出逢った頃のような、
熱い言葉が欲しいときもある。

体が切なくて、
眠る彼の横にもぐりたいときもある。


叶わない夜はイライラして、
気持ちを素直に言えなくなった自分が嫌で、
涙が溢れることもある。


それでも彼を困らすのは嫌なので、
笑顔を増やしたら、
久々に、彼から感謝の言葉をもらえた。


「お前のおかげで、
世界一可愛い赤ん坊がやって来た。
よく頑張ったな」


隣で秀がニッコリしてくれて、
私が欲しかったものは違うはずなのに、
不思議と心から嬉しくて、幸せで、
久々に、彼に素直なキスをした。

2ヶ月近く日記を更新せず。
時間がないわけではないけど、
昔のピークのころを思い出すと、
あぁ、
やっぱりあの頃は辛かったから、吐き出したかったんだな、と。


世間はバレンタインだけど、
ある意味関係なくて暇なので、
久しぶりに昔のことを思い出してみたり。
そしたら…感動した。
だって…
寺島との最初は、あたしの片思いだったなんて。
すっかり忘れていたし、今は出来ないな、って。


片思いをして、辛かったから離れて、
でも叶って、幸せで…
それからいろいろあったけど、
もう7年も前になって、だんだんと色褪せて、
何を言われて喜んだか、何を言われて泣いたか、
どんなキスをしていたか、どんなふうに抱かれてたか、
何も思い出せなかった。
まったく同時に、彼をどんなに愛していたかも、思い出せない。

浮かぶのは…どこにでもいる制服姿の、カップル。


気がつけば…あたしは息子を抱いていて、
あたしの味噌汁を飲む優ちゃんを見ている。


彼を愛している。泣いてしまうくらいに。
彼が知ったら驚くだろうほどに。
ただ…愛され慣れた彼は時々つまらない。
悔しいから、夢を持っている。
中身は秘密。

悔しいから、意地悪を覚えた。
彼が言い出すまで、チョコは出さずにいよう。


ねぇ、好きって言って。
素直にそう言えなくて、言いたくなくて、
気分だけは、片思い。

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