルバーなら半額で買える。うーん、悩ましい。

洋服などもあまりピンと来るものがなく、今日は結局300円ショップで手動式シュレッダーを買って帰った。
300円のシュレッダーって用を足すのか? と半信半疑だったけれど、さっき試してみたら意外と使える。家で請求書やDMなどを裁断する程度なら、あれで十分みたいだ。


2007年10月23日(火) 伝説よりも生々しく

2007年10月22日。ちょうど121ヶ月目の、復活。

10年間。17だった私は、27になった。
高校を卒業し、大学で好きなことを勉強し、卒業後もなかなか就職が決まらず、やっと決まった事務職を1年足らずで辞め、カウンセリングに通いながら簿記と産業カウンセラーの資格を取り、作家の真似事もやり、そして今はオペレーターとして働いている。
恋もした。人を憎んだこともあった。死にたいと思うこともあった。大好きな人たちに支えられた。
10年という歳月は、人を多少なりとも変えるだろう。自分を変えることができるだけの、年月だろう。
私は、20代前半に比べて、少し楽になった。

変わっていくものと、変わらないもの。
変わらないものが確かにあり、けれども何かが変わったからこその121ヶ月目なのだろう。

「伝説」と、よく言われる。
でも、私にとっては伝説なんかじゃない。そんな遠い記憶ではなく、もっと生々しく心を揺さぶる。

闘志が湧いてくるのはなぜだろう。
10年経っても私はまだ27で、悪いけど、若い。
40過ぎたおじさんたちには、負けていられない。

ねぇ、貴方もどこかで、見ていますか。
それとも、すぐそばで、暴れていますか。


2007年10月22日(月) ひつじ雲

会社を出てすぐに見上げた空には、無数のひつじ雲が浮かんでいた。
ちぎった綿あめを並べたような、絵本の中みたいな空だった。
家に帰る途中、あっと言う間に空は暗くなり、絵本の世界は終わってしまったけれど。

空を見上げるのが好きだ。空を見上げているときの自分も。

ちなみに、私はひつじ雲とうろこ雲の違いが分からない。もしかすると、今日見た雲はうろこ雲だったのかもしれない。


2007年10月21日(日) ファイル名が(仮)のままで

Another Worldを一点追加しました。


小説のタイトルは、パッとひらめいて決めるタイプ。
あーでもないこーでもない、とあれこれ考えて決めたタイトルは、たいてい気に入らない。

で、あれこれ考えて、それでも何も思いつかなくて決まらない場合はどうするかと言うと……どうするんでしょう。



2007年10月18日(木) 心の奥から大きなものが込み上げるほどの、BIG NEWS

疲れが溜まっているのに明日も働かなくちゃならないから、一週間の中で木曜日が一番嫌い。
その上、今日はオペレーターが少なくて、疲労困憊。へろへろ。
帰り道、どこかの家からカレーのにおいが漂ってきた。カレーライス食べたくなったなぁ。
でも、明日はおうちでキムチ鍋なのだ。

ストレスが溜まると、買い物したくなる。そうでなくても、季節の変わり目は物欲が増すというのに。
今ほしいのは、マフラー、冬物のバッグ、4℃のネックレス、小さなジュエリーボックス、秋〜冬用の薄手のセーター、靴。


へろへろになって帰宅した私の元に届いたのは、思いも寄らないビッグ・ニュース。
飛び上がるほど嬉しい知らせのはずなのに、素直に喜べない自分がいる。
嬉しい。けれども複雑。気持ちの置き所を決めかねているんだ。

でも、本当は、単純に手放しで喜べばいいのかもしれない。
また貴方の声が聴けるなら、ただそれだけで、ほかには何も言うことなんて、ない。はず。


2007年10月14日(日) 目が悪い、運も悪かった

先日、9月に受けた健康診断の結果が届いた。
健康状態に問題はないものの、「視力を矯正してください」だそうな。「ありゃりゃ」と「やっぱりなー」という気持ちが半々ってところでしょうか。
今回の健康診断では聴力検査をやらなかったけれど、事前にもらった検査項目一覧に「簡易聴力」というのがあったことを検診から帰ってから思い出し、「本当は必要なのに、検査項目を飛ばして帰ってきちゃったか?」と、実はひそかに心配していた。
で、結局どうだったかと言うと、届いた診断結果の聴力欄には「会話に問題なし」と記載されていた。
こちらが知らぬまま、医師との面談が簡易聴力検査を兼ねていたらしい。「簡易聴力」って、そこまで「簡易」だったんか!


今日は、毎年12月に大阪城ホールで行われる「サントリー1万人の第九」コンサートのチケット争奪戦に参加した。
朝10時から家族総出で電話をかけまくるも、まったく繋がらず。
繋がったときには「ご希望の公演は、予約枚数を終了しました」のアナウンスが空しく流れた。
3つのチケットセンターすべてで完売したことを知ったのは12時前だった。
こんな時代に、ひたすら電話をかけるというアナログな手法を久しぶりに経験した。まぁ、本気で取れるとは思っていなかった一方で、「もしかしたら」という期待もあって、なにげに大阪行きを計画していたんだけどなー。
一生に一度は行きたい「1万人の第九」。
あー、誰か譲ってくれないかなぁ……。


2007年10月10日(水) 秋はバラードの香りで

秋になると毎年同じようなことを書いている気がするけど、今年も金木犀の香りがやって来た。
朝、トイレの窓から、その強い香りが入ってきた。トイレで金木犀の香りが漂っていると、まるで芳香剤を置いているみたいだ。
金木犀の香り、嫌いじゃない。どちらかと言うと、好きだ。でも、あまりにも強くて甘いので、むせそうになる。
遠くから香ってくるのがちょうど良い。会社の行き帰りに金木犀の前を通らなきゃならないんだけれど、そのときも、むせそうになる。
自然のものって、人工物よりもよほど強烈で人工っぽいことがあるんだなぁ。

話変わって、私は大塚愛の歌い方があまり好きじゃない。でも、曲自体は結構好きだ。特にバラードが。
それで今は、毎日毎日『クムリウタ』が頭の中で流れている。
つらいことなんて何もないのに、呪文みたいにひたすら頭の中で「曇り空、泣くな」と繰り返している。着メロにしてしまいそうなくらいだ。
あーでも、カラオケに行くと、例えば失恋したばかりのときは元気な歌ばかり歌って、物事が上手く行っているときは切ない曲を歌うようになると聞いたことがある。最近ちっともカラオケに行かないので、自分の場合がどうだか分からないけれど。
何もかもが上手く行って絶好調! というわけではないにしろ、とりあえず平穏な毎日。だから、安心して『クムリウタ』が回っているんだろうか。


2007年10月08日(月) キミの出番だ

そりゃあもう、本当に久しぶりにWordを開きましたがな。

いつも、始めにあるのは言葉じゃなくて風景なんだ。
私の頭の中に広がる風景をスキャンして、言葉に起こしてくれる機械なんてないのかなぁ。
ま、そんなものがあったら楽しみが半減しちゃうんだけど。


2007年10月07日(日) 運命に似て

運命というものを、私はあまり信じない。
でも、「このタイミングで、出会うべくして出会ったんだな」と思うことはよくある。少しでもタイミングがずれていたら、今とは全く違う結果になっていただろうと思うことが。
友人、同僚、過去の恋人、恩師、私を取り巻く様々な人たち、職場環境、身の回りのもの……etc.
「いつ、どんなふうに出会ったとしても、今と同じ関係を築くことになったはず」とは思えない。
小学校からの友人も大学時代の友人も、それぞれにその頃出会ったからこそ友達になったのだ。出会う時期が違っていたら、今のような気の置けない関係になっていたかどうか分からない。

私が使っている電動車椅子は、他のものに比べてかなりコンパクトで小回りが利く。このタイプは、私が大学に入る年の1月か2月に当時の厚生省の認可が下りた。私は大学入学を機に電動車椅子を使い始めたから、認可からわずか2,3ヵ月後のことだ。
もし、私が1年早く生まれているか、認可が1年遅ければ、私は別の電動車椅子を選ばなければならなかった。車椅子の大きさや性能の違いは、私の大学生活に少なからず影響を与えただろう。

それから、今の職場。
私が勤めているコールセンターは、去年の2月に立ち上げられた。新聞の「障害者向け求人特集」にオペレーターの求人が掲載されたのは、私がやっと2度目の就職活動をする気になった直後だった。
家から徒歩で通うことができ、物理的にも車椅子で働きやすい職場環境。
もし、センターの立ち上げが1年遅ければ、私は電車通勤しなければならない別の職場を見つけて、就職していたかもしれない。それで、通勤に疲れて、またも長続きしなかったかもしれない。もし、求人掲載が少しでも早ければ、私の方の準備ができていなくて目に留まらなかっただろう。

私が出会い、よい関係を築くことのできた人やもの、環境。それらは何とも絶妙なタイミングで私の前に現れ、そういうとき、「私は本当に恵まれているなぁ」と思う。
私がそのタイミングを「運命」と呼ばないのは、「最初から決まっていたこと」と思いたくないからだ。
私や、私を支えてくれる人たちのこれまでの道のり、あらゆる時点での選択が、良き出会いを呼び寄せたのだ。
運命に似て、でも運命よりももっと能動的に掴み取った出会い。


桜井弓月 |TwitterFacebook


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© 2005 Sakurai Yuzuki