2013年09月22日(日) |
言い残された言葉 曽野 綾子 |
アフリカなどの僻地へ行って自ら世界の本当の貧困を見てきた人の辛口エッセイで、私のようにぬるい温泉に浸かっているような日常を過ごしている者には読むのにチト、エネルギーがいるような本だ。
私の覚書として裏表紙の紹介は以下の通り。 「日本人はもう少し苦労人にならなければならい。日本人は賢い国民なのだ。教育程度も高い。しかし決定的に欠けているのが、矛盾に満ちた現世とのかかわりの中で、善も悪も体験しつくした大人になるという過程である。食卓の崩壊、自己責任の欠如、教育の欠陥・・・。いまこそ伝えたい、すべての日本人への峻烈なメッセージが詰まった一冊。」
常にぶれない強い信念を持ち、歯に衣着せずはっきりとものを言う姿勢は見習いたいものだ。 時代とともに失われてきた日本の良さ、家庭の本来あるべき姿を改めて考え直す機会にもなる。 世間でもてはやされていることには、たいして疑問も持たずについ迎合してしまいがちであるが、皆が良いと思うから良いのではなくて、自分の頭でしっかり考え、事の善し悪しを判断できる姿勢を身につけなければならないということなのだ。
そして・・・私への伝言のように感じた『復讐の方法』の中の一文。
母を殺したいと言う青年に 1、耐える 2、親を捨てる
それがだめなら 3、殺す とならないで「自分を迫害する者のために祈りなさい」と説く。
『殺すどころか、どんな親でも捨てない時に、お前は初めて偉大な人間になるのだ』と簡単に教える教師が、なぜ出ないのか不思議である。
娘はこの本を読んではいないだろうけれど、結果として 2、の 親を捨てる 選択をした我が娘・・・
…頭が混乱してるよ。
|