タダの日記<お父さんの日常生活>
タダ



 闘病記 続き

ヲッフォッフォ・・病気って良いモンだぁ・・
嫌いなリンゴも好きになる。番茶をたっぷりかけたウナチャ・・・銀座の○○のショートケーキ・・・なだ万の卵焼き・・・竹葉亭の鯛茶・・・煉瓦亭のカツサンド・・・玉木屋のアサリの佃煮・・・千疋屋のメロン・・・コハダと穴子のお寿司・・・資生堂のハヤシライス。病気になれば我が侭言い放題。天國のかき揚げどんぶりも追加しておいて。
母ちゃん、もし死にそうになったらこの日記をメモしておいて一同に並べてね・・・なんて今は云えるケンド、全く食い気も呑み気も色気もなし。湯たんぽ抱えてウツラウツラの一日。
母ちゃん、腰が痛いから少し揉んで・・痛っ!・・病人なんだからもっと優しく・・そうそう良い気持ち・・なに?腕まくりして何すんの?肩、背中、足も?やめて!おいら死にそう。何?お勘定?「アタイはプロよ。いくら亭主とは云えタダでは出来ません」「おいらタダ。第一、肩とか足なんて注文した覚えはございません。押し揉みだぁぁ。押せば命の泉湧く、ナンチャッテ」とまぁこれは作り話だけんど、いつもの母ちゃんなら言いかねない。でも今日は病人メニューで本当に良い気持ちだったよ。母ちゃん居れば医者いらずナンチャッテ。いつも病人メニューでお願いね。
インターフォンで、、、
母ちゃん何してるの?下でテレビ見てるの?フ〜ン。何々、父ちゃんが病気だと静かで良い?フ〜ン。母ちゃん何呑んでるの?焼酎のお湯割り?フ〜ン。おいら明日に控えて寝るからね熱い番茶をお願いね。ところで今晩は剛と二人で何食べた?何?鰻丼!嘘?殺すよ。
一時間たってもインターフォンが鳴らなかったら、チットは心配してね。そんじゃお休み。

朝ぁぁぁ、でもいつもの朝とちょっと違う。ギシシ、メリメリ体が痛い。
サラリーマンの気合いだぁぁ。股引穿いて髭剃って珈琲飲んで朝飯抜いて出勤だ!行ってくるよ母ちゃん・・へ?足が真っ直ぐ前に出ねぇ。へ?オイラ歩いてるの?オイラの足はどこ?こりゃやんべぇ。10メートルほどヨタヨタして後ろを振り向いた。母ちゃんの顔を見た。オイラやっぱ今日休む。回れ右!ヲッフォッフォ普通に歩けたでよぉぉ。


2005年01月31日(月)



 闘病記

朝ぁぁ、、、おんや?いつもと違う朝ぁぁ、、頭重いなぁ。昨晩のブラッディマリが効いたのかな?食欲も無いな。少し寒いからコタツに潜っていよう。

雨の降らないうちに少し走ろうか、と母ちゃん。
何か疲れているから明日走ろうよ、明日の方が天気良いみたいだから。今日は庭の掃除をした後、コンピューター屋へ買い物に行くよ。
この会話にふと気が付いた。雨以外の休日は寒かろうが暑かろうが、そわそわと自転車整備をするのに、今日に限って何故だ?きっとオイラ・・病気なんだ!?それも重病に違いない!?腰はびりびり痛いし寒気がひどくなってきたし、出された銀座の何とかプリンにも全く興味がわかない・・・オイラ、ヤッパ重病だ!?恋の病なんかじゃない。正真正銘の病気だぁぁぁぁ。

「母ちゃんバレンタインデーっていつ?」
「14日よ、何故?と・う・ち・や・ん・・?」
オイラが今死んだら、用意されているチョコは誰の処に行くんだ?あぁ又武蔵と剛に食われる!!!考えていたらよけいに頭が痛くなってきた。
「母ちゃん、オイラ病気。死にそうだから二階で寝てるよ。一時間物音が聞こえなかったらその時は・・・」
母ちゃん「ヲッフォッフォ」と、全くオイラの異変に気が付いた様子がない。
<続く>


2005年01月29日(土)



 酒の上での・・・・・

お昼過ぎ、会社のPCに母ちゃんからメール。
「今日遅くなるんだよね」
へ?オイラなんも予定無いケンド、帰っても晩飯にありつけないって事?それともお父さんに早く帰って来られたらまずい訳ぇぇ?
そりゃ一大事。即電話。
「何も用事ネェですよ。母ちゃん!オイラに帰ってくるなって事」電波状態が悪くてプツッと切れた。

だだ今、帰ったよ。さっきのメール何なのよ!
「お父さん、昨晩ベロベロに酔って言ったこと覚えてる?」
「いやナンモ・・・」
「社長が可哀想で可哀想でオギと二人して男泣きしたって言ったよね・・・」
「ウンそう言えば・・・」
「それでオギと二人で今晩社長を励ます会をするって言ったよね」
「ウンそう言えば・・・」

翌朝、
「オギさん、社長を励ます会のこと覚えてる?」
「昨日ね、奥さんに電話していたでしょ。その時思い出したのよ。そう言えばもしかしてぇって、、、そんなこと言ったかなぁって、、」
「オイラね、母ちゃんに言われるまですっかり忘れてました」
「お父さんがそのことナンモ言わないからいつものことかって・・・オイラ達ってすごいいい加減な社員ね」
「そうそう・・」
「社長の奥さんも呼ぼうって言ったの覚えてる?」
「イヤ全然・・」
「勘定はオイラ達で持つって言ったの覚えてる?」
「イヤ全然・・」
「オイラ達って酒飲むと気ぃでかくなりますね」
「そうですねぇ・・・」
「もしかしてどえらいこと誰かに約束したかしら?」
「以前○○さんに高級バーに連れて行くと約束していましたよ。それと××チャンには寿司だって!△△君にはモンジャ食い放題って!」
「ウッソ!」


2005年01月28日(金)



 お昼の銀座通り

「今日はテレビの街頭インタビューが多いですね」
「少しゆっくり歩きましょうか・・・もしかしたら声をかけられるかも・・・○○テレビですが今の政治について一言、」
「へ?オイラ達にですか?それはないでしょう。××テレビですが、今日のお昼は何を食べましたか?・・・せいぜい我々の風貌から言ってこれが関の山ですよ」
「それでも良いですよ、テレビに映れば、、、イェェ〜母ちゃん見てるなんちゃって」
「あそこでインタビュー受けてる女性、かなりの美人ですね」
「ディレクタの好みじゃないの?・・ケケケケ」
「最近の若い人はカメラ向けられても堂々としてますね」
「もしかしてディレクタの彼女じゃないの?・・ケケケケ」
「インタビューアーの好みで選ばれるとしたら、私たちにインタビューする人ってどんな人でしょうかね?」
「ま、想像するにぃ、若い女性で渋いお父さん好みでしょうね」
「オカマって事はないでしょうね?」
「マ、それも好きずきでしょうね。」
「通行人のお嬢さんに聞いてみましょうか、、オイラ達ってシブイですか?か?か?」
「はい、シブイと思いますよ。何故なら渋すぎてカラスにも食べられず皺々に成るまで生きていられたんじゃないですか?か?か? ところで何食います?」
「いつものラーメン屋に行きましょう」
「ヤッパ、渋くネェですね、我々は・・・」

2005年01月25日(火)



 共有パソコン

家の中に多くのPCがゴロゴロしていてもしょうがない。ちょうど会社でハイスペックのPCを欲しがっているから売ってしまおうか。売ったお金で家のテレビを5.1サラウンドにしようか?ねぇ?母ちゃん、良いアイディアでしょう?母ちゃんは良いよ、好きにしな。ホンジャ好きにさせてもらいます。オイラのPCを処分してその代わり居間の環境を整える。これぞ亭主の鑑。
だが待てよ・・・オイラのポータブルを売ってしまうとテレビ見ながらカチャカチャするマシンは母ちゃんのポータブルを使うわけ?フ〜ム・・・アタイのPCを使いにくくしたら怒るよ!ジロ〜リ母ちゃんの怖い目線が今から想像できる。でもさぁ母ちゃん、オイラサラウンドにしたでしょ?アタイはテレビ見ているシマなんて無いのよ、と母ちゃん。
そしてもし共有したら:母ちゃんメール来たよ。だぁれ?このシト・・なになに?ウッソ!カァちゃん!オイラという素晴らしいお父ちゃんがいるのに!ウッソ!・・・と、まぁこんな具合には成らないだろうケンド、母ちゃんメモリ足りないよ。買いな!誰が?もちろん父ちゃん・・
いろいろ考えたけんど、やっぱPCの共有って無理があるかなぁ。5.1サラウンドの他のゲット方法考えよっと。

2005年01月23日(日)



 電気カミソリ

「珈琲、小さいサイズ、持って帰ります」
「はい、ショートドリップお持ち帰りで。本日は○○ブレンドでございます」
この○○ブレンドってヤツ、お父さんは未だに良く聞き取れない。その○○ブレンドを片手に会社の階段をヒョコヒョコ下りる。隣のつんつん頭の社員とすれ違った。おや今日は早い出勤ですね。何となくヨレヨレね。昨晩飲み過ぎ?
お父さん、デスクに珈琲置いて、愛ちゃんトイレに行くぞ!いや間違い、さぁトイレに行くぞ!
あれ?トイレから変な音。ジージージー。なに?
さっきのつんつん頭が歯ブラシ片手にひげを剃ってる。器用なヤツ。もしかして君ぃぃ、あ・さ・が・え・りぃぃ?ヲッフォッフォ。

昨晩、中国製の電池式シェーバーを剛に買ってきた。今時電池式も珍しいが、こんなでかい音のするのも珍しい。
「これどうやって使うんすか?血ぃ出ませんか?」と不器用な手つき。
髭濃くてもまだまだ子供。社会人になったら毎日死ぬまで剃り続けなければならないのだよ。新幹線のトイレでも、会社のトイレでも・・・今から練習に励みなさい。無精髭は女性に持てないよ。



2005年01月22日(土)



 ボケ

明日は金曜日ですね。ここの最終日は今のところ月曜日ですね。忙しかった・・・って嘘です。閑でしたって言うのも嘘です。じゃ何?サボっていました。若い人に仕事を回して、適当に相槌打って、ぼけっとモニタを見ていました。いつもの時間のいつもの電車でいつもの席で居眠り通勤。怠惰な毎日です。
こんな時って何も思いつかないし何も書けないですね。
少し鬱ですかね・・・・・

オギさんは向かいの席でせっせとキーボードしてます。
「忙しそうですね」
「いやぁ、温泉でも行こうかと思って安いところがないかと探しているんですよ・・」カチャカチャ
「そうですか・・・腹すきましたね・・・今日は何を食べますか?」
「まだ二時間もありますよ。ゆっくり考えましょう」
「昨日は何を食べましたっけ?」
「そういわれれば・・何でしたっけ?」
「寿司を食いたいですねぇ」
「あ、そうそう、、昨日は寿司でした!」
「・・・・・」

正月ボケかな?お互いに。オイラだけかな?

2005年01月20日(木)



 撮影の打ち合わせ

会社のHPリニューアル企画で、映画関係の会社なんだからスチールでなくてムーヴィーを多用しようよってことになり、最近、変化が激しくミニバブルといわれている地元銀座街並みを定期的に撮影してアーカイブしたらおもしろいんじゃない?とプロデューサのお父さん。ヨッシャヨッシャそれで行きましょうと社長さん。
脚本も何もなし。ただ名の付く街並みを車のサンルーフからドリーで撮ればよいのよ。更新は三ヶ月に一度、季節感が出れば良し。簡単でしょ。どうせ編集エンコードはお父さんがやらなければならないから簡単な方が良いのよ。「でもネェお父さん、この絵面(エヅラ)どっかで見たこと無い?あ、そうそう12チャンネルのアドマチック何とかってヤツ!」「だまらっしゃい!あの絵はちょこちょこ動き回って見るからに五月蠅いでしょ!おいらの絵はムーヴィーの動とスチールの静が我が社の社風とマッチした超画期的定点的描写重視の作品なのよ!」と、言ってる本人も全く訳解らん言い訳。
「さてスタッフを決めまぁす。キャメラは社長にお願いしまぁす。運転はAさん、そしてディレクターはIさん、天候が良ければ明後日の日没直前、西日を浴びた街並みをノーカットでドリーしてください。」
「お父さんは行かないのですか?」
「私は車に酔いますから時間を見計らって四丁目の交差点にいます」
「お父さんずるいッス」
「社長、夕方は冷えますから、帽子、マスク、出来れば目出し帽が良いのでは?」
「嫌ですヨォ・・・」
「銀座のお姉様方の出勤時ですから、良いも悪いも人相隠したが方が・・・・」
「悪いも?どういう意味ですか?」
「たとえばお姉様方に飲み代払っていないとか・・・・」

お父さん目出し帽を期待してるんです。内緒ですがアタイが一緒に乗らない理由は、四丁目付近で得体の知れない撮影隊をこっそり逆撮りしたいんですねぇ、、、ヲッフォッフォ、、、華やかな夕方の銀座、白いセルシオのサンルーフからちょこんと顔を出してキャメラを構えている目出し帽のオジサン!絵になるでぇ!ヲッフォッフォ・・・



2005年01月17日(月)



 日曜日

昨日から雨が降り続いていますね。寒いですねぇ。
何もする気がなくて一日こたつに潜り込んでテレビ三昧です。
以前録画したヨーロッパの第二次大戦物。この種の映画好きですねぇ。

コタツに潜っていると、外で鳥のさえずりが聞こえます。カーテン越しにのぞいてみるとナンテンの実を結構でかい鳥が食べています。おいこら!家のナンテン食べるなよ!あれはお隣のナンテンです、とお母さん。そうでしたね・・・お隣のナンテン食べて家の庭にウンチするな。怒るよぉぉ。
デモねぇ、こんな小さい庭を良く見つけますねぇ。外敵が居なくて安心なんでしょう。人影におびえて逃げてゆきませんね。小さな庭の小さな平和ですね。

2005年01月16日(日)



 喧嘩

オジサンカメラマンとオジサン技術者が喧嘩した。「俺もうやっちゃいられねぇ」とオジサンカメラマンは職場放棄して帰宅したまま何も連絡なし。この季節って業界は結構お忙しいのね。責任者はスタッフの確保でてんてこ舞い。社長も眉間に皺を寄せたまま。

「社長、子供の喧嘩と同じだから放っておきなさいよ。大事なことは全社的に問題を大きくしないことです。個人的喧嘩として社長は遠くから静観していたらどうですか?若いモンが仕事を覚える良いチャンスですよ」
「そうですね、お父さんの言うとおりですね。ところでお父さん・・・」
「へ?何でしょう、社長」
「昔取った杵柄で、プレミア試写会の撮影できませんか?」
「へ?アタシがですか?駄目ですよ。足腰ふらふら、目はしょぼしょぼ。第一、今の機能イッパイの重たいカメラなど使えません。被写体が不可能姉妹なら話は別ですケンド・・ヲッフォッフォ・・ベストアングルでドバ〜と撮って見せますよ!」
「それなら私が行きます!」と社長。
「それなら二人で行きましょう。ワタシは妹を撮りますから社長は姉さんをお願いします」
「イヤです、私が妹です」「イヤです。おいらが妹です」いやはやこれでは若いモンは永遠に育ちませんねぇ。
それでもこれを機に眉間の皺が消えて良かったです。

2005年01月15日(土)



 オーシャンズ12

こんな事を公開前に言うと怒られそうだが、つまらない。
役者に金をかけすぎて予算が足りなくなった?音響が悪いのは会場のため?盗みのトリックが全く解んな〜い。水の中に潜って何したの?ビルを持ち上げて何をしたの?おいらが見逃したのかな?作者の独り善がりか演出の下手さで盛り上がりに欠けたですね。
CGはほとんど使っていなかったけれど、今の映画はそれを使わないとおもしろい映画が出来ないのかな?ただ役者を見せればよいにかな?
昨年サントラを手に入れてた。全体にリズムを強調した旋律のない音楽。其れがかえってこの映画の興味をそそった。でも、がっかり。やたら音が大きく画面に集中できない。かといって音楽でストーリーを想像できない。ヘッドフォーン時代のサントラなのかな?


2005年01月12日(水)



 ツールド多摩湖

「今日、走るよ」
「どこへ行く?」
「多摩湖・・」
「冬シーズン始まったばかりであの坂はきついね・・」
「おにぎり用のご飯も炊いてるし、早く自転車の支度をして頂戴」

みそ汁用の携帯ストーブも見つかった。早く行こうよ。何よそのダルマさんみたいな格好は!そんなに着込まなくても走れば暖かくなるよ。

風は冷たいけれど良い天気。多摩自転車道は歩行者がいっぱい。ボールを持った子供が飛び出した。ヒョ!危ねぇ。急ブレーキ。「危ないじゃないの気をつけなさい」とその子の母親。こんなところで遊ばせるアンタが悪い!
暫く走ると自転車で犬の散歩をしているおばさま、犬に引っ張られヨロヨロと道の真ん中へ。そのすぐ後ろにいたお母さん、急ブレーキ!そのすぐ後ろにいたお父さんあわや追突。ぶつけたら車輪が曲がる。曲がったら多摩湖へ行けない。多摩湖へ行けなかったらおにぎり食えない。それでとっさに後ろにひっくり返った。道ばたの植え込みに背中からつっこんだ。植木は折れたけど背中も無事、自転車も無事。おにぎり食える。当の犬がおいらの顔見て吠えついた。何でぇ?

暫くサボっていたので、ヤッパ急坂はきついなぁ。心臓パコパコ、息ゼェゼェ。後ろを振り向くとかあちゃんが来ない。きっと歩いてるんだな?ウッシシお先にね。
ヤッパ心配だ・・・・ちょいと休憩・・・来た来た・・・・顔を真っ赤にしたダルマさん・・・なんだ坂こんな坂ほいさっさ・・・「大丈夫か?」先に行けと言う無言の合図。かあちゃん、最近本当に丸くなったね・・・・

おや?オバサンが傘をさして坂道を歩いてくる。去年もこのあたりで変なオバサンを見かけたな。自転車乗りながらおかしなダンスして我々を抜いていったね。母さんよヤッパここは妖怪通りだな!そういう我々も妖怪よ。

いつもの公園に無事到着。かあちゃん、最後の急坂でお父さんを抜いて行く。ウッソ!にんじんをぶら下げた馬みてぇだ。昼飯だ、ひるめしだ、ストーブでお湯を沸かしてみそ汁作っておにぎりをパク付く。旨いね!来て良かったね!サケって書いてあるおにぎりは鮭ですからねぇ、酒ではありませんよ。分かってますよそんなこと。
一匹の犬が側に来て、かあちゃんの食べる姿を首をかしげて見つめてる。絶対にやらねぇぞ・・そんな目つきのかあちゃん。ゆでたてのソーセージが気になるお父さん。
「けちん坊」そんな目つきで腰をフリフリ犬は遠ざかる。未練がましくちらりと振り向いた。「やらねぇよ」「けちん坊!」

「このあたりかな?おいらがひっくり返ったのは?」
「そうね、植木は無事なようね」と赤いダルマさん。



2005年01月09日(日)



 新しい時計

お父さんは時計が大好き。
一番高価なレアものはかあちゃんに指輪代わりにあげた。
そのほか中級機が数個、超安価な物が数個。共通するのは黒の文字盤に大きなアラビア文字。老眼にはこれが一番だ!その中でもお気に入りは西友で買った5百円の中国製。デザイン違いを3個。当初は毎日種類を変えて「これ5百円!」「へ!ウッソ5百円には見えない!」と見せびらかしていた。
ある日オリンピックのチラシに「カシオソーラー電波時計9800円・・限定発売!」なんて言う広告を見てしまった。この店、時々おもしろい物を限定発売するんだよね。去年もイタリー製自動巻をここで買った。
かあちゃん、これ買ってきて。お金は立て替えて。
ヲッフォッフォ・・かっこいい!使い方わかんないケンド超現代的!黒の文字盤にアラビア数字!下の方に液晶のウインドウ。ちょっとミスマッチだケンド、おいらの趣味にぴったり!早速はめて会社へ。
会社のAさんも時計好き。先日も、ホームページ見ながらこのカシオ良いね、欲しいですねぇ、なんて言っていた。その彼と昼飯を一緒に食いに行った。上着の袖からちらちら見え隠れする黒いカシオ。Aさんの目がお父さんの時計をチラチラ。面と向かって話しているのに目だけカシオにチラッチラッ。長崎チャンポン下さ〜い、目はチラッチラッ。お水飲みながらグラス越しにチラッチラッ。
お父さん(早くおいらに質問して!お!新しいカシオですね。良いですねぇって)
チラッチラッ
お父さん(チラッチラッしねぇではやく聞けって!)実はねAさん、買ったんよ、カ・シ・オ・・・喉元まで出かかって、ぐっと堪えるお父さん。
暫く静寂な雰囲気・・・・
つつついに出たぁぁ!!!「お父さん、カシオのソーラ電波ですか?買ったんすか?格好いいですね?幾らしました?」と矢継ぎ早。
お父さん(待ってましたよ!待ちくたびれましたよ!)

2005年01月07日(金)



 怒るよぉぉ

銀座の真ん中で抱き合っている若いアベックさんへ・・音を立ててチュッチュしないでください。
ラーメン屋さんのお姉さんへ・・注文したラーメンを待っている間、真っ青な顔をしてトイレへ3回も行かないでください。
毛皮フードの付いたコートを着ているお姉さんへ・・満員電車に乗らないでください。後ろにいるおいらは顔中こそばゆくてクシャミが出ます。ツバキを毛皮にとばしたらおいらが怒られます。
つり革にぶら下がっているおいらの斜め前に座っている山手線のお客さんへ・・前のお客さんが下車しても席を移動しないでください。そこはおいらの予約席です。


2005年01月06日(木)



 日常生活の始まり

なんだかんだ言いながら三日四日と家で仕事した。自分の部屋に引きこもり、音を消したテレビをつけて、買ったバッカのボーズのスピーカをガンガン鳴らし、三台のPCと睨めっこ。会社で仕事しているよりも一見デキルお父さん。でもその一台は年末年始に撮ったホームビデオの編集。留守録はできないケンド編集はチョイ自信あり。クライアントのデータベースをいじくりながら「このシーンは最後に持って行ってBGMはこれにしよう」ナンチャッテ惚れ惚れするくらいのスーパーお父さん。おかあさん!おいしいコーヒー入れて頂戴!居眠りも思いのまま。在宅勤務も良いモンだ。

昨晩、旨い泡盛を飲み過ぎて二日酔い気味の今朝。ウヘ、、今日から会社だ。行きたくなねぇな。
寝ぼけ眼で「おいら引退して良い?」
かあちゃん「だめよ。お父さんが家にいるとうるさくてしょうがないから会社へ行って!」
暫くしてかあちゃん「お父さん引退して良いよ。今日から止める?」
お父さん時計を見る。
「ヤンベエこんな時間だ!かあちゃんおいらの服出して早く早く、遅れるよ!」

かあちゃんのお見送りを背中に受けて、鞄をフリフリ、いざ出勤!振り向くと未だかあちゃんの姿。サブイから早く家に入りな。投げキッスなんて、、、かっこわるいからヤ・メ・テ!

人身事故で山手線が大幅に遅れています・・・オイオイ正月早々冗談じゃネェよ
そんなわけで一駅も座れずに有楽町へ。
いつもの珈琲屋さん、いつもの珈琲頂戴って言おうとしたら、いつものお姉様が居ない。「小さい珈琲一つ、持って帰ります」

ずるずる珈琲を啜っているうちに、我が社名物長〜い朝礼の始まり。頭の中は昼は何を食おうかな?
こうしてお父さんの日常生活が始まった。

引退も在宅勤務も先送り。もう少しヘナヘナになったら考えよう。今のところ自称超スーパーお父さんだから自信が無くなったら考えよう。
家に帰ってぶつぶつ文句を言っていたいから。いつもの珈琲を注文できないから。銀ブラできないから。銀座のお姉様を観察できないから・・・・引退も在宅勤務も先送り。

第一、在宅勤務家庭内オフィースラブなんて聞いたこと無ぇもんね。

2005年01月05日(水)
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