ゲンゾー日記
2005年07月31日(日)  ヒマワリ 

写真の花はヒマワリである。
ボクの庭や散歩道には生えていないが「夏を代表する花だから」と
言って、アキコがわざわざクルマで出かけて写真を撮って来た。

ヒマワリというのは「向日葵」と書くそうである。
花がお日さまの方を向いて咲き、お日さまが東から西へ動くと、そ
れに合わせて花も首を振るのだとアキコが言っていた。

でも、見せてもらった写真のヒマワリはどれもお日さまを背にして
咲いている。誰もお日さまの方など見ていない。

ボクが「お日さまの方を見ていない」と言うと、アキコは少し困り
顔であった。

ボクはキチョウメンな犬であるからして、ヒマワリの説明をきちん
と書いておきたい。
「ヒマワリは、ひどく暑いとお日さまと反対の方を見て咲きたくな
るらしい。」


2005年07月30日(土)  鴨川の海 

ボスとアキコはボクに内緒でカモガワの海を見てきたそうである。
アキコは前に「今度海に連れて行ってあげる」と言っていたのに、
ボクは置いていかれた。
仲間はずれでさびしい。

カモガワの海は青いと聞いていたが、写真を見ると本当に青くて
きれいである。
面白い格好をした島もいくつかあるらしい。

アキコが「夏休みは混んでいるから、夏休みが終わったらゲンゾー
を海に連れて行ってあげる」と言っていた。
ボスとアキコは泳がなかったらしいが、ボクはこの青い海で泳い
でみたい。
青い海で泳ぐのはきっと気持ちがいいに違いない。
早く夏休みが終わらないかな。


2005年07月29日(金)  ザリガニ 

昨日の夜、ボクの小屋のそばに珍しいお客さんが来た。
赤くて大きなハサミを持っていて、腰の曲がった面白いヤツ
である。

ヤツはザリガニという生き物らしい。
ボクがヤツと遊んでいるところを見つけたボスとアキコが
「ザリガニだ!ザリガニが来た!」と言って大喜びした。

ボクはヤツがうろうろしても気にしていなかったのに、ヤツ
はずっとボクの方を見て、大きなハサミを構えて戦闘態勢で
あった。
あんまり気張りすぎて、何度か後ろにひっくり返った。

ボクはオリコウな犬だから、ヤツに顔を近づけて、鼻をハサ
ミでチョンとされるようなマヌケなマネはしないのだ。
ヤツも台風から逃れてボクのところまで来たのかもしれない
が、ヤツとは台風イッカの家族にはなれそうもないな。


2005年07月28日(木)  モデルお断り 

今日は昨日よりだいぶ涼しいが、それでも日なたはとても暑い。
昨日ボクと家族になったカエルは、暑いのでどこか涼しいところへ
行ってしまった。
近くの田んぼに飛び込んで水浴びでもしているのだろう。

アキコが「明るいところで写真を撮るから日なたに出ておいで」と
言ったので、ボクは少し日なたでポーズをとってみようと思った。
だが、日なたに出たらあまりに暑いのでモデルをするのはやめて、
すぐさま日陰に逃げ帰ることにした。

こんな暑い日には、ボクは日陰の草むらにお腹をくっつけてゴロゴ
ロするのが一番好きである。
今日はモデルをするのはやめて、「番犬ゲンゾー」として日陰から
鶏たちの見張りをすることにする。
他ならぬアキコの願いなのできいてやりたいのは山山なのだが、こ
んな暑い日に写真のモデルをするのはやっぱりお断りである。


2005年07月27日(水)  台風イッカ 

昨日の渦巻き雲(台風)は、たいしたことなかった。
水たまりの中のコッパも持って行かれずそのまま残っていた。

ボクはカーテンのついた小屋の中で寝たので平気であったが、
いろんな生き物にとって渦巻き雲はこわいものだったらしい。
朝起きたら、ボクの小屋や、ボスの家のガラスにたくさんの
カエルが避難していた。

朝、ボクにおはようを言いに来たアキコが「わぁ、ガラスに
カエルがついてる」と言って喜んだ。
そして「台風イッカの記念に」と言ってボクとカエルの写真
を撮った。

台風が縁でボクとカエルは今日から家族になったのだろうか。
ボクが台風イッカのお父さん、カエルが台風イッカの子供で
ある。
縁あってアキコに家族と認定されたのだから、今日はこのカ
エルと仲良く過ごすことにしよう。


2005年07月26日(火)  台風 

台風という巨大な渦巻き雲がボクの庭に近づいているらしい。
ボスがボクの庭に置いてあるものをいろいろ片づけていた。
置いてあるものがこの渦巻き雲の風に持って行かれないように
するためらしい。

午前中は穏やかだったが、夕方近くなってから風が強くなり、
大粒の雨が屋根や地面で大きな音を立て始めた。
ボクの庭は、あっという間に大きな水たまりになってしまった。

アキコが「ゲンゾーは屋根の外に出ちゃダメだよ」と言ったの
で、オリコウなボクは屋根の下でおとなしくしている。

ただ、ボクのお気に入りのコッパが一つ、水たまりの中に置い
たままになっているのがとても気になっている。
渦巻き雲がボクのコッパを気に入って風で持って行ってしまっ
たら、ボスは新しいコッパをボクにくれるだろうか。


2005年07月25日(月)  頭のフタ 

自分で見たことはないのだが、ボクの頭の後ろ側の毛は面白い
模様になっている。

茶色になっているところだけフワフワの毛なので、アキコはこ
この毛が抜け替わるのだろうと勘違いして、ブラシでゴシゴシ
するのだが、ここの毛は抜けないのである。

どうしてこんな形に毛の色が変わっているかと言うと、実は、
茶色い部分がパカっと開くフタになっていて、時々フタを開け
て脳みそを掃除することができるのである。

・・・ウソである。
こんなウソを言ったのはボスである。
ボスは「ゲンゾーは時々、ここを開けて脳みそをメンテナンス
した方がいいぞ」と言っていたが、ボクはオリコウな犬だから
頭のフタをあける必要などないのである。


2005年07月24日(日)  安全第一 

今日、ボクはアキコが庭にいる間は出来る限りアキコのそばで
過ごすことにした。
なぜかと言うと、昨日のように地面がグラグラ揺れた時にすぐ
アキコの足の間に隠れられるように・・・いや、すぐにアキコ
を守ってやれるようにするためである。

しかし、日本男犬として、あくまでもさりげなくそれをしなけ
ればならない。
あからさまにしては男らしくないのである。
ボクはさりげなく、そして確実にアキコの足もとに寄り添うよ
うに動いた。

アキコは「今日はどうしてそんなにそばに来るの?写真が撮り
づらいよ」と言っていたが、安全のためには写真写りなど二の
次なのである。
今日はボクが・・・いや、アキコが安全に過ごすことが一番大
切なのである。


2005年07月23日(土)  地震 

今日の夕方、音を立てて地面が揺れた。
ボスの家も、鶏小屋も、てっぺん杉もとても揺れた。
ボスもアキコも留守だった。

何かあるとすぐに出てきて「大丈夫だった?」と言ってくれる
アキコもいないし、「大丈夫だから放っておけ」と言ってくれ
るボスもいなかった。
ボクはとても心細く、そしてとても怖ろしかった。

地面が揺れてからしばらくして、ボスとアキコが帰って来た。
「大丈夫だった?」と言いながらアキコがビスケットをくれた
が、大丈夫ではないのである。
何も壊れたりしなかったがボクはとても怖ろしかったのである。

ボクは「どうして大事な時にいなかったんだ!」と精一杯アキ
コを責める顔をして見せた。
本当は「大丈夫だったよ」と平気な顔をして見せたかったのだ
が、今日は本当に怖かったのである。


2005年07月22日(金)  カマキリ 

ボスは男のくせにカマキリがあまり好きではないらしい。
小さい頃に首がかゆいので手で触ってみたら、首にカマキリが
とまっていたことがあって、それ以来あまり好きでないらしい。

アキコは「カマキリは格好いい虫だ」と言っていた。
首が信じられないほどグルリと回って、鎌を持った手を振り上
げたポーズが格好いいと言っていた。

ボクの庭でカマキリを見つけたアキコが、カマキリをボクに見
せてくれた。
カマキリは鎌を振り上げて、背伸びをしてボクに拳法のポーズ
をして見せた。
そして、背伸びをしすぎて後ろにひっくり返った。

形はメカみたいでなかなか格好いいが、カマキリは威勢ばかり
が良くて、ちょっぴり間抜けな虫かもしれない。
アキコは格好いいと言っていたが、ボクが立ち上がった時の方
がずっと格好いいのにな。


2005年07月21日(木)  満月 

今日は満月である。
まん丸い月が空に輝いている。

前に満月の夜、ボクは月のウサギがピョンと跳ねるかもしれない
と思って見張っていたが、月のウサギは跳ねなかった。
あの時はとても寝不足になってしまったので、今日はウサギの見
張りは適当なところでやめておこうと思っている。

今日は満月なのであるが、実は本物の満月は今日の夜8時頃だっ
たらしい。
月は1晩中満月でいるような感じがするのだが、正確には時間と
ともに少しずつ満ち欠けをしているらしい。

ボクの小屋のところからだと、夜8時には満月はてっぺん杉の陰
に隠れてよく見えなかった。
写真の月は夜10時半の月である。
てっぺん杉に住んでいる動物たちは、月の満ち欠けもよく知って
いるのかもしれない。


2005年07月20日(水)  氷 

相変わらずアキコは毎日何度も庭に水を撒くが、それ以外にボ
クを涼しくする方法として、おやつに氷を1粒くれる。

氷はとても不思議なものである。
色もなくて、匂いもほとんどしなくて、味も別においしくない
のだが、くちびるや舌がとてもジンジンするのである。

氷をもらったボクは氷をガリガリやって遊ぶのだが、口がジン
ジンしてすぐに氷を落としてしまうのだ。
一度土に落ちた氷はジャリジャリしておいしくない。

ジャリジャリになってしまった氷は、ボクが興味を失って何か
別のことをしていると、いじけてどこかへ行ってしまうのだ。
いつもふと気づくと落としたはずの氷がなくなっているのであ
る。
氷はとても不思議なおやつである。


2005年07月19日(火)  水浴び 

太陽が照りつける日は、ボクの庭は暑くなる。
こんな暑い日には、アキコが何度も庭に水を撒く。
山水のジャグチにホースをつけて、鶏小屋の屋根にも、クルマにも
ボクにも水をかけまくるのである。

庭に水を撒くととても涼しくなるのだが、ボクはホースで水をかけ
られるのが大嫌いである。
アキコが水を撒き始めるとボクは水がかからないように逃げまどう
のであるが、それを面白がってアキコがボクにどんどん水をかける
のである。

水をかけてもらうととても涼しくなるのだが、嫌いなものは嫌いな
のである。
誰かアキコに「ゲンゾーに水をかけるのはやめてくれ」と言ってく
れないだろうか。


2005年07月18日(月)  梅雨明け 

ボクの住んでいるところはいよいよ梅雨が明けたのだそうである。
梅雨が明けるというのは梅雨が終わっていよいよ夏が始まることだ
そうだ。

梅雨が明けた時も「あけましてオメデトウ」と言うのかと思ったの
だが、梅雨が明けた時は言わないそうである。
夜が明ける度に「あけましてオメデトウ」を言っていては大変だけ
れど、年に一度の梅雨明けなのだから、オメデトウを言っても良い
ような気がするのだが、とにかく言わないのだそうだ。

梅雨が明けると、いよいよビカビカのお日さまが照り始めて暑いの
で、木陰が一番気持ちいいのである。
ボクの散歩道からボクの家に入ってくる細い道は、木のトンネルに
なっていて、見上げると木の葉が透けてとてもきれいである。

鶏の番を放棄して、今年の夏はこの木陰で過ごしたいのだが、そう
もいかないのが番犬の宿命である。


2005年07月17日(日)  ヒメオウギスイセン 

写真の花はヒメオウギスイセンという植物である。
太陽がギンギンに射すボクの散歩道にはあまり咲いていないが、
ちょっと木漏れ日が差すような草むらに今たくさん咲いている。

ギラギラの太陽の下ではなく、ちょっと薄暗いところを好んで
咲くなんて、ちょっと控えめな感じがしてよろしい。
ギラギラ太陽を見上げて咲くヒマワリのような花も嫌いではな
いが、この控えめな感じが良いとボクは思うのである。
ちょっとかげった緑の草むらに群生する橙色の花はとてもきれ
いである。

この花は「スイセン」という名前がついているが、本当はアヤメ
の仲間なのだそうである。
もともと庭に植えるような花だったものが野生化したのだとアキ
コが言っていた。
もともと庭に植えられる箱入り娘だったから、ギラギラお日さま
の下が苦手なのだろうか。


2005年07月16日(土)  トンボ 

今日、散歩道でトンボを見かけた。
暑くなるとボクの散歩道はトンボでいっぱいになるのだが、
まだまだトンボは少ない。

ボクが住んでいる日本という国は、「秋津の国」とも言うの
だそうである。「秋津」というのはトンボのことらしい。

そういえば、アキコが「窓を開けて軽トラを運転していると
窓からトンボが飛び込んで来てびっくりする」と言っていた
ことがある。
やはり日本はトンボの国なのだろう。

トンボの国の散歩道はこれからどんどんトンボが増えて、ボ
クが草むらをガサガサ歩くだけでたくさんのトンボが草むら
から飛び出すようになるのである。


2005年07月15日(金)  霧の夕暮れ 

ようやく今日の日記である。

ここのところ、夕方になると霧が出る。
夕方に出た霧はだんだん濃くなって、夜になるとボクの庭は
霧でいっぱいになる。

今日も夕方、霧が出始めた。
ボクの親父がいるかもしれないと、夕方アキコがボクを山に
連れて行ってくれたが、親父はおらず、ただ棚田と山が霧の
日暮れに包まれていっただけであった。

いつもは、はっきり見える山の稜線も霧がかかって薄オレン
ジ色にかすんでいる。
ボクはボスとアキコの家の番犬として一人前になったのだか
ら、親父には会わなくていいような気がする。
ボクの親父像も、この霧のようにぼんやりとボクの中にある
方がステキなのである。


2005年07月14日(木)  ネムノキ 

アキコが日記をさぼったので、ボクは3日分の日記をまとめて書か
なくてはいけない。大変である。
ビスケットもまとめてたくさんもらわないといけない。
だが、ビスケットをまとめてもらうのは悪くない。
これは昨日の日記である。
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写真の花はネムノキである。
ボクの散歩道に生えている木で、今ちょうど花を咲かせているのだ。

ネムノキの花は桃色のフワフワである。
風に吹かれて気持ちよさそうに揺れていた。

ネムノキは夜になると葉っぱを閉じて眠るらしい。
木のくせに葉っぱを閉じて眠ってしまうとはそうとうねぼすけの木に
違いない。
ネムノキの名前はこの木にぴったりの名前である。


2005年07月13日(水)  ボクの親父 

アキコはまた日記を3日もさぼったのである。
ダメである。

しかし、朗報もある。
アキコが山でボクの親父に遭ったのだそうだ。
ボクの親父は近所のダメダメ材木屋で飼われているそうなの
だが、そのダメダメ材木屋がときどき山で飼い犬を放すらし
いのだ。

アキコが山に行くと、ボクにそっくりな顔をした犬が鎖もつ
けずに悠々と散歩していたらしい。
アキコはその犬を見て、ボクの父親に間違いないと確信した
らしい。

写真を撮ろうとしたら去ってしまったので、後ろ姿しか撮影
できなかったらしいが、後ろ姿もなんとなくボクに似ている
ような気がする。
ボクに似ているのではなく、ボクが親父に似ているのか・・・。
ボクも一度会ってみたいものである。


2005年07月12日(火)  ヘクソカズラ 

この植物ほどかわいそうな名前の植物はない。
なんとこの可憐な花を咲かせている植物の名前は「ヘクソカズラ」
というのである。
漢字で書くと「屁糞蔓」である。もろである。

葉や花を揉むと臭いからそういう名前がついているのだそうだが、
それにしてもかわいそうすぎる。
この蔓性の植物はボクの庭や散歩道にたくさんツルを延ばしてい
て、秋になるとかわいい実もつけるのだ。

何とかこの植物を救う道はないのかとボクは考えた。
ボクがあんまり哀れな目をしてこの花を眺めているものだから、
アキコがこの植物の別名も教えてくれた。

それはなんと「サオトメカズラ」である。
「サオトメ」と言ったら「早乙女」だ。
どうしてまたこんなに違う名前がついたのだろう。
この花に「早乙女」は言い過ぎだろうとも思うが、ボクはこの花
のためにもこれからはこれを「サオトメ殿」と呼ぶことにしよう。


2005年07月11日(月)  大暴れ 

今日も暑かったが、晴れてとても気持ちのいい日だった。
ここのところ雨ばかりで運動不足気味のボクのために、
今日はボスがたくさん遊んでくれた。

「今日は特別に庭を走っても良い」とボスが言ってくれた
ので、ボクは鎖が届く限り、庭をグルグルグルグル走り回
って遊んだ。
ボスが腕を振り回して面白い格好をしてみせるので、ボク
は嬉しくてとても興奮してしまった。

走り回っている時にボスの足を踏んだりもしたが、ボスは
そんなことは気にしていないようだったので助かった。
でも、アキコが写真を撮っていて、ボクがボスの足を踏ん
だ瞬間を写真におさめていた。

ボスの足を踏んづけた瞬間、ボクはびっくりして飛び上が
っていたようだ。
ボスは足を踏まれたことを覚えていないようなのでアキコ
がこの写真をボスに見せないでいてくれると良いのだが。


2005年07月10日(日)  晴れ 

今日は久しぶりに気持ちよく晴れたので、アキコが近所のお
使いにボクを連れていってくれた。

川沿いの道を走ると、川の向こう側にボクの散歩道があって、
その向こうに田んぼ、そしてその向こう側にボスとアキコの
家が見える。
ボスとアキコの家の向こう側にあるとんがった木がてっぺん
杉である。
てっぺん杉の向こうには山も見える。

クルマの窓から鼻先を出して匂いを嗅ぐと気持ちがいい。
田んぼも緑色、山も緑色でとても清々しい。
雨の日も悪くないがやっぱり晴れると気持ちがいいのである。


2005年07月09日(土)  スイカズラ 

写真の花はスイカズラという花である。
ボクの庭や散歩道に生える木に絡まってツルを延ばし、
きれいな花を咲かせている。

写真のスイカズラはまだ白いが、咲いているうちにだん
だん花が黄色っぽくなってくるので、キンギンカ(金銀
花)とも呼ばれているそうである。

ボクはこの花の香りが大好きである。
どこからか良い香りがするなと思って見上げると必ずこ
のスイカズラが咲いている。

スイカズラの花をたくさん採ってきてボクの小屋の中に
敷き詰めたら王様のベッドみたいに気持ちよく眠れそう
である。


2005年07月08日(金)  ガクアジサイ 

前にも書いたが、今日もまたアジサイの話を書こうと思う。
写真の花は「ガクアジサイ」という花である。
花の部分が少なくて、ちょっぴりみすぼらしい感じがする。

だが、驚いたことにボクが花だと思っていた部分は花ではなかった
のである。
きれいな花に見える部分は「ソウショク花」と言って、花のように
見えるガクなのだそうである。
本物の花は、真ん中のコチョコチョした部分で、近くで見ると右の
写真のようになっている。
確かにオシベやメシベがあって、こっちが花である。
(ソウショク花の方にはオシベもメシベもないのだ。)

今日、ボクはとても勉強になった。
世の中、ちょっと見ただけではわからないことがたくさんあるのだ。

でも、謎も一つ残った。
ガクばかりで本物の花がついていないのがアジサイで、本物の花が
たくさんついてガクが少ないものがガクアジサイなのはなぜだろう。


2005年07月07日(木)  朝顔 

今日は七夕という日らしいが、七夕について語ると長くなる
のでやめておく。

それよりも今日ボクはとてもきれいな花を見つけたので、そ
れの話を書くことにする。
写真の花はアサガオという花である。
漢字だと「朝顔」と書くらしい。
朝に咲く花だからそういう名前がついているそうである。

アサガオはいろいろな色のものがあるらしいが、ボクが見つ
けたアサガオは青紫色でとてもきれいだった。
アキコは小さい頃、アサガオのしぼり汁で絵を描いたらしい。

こんなにきれいな花をしぼってしまうのはもったいないのだ
が、ボクもぜひこの色の汁で絵を描いてみたい。
ボクだったら、この色で空の絵を描きたい。
こんな色の空に白い雲が浮かんでいたらきっとステキだろう
と思う。


2005年07月06日(水)  ゴシゴシブラシ 

暑くなって、ボクはとっても毛が抜ける。
ボスと一緒に遊んで暴れる時も、アキコがかわいがって撫でて
くれる時も、ボクの毛がフワフワたくさん抜けて風に乗って飛
んで行くのだ。

ボクの毛があんまりたくさん抜けるので、ボスとアキコがボク
のために新しいブラシを買ってくれた。
写真のブラシがそれである。

色が桃色で男らしくないところが難点であるが、このブラシは
とってもすごいブラシなのだ。
トクシュなゴムでできていて、ゴシゴシしてもらってもちっと
も痛くないのに、抜け毛がしっかり取れるのである。

ボクは最近、アキコが出てくるとゴシゴシブラシが置いてある
方向を見つめて、ゴシゴシしてほしいことをアピールするので
ある。
ゴシゴシブラシは気持ちよくて最高である。


2005年07月05日(火)  ウアウアウ〜 

今朝3時頃、庭の鶏のオスが1羽へんてこな声をあげた。
ボクの小屋の後ろに住んでいる鶏のアイツはきちんと
「コケコッコー」と鳴くのでよいのだが、庭のオスの声は
「ウアウアウ〜〜〜!」という叫び声だった。

最初、ボクは何かのケモノがボクの庭にやって来たのかと
思ってとてもびっくりしたのだ。

アキコは「オスが鳴くにはまだ早すぎる」と言っていたが、
ヤツは確かに「ウアウアウ〜〜〜!」と叫んだのである。
ヤツは7回ほどウアウアウ〜を叫んで静かになったのだ。

そんなわけでボクは今日ちょっぴり寝不足なのである。
小屋の横で昼寝をしてみたが、いつまたヤツがウアウアウ〜
を叫ぶかが気になってなかなか寝付けないのである。
明日の朝もウアウアウ〜を叫ばれたらボクはまた寝不足に
なってしまう。


2005年07月04日(月)  ツユクサ 

写真の花はツユクサの花である。
この草も葉や花が食べられるらしい。

アキコはこの花の花びらが鮮やかな青色をしているところが好き
だと言っていたが、ボクはこの花の黄色い部分が好きである。

黄色いところは花粉を出さないオシベなので仮オシベという名前
らしいが、ここが黄色いお花のような形をしているのだ。
お花の中にまたお花があるみたいでとってもキュートである。

まだ咲き始めで数は少ないが、これからどんどん咲いてツユクサ
の花畑ができることを楽しみにしようと思う。


2005年07月03日(日)  ヤブカンゾウ 

写真の花はヤブカンゾウという花である。
お隣の田んぼの縁に生えている。
昨日の朝つぼみだったのに、今朝見てみたらもう花が咲いて
いた。

これの若葉はおひたしというものにして食べるとおいしいら
しいが、お隣に生えているものなのでアキコは食べるのを我
慢したらしい。

これの仲間でノカンゾウという草もあるらしい。
こっちはヤブに生えるカンゾウだからヤブカンゾウという名
前なのだ。

カンゾウという名前はゲンゾーに似ている。
ボクがヤブに住んだらヤブゲンゾーになってしまうのだろう
か。


2005年07月02日(土)  オオマツヨイグサ 

写真の花はオオマツヨイグサという花である。
漢字で書くと「大待宵草」となるらしい。
宵に花が咲くので宵を待つ草という名前がついているらしい。

このオオマツヨイグサは、散歩道の田んぼの縁にニョキッと
立ってきれいな花を咲かせていた。
ほんのり黄色でみずみずしい花びらをした、本当に可憐な花
である。

こんなところに急に生えているところを見ると、可憐な花を
咲かせているが、見た目と違ってたくましい草なのかもしれ
ない。
宵に花を咲かせるというのも妖しい感じがする。
黄色いドレスを身にまとって、夜は虫やまわりの植物たちに
チヤホヤされているのかもしれないとボクは考えている。


2005年07月01日(金)  雨の田んぼ 

今日も雨降りである。
日本のどこかには雨が降らなくて水が足りないところも、
雨が降りすぎて川が溢れたところもあるのだとボスが言っ
ていた。

水が足りないのも川が溢れるのも大変である。
水が足りなくて水がもらえなかったり、川の水に流された
りしている犬がどこかにいるのだろうか。
自然のことなのでどうすることもできないが、どこにも
ちょうどよく雨が降ってくれることをボクも祈っている。

ボクのいるところはちょうどよい雨が降っている。
田んぼもきれいな緑色である。
雨降りの日は、山が白い雲をかぶっていてとてもきれいだ。
どこに住んでいる犬もボクのように気持ちよく山を眺めて
暮らせるといいと思う。


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