今日ボクはとても嬉しい。 なぜなら、ボクの庭の隅にフキノトウが顔を出したからである。 そういえばボクが生まれて初めて誉められたのは、このフキノトウを見 つけた時であった。
生後3ヶ月の小さいボクがボスとアキコのところにもらわれて来た時、 ボスもアキコもボクも山の中に住んでいたのだ。 そして毎日ボスやアキコがボクを散歩に連れて行ってくれた。 (ちなみに今はボクがボスやアキコを散歩に連れて行ってやっている。)
慣れない山での暮らし、よく知らないボスとアキコとの暮らしで、小さ いボクはいつも何だか不安でドキドキしながら暮らしていたのだが、あ る時、散歩中にフキノトウを見つけてアキコに教えてやったら、アキコ がとても喜んで、ボクをとても誉めてくれたのだ。
ボクがオリコウな犬になったのはあの瞬間からだったかもしれない。 その後しばらくボクはフキノトウを見つける度にアキコに教えてやった ので、「フキノトウ探しの名人」と呼ばれていたのだ。
ボクは今だってフキノトウ探しの名人なのだ。 今日もフキノトウを見つけてアキコに教えてやったら、アキコはとても 喜んで、ボクをとても誉めてくれた。 いくつになっても誉められるのは嬉しい。 ボクはますますオリコウな犬になってしまいそうである。
この写真はおととしの今日、1月29日に撮影した写真なのだ。 ボクの庭の横に生えているビワの木の実が少し大きくなったところの 写真である。 どうしておととし撮った写真の話を今日するのかと言うと、もちろん アキコが日記用の写真を撮り忘れたからなのだ。
この木は野生のビワなのか、実がちっとも大きくならなくて1度も実 を食べることはできなかった。 そして土地の持ち主が切ってしまったので今はもう生えていないのだ。
このビワの木のことをボクはいつもそれほど気にしていなかったが、 なくなってみると何となく淋しいものである。 みすぼらしい花も、食べられない小さい実もなくなってみると急に愛 おしく感じられる。
でも、寂しがることは少しもないのだ。 切られてしまったこのビワの木の枝は、実は今ボクの庭にいる鶏たち のとまり木に変身して毎日鶏たちと一緒にいるのだ。 こんなステキな木の枝で毎日眠ることができるなんて、鶏たちはとて も幸せなのだ。
今日は曇って少し肌寒い日であった。 ボクは体を温めるために庭をうろうろしていて、小さな白い花が咲いて いるのを見つけた。 これはタネツケバナである。
前にこの花を紹介した時に「田んぼに植える稲の種モミを撒く時季に花 を咲かせるからタネツケバナという名前なのだ」と書いたのだが、アキ コが違う本で見た名前の由来は「熟した種をどんどん飛ばして繁殖する から」と書いてあったらしい。 花の名前の由来なんて、いろいろあってどれが本当なのかわからないも のなのだ。
そんなことよりもボクは、ボクの庭に春の花が咲き始めたことがとても 嬉しい。 ボクの庭のタネツケバナはまだ小さい花だけれど、種を作ってどんどん 飛ばし、ボクの庭にたくさん花を咲かせてくれるのがとても楽しみなの だ。
ボスのお友達のオリエちゃんがデザインした家具がコンペというもので 賞を取ったらしい。ボスの話によると、その作品がいよいよ商品になっ て発売されたらしいのだ。
オリエちゃんデザインの家具はその名も「ドッグラック」、なんと犬の 形をしたマガジンラックなのだ。 その家具はかわいい犬のように近くに置いて生活を楽しくしてしまうも のなのだという。 犬のデザインの家具とはすばらしいのだ。 このページでそのドッグラックが紹介されているらしい。見て見るのだ。
オリエちゃんは「以前から笑い顔に見える犬の存在が気になっていたの で、これをマガジンラックに反映させたら、おもしろいのではないか」 と考えてこのラックをデザインしたらしい。
笑い顔に見える犬・・・。 どこかで聞いたことがあるような気もするが、そんな犬をモデルに家具 を思いついてしまうとは、オリエちゃんもすごいのだ。
ボスとアキコは笑い顔の犬のラックが欲しかったらしいが、値段が高く て買えないらしい。 でも「そうだ、うちにはもう笑い顔の犬のラックがあった」と言って、 ボクの口に新聞をくわえさせた。 新聞をくわえるのはいいけど、ボクのお腹の中に雑誌をしまったり背中 にコーヒーカップを置いたりするのは無理なのだ。
ドッグラックになったボクの写真なのだ。
今日は晴れてとても暖かく、気持ちのいい1日だった。 こんな気持ちのいい日には少し遠出でもしてみたいものだが、ボスも アキコも出たり入ったりバタバタと忙しそうなので、ボクは毛布の上 でお昼寝をして過ごした。
ボクは眠くなんかなかったのだが、鶏小屋の鶏たちがみんなひなたで 砂浴びをしてウトウトお昼寝をするので、ボクの庭に眠い空気が漂っ てくるのである。 鶏たちが眠っているとどうしてボクまで眠くなってしまうのか、本当 に不思議なのだ。
今日はボクの庭では鶏もボクもみんなお昼寝で、全体が眠い空気に包 まれたに違いない。 もしかしたら庭に生えている野草たちもウトウトお昼寝をしていたか もしれないな。
こんな気持ちのいい日にはやはり笑顔になってしまうのだ。
今日、ユウビンヤさんが来た後、ボスとアキコはとても喜んだ。 この前、ボスとアキコがミサトさんのところで作って来たとんぼ玉を ユウビンヤさんが持って来たからである。 どうしてユウビンヤさんがそれを持ってくるのかボクにはわからない が、とにかくユウビンヤさんが持って来たのだ。
その後、ボスがお皿を持って庭に出てきたので、ボクは何かおいしい ものがもらえるのかと喜んだのだが、お皿の中味はガラスの玉だった。 おいしいものでなくて少しがっかりなのだ。 (下の写真はボクががっかりしたところである。)
ボクはとんぼ玉というのは夏から秋に空を飛んでいるトンボのような ものだと思っていたのだが、違ったのだ。 とんぼの目玉のようなきれいな玉なので「とんぼ玉」というらしい。 たしかにトンボの目玉に似ているような気もするのだ。
ボスとアキコが作ったというとんぼ玉は、形もまん丸でないし、穴も 真ん中ではないけれど、太陽の光を浴びてキラキラ光り、とてもきれ いであった。 「不細工でも自分で作ったものは嬉しい」とボスもアキコもたいそう 喜んでいた。 ボスとアキコが作った不細工(でも本人は大喜び)なとんぼ玉の写真 はここで見られるのだ。 「きれいだ」なんて言うと二人とも調子に乗ってオテやオカワリをし てビスケットをねだるかもしれないので、誉めてはいけないのだ。
ちなみにとんぼ玉を教えてくれたミサトさんのとんぼ玉は本当に素敵 なので、ミサトさんのホームページを見た方がいいのだ。 ミサトさんの「とんぼ玉」はここから見られるのだ。 アキコは「こんぺいとう」がとってもお気に入りらしい。
今日、ボクは散歩道で変わった花を見つけた。 大発見だと思ったボクが「茶色でカサカサした花を見つけたよ」とアキコ に言ったら、アキコは「これは花じゃないよ」と言って笑った。
これは小さな菊の花が咲き終わったあとらしい。 写真の右下と左下に写っているのが綿毛と種で、これが落ちた後のガクの 部分が花のように見えているらしいのだ。
確かに冬のはじめにこの辺りに小さい菊の花が咲いていた。 あの菊はいつの間にか枯れていたが、その後こんなにかわいい姿になって いたとは知らなかったのだ。 咲き終わった後もこんなかわいい姿をしているなんて、自然のゲイジュツ はとてもステキなのだ。
それにしても、ボクが初めて発見した花だったら「ゲンゾー花」という名 前がつくかもしれなかったのに、残念であった。 でもこんなかわいい形をした枯れ菊を見つけたのも大発見だと言ってもい いだろう。 いや、「大発見」ではなく「犬発見」かな。
今日はとても良いお天気で、アキコが敷いてくれた毛布の上でボクは気 持ち良くひなたぼっこをしていた。
そこへボスがやって来た。 ボスが手のひらを下に向けて手を動かしたら「フセ」、上に向けて差し 出したら「オテ」、もう一度差し出したら「オカワリ」なのだが、今日 ボスは手のひらを下に向けてボクに差し出したので、ボクはとても困っ てしまった。
カメラを構えたアキコに目で助けを求めたのだが、アキコはボクがどん なことをするのだろうと期待した目をしてただこちらを見ているだけで あった。 ボクの助手のくせにまったく冷たいアキコである。
追い込まれた動物がある瞬間に信じられない力を発揮するという噂を聞 いたことがあるが、今日のボクはまさにそれであった。 困ったボクはとっさに自分で新しい芸をあみだしたのである。
今日ボクがあみだした自作の新しい芸は写真のものなのだ。 「フセ」と「オテ」と「オカワリ」を同時にしてしまうというすごい芸、 その名も「クルシマギレ」なのだ。 こんな自作の芸を披露できる犬はそうは居まい。 我ながらなかなかいい芸をあみだしてしまったのだ。
ボクが住んでいる家で一番偉いのはボスなのだ。 その次が番犬のボク、一番下が助手のアキコなのである。
ボクはアキコの言うこともよく聞いてオスワリやフセなどをするが、これ は助手のアキコがいじけてゴハンやビスケットをくれなくなると困るから 言うことを聞いてやっているのにすぎないのだ。 しかし、ボクはボスにはとうてい叶わない。 ボスはボクよりもずっと大きくて、ボクよりずっと力も強いのである。
時々ボクはボスの座を狙ってみようかと思ってみることもあるのだが、ボ スの顔を見ただけでしかられた時の怖さを思い出してボスの座を断念して しまうのだ。 今日もボスが遊んでくれた時、ボスに前足をつかまれたら、ボクはどんな に頑張ってもどうすることもできなかった。
悔しかったので、ボスが手を離した後にアキコに八つ当たりをして悔しさ を紛らわせたら、アキコは「痛い痛い」と言いながら笑っていた。 時々ボスはアキコに負けることがあると聞いたことがあるのだが、こんな 弱いアキコがどうやってボスに勝っているのだろうか。
アキコがボスに勝ったりすると、わが家の順番が狂うのでとても困る。 ボクは何としても2番目をキープしたいので、アキコはいつでも弱いアキ コでいて欲しいのだ。
今日は「大寒」という日らしい。 1年を24に分けた時、今日から立春までの時期が一番寒くなる時季な のだそうである。 どうして1年を24に分けるのかは知らないが、とにかくコヨミノウエ では季節をどんどん分けてしまうのだ。
今日は本当に寒い。 いつもはアキコが暦の話をしても「またコヨミノウエの話だな」と思う ボクであるが、今日は「さすがコヨミノウエ!」と感心してしまったほ どなのだ。
ちなみにコヨミノウエでは1年を24に分けた時「大寒」の次は「立春」 なので、この寒さが終わればもうすぐ春だということなのだ。 もう少し寒いのを我慢すれば、春の野草がたくさん花を咲かせる楽しい 春がやってくると思うと、寒さも忘れてワクワクした気持ちになってく る。 ボクは冬も嫌いではないが、こう寒いと春が待ち遠しくなってくる。 早く春が来ないかな。
ちなみに今日の写真は大寒とはまったく関係ないボクの写真なのだ。 最近、格好いいリュウくんという犬や、巨大なのにかわいいヴイという 猫の話ばかりでボクの影が薄くなってしまっていたのだが、昨日、気持 ちの悪い「ヤブソテツ」の話を書いたので、そろそろボクの良さをアピ ールしても良い時期だろうと思ってボクの写真にしてもらったのだ。
とうとうこの植物を紹介する時がきたのだ。 この植物は最近シダ植物の観察に凝っているアキコに「うわぁ」と奇声を あげさせたことのあるすごい植物なのだ。
アキコは「これは気持ちが悪いから、日記の写真を撮り忘れた日に書くこ とにしよう」と言っていたのだ。 今日アキコは日記用の写真を撮り忘れたのでとうとうボクにこの植物につ いての日記を書かせることにしたらしい。
これはヤブソテツという植物なのだ。 シダの仲間なのだが、葉っぱ生え方がソテツに似ているからそんな名前な のだそうである。
この植物の何がそんなにアキコを驚かせたのか、下の写真だけではわから ないだろうと思う。 実はアキコが奇声を発してしまうほど気持ちが悪いのは、この葉っぱの裏 側なのだ。 シダ植物は胞子で増えるので葉の裏側に胞子ができるのだ。 胞子のでき具合は種類によっていろいろなのだが、これは葉っぱの裏全体 にたくさん胞子の丸いかたまりができて、見ているだけで犬のボクでさえ 鳥肌が立ってしまうほどなのである。
葉の裏側を見てみたい勇気のある人はここをクリックすると葉の裏側が見 られるのだ。 見たくない人は見ない方がよい。きっとアキコのように奇声を発してしま うに違いないのだ。
今日もまたボク以外の動物の日記を書くことになるとは、ボクは少し淋 しい。しかし、オリコウなボクはガンバッて日記を書くのだ。
今日、アキコはパパとママの家にいるヴイという名前の猫に予防注射を うってもらうために、ママと一緒に動物病院に行って来たらしい。
このヴイという猫、今日病院で体重を測ったらなんと7キロもあるらし いのだ。 ちなみにボクは6ヶ月になった頃からずっと10キロをキープし続けて いるスマート・ガイなので、この猫とボクの体重差は3キロしかないの である。
パパとママの家に出張に行った時、出窓という窓からボクを見下ろして いた猫がいたが、あれがこの巨大猫ヴイだったのである。 窓からボクを見下ろしていた時は迫力があったような気がするのだが、 写真を見たら、巨大猫ヴイはチュウシャをされて気力も失せ、何やらぐ ったりしている様子である。
いつもなら猫には冷たくするボクであるが、チュウシャをされてこんな にへこんでいる様子を見ると、少し励ましてやりたい気持ちになる。 頑張れ、巨大猫!チュウシャのことなど忘れて少し運動したまえ!
今日、ボスとアキコはガラスの「とんぼ玉」というものの作り方を教えて もらうためにミサトさんという人のところへ行って来たらしい。
出かける前にアキコが「今日はきれいなとんぼ玉を作っている写真を撮っ てくるよ!」と言っていたのに、帰ってきた時アキコが見せてくれた写真 は下の写真であった。 「こ・・・これがとんぼ玉?」と実は少しロウバイしてしまったのだが、 本当はとんぼ玉を作ることに夢中になってしまったアキコがとんぼ玉の写 真を1枚も撮らずに帰って来てしまったらしいのだ。 これはとんぼ玉を教えてくれたミサトさんのおうちのリュウくんという犬 なのだそうである。
リュウくんはボク(ボクは雑種だが)と同じ「柴犬」の血をついだ犬らし い。しかし、この見事に立派な男ぶりはどうだろうか。 ボスの話によるとリュウくんの体はボクの2倍、足の太さもボクの2倍、 シッポのふさふさもボクの2倍、脳みその量はボクの5倍、男らしさはボ クの80倍だそうである。
むむむむむ・・・。 ボクは負けたようでちょっと悔しいのだが、きっとリュウくんが目の前に 現れたらボクは「ごめんなさい」と謝ってしまうに違いないので、否定で きないのだ。 ボクもリュウくんを見習って男らしく頑張らねば。
今日はお日さまが出てとても気持ちがいい1日だった。 晴れて暖かい日は気持ちがいいので、歌のひとつも歌いたくなるという ものである。
実はボクは歌をあまり知らない。 ニホンゴの歌は、犬が発音できないコトバが多すぎてボクが歌うのには 向いていないのだ。 でもそんなボクだって、こんな気持ちのいい日には歌を歌ってみたい。 今日はボクの自慢のノドを皆さんに披露してしまおう・・・
と思ったのだが、日記にはボクの歌声を載せることはできないのだった。 仕方がないので、ボクが発声練習をしている姿を写真で見てもらうこと にしよう。
このボクの姿を見ていただければ、ボクが格好いいバリトンでウァォ〜 と歌っている声が想像できるだろうか。 前に「ゲンゾー合唱団」を作ってボスとアキコを入団させようと思って いたのに、ボスとアキコに拒否されてしまった。 でも今日のボクの美声を聞いたボスとアキコはきっと明日あたり入団願 いを出してくるに違いないのだ。
ゲンゾーの声はバリトンよりかなり甲高いです。 アキコ
昨日の夜「星がきれいだな」と思って眠ったら、やはり今朝は寒かった。 ボクの観察によると、冬の星空がきれいだった日の翌朝は必ず寒くなる。 ボクはこれを「星空の法則」と呼んでいるのである。 そのうちテストに出るので覚えておいた方がよいのだ。
今朝は寒くて一面に霜がおりていた。 今日はこの前のフラサバソウよりも一回り大きなオオイヌノフグリに霜が おりているのを観察した。
よく見てみると、葉っぱは外側にたくさん霜がつくようである。 これは「霜における外側の法則」だろうか。 オオイヌノフグリの葉っぱは丸っこいギザギザがついているので、外側に 霜がつくととてもきれいなのだ。 きれいでとてもおいしそうである。 アキコが「砂糖菓子みたいでおいしそうだ」と言っていた。
今夜も星空がきれいである。 この様子だとまた「星空の法則」によって明日の朝も冷え込みそうだ。 寒い夜は毛布にもぐって眠るのが暖かくて良いのだ。 ボクは「毛布の法則」にしたがって、暖かくして眠ることにしよう。
2007年01月12日(金) |
いってらっしゃいませ |
今日、ボスとアキコはオンシのところへ行って来たらしい。 朝、ボクがベッドに座っていたら、アキコがビスケットを出してボクに 見せびらかしながら何かいろいろ言っていた。
たぶん「留守の間、頑張って番犬をしているんだよ」というようなこと を言っていたのだと思うのだが、ボクはビスケットに夢中だったのでよ く聞いていなかったのだ。 ボクは二人が夜になってもなぜ帰って来ないのかわからなかった。 日付が変わる頃、車に乗ったボスとアキコが帰って来て初めてボクは二 人がトウキョウというところまで出かけていたことを思い出したのだ。
二人が帰って来た時にボクが「夜まで独りにしておくなんてひどいや」 とアキコに文句を言ったら、アキコは「朝、ゲンゾーは三つ指をついて 私たちを見送ってくれたじゃない?」と言った。 ボクはそんなことをした覚えはないのだが、アキコに証拠写真を見せて もらったら確かに足を揃えてお見送りをしているような姿をしていた。
ボクがどこを見ているかをよく見たら「見送り」でないことはすぐわか るのだが、アキコはボクがしっかり見送ったと思っているらしい。 本当はビスケットに夢中だっただけなのだが、オリコウにお見送りした ことにしておこう。 見送りのできる犬として明日ビスケットをたくさんもらえるかもしれな い。
昨日の夜から今朝にかけて、とても寒かった。 鼻の先が冷たいなと思って小屋の外に出たら、やっぱり霜がおりていた。 今年、霜がおりるのはこれが初めてである。 今朝の霜は辺り一面を白くしてしまうほどではなかったが、草むらが白く 覆われてとてもきれいであった。
霜がおりているのを見たボクは2日前に見つけたフラサバソウの花がどう なっているのかとても気になった。 せっかく花を咲かせたのに霜がおりてしまうとは気の毒なフラサバソウな のだ。
カメラを持ったアキコと散歩に出かけてフラサバソウのところに行くと、 フラサバソウは霜をかぶっていたが、ちゃんと花を咲かせていた。 花びらで溶けた霜の水滴が光って、とてもきれいであった。 霜の結晶と比べてもこんなに小さいフラサバソウであるが、やはり野草は 強いのだ。 がんばれ、ムッシュ・フラサバ!(注1) ちなみにムッシュがきれいに咲いているところの写真はここから見られる のだ。
実は今朝、寝ぐせタンポポも見てみたのだが、寝ぐせタンポポはなんとも 悲惨な感じになっていた。寝ぐせタンポポの悲惨な姿はここから見られる のだ。
(注1) フラサバソウの名前はフランスの植物学者、フランシェとサヴァチェから 取った名前だから、ボクはそう呼んでいるのだ。
写真の葉っぱはカニクサの葉である。 カニクサはシダの仲間では珍しい、ツル性の植物なのだ。 今日、散歩道でカニクサを見つけたボクはオスワリをさせられ、アキコに カニクサについての長い説明を聞かされてしまった。 ボクはおそらく今日、カニクサについて日本一詳しい犬に違いない。
カニクサの名前の由来は「子供がこのツルでカニを釣って遊んだから」と いう説と「カニが歩くように横に横にツルが伸びていくから」という2つ の説があるらしい。 ボクはてっきり葉っぱがカニに似ているからだと思ったのだが、アキコに 「カニにはちっとも似ていない」と言われて少し悔しいのだ。
このカニクサは2メートルくらいある長いツルに形が不規則な葉っぱがた くさんついているように見えるのだが、本当は土の上に出ている部分は全 部「葉っぱ」なのだそうである。 茎のように見えるところは葉の主軸なのだそうである。 それじゃ茎はどこにあるのかと聞いたら、茎は土の中にあるのだそうだ。 何だかとてもややこしい植物なのだ。
でも、カニクサの葉っぱはいろいろな形をしていて、とても面白い。 もっと葉っぱをじっくり見たいと思っているのだが、また長い説明を聞 く間、オスワリをさせられたのではたまらないのだ。 今度は長い説明をしないボスと一緒にカニクサを見に来ることにしよう。
今日もボクは暖かい毛布の上でお昼寝をして楽しく過ごした。 ボクは寝相が悪いらしい。 最初は格好良く横向きで寝ているのだが、寝ているうちにだんだん体が 上を向いてしまうのだ。 今日もお昼寝の途中で目が覚めたらしっかり空の方を見て眠っていた。
今日の空はとても青かった。 濃い青色をした空に白い雲が浮いていて、ずっと眺めていても飽きない ほどであった。
毛布の上で空を眺めていたら、東の空の雲がカーペットのようになった。 雲のカーペットはとてもふかふかで柔らかそうである。 ボクの毛布もふわふわだが、雲のカーペットもふわふわしていて気持ち が良さそうである。
雲のカーペットを眺めていたら、また眠くなったのでボクはそのまま眠 ってしまった。 ボクはふわふわ柔らかい雲のカーペットの上で眠っている夢を見た。
昨日見た「寝ぐせタンポポ」の綿毛は今日はこんな風になっていた。
今日は暖かいおひさまが射して、とても気持ちがいい1日だった。 ボクと散歩に出かけるアキコの足取りも軽く、ボクもアキコも暖かい日を 浴びて楽しく散歩をすることができた。
今日、ボクは散歩道でタンポポの綿毛を見つけた。 このタンポポはこれからぱっと丸く綿毛を広げようとしているところらし く、まだ綿毛をたたんだ状態だった。
それにしてもこのタンポポはいったいどんな寝方をしていたのだろう。 時々、朝起きて庭に出てきたボスの髪の毛がこんな風になっていることが あるが、タンポポの綿毛にも寝ぐせがつくとはびっくりである。 きっと、今まで横に寝ていたけれど、暖かいおひさまが出てきたので眠い 目をこすりながらようやく起きあがったのに違いない。
アキコはこのタンポポのガクを見て「これは日本のタンポポかな、西洋タ ンポポかな」と考えていたが、ボクはこのタンポポを「寝ぐせタンポポ」 と呼びたい。 このタンポポは綿毛が開いてもなかなか寝ぐせがとれなくて苦労するに違 いないのだ。
2007年01月07日(日) |
指ぢからvsアゴぢから |
今年はボクの大好きなダイコンが豊作らしい。 ボスはダイコンを作っている近所のおばあちゃんにもダイコンを作って いない近所のおばあちゃんにも、よくダイコンをもらうそうである。
ボスもアキコもダイコンが大好きらしいので、ボクは滅多にもらえない のだが、今日は強風記念にダイコンの輪切りをもらったのだ。 (本当は今日、毛布の上でお昼寝をしていたら、毛布が風にあおられて ボクは毛布サンドイッチの具のようになってしまったので、その写真を 日記に載せようとアキコは企んだらしいのだが、ボクがすぐに毛布から 脱出してしまったのでボクが具になった写真を撮れなかったのだ。)
サンドイッチの具になったボクの写真を撮れなくて悔しかったのか、ダ イコンをくれたアキコはボクになかなかダイコンを渡してくれなかった。 ダイコンの輪切りを噛んだボクの顔が真顔になるほどボクとアキコはダ イコンを引っ張り合った。 もちろん、アキコの指ぢからよりもボクのアゴぢからの方が強いので、 ボクはダイコンの引っ張り合いに勝ち、お日さまの下でおいしいダイコ ンをシャリシャリ食べることができたのである。
今年のお正月、ボクは新しい毛布をもらったのだ。 新しい毛布は誰かのお下がりで、男らしい色はしていないけれど、とても 暖かくて何だかとてもおめでたい感じの模様なのだ。 この毛布は半分に切られて、半分はボクの小屋の中、そして残りの半分は 庭のベッドの上に敷かれた。
「今年のラッキーカラーはオレンジよ」とママが言っていたらしいので、 この毛布は今年のラッキーカラーの毛布と言っても良いだろう。 今年、ボクはおめでた模様のラッキー毛布でお昼寝ができるのだ。
今日はぽかぽかの暖かいお日さまが射してとても気持ちが良かったので、 ボクは1日ベッドの毛布の上でひなたぼっこをしながらお昼寝を楽しむこ とにした。 おめでた模様のラッキー毛布は寝心地が抜群で、ボクはアキコが近づいて 写真を撮ったことにも気がつかず、フカクにもぐっすりと熟睡してしまっ た。 番犬として人が近づいたことにも気がつかずぐっすり眠ってしまうなんて 少し恥ずかしいのだが、これもこのラッキー毛布の威力なのだろう。
1月1日の夜に見た夢は初夢といって本当になるという話を聞いたことが ある。 実は昨日の夜、ボクの夢にライオンくんが出てきて「庭のベッドの横を掘 ってみるがよい」と言ったのだ。 夢に出てきたライオンくんはベッドの横を掘ったら何が出てくるのかを教 えてはくれなかったが、こんなステキな初夢を見たボクは、ベッドの横を 掘ったらきっとすごい宝物が出てくるに違いないと確信した。
今日、ボクはオリコウなところを見せようと思って、ベッドの横の地面を 指さして「ここ掘れわんわん」と言ってみたのだが、ボスもアキコもここ を掘ってくれそうになかった。 飼い犬が「ここ掘れわんわん」と言ったら素直に地面を掘るのが飼い主の 義務だというのに、掘ってくれないなんてダメなボスとアキコである。
仕方がないので、ボクは自分でベッドの横を掘ってみた。 オリコウなボクはツメが痛いのも気にせずに庭の土を掘りに掘ったのだが、 穴から出てきたのはいつかボクが無くしたクツの形のオモチャだけだった。 お正月2日目から嬉しいような寂しいような複雑な気分である。 何はともあれ、クツのおもちゃが出てきてよかった。 記念撮影も終わったことだし、これからライオンくんをやっつけることに しよう。
あけましておめでとうゴザイマス。
いよいよ今日から新しい年なのだ。 戌年が終わってしまったのは残念だが、今年もボクはガンバルつもりで ある。
昨日の夜、アキコは久しぶりにテレビを見ながら編み物というのをした らしい。 ボクのためにヨナベをして編んで(アキコ談)くれたものは、なんとボ クのお正月用の帽子なのだ。 帽子をかぶると暖かいという噂を聞いたことがあるのだが、この帽子は ちっとも暖かくない。 しかし、とても縁起の良い帽子なのだそうである。
これでボクもめでたい犬になれたのだ。 この調子で今年もガンバルのだ!
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