暫く前から癌で闘病生活を送っていた伯母が いよいよいけなくなった・・と 実家の父から連絡が入った。
意識はうつらうつらだけれど残っているそうだ。 痛みを無くす処置はとられているので それは救いだと思う。
明日、 伯母に会いに病院に行ってくる。
今日は 眠れそうにない。
倒(こ)けつ転(まろ)びつ 日々を生きています。
情けないくらいにいっぱいいっぱいなので 大切に抱えていたものまでも ポロポロと指の隙間からこぼしてしまって 泣きそうになりながら それでも振り返る余裕もなく。
もつれる足を励まして 泳ぐような手で空気をかき分けかき分け。
それでも
こんなわたしと 繋がっていてくれて ありがとう。
細い細い糸を 握ってくれて 手繰り寄せてくれて
返事を ありがとう。
ありがとう。
ゆうなぎ
生きることも 死ぬことも 怖いヨワムシ
わたし。
ゆうなぎ
夢を 見た。
あの日を思い出すような夢。
亡くす夢。
突きつけられる 寂寥感と 喪失感と に
わたしは・・・・・。
その人が この世界に 存在しなくなるという 重い 重い 事実は
たぶん 現実にそうなって初めて 真実(ほんとう)に理解できるものなのだと思う。
どんなものであっても それは たったひとつだけで
どれだけ似たものでも その心の欠けた部分は填まらない。
新しく心の一部となっていくとしても それは別の大切なもので それもまた たったひとつだけ。
目が覚めて
降り続いている雨の音を聴きながら
ああ そういえば 明日はあのひとの命日だった と
だから思い出して欲しくて 寂しがって あんな夢をみせたのかしらん と
仏壇の前に座って 線香をたて 手を合わせて そっと目を閉じた。
雨はまだ 止みそうにない。
ゆうなぎ
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