こんな一日でした。
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夜中、寝苦しくて目が覚める。3時だ。 眠ろうと思っても、寝付けなくていやな時間を過ごした上に、重たっ苦しい朝が来るに決まっているんだ。ええぃ、だったら…と、起きてみた。 時間がないのだから、眠れないならこれ幸いに制作をすれば良いだけのことだ。昨日発売になったばかりの、小田さんのアルバムをかけてみる。夜中に、思春期の少女のように、優しげなラブソングを聴くのも良いものです。
…と、そこに我が家の愛娘犬が起きてきた。不思議そうに私を見て「お布団は?」と言っている。私が絵を描き始めたので、彼女は縁側から明けゆくお外を眺めたり、てこてこ来て、絵のそばに寝ころび、見るともなく私を見ている。
CD一枚分とちょっと、制作したらやっと眠る気になった。私が筆を洗うと、愛娘犬は、ちょこんと座って、やや難しい顔で様子を伺っている。私が寝室に戻ろうとしたら、先回りして「お布団でしょ」と、笑う。「お布団だよ」と答えると、ちょっとお尻をもりっとさせて「♪」と弾む。私のベットに潜り込んで私の腕の下に頭を押しつけている。
彼女なりに、共に何かした気持ちでいっぱいらしい。 なんとなく、ありがとう、と思う。
先日、地元新聞の取材を受けた。アトリエで、制作中の「ふり」をした私を取り上げてくれた。当日まで、てっきり作品中心の扱いだと思ったので、スッピン&ユニクロコーディネートでありました。 「アトリエの床はコンパネです。床が抜けたので自分で貼りました。天井にビニールシートを貼っているのは、雨漏りがするからではなくて、冬寒すぎて、ストーブをいくら炊いても熱が逃げるので、天井を低くしたんです。」などと説明していると、カメラマンさんが「あ、画家さんは結構こういう仕事部屋の方、多いですよ。ガレージの隅とか」と…。 ええ、まぁ、実際、ガレージみたいなものです。
記事は河北新報、宮城県内版6月9日夕刊と、県外版6月10日朝刊に載ります。県内にお住まいで、朝刊のみ購読されている方には届かないそうです。
村上龍の「半島を出よ」は、思ったよりもはるかに笑える。そうか、青春群像でもあったのか、と思う。 物語は一筋だが、大きく分けて二つの視点で進んでいく。殺人や暴力に対する抑制の利かない日本人の少年達(中年を含む)の個々人の視点と、北朝鮮特殊工作員達の純朴で、画一的な視点、その対比が面白い。どちらも、尋常ではないが魅力的で、暴力に冴えていて、もの知らずで純朴。一番恐ろしいのは、そういう者達なのかもしれないが。
生ぬるいあなたをはき出そう、とUAは歌ったが、これは聖書に出てくる言葉。カトリックの作家、遠藤周作は、「白い人、黄色い人」でそれを書いた。しかし、彼は近代の人だから、黄色い人の中に、確信や絶対をもつ人間達がいると前提には出来なかったのだろう。西洋と東洋という分け方で、語られなかった多くの黄色い人々を、もっと知りたいと、私は思う。
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