ゲンゾー日記
2006年06月30日(金)  ジャノメソウ 

今日の分の日記はさぼるので、写真だけ見てもらおうと思う。
ジャノメソウの花である。
昔の人が使っていた傘に似ているらしい。
目玉オヤジにも似ているような気がする。

ボクの庭にたくさん生えているが、こちらを向いて揺れていると何やら
じっと見られているような気がするのだ。


2006年06月29日(木)  格好良く涼む 

暑い。昨日も今日も暑い。きっと明日も暑いのだろう。
しかし男たるもの、このくらいの暑さで弱音を吐いてはいけないのだ。

ここのところ、ボクはどうやったら一番涼しく過ごせるか、ということを
真剣に考えているのである。
ボクの研究によると一番涼しいのは、日陰になったクローバー畑にゴロン
と寝ころんで口を開けてハーハーいっていることである。
しかし、それだと少しばかり見た目が良くない。
ボクが怠け者の犬のように見えてしまうのだ。

見た目も格好良く、しかも涼しい方法は、何と言っても木陰で大きな木を
見上げることである。
暑いお日さまをさえぎりサワサワと風にうごく緑の葉を見ていると、とて
も気持ちがいい。
日射しの代わりに、葉っぱから出てくる爽やかシャワーを浴びているよう
な気持ちになる。

この方法の良いところは、通りがかりの人に誉めてもらえることなのだ。
今日もアキコの横でオスワリをして木を見上げていたら、近所のおばあち
ゃんに「オリコウな犬だねぇ」と誉められたのだ。
ボクのオリコウぶりをご近所にアピールするためにも、これからは毎日こ
の木の陰で涼をとることにしよう。


2006年06月28日(水)  謎のスペース 

ボクの庭の裏側には田んぼがあるのだが、ボクは今年この田んぼが非常に
気になる。
なぜなら田んぼの真ん中に一列、稲がないスペースがあるからなのだ。

この列は、ちょうど川からボスの家に向かってのびてきている。
アキコの話だと、ボスとアキコがご飯を食べる部屋のすぐ目の前に向こう
側から道がのびているように見えるらしい。

ボクが思うに、この列には何か重大な意味があるのではないだろうか。
上空から見ると巨大地上絵の一部になっていてボクの庭の場所を示す矢印
になっているとか、今年からボスの家がカエルたちの聖地に指定されて、
カエルたちがみんなで礼拝に来る表参道になっているとか。
モーゼというカエルが信者たちを引き連れてきて田んぼを割って見せたと
か、もうすぐここでカエールド・カップが開催されるとか。

この列はいったい何なのだろうか。
稲が育って列が目立つようになってくると、ボクはますます気になるので
ある。


2006年06月27日(火)  オヤブジラミ 

この頃散歩に出かけたボクを悩ませているのは写真の植物「オヤブジラミ」
である。
こいつは散歩の時にボクが草むらにガサガサ入ると必ずどこかに潜んでい
て、茶色い丸い種をボクの体いっぱいにつけるのだ。

他の植物の種と違って、こいつの種の引っ付き具合はとても強力で、体に
つくとなかなか取れない。
アキコがヒマな時は1つ1つほぐしながら丁寧にそっと取ってくれるのだ
が、忙しい時には面倒くさがって一気に取ろうとするので毛が引っ張られ
てとても痛いのだ。
草むらにガサガサ入る時のボクは非常に男らしく勇ましいのだが、この種
を取ってもらう時のボクはちょっぴりくじけそうになるほどである。

でも「こんなに痛いならもう草むらには入らないぞ」と思うのに、次の日
になるとすっかり忘れてまたこの種をくっつけてしまうのはなぜだろう。

「オヤブジラミ」は「ヤブジラミ」の仲間らしいが、「オヤブジラミ」の
「オ」というのは一体何なのかもちょっと気になる。
「オヤブジラミ」の「オ」は「ラ・フランス」の「ラ」みたいなものだろ
うか。



「ラ・フランス」の「ラ」とは違うと思います。       アキコ

2006年06月26日(月)  大食漢 

今日、ボクは散歩道でとても小さなカタツムリを見つけた。
カタツムリは何やら一生懸命カラムシの葉っぱを食べているようであった。

この葉っぱの穴があいている部分はこのカタツムリが食べたところという
ことらしい。
後ろに下がりながら食べればしっかりした足場のところを進むことができ
るのに、このカタツムリは前に進みながら葉っぱを食べるので足場があま
り良くないようである。
それでも、ボクたちが近づいたことにも気がつかず、熱心に葉っぱを食べ
ているようであった。

このカタツムリが食べた葉っぱの大きさとカタツムリの大きさを比べてみ
ると、かなり広い面積を食べ尽くしたことになる。
ボクで言うとだいたい1畳分くらいの葉っぱを食べ尽くしたことになろう
か。かなりの大食漢である。

ボクも1畳くらいあるビスケットを食べてみたい。
1畳くらいあるビスケットを前に置かれたら、やっぱりボクも足場を気に
せず前に進みながら食べてしまうかもしれない。



このカタツムリ、左上のところを1区画だけしか食べていないのがちょっ
と気になる。おいしくなかったのかな。

2006年06月25日(日)  1回休み 

今日は日記を休むことにする。
なぜならスゴロクで「1回休み」のマスにとまってしまったからである。

ウソである。
ボクはスゴロクはやったことがないのだ。

でも、スゴロクで「1回休み」のマスにとまってしまった時の顔をアキコ
から教わった。
「1回休み」のマスにとまってしまった場合、下の写真のような顔をする
のが正しいらしい。

日記を1日休んでしまった時もこんな顔をすると良いのだ。


2006年06月24日(土)  走り続ける男 

ここのところ、雨ばかりでボクは少々運動不足であった。
久しぶりにカラッと晴れたことだし、日頃の運動不足を解消するために
今日ボクは運動をすることにした。

運動したい時に何をするのかと言うと、ボクの場合とにかく走るのである。
鎖がつながっている場所を中心に、とにかくグルグル庭を走り回るのだ。

今日のボクは走りに走った。
ボクの見事な走りに感動したアキコがカメラを持ってきて写真を撮ったが、
ただの地面だけでボクがいない写真がたくさん撮れたくらい、ボクは素早
く華麗に走ったのだ。

走り回るととても気持ちがいい。
ボクはグルグルグルグル走り回っているうちに目の前もグルグルしてきて
何だか訳がわからなくなってきた。
走っている途中でアキコが「ゲンゾー、落ち着いて」と言う声が聞こえた
ような気がしたのだが、男たる者、一度走り始めたら走り続けなくてはな
らないのである。



今日、ボクは一つ学んだ。男らしいというのは目が回ることなのである。

2006年06月23日(金)  詰める草 

昨日ボクが頭にかぶった冠はあの後、庭の鶏たちのおやつになった。
今日も冠をかぶりたいということをアピールするためにボクはアキコの前
でわざとクローバー畑の中に首を突っ込んでみたりしたが、伝わらなかっ
たらしくて残念ながら冠なしであった。

ところで昨日ボクの冠にもなったクローバーは「シロツメクサ」と言って、
「アカツメクサ」や「コメツブツメクサ」「クスダマツメクサ」などたく
さんの「ツメクサ」の仲間がある。
どうして「ツメクサ」なのかと思っていたら、昔、ヨーロッパから陶器な
どの品物が送られて来る時に、品物が割れないようにするためにこの草が
箱の中いっぱい詰められて来たかららしいのだ。

送られてきた箱の中にいっぱいにこの草が詰めてあったらどんなにステキ
だろうか。
ボクにそんな荷物が送られてきたら、陶器は取り出してしまってツメクサ
がいっぱいに詰まった箱の中でお昼寝をしてみたい。
ボクにヨーロッパからそんな荷物が届かないものだろうか。


2006年06月22日(木)  王様気分 

ボスやアキコが庭に出てくるとボクはとても嬉しい。
別に遊んでくれなくても「ゲンゾー」と声をかけてもらうだけでもボクは
とても嬉しいのだ。

しかし二人が鶏の世話をするために出てきた場合にはボクは少し淋しい。
今日もアキコが出てきたと思って喜んだら、アキコは知らんぷりをして庭
にしゃがみ込み、鶏にやるための草を集め始めたのだ。
鶏の草集めが始まるとしばらくボクはかまってもらえないので、がっかり
である。

ところが、今日アキコがしゃがみ込んでいたのは鶏の草を集めるためでは
なかったのである。ボクのために冠を作ってくれていたのだ。
アキコはボクが喜ぶ顔を見るためにわざと知らんぷりをしていたのである。

ボクがもらった冠はクローバーの花や葉っぱやヒメジョオンがたくさんつ
いた「季節の野草冠」であった。
緑の葉っぱの香りも花の香りもして、ひんやり冷たい素敵なかんむりを頭
に乗せるととても誇らしく、そして気持ちがよかった。
こんな素敵な冠は外国の王様だって持っていないに違いない。


2006年06月21日(水)  一番夜更かしの日 

今日は1年で一番昼が長い「夏至」という日らしい。
ボクの庭の鶏たちは暗くなると目が見えなくなるので寝てしまうのだが、
今日は1年で一番日暮れが遅い日なので、鶏たちは1年で一番夜更かしを
する日ということになる。

今日はボスが鶏たちに1番夜更かしの日記念に花のついたアカツメクサを
たっぷりあげていた。
鶏小屋の中に桃色の丸い花がたくさん散ってとてもきれいだったのに、鶏
たちはきれいな花を愛でることもなくガツガツと奪い合いながらすぐに食
べてしまった。

フウリュウの「フ」の字もない鶏たちのことは放っておいて、ボクは庭に
咲いているアカツメクサを鑑賞することにした。
アカツメクサはシロツメクサよりも花が大きくてとても豪華である。
今日は1年で一番明るい時間が長い日なので、ボクは1年で一番長い時間
花を観賞できる日でもあったのだ。


2006年06月20日(火)  万歳の準備 

今朝、アキコと土手を歩いていたら、アキコが「うわぁ、こんなところに
生えていたのか」と言って急に悔しがった。
写真のワラビを見つけた時であった。

ワラビは小さい芽のうちに採って食べるとおいしいらしいのだが、このく
らい大きくなってしまうともうアクが強くて食べられないらしいのだ。
このワラビはアキコに見つかったら食べられてしまうところだったが、見
つからずに無事に大きく成長することができたのだ。

ワラビは縮めていた体をこれから少しずつ伸ばしていく途中らしかった。
クリスマスにボスがボクに向かってピーと吹いてボクを驚かせたピロピロ
笛に似ていた。
茎から息を吹き込んだらピロピロと音を立てて葉を広げそうである。

ワラビの葉っぱたちは半端に体を縮めているが、ボクとアキコが通りすぎ
たら、アキコに食べられずに成長したことを祝って一斉に「万歳!」と言
って葉を広げる準備をしていたのではないだろうか。


2006年06月19日(月)  ハキダメギク 

この花は本当に可愛そうな名前をつけられたものである。
こんなにかわいいのに「ハキダメギク」とはこれいかに。
ゴミ溜めのようなところによく生えていて、発見されたのもゴミ溜めだっ
たからこんな名前がついたのだそうである。

あまりに可愛そうなので、こんな名前をつけた学者の名前をボクがここに
発表してやることにする。
彼の名は「牧野富太郎」というらしいのだ。

・・・おかしな名前だったら笑ってやろうと思っていたのに、何だか武士
みたいで格好いいではないか。
それでは、彼が詠んだという歌を発表してやることにする。

 朝な夕なに草木を友に
  すればさびしいひまがない       「植物と心中する男」より

ううむ、字数がちょっと気になるが、ステキな歌ではないか。

ハキダメギク、かたじけない。
可愛そうな名前をつけた仇をボクが討ってやろうと思っていたのだが、君
の敵は偉大な学者すぎて犬のボクには仇を討つことができそうもないのだ。


2006年06月18日(日)  雲の中 

今夜、ボクの庭は雲の中にあるのである。
どうして雲の中にあるのかって、夕方雨が上がった後、少しずつ空がボク
の方に降りて来たからなのだ。

今日はもともと空が落ちて来そうな色をしていたが、夕方まで空はきちん
と上の方にあったのである。
ところが、山のてっぺんに雲がかかりはじめたと思ったら、雲がだんだん
下に降りてきて、暗くなる頃にはとうとうボクの庭も雲に包まれたのだ。

今、ボクの庭には雲がもくもくあって、すぐ近くにいる鶏たちの姿も白く
かすんでいる。
遠くの山に灯っている家の光もぼんやりと雲の中、川の向こうの道を走る
車のライトもぼんやりと雲の中、遠くから見るとボクもぼんやり雲の中な
のだ。

とても幻想的で素敵な風景なので、今夜ボクは就寝時間を少し遅らせて眠
くてまぶたが閉じてしまうまで雲の中の庭を楽しもうかと思っている。
庭のカエルたちも素敵な夜を盛り上げようと張り切って合唱している。


2006年06月17日(土)  カタバミ 

今日はどうにも蒸し暑かった。
雨が降るかと思ったら降らないし、お日さまが出るかと思ったら出ないし、
どうにも中途半端で湿度だけが高くてやりきれない日であった。

こんな日は庭に咲いた小さな花でも眺めて過ごすのが一番なのである。
今日ボクは写真の小さな花を眺めて過ごした。
これはカタバミという花である。黄色で小さくてとてもかわいい。
葉っぱの一つ一つが心臓型をしているというのもまた愛らしいのだ。

この草は雨が降ったり夜になったりすると、葉っぱを畳んで眠ってしまう
らしい。写真の右の方に写っている葉っぱも畳まれている。
畳んだ葉っぱは片方(傍)が食べられてしまったように見えるというので
「傍食(かたばみ)」という名前なのだそうだ。

写真の左の方に写っているのは種で、熟すとはじけて種が遠くまで飛んで
行くらしい。
とてもかわいい花なので、ボクの庭中に種をはじき飛ばしてどんどん花が
咲くといいな。


2006年06月16日(金)  水もしたたる・・・ 

梅雨に入ってから毎日しっかり雨が降る。
アキコは「梅雨に入ってから雨ばかりだ」と文句を言っているが、これが
晴ればかりでも「梅雨に入ったのに雨が降らない」と文句を言うに決まっ
ているので気にしない。

ところでボクは雨が降っても毎朝必ず散歩に出かけることにしている。
ボスもボクも男らしく雨に濡れるのを気にせず散歩に出かけるのだ。
たまにアキコがガラス戸のところから、ボクに手ぬぐいを巻いて行けとか、
ボスにカッパを着ろとか言う声が聞こえるのだが、ボクたちは男らしく雨
を気にせず出かけることにしている。

今日もボスと雨を気にせず散歩に出かけたが、今日の雨はさすがに大雨で
あった。
ボスもボクも帰って来る頃にはびちゃびちゃに濡れて「水もしたたる色男」
が2個できあがった。
色男が2個もできあがったというのに、アキコはちっとも喜ばなかった。



この写真はボクが流し目で色男をアピールしているところである。
ついでにタオルでゴシゴシしてほしいとも思っている。

2006年06月15日(木)  スズメノカタビラ 

今日ボクが紹介する草は、世界中に生えていて「雑草」と呼ばれている小
さい小さい草なのだ。

誰も気にしていないと思うが、この草の名前はスズメノカタビラというの
である。小さくてもちゃんと名前がついているのだ。
スズメというのは小さいという意味、カタビラというのは粗末な一重の着
物のことらしい。
穂の部分に着物の合わせ目に見える部分がある小さな草なので、そんな名
前がついているらしいのだ。

この草はありふれているし、とても小さいのであまり気に留めて見る人は
いないかもしれない。
でも、踏まれても踏まれても元気に体を起こして地面にしっかり根を張り
地道に増えて世界中に仲間がいるなんてすごい草なのだ。
ボクもいつも気にせずに踏んづけて歩いているが、考えてみると世界中に
仲間がいるだけでもすごいことなのである。


2006年06月14日(水)  ホタルブクロ 

今日、ボクは散歩の時にホタルブクロを見つけた。
ホタルブクロの花は、毎年決まってホタルの出てくるこの時季に咲く。
ちょうちんみたいでとてもおしゃれな花なのだ。

ホタルブクロは昔子供がホタルを入れて遊んだだろう、と想像してつけら
れた名前らしい。
「ホタルが飛ぶような場所とは離れたところで咲く花なので、これにホタ
ルを入れたはずはない」と言っている学者もいるらしいが、細かいことは
言いっこなしなのだ。
ホタルの時季に咲くこの花にホタルを入れて遊んだらほんのり光る素敵な
ちょうちんができそうなのだから、それでいいのではないかとボクは思う。

ボクも山でホタルを捕まえてきて、この花に入れて遊びたい。
ホタルブクロのちょうちんを持ってアキコと一緒に夜の散歩に出かけたら
きっと楽しいに違いないのだ。


2006年06月13日(火)  ゲンゾー合唱団 

ここのところ雨や曇りばかりでお日さまにはとんとお目にかかっていない。
地面が濡れてグチャグチャしている時には、アキコは服を泥で汚されるの
をおそれてなかなかボクと遊んでくれないので、ボクはとても淋しい。

梅雨の時季は庭がどろんこになっていることが多いので、このままではボ
クはしばらくの間淋しい毎日を過ごさなければならないということだ。

何とかしなければと考えたボクは、カエルと合唱団を組織することにした。
その名も「ゲンゾー合唱団」である。
もちろん、ボクが団長だ。

今日はノドならしに1曲歌ってみたが、カエルたちとボクの合唱はなかな
かのものである。
この調子でいけば、そのうちボスとアキコも合唱団に入れてくれと入団願
いを出してくるに違いない。


2006年06月12日(月)  地球の形 

ボスのお姉ちゃんのカヨチャンは小学校の先生をしているらしい。
今日はカヨチャンがお仕事でヤチマタの小学生を連れて鴨川の「セイネン
のイエ」というところに来ているらしいのだ。

ボクが「カヨチャンに会いたい」と言ったら、ボスとアキコが夕方ボクを
「セイネンのイエ」に連れていってくれた。
ボクたちは「セイネンのイエ」に入ることはできなかったのでカヨチャン
に会うことはできなかったが、そこは海のすぐ横にあって、きれいな海を
見ることができた。

以前、海に来た時にボクは海のゴウゴウいう音が怖かったのだが、今日は
海の音も怖くなかった。白い波が砂に次から次へと押し寄せては引いてい
く様子をボスとアキコと一緒にしばらく眺めた。

海の一番向こう側もやはり海で、海のすぐ上に空があった。
海と空の境界線が少し丸みを帯びているとボスに言ったらボスは「あれは
地球の形だよ」と言っていた。
地球の形はボクにはよくわからなかったが、潮のニオイがする風が吹いて
きてとても素敵な気分になった。


2006年06月11日(日)  コモチマンネングサ 

昨日ボクがオリコウでオルスバンをしたので、今日はアキコがたくさん遊
んでくれた。
遊んでくれたと言っても今日は雨が降ったり止んだりのお天気なので、庭
のまわりをぐるぐる歩いて遊んだだけである。

ぐるぐる歩いて遊んでいる時、ボクは小さな黄色い花を見つけた。
これはコモチマンネングサという草の花である。
この草は種ができず、葉の根元のところにムカゴという種のようなものが
できるので「子持ち」という名前がついているらしい。
「万年草」は葉や茎に水をたっぷり含んでいて、水やりをしなくてもしお
れたり枯れたりせず元気に育つ様子からきたものらしい。
とてもめでたい名前の草である。

ボクはこの花が咲くときに「ぱっ」と声を出すんじゃないかと思っている。
いかにも「ぱっ」と言って咲いたような形をしている。
この頃ボクはボールをかじることに夢中で、ボールをかじるガリガリとい
う音ばかり聞いて過ごしていた。
どうやら庭の草花の声に耳を傾けていなかったせいで、この花が咲く時の
音を聞き逃してしまったらしい。
今日からこの草を見張って、花が咲く時の音をしっかり聞いてやろう。


2006年06月10日(土)  オルスバン 

去年の今日、ボスのオトウサンが死んだのだそうである。
そういえば、去年の今頃ボクはオルスバンばかりしていたような気がする。
今日はオトウサンが死んだ日なので、ボスもアキコもボスのジッカに出か
けてホウジというものを行うらしい。
ボスとアキコは二人とも黒い服を着て朝早くから出かけて行った。

ボクもオトウサンのホウジに行きたかったのだが、ボクは黒い服を持って
いないのでダメなのだそうである。
ボクが黒い犬だったらホウジに行けたのに、残念である。

ボクは今日は独りでオルスバンということらしい。
仕方がないのでボクは庭で昼寝をしたりボールをかじったりして過ごした。
今日は黒い服でめかしこんだアキコが写真を取り忘れたので5月21日に
撮った写真をくっつけた。
どうしてこの写真なのかと言うと、明日、この草の花が咲いたところを日
記に書くからなのだ。
明日の日記まで決まっているとは、ボクはなかなか計画的な犬である。
(本当はこの日さぼった分の日記をさかのぼって書いているので、もう書
くことが決まっているだけなのだ。)


2006年06月09日(金)  ヤエムグラ 

ボクの住んでいるところも梅雨に入ったらしい。
1日激しい雨が降っていた。
ボクは今日も大きなボールをかじって過ごしているが、それだけではなく
ちゃんと庭の植物観察もしているのだ。

今日は庭の隅っこに生えているヤエムグラが種をつけているのを見つけた。
少し前に小さな花が咲いているのを見つけたのだが、日記に書く前にもう
実がなってしまった。

ヤエムグラは葉や茎に小さなトゲがたくさん生えている。
チクチクかゆいくらいのトゲなのだが、このトゲでいろいろなものに這い
のぼってどんどんヤブのようになるのだ。
チクチクかゆいのだが、ヤエムグラのやぶに入り込んで暴れるとヤエムグ
ラのトゲ同士がくっついてモシャモシャのヤエムグラのかたまりができる
のでとても面白い。
ヤエムグラは種にもチクチクのトゲがあった。


2006年06月08日(木)  アゴが外れるほどの幸せ 

今日、ボクの庭にふたりの女性のお客さんが来た。
ふたりは愛知県からはるばるボクに会いに来てくれたのだ。
ボスは「ご近所に住んでいるご両親に会いに来たんだよ」と言っていたし、
アキコは「石けんを買ってくれたんだよ」と言っていたが、ボクは彼女た
ちがボクに会いに来てくれたのだと信じている。

彼女たちはボクに大きな食べられるボールをプレゼントしてくれた。
前にヤスダサンのオクサンにも言われたことがあるが、彼女たちもまたボ
クを見て「ゲンゾー日記で見るよりもボクが2回り小さい」と言っていた。
ボクは大きくて男らしいと言われる方が嬉しいのだが、今回ばかりは小さ
くて良かったと思った。
なぜならボクが2回り小さかったために、ボールが2回り大きいのだ。

ボクはアゴが外れるほど幸せなのだ。
ボールありがとうございました。フガフガ。



昨日のゲンゾークイズの答えはこちらです。

2006年06月07日(水)  ボクの目つき 

ボクは最近カメラ目線のできる男になった、と言われている。
ボスが「カメラを向けられたらきちんとカメラのレンズを見つめるのが
男らしい」と教えてくれたからなのだ。

でも、アキコは「ただカメラを見つめる時と、何かを目の前でチラチラ
させた時のゲンゾーの目つきが違う」と言うのである。
ボクはいつも同じ目をしているつもりなのだが、どうもボクは目の前で
ビスケットをちらつかされると目が輝いてしまうらしいのだ。

さて、ここで問題でござる。今日のボクの目はどれでしょうか。

1.ビスケットを見つめる目
2.イルカくんを見つめる目
3.カメラを見つめる目

答えはまた明日。



口元にも注意して見ると予想がつきます。     アキコ

2006年06月06日(火)  テイカカズラ 

ボクの散歩道で今一番華やかなのは、テイカカズラの花である。
木を這いのぼって日当たりの良いところを占領し、良い香りがする花をた
くさん咲かせている。

この植物は花の形も面白いのだが、ボクはツボミの形がとても好きだ。
まるでスクリュードリルのように尖ってねじれているのである。
このねじれがだんだんほどけてきて、花びらがふわっと広がると、風ぐる
まのような花が咲くのだ。

咲いた花は風ぐるまのようでもあるが、船のスクリューのようでもある。
風が吹いてきたらいっせいにクルクル回りそうなのだが回転はしないらし
くて残念である。

テイカカズラの「テイカ」は藤原定家という歌人の名前からついたらしい。
とある皇女が好きだった定家は皇女が死んでしまった後、このツル性の植
物になってお墓にグルグル巻き付いたらしいのだ。
お墓にグルグル巻き付くとは、なかなか執念深いヤツなのである。


2006年06月04日(日)  今週のビックリドッキリ・メカ 

今日、ボクは散歩の時に何だか怖ろしいものを見た。
日記に虫の写真を載せると気持ちが悪いというので、今まで虫の写真は
できるだけ控えていたボクであるが、この虫はぜひ見てもらいたい。

ボクが今日見つけた虫は白いパンツをはいたガイコツロボットなのであ
る。ガイコツロボット虫はおかしな格好でダンスを踊っているように見
えた。

アキコは「ドロンジョさま率いる悪党3人組が作ったメカだよ」と言っ
た。写真を見たボスも「これは今週のビックリドッキリ・メカに違いな
い」と言っていた。

ボクは虫かと思っていたのだが、これはガイコツロボットに違いないよ
うである。胸のところから出すガイコツ・ビームで世界征服を狙ってい
るのかもしれない。
いよいよボクが正義の味方ゲンゾーマンになって闘う時が来たようであ
る。



ラミーカミキリという虫だそうです。
「ラミー」とは植物の名前で日本で言う「カラムシ」のこと。
この植物を主食にしていて、これと一緒に日本に入って来たからついた
名前だそうです。この時も「カラムシ」の葉の上にいました。
                             アキコ

2006年06月03日(土)  イルカくん 

昨日、ボスはオバアチャンたちと一緒に鴨川シーワールドに行って来た
らしい。今日、アキコがボスからもらったおみやげをボクに見せびらか
しに来たのでわかったのだ。

ボスのおみやげは水色のイルカくんだった。
イルカくんはボクの大好きなライオンくんによく似ているのだが、こっ
ちの方がすごかった。
なぜなら、イルカくんは口がパクパク動くのである。
アキコの方から聞こえるが、時々「ゲンゾー、ゲンゾー」という声も聞
こえてくる。
それから、たまに口の中にボクの大好きなビスケットが隠してあったり
もするのだ。

このおみやげはボクへのおみやげではなく、アキコがボクと遊ぶための
おみやげ、ということらしいが、とても気に入った。
ボク専用のイルカくんもぜひ欲しいとボスにお願いしてみよう。


2006年06月02日(金)  ヤセウツボ 

ボクの庭のクローバー畑にニョッキリ変な植物が生えている。
これはヤセウツボという草なのだ。

このヤセウツボ、植物なのに緑色をしていない。つまり葉緑素を持ってい
ない、光合成をしていないということなのである。
ヤセウツボはどうやってニョキニョキ大きくなっているのかと言うと、コ
ヤツは寄生植物で、まわりの植物から水と養分を吸い取って生きているら
しいのだ。

みんなが緑色をしている中でちょっとおしゃれな紫色の衣装をまとって背
を伸ばし格好良く立っているくせに、まわりの植物から養分だけでなく水
まで吸っているとはけしからん。

そんなズルは容赦しないぞ、拙者がセイバイいたす!
と言いたいところなのだが、コヤツはちょっぴり不気味なのでボクはかじ
ることもできないでいるのである。
ボクの代わりにボスにセイバイ(草刈り)してもらうことにしよう。


2006年06月01日(木)  オバアチャン 

今日ボクの庭にボスのオカアサンとオバアチャンが遊びに来てくれた。
オバアチャンというのはボスのオカアサンのお母さんで、年は88才。
広島という遠い所から来てくれたらしい。

オバアチャン、オカアサン、ボス、アキコの4人に囲まれて、ボクはとて
も張り切った。オスワリやオテができるところを披露し、ビスケットが大
好きなこともアピールしておいた。

みんなに「元気だ」「かわいい」と誉められて、ボクはだんだん興奮して
きてしまい、勢い余ってオバアチャンの足に抱きついてさかってしまった。

オバアチャンたちが出かけた後、ボクはアキコに叱られた。
お年寄りレディーの足に抱きついてさかるなんて、男としてちょっと失敗
であった。
もう足をドーンしたりしないので、オバアチャンまた遊びに来てクダサイ。



これは興奮して疲れた上にアキコに叱られて泣きながら眠るボクの姿
である。

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