しろにじ創作倉庫



わがままを言えたら

2005年12月26日(月)


真夜中に今でも
鳴らない電話を待っている
ベッドの端 一人で膝をかかえたままで

誰かを好きになったけど 本気で愛した人はいない
渇いた街の心地よさ 戦うことも忘れたよ

深入りするのは嫌なくせに 孤独を怖がっている
横目で誰かの姿を追いかけて 
真正面から見つめることを避けてきた

そうだよ 俺たちは
誰もが同じ罪を背負ってるのさ

息をしているだけで 理想は砕け散って
やせていくばかりの夢を
この場所で見ているしかないなんて

こんな俺に 夢見てた日々は切なすぎる
いつまでも いい子のままじゃいられやしない

思い出は時に甘く 時に痛く
俺の胸を刺していく

だけど ただひとつ願うこと
輝きの向こうへ去っていった
あなたにあの日の俺を忘れてほしくない


野生時代

2005年12月15日(木)


あの頃の僕たちはまだ牙を持っていた

飼い犬になるのはまっぴらで

自由だけが欲しかった

傷つけることも傷つくことも

臆病さの裏返しだとは思わなかった

いつから牙をなくしたんだろう

いつからジャングルを怖れるようになったんだろう

僕たちは檻の中で従順さを仕込まれる

あの頃の僕たちはまだ野生を知っていた

いつからこんなにひ弱になったんだろう

月の夜の遠吠えも危険な狩りも禁止された

物わかりのよすぎる大人たちが

牙の無い狼を大量に野に放して

野生の血を忘れさせて

ジャングルで生き延びなさいと教えたんだ


いざっていうとき

2005年12月12日(月)


普段は何もしないけど

「いざっていうとき」には頼りになるよって

あなたは言うの。

でもね

人生で「いざっていうとき」はそんなに多くないよ。

それより普段の生活で

洗濯でも掃除でも料理でも

手伝ってくれる人がいいと思うのだけど。


いつか辿りつけるように

2005年12月08日(木)

居心地のいい場所で

幸福に一生を終えられる人は多くない

誰もが旅をして

心に隙間をかかえて

それを埋めるために何かを探し求めている


もしも君が自分の居場所を見つけた

幸福な旅人の一人だったら

君は他の旅人のために祈ってくれ

道しるべにそっと書き残しておいてくれ

どんなに小さくとも希望を捨てるなと


アナタの素直

2005年12月03日(土)


もう少し素直になったらどう?


アナタの望む 素直 と

あたしの思う 素直 はいっしょじゃなくて

どっちの素直がいいか悪いかなんて

大事なのは

そんなことじゃないけど

それは誰にとって都合のいい 素直 なの?

そうやって理屈っぽいことをこねると

またアナタは不機嫌になるので

とりあえず今日のところは

アナタの素直を使っておく

けど、いつまでもそうだと思わないでね


一人にして

2005年12月01日(木)


メールの返事は即レスで

休日は合わせなきゃいけなくて

いつでもアナタのコト最優先で考えて

いつでも返事ができる場所にいなくちゃいけないの

そんなのって疲れちゃうよ

束縛は愛と同義語じゃない

一人になりたい夜もある

 < 過去  INDEX  未来 >


ZAZA [MAIL] [HOMEPAGE]

My追加