読書記録

2026年05月29日(金) 天山の小さな春 / 曾野 綾子


内容紹介 人間の闇を冷徹な視点で見据え、人生の明暗を浮き彫りにしていく初期の短篇に後期作品4作を加えた貴重な7作品を収録。作家生活70年、曾野文学の新たな魅力に迫る短篇集。

 「白鷺のいる風景
 1970年代に執筆した、夫・三浦朱門とともに韓1970年代に執筆した、夫・三浦朱門とともに韓国で開かれた国際ペン大会に出席した時の出来事

「 四百米」
生と死の風景を冷徹な視線で描き切る

 「鮭の上る川」
初めて参加した海外旅行

 「ミント・ティの匂い」

 「生活者たち」

 「無口」
飄々とした町医者が背負った凄絶な過去
コンゴ民主共和国で若い頃に体験したエボラ出血熱の生々しい語り

 「天山の小さな春」
シルクロードで出会った人生の深い悲しみに触れた表題作















2026年05月23日(土) 物語を売る小さな本屋の物語 / 鈴木 潤



 三重県四日市市で1976年に開店した子どもの本専門店「メリーゴーランド」。四日市生まれの著者は幼少期から親しんだそのお店で、アルバイトとして働き始める。店舗での仕事、日本中、世界中を飛び回る企画の仕事に奮闘するなか、ある日突然、初めての支店である「京都店」の店長に抜擢される。期せずして手に入れたはじめての「自分のお店」、縁もゆかりもない京都での暮らし。突き動かされるように仕事に取り組んできた著者が今に至るまでの道と、仕事について考えることを、てらいのない素直な筆致で綴る一冊。



2026年05月18日(月) 虚な聖域 / 松嶋 智佐


 
 梓凪子の調査報告書


 14歳の誕生日の二週間後、梓輝也は百貨店屋上から転落死した。梓凪子は葬儀の場で、姉であり輝也の母の未央子から、死の真相を調べてほしいと依頼される。遺書はないが、警察は自殺と判断していた。因縁を抱え警察を退職し、調査会社で探偵をする凪子は、困難な調査に乗り出す。訪れたのは、学校という名の�狎三茘瓠�


 聖域であるはずの学校で現役教師による薬の密売
実際にいじめはあったけれど、輝也の死はそれとは関係なくまして自殺でもなかった
一人で息子を育てていくと決めた未央子は、認知はおろか養育費さえも要求していなかった
父親とされる人物の死が迫って 遺産相続を狙った親族による殺人というどんでん返し






2026年05月12日(火) 迷宮 / 中村 文則


 密室状態の家で両親と兄が殺され、小学生の少女だけが生き残った。迷宮入りした事件の狂気に搦め取られる人間を描く衝撃の長編。胎児のように手足を丸め横たわる全裸の女。周囲には赤、白、黄、色鮮やかな無数の折鶴が螺旋を描く――。都内で発生した一家惨殺事件。現場は密室。唯一生き残った少女は、睡眠薬で昏睡状態だった。事件は迷宮入りし「折鶴事件」と呼ばれるようになる。時を経て成長した遺児が深層を口にするとき、深く沈められていたはずの狂気が人を闇に引き摺り込む。善悪が混濁する衝撃の長編。



人にあまり言えないことの一つや二つ内面に抱えているのが人間だと思う。無理に明るく生きる必要はないし、明るさの強制は恐ろしい。さらに言えば、「平均」から外れれば外れるほど、批判を受ける確率は高くなっていく。
 そんな面倒な時代かもしれないけど、小説のページを開く時くらいそこから自由になれるように。共に生きましょう。

                  著者 文庫解説にかえて









2026年05月10日(日) ・・・・・(母の日・所感)


 余りにも情けなくて。。。


趣味でただただ自己満足の編みものしてる

この春 中学生になった下の孫が毛糸で何か作ってほしいと言ったので、いろいろ考えてポケモン大好きだからピカチュウの編みぐるみを作った
編みぐるみは顔の表情が難しいので正直 苦手だ
でも試行錯誤して何とか ピカチュウとヤドンを編んでみた
不出来な仕上がりに まるで試験の合格発表でもされるような思いで孫に渡した
「フン」と鼻で笑われるだろうと思っていたのに
「わっ、もっとほしい。毛糸ある?」って言う

せっかく作ってくれたんだからお愛想でもしとこか、という雰囲気でもなく素直に喜んでくれたみたい
私の方がうれしくて喜んでる
お嫁さんからも「ありがとうございます」とのラインもきた

だのに、だのに
娘がピカチュウのことは中国のバッタモンよりひどいし
ヤドンはまるで豚だとSNSにポストしてる

こんなふうに親を笑いもんにする娘と
素直によろこんでくれる孫と、、、
余りの違いに情けなくてここで愚痴吐いてます

きょうは 母の日だよ
母をSNSで笑いもんにするのが あんたの母の日のプレゼントなんか!!!







2026年05月08日(金) 嵐をこえて会いに行く / 彩瀬 まる



 古い友人。遠くの恋人。業界を去った恩人。すれ違う家族。途切れかけたつながりを、どうしたら取り戻せるのか。大切な誰かの存在に気づかせてくれる5つの物語


こういう時代だからこそ、会いたい人には会っておく
たいした用事などなくても、会いたいと思ったのなら会いに行くことだ



 深く深呼吸し、藍井は顔を上げた。セピア色の、若い写真しか残さなかった二人の作家を静かに見つめる。決して
長いとは言えない人生で、白く清らかな砂浜のような、輝く銀河のような作品を世に送り出した二人。五十代の啄木や、六十代の賢治が存在したなら、いったいどんな作品を作っただろう。









2026年05月05日(火) 長いお別れ / 中島 京子



 帰り道は忘れても、難読漢字はすらすらわかる。
妻の名前を言えなくても、顔を見れば、安心しきった顔をする――。

 東昇平はかつて区立中学の校長や公立図書館の館長をつとめたが、十年ほど前から認知症を患っている。長年連れ添った妻・曜子とふたり暮らし、娘が三人。孫もいる。

“少しずつ記憶をなくして、ゆっくりゆっくり遠ざかって行く”といわれる認知症。ある言葉が予想もつかない別の言葉と入れ替わってしまう、迷子になって遊園地へまよいこむ、入れ歯の頻繁な紛失と出現、記憶の混濁--日々起きる不測の事態に右往左往するひとつの家族の姿を通じて、終末のひとつの幸福が描き出される。著者独特のやわらかなユーモアが光る傑作連作集。


 長いお別れ  =  ロンググッバイ





2026年05月01日(金) シルバー川柳



 いまが幸せ 編


 介護って される側は なお辛い

 まあええか と考え直すと 生きやすい

 本心を 笑顔に包む 老いの知恵

 ひざ痛め 腰かけトイレ 楽だなぁ

 かけ直す 友より尿意 優先す

 血圧は あればいいんだ 高くても

 朝寝して 昼寝も少し 夜も寝る

 何箇所も リフォームしたい わが体

 頻尿や 開けっ放しの トイレかな

 目の検索 Cと答えて 笑われる

 墓地墓地と 誘うチラシで 鶴を折る

 ストレスを ゆっくり流す 湯舟かな

 長生きも 人によりけり 楽も苦も

 置き忘れ メガネよ 返事しておくれ

 老いたるは 前に後ろに 現れり

 加齢では 鏡ゆっくり 見てはダメ

 



 死にたいと ほざいた口で 飯食らう(自作)











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