ひまわりさん観察日記
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2005年02月28日(月) 書庫整理(一ノ割教室)

みんな集中して絵を描いて過ごす。せいたくん(小4)の描く車の絵に、新しい展開が。りなちゃん(小5)は先週に引き続き『とびだすひな飾りカード』の2枚目を制作。先週のはお家用。今日のは寮生活をしているおねえちゃんへプレゼントするのだそう。



ゆまちゃん(年中)の作品。おはなし(タイトル)は『ゆまちゃんたち(妹)がおうちでおかしをボリボリたべていたら、パパとママが「うるさーい!」といって、ママがおそうじして、パパはおしごとにいった』。毛糸やティシュや波ボール紙などを貼りました。


油絵をひと通り描き終えて、「休憩する」と言って本棚に向かうけいじくん(小4)。しばらくして、こちらへ戻ってきてひとこと「センセイの名前は何だっけ?」

「さとうゆみこ、だよ」というと、「ふうーん」と言い残してまた本棚へ。

またしばらくして「センセイの妹の名前は?」と言うので、なにを企んでいるんだろうと思いつつも「○○子、だよ」とこたえる。「ふうーん」。

またまたこちらへきて今度は「ゆみこ、は、漢字ではどう書くの?」というから、『由美子』を説明すると、またまた「ふうーん」。むこうに行くけいじくんに「なに企んでるの?」と聞くと、「気にしないで!!」


「気になるなあ〜」と返事をしつつ、敢えて様子を見にも行かずそれ以上追及もしないでいると、代わりにえみりちゃん(小1)が「なになに〜!」と嬉しそうに言いながらけいじくんの元へ。

その後、ふたりの声は聞こえて来ない。妙に静かだ。そんなに集中して(絵以上に!?)黙々と、いったい何をやっているのだろうと思っていると、「名前あり、が、○○册、あった!」と達成感に満たされたけいじくんの叫び声。


あとりえには『絵本棚』とは別に、文章が中心の児童書約20册、小学生向けの伝記5〜6册、マンガで書かれた読み物5〜6册、クイズの本3〜4册、他に古い百科事典シリーズや動物や虫の図鑑数冊を並べた本棚がある。これらの本は、私と妹が小学生のころ読んだもので、自分で選んで買ったものの他にも、従姉からもらったものや、最近街の公共施設の『リサイクル本棚』から頂いたものもある。

けいじくんは、それらの本をパラパラめくり、扉の内側にある手書きの名前に気付いたのだろう。


「この1冊だけ、ちがうなまえだった」・・・従姉の名前だ。
「妹はね、4年生のとき、○組だった」・・・そうでしたか。
「5年生のときはね、△組だった」・・・憶えて無いけど、そうかもね。
「全部で□□册あるうち、名前ありが○○册だったよ」・・・見事なリサーチ結果である。


名前ありの本を棚からすべて取り出し平積みにしてあったのを、えみり助手とふたりで元通り以上にきれいに片付けてくれた後の、けいじ司書のひとこと。「なんか、むだなことに力を使っちゃった」


・・・無駄じゃないよ。ちゃんと私の日記のネタとして、役に立ってくれました。


2005年02月27日(日) たのしいひなまつり(庄和教室)

本日お休みするひまわりさんや、最近顔を出さないひまわりさんが多く、前半3名、後半4名での、ゆったりのんびりおけいこ。今日だけ(公民館の)いつもと違う部屋を使用したところ、何事かと部屋を覗く他の公民館利用者多し。その中に、数年前まで一ノ割教室に通っていた元ひまわりさんのお母さんが声をかけてきて、びっくり。いつもの部屋だったらお会いしなかったかも・・

もうすぐひなまつり。桃の花の他にカラフルなガーベラや雪やなぎを花瓶にさして飾ったところ、色鉛筆や油彩で写生をしてくれました。




部屋に飾った桃の花を前に、ポケモンを描く3人組。えりなちゃん(小1)が劇場版のパンフレットを持ってきたのだ。桃の花 v.s. ポケモン。ポケモンの勝ち!!

初めは3人仲良く描いていたのに、そのうち競うように「別のページを描く!」とか「見えないからこっちに(パンフを)置いて!」とか「私がもってきたのにい〜!」などと雲行きがあやしくなってきて、お互いの絵の悪口を言ったり、終いには相手の絵にちょっかいを入れはじめたので(口頭ではもちろん、人の絵に嫌がらせで線を描いたり汚したりというような落描きをすることは、あとりえでは最低の行為とみなしています)、その時点で『ポケモン禁止令』を発しました。

3人ともポケモンのキャラクターをそっくりに描く(つもりでも上手く描けない)ことに疲れはじめてきた頃だったので、素直に「じゃあ何描くの〜〜」なんて言っている。ええ〜〜っ!目の前に桃の花があるのにい〜〜!!(←こころの叫び)


「もうすぐひなまつりだから桃の花をもってきたんだけど、みんなのお家にはおひなさまは飾ってるの?」


さやのちゃんの描いた『たのしいひなまつり』。音楽が流れているイメージで描きました。

すると「かざってるよー!!」とすかさず答えたのは、さやのちゃん(小3)。「おひなさまとおだいりさまのほかに、女の人が3人、男の楽器を持った人が5人、いるよ。」三人官女と五人囃子のことですね。

「それでねー、スイッチを押すと、ぼんぼりに電気がついて、くるくるまわるんだよ。音楽もながれるんだよ」と得意げなのは、しほのちゃん(小1)。ふたりは姉妹なのです。最近はずいぶんとエレクトリックなひな飾りがあるんですね。


それに対抗するように、えりなちゃんは声を張り上げる。「わたしのおひなさまも、ぼんぼりがくるくるまわって、音楽がながれるよ!」

へえ〜、みんなのおひなさま、すごいねえ。未来型ってかんじだねえ。

「でもわたしのひなかざりはねえ、おひなさまはいるけど、おだいりさまはいないんだよ」というのは、えりなちゃん。え?おひなさまだけのお飾りってあるのかな?あまりお目にかかったことはないけれど...

よくよく聞いてみると、もともとおだいりさまがいなかったのでは無く、「逃げちゃったの!」・・・だと言う。!?

その後、みんなに「うそだーー!!」と言われれば言われる程、かたくなに『逃げちゃったからいない』を貫き通すえりなちゃん。えりなちゃんのお家のおだいりさまに、なにがあったのでしょうか?・・・いえいえ、きっと売り言葉に買い言葉で、引くにひけなくなっちゃったんだよね。


でも、大丈夫。「うちにはおだいりさまは逃げちゃったからいないけど、描いておくね」と言いながら、絵の中のおひなさまの隣にはちゃんとおだいりさまが描かれました。そのお姿は、きっと今朝も目にしてきたおだいりさまにそっくりなのでしょう。「よかったよかった。戻ってきて!」


もちろん、3人とも、桃の花も本物を見て美しく描けましたとさ。



2005年02月25日(金) 卒業(一ノ割教室)

「せんせー、なんか空き箱ない?」が口癖のようになっているひまわりさんたち。先週、使い途中のティッシュ箱から中味を取り出して提供したくらいだから、もう在庫はないんだけど・・・無ければないで、そこから工夫をして作り出すひまわりさんたち。


ちいちゃんの油絵。学校のスキ−教室で、ナイターで滑っている絵。


ちいちゃんは中学2年生、あとりえ歴は最長の8年生だ。一ノ割教室が8年前の3月に開かれ、その年の5月に入会、あとりえの歴史はちいちゃんの成長とともに築かれてきた、といっても過言ではないだろう。中2の女の子を昔のまま『ちいちゃん』と呼ぶのは失礼かもしれないけれど、いつも通りそう呼ばせていただこう。

そのちいちゃんが、いよいよあとりえを卒業することに。

来春はちいちゃんも高校生。これから1年、受験に専念しなければならない。残念で寂しいけれど、仕方の無いこと。そろそろそうなるんだろうなあと思っていたし。

それよりも、いままでよく続けてくれたと思う。中学に入ってからは、おけいこを1日も休まなかったと記憶している。もともとしっかりした構成力で隅々まで丁寧に描くちいちゃんだったが、学年が上がるにつれ、頭を使って表現力を増していったと思う。『継続は力なり』。そんな言葉もピッタリくる。いつも私の言うことを熱心に聞いて、まじめに絵に反映させてくれる。


お母さんは「(あとりえを)辞めたくはないみたいなので、1年間お休みさせていただいて、また高校生になったら・・」とおっしゃってくださった。1年後、実際はどうなるかちいちゃんにもお母さんにも、私にも分からないが、そう言って下さって、助かりました!『お別れ』するのは、つらいので。


ちいちゃん、またね。
受験、がんばってね。
1年後、お茶とお菓子を用意して、一緒にお祝いできることを楽しみに待っています。


2005年02月23日(水) 明かりをつけましょ(おひさまあとりえ)

もうすぐひなまつり。女の子も男の子も、おだいりさまとおひなさまの絵を描いている。ゲームのキャラクターづけだったけいちゃん(小3)は、先週から船の絵に力を注ぎ、ものすごい集中力で本人も大満足の完成度となる。


ひびきちゃん(年中)が、何枚もクレヨンでおえかきした後、仲良しのなっちゃん(年中)がていねいに仕上げた『ひなまつり』の絵に触発されて、「わたしもかく〜!」と描きだした。・・・が、時間切れでお迎えにきたお母さん、登場。

ひびきちゃん自身ももうつかれていたので、クレヨンでぱぱっと『おだいりさまとおひなさま』を線描きしただけのその状態で、ちょうどよかったとばかりに「もうおしまい!」と言い切る。しかし、おかあさんとせんせいたちは、「もうすこし、がんばってほしい・・」と思っている。


ひびきちゃんの描いた、おひなさまとおだいりさま

そこでおつきあい。「もうちょっと描きたいねえ。何を描こうかな?」「わかんないよ」「えのぐのピンク、まぜてきれいな色に作ったのがあまってるし、桃の花なんて、どうかな?」「あ、そうだね、うたにもでてくるもんね。♪あかりをつけましょ ぼんぼりに〜 おはなをあげましょ もものはな〜 ・・・・ぼんぼりもかかなくちゃ!」

ひびきちゃんはひなまつりの歌を口ずさみながら、ぼんぼりと桃の花を描き足した。「あとは、なにを描こうかな〜」

おかあさんも、参戦。「ひびきのおひなさま、あたまに冠かぶってたよねえ」「そうか!おだいりさまは、えぼしをかぶってたよ!」お家に飾ってあるお人形を思い出しながら、どんどん描く。「なが〜いぼうも、もってたよね」


こうやって、何処のどなたかわからなかったふたりのお人形の絵は、歌の聞こえてきそうなすてきなおひなさまとおだいりさまの絵に無事変身、絵の中にも明かりが灯ったようでした。めでたしめでたし。


2005年02月22日(火) 小さなサイン(呑竜教室)

毎年恒例、おはなし絵制作がはじまる。今年はさとちゃん(小4)おすすめの『おじいさんのつるつるかぼちゃ』(こどものとも)を採用。大きな画面(ダンボール板を使用)にひとりづつ場面を描き、最終的につなげて円形にする(お話も最後はスタートにもどるストーリーになっている)。その中心には夏の共同制作でおおきなかぼちゃをはりこで作って一場面を立体的に制作予定。みんなも大掛かりな制作予定を聞いて、大はりきり!


のんちゃんの作品。学校で育てているスイセンの芽が出たことを喜んで、2枚の画用紙をつなげて2週に渡って取り組みました。「はやく大きくなあれ」という気持ちが、ふたつの太陽からもうかがえますね。もうすぐ春です!

上の方の鉛筆描きは、教室の様子。



「もう!むかつくっ!!」と、お怒りの様子であとりえにやってくるのは、のんちゃん(小2)。最近、毎度のこととなっているので、私もびっくりしたり動揺したりしなくなった。

「なになに、なにがあったの?」と聞くと、待ってましたと言わんばかりに、今日学校であったことを話し出す。男子がだれだれちゃんに言ったこと、のんちゃんがやめろというと、自分にも鉾先が向いたこと、などなど。

のんちゃんはあとりえでも明るく親しみやすい、あねご肌的存在。からかう男子も、からかわれる友達も、どっちも放っとけない正義の味方。だからみんなから頼られるし、そのことで損をしてしまうこともあるみたいだが、そんなことはへっちゃら。でもそのかわり、こうやって話すことで発散しているんだと思う。「その男の子たち、きっとのんちゃんたちと仲良くしたいんじゃない?」などと私も思ったことを一緒に話す。


「あったまきたっっ!!」と部屋に入ってくるなり持っているあとりえバッグを放り投げて怒り心頭なのは、ゆうたくん(小2)。この登場の仕方も時々あること。

「どうしたの?ゆうたくん」と聞くと、学校で先生や友達から言われた納得のいかないことを、つらつらと話し出す。こちらは「ええっ?ほんとうにそんなことがあったのかな」と、もし事実なら問題だなと思えるような話が出てくるのだが、ゆうたくんの話す調子をみていると、どうやら多少大袈裟に、尾ひれがついていると思われる。

でも、私は「ええ〜〜っ!そんなひどいこと言われたの?許せないなあ」と、ゆうたくんの味方に徹する。


ふたりともひと通り話し終わると、何かがスッと解けたように、柔らかい表情になる。ツンツンしていた口調が、次第に素直な子どもらしい話し方になる。スッキリした様子でおけいこに集中できる。


ゆうたくんはときどき、「おれ、もうあとりえやめたい」ということもある。疲れていたり、思い通りにならなくてイライラしているのがわかる時だ。

でもゆうたくん。実は「あとりえはおとなになるまで続ける」(お母さん談)と思っていることを、私は知っているし普段の言動やおけいこから感じられる。


のんちゃんやゆうたくんのこういった『ツンツンした』言葉は、私は「助けて!」の何十歩も手前の、軽い悲鳴だと思っている。聞いてもらうだけでホッとしたり気がすんだりすることは、大人にもある。子どもだってある。

『こっちを見て!』という小さなサイン。もっと目立たないわかりにくいサインを今までに見逃しているのかもしれない、と考えると、ちょっと切なくなる。


2005年02月21日(月) 完成(一ノ割教室)

みんな一生懸命絵を描く。小さい子たちは切ったり貼ったり。りなちゃん(小5)はあとりえに飾っている雛飾りの飛び出すカードを参考にしながら、うさぎの飛び出すひな飾りを作って持ち帰った。


まさみちゃん(年中)の『まさみとおかあさんが畑でお仕事をしている』絵。お家が農家というわけではありません(笑)。車にはおとうさんと弟が乗って見ているそうです。


せいたくん(小4)は、今日もあとりえにやってくると、わき目もふらず画用紙と鉛筆、そして定規を持っていって、絵を描きはじめる。同志のけいじくん(小4)は隣で今日も油絵を描きながら「僕は油絵、せいたくんは定規だね」という。「設計図を描いているみたい」とも。もちろん、それがそれぞれの個性、と認めた上での、素直な言葉である。


先月、『新年の描き初め』として、鴨川シーワールドで観たという『イルカのジャンプ』を、油絵で描いたせいたくん。私が「せいたくん!油絵いこう!!」と言わなかったら、多分それまで通りに鉛筆と定規で車や電車の絵を描いていただろう。久々の油絵を気持ちよく描き終えて、また鉛筆+定規の『完成しない』絵を続けている。

ちょっとしたズレや微妙なゆがみも許せない、ち密な線の絵。だから消しゴムのカスの量も、人一倍。

1年前には何ヶ月もかけて同じような手法で『船』の絵をひたすら描いていた。その時も今と同様、一枚一枚の絵が『完成!』しないのである。一枚の絵に何週もかけることもあるし、1日で終わってしまうこともある。どちらにしても、完成せず、途中のままなのだ。せいたくんに「これは完成?」と聞いても、「まだ続ける」と言うし・・・。私は『完成』をめざすことだけが絵を描くということではない、と漠然と思っていた。

当時、そのことが気がかりだったお母さんは、せいたくんに聞いたのだそうだ。すると、「他に何を描いたらいいか、どうかいたらいいか、わからない」とのことだった。その時はまっていた『船』の絵ならパッと描きはじめることが出来た。でも、どんなふうに続けて終わりにしたらいいか、わからなかったのかも、しれない。これは放っておけない。

そこで、『船』の時は、20枚近く描きためた途中の絵を、横になが〜く繋げる、という作戦(?)を立てた。せいたくんは水を得た魚のように、楽しんで繋げていった。狭いあとりえの部屋で何度も広げたり畳んだりしていた。足りない部分は絵を描き足したり色を加えたりしていた。これが船の絵の長くて遠かった『完成』だった。


最近描きためている車と電車の絵も、もしかしたら長くつなげたいのかな?せいたくんはシャイで寡黙な男の子なので、自分から「こうしたい」というのをなかなか言ってくれない。でも私、今回も同じように長くつなげるのはつまらないな〜〜という個人的希望がある。もちろん、そうしたいという強い希望があればそれでもいいのだけれど、今度はまた違う結末を迎えたい。迎えて欲しい。


さあ、この車と電車シリーズはどんな『完成』を待っているのか。私もあえて「またつなげる?」と聞かない責任を持って、せいたくんとふたりでもうちょっと模索してみたいな、と思う。


2005年02月20日(日) のっぺらぼう(庄和教室)

しおりちゃん(小3)が描いた絵を示して「これ、パソコンにのせて!」と言ってきた。・・・ごめんね、今日は別のひまわりさんの絵になっちゃいました。いつも見てくれて、どうもありがとう!

「えのぐがめんどくさーい」とか「えのぐやりたくなーい」という子におすすめなのが、デカルコマニー(絵の具絵合わせ)のおけいこ。すすめればほぼ100%の子が「やる!」というし、それをみて他の子たちも「やりたい!」と元気に絵の具を取り出す。準備体操みたいなおけいこです。



この絵を見ていただきたい。

ゆかちゃん(小4)の描いている、センセイ、つまり私の絵である。もちろん、まだ途中の絵であるのだが、見事に顔がのっぺらぼう!ちょっとこわい!?

前回のおけいこで、ゆかちゃんは「あとりえでこういう絵を描くのははじめて!」(本人談)とはりきって私を描き始めてくれた。その時には、顔の輪郭と、髪の毛、のみ。とにかくどんな絵にもじっくりたっぷり時間をかけてこまか〜く描くのが、ゆかちゃん流。その日は私の髪形をよおーく観察して1本1本、描いた。「顔は、来週描くね」

そして今日、私がゆっくりモデルをできなかった、ということもあるのだけれど、ゆかちゃんは顔に取りかからず、ひとまず身体(エプロン)、そしてお得意のクリスマスツリー(私がゆかちゃんの絵を持っている、という設定)に時間を費やした。「顔は、来週描くから!」



おまけに、もう1枚。



こちらはゆきこちゃん(小5)の描く『自画像』(油絵の下描き)である。鏡を見ながら、1時間弱かけて、F6号のキャンバスに木炭で描いている。

なんとまあ、こちらものっぺらぼう!もちろん、次週顔を描いて、絵の具塗りに突入する予定である。

のっぺらぼうなのでいまのところなんとも言えないが、ゆかちゃんの描く私の髪形も、ゆきこちゃんの描く髪形や服装の様子も、とても良く見てそっくりに描かれている。



ある年頃になると、極端に『人物』を描くことを嫌う子が、とにかく多い。
おそらく、学校で描かざるを得ないときには、嫌々ながらも皆そつなく描いているのであろうが、あとりえでは自由が許されているので、てこでも描かない、という子も少なく無いのだ。

『人物』に限らず、どんな絵も抵抗なく描けることがすべてとは言わないが、描こうと思いついたことをなんでも描けていた頃がどの子にもあったわけだし、その方が表現の幅も広がるし、いいことが多いんじゃないかと、大人的観測から強引に理由付けしてみる。で、「イヤ!」「苦手!」「無理!」と気付く余地を与えずに、自然に描き慣れてしまおう、というのがあとりえの1役割じゃないか、とか思っている。


このふたりの絵を例に挙げたが、ふたりは「描こう」という意志を持っている分、拒絶している子とは全く違う。ふたりも、私がすすめなかったら、自分から進んでは描かなかったかもしれないが、とにかく今、がんばって悪戦苦闘(?)しているのだ。そして、次回のおけいこでは、私の顔が、ゆきこちゃんの顔が、描かれるのだ、きっと。

ただ、ふたりがそろってのっぺらぼうで今日のおけいこを終えたのは、全くの偶然ではなかったのかな?と、一瞬感じたのでした。


・・・・もちろん、完成した折には、ここで紹介したいと思っております。お楽しみに・・・・


2005年02月18日(金) 手作り演奏会(一ノ割教室)

今年度も残りあと1ヶ月余り!小学校では『6年生を送る会』の練習で大忙しだ。各学年ごとに、合唱やら合奏やら、出し物を披露するのだという・・・・


・・・というわけで、そこいらにある材料を使って、いつのまにやら楽器作りが始まった!


みほちゃん(小3)かほちゃん(小3)双子姉妹が画用紙を使って作ったのは、太鼓。「ひも、ちょうだい!」「ここ、おさえてて!」とセンセイを助手に従えて、あっというまに四角い太鼓と丸い太鼓をそれぞれ作った。首から下げて、太鼓にバチを収納するサックまで取り付けている。お互い、大太鼓と小太鼓のパートに別れて、歌いながらリズムをとっている・・・・でもふたりとも、本番は太鼓担当ではないとのこと!他人のパートまで憶えちゃったのですね。

みほちゃんはユザワヤの紙袋で、衣装まで作りました。



しょうちゃん(小2)は、学校では木琴を担当するのだという。そこで作ったのは『はりがね琴、ラッパ付き』(本人命名)。あとりえのティッシュの箱を強引に空にさせて、そこにペンチを器用に使って折り曲げた太い針金をガムテープで取り付けた。もちろん、長さが順に並ぶように。
「これだけじゃ、ものたりない」と言って、丸めた画用紙と紙コップを使ってラッパを取り付け、大満足!『はりがね琴』ははりがねのスティックで叩き(これまた収納サック付き)、時々『ラッパ』に口を当てて歌をうたう、おもしろ楽器のできあがり。




紙や針金を叩く音や、それらにあわせてた歌声で、にぎやかなおけいことなりました。


2005年02月16日(水) 暗号(おひさまあとりえ)

おひさまあとりえの特徴・・・・それは、甘えんぼさんが多いこと!
子ども役10人弱にセンセイひとり、という割合でいったらおひさまあとりえもひまわりあとりえも変わらないのだけれど、おひさまには「せんせい!こっち来て!!」とか「ここにいてずっと見てて!」と要求する子が、多い。ひまわりあとりえではほとんどいないかも・・・
なぜだか考えたことがある。おひさまあとりえは会場が広いため、お教室全体の一体感がない、ひまわりあとりえは狭い会場がほとんどでみんなでひとつの会話が可能、というのが考えられるが、おひさまの下町っ子たちは甘えんぼさんが多いのでは..という地域性があるんじゃないかと、ひそかに思っている。どうでしょう??



ゆうきちゃん(年中)が、絵におはなしをつける(タイトルのようなもの。絵が描き終わった時に、しめくくりとして絵のすみっこに小さくメモ書きしておく)際に「いったとおりにかいて!」という。

いつでも行った通りに書いているけどなあ、と思っていたら、その後、ゆうきちゃんはひらがなをひとつだけ、言う。そう、文章で書き留めるのではなく、一文字一文字、書いて、ということなのだ。

文字(ひらがな)に興味をもつこのくらいの年齢にはよくあることで、そうやって一文字言っては一文字書き、をくり返すことで、文字を学習する子もいるし、「自分で書く」といって、文章にはなっていないひらがなの羅列を(知っている限りのひらがなをひたすら)書く子もいる。

そういうことかなあ、と大して気にも止めずに、ゆうきちゃんが言うままにひらがなを書いていった。


『ん の ひ び で す ず な は ま み に わ つ て べ く 』


まだまだ続く。いつまでも続く。ゆうきちゃんは、時々、次はなんだっったっけ?という感じに考えながら、ひらがなをひとつひとつ言っていく。私の書く手元をしっかりとみつけて・・・


『 お ち が こ わ で た と き に お ま り さ ん そ の さ ん た 』


・・・おや?私はふと気付く。
もしかして、これって文章になっているかも・・・


『 さ ん ぷ れ え ん と お わ た し ま わ』


と、ここで終わり。

「つなげてよんでみてっ!」と、ゆうきちゃんはうれしそうに言う。


さあ、あなたはこの暗号を解くことができますか?
(全部解けたら、どうか御一報を・・・ちなみに私は上記の最初の1行が未解決です)





こどもの作品は後日掲載いたします。


2005年02月15日(火) 傑作集/其の2(呑竜教室)

来週から恒例のおはなし絵制作に入るので、今日はたっぷり描きたい絵を描いて、仕上げていこう、という気分でおけいこ。
そんなわけで、みんなはりきって絵を描きました。傑作揃いなので、今日仕上がった絵をまとめて紹介します。




ゆかりちゃん(小1)の作品。プーサンやピグレットもかわいいのですが、なんといってもまわりのパステルの色使い!3〜4色のパステルを交互に持ち替えながら、根気よくゴシゴシと塗っては、指で擦っていました。上級生も「きれい〜〜!」と感動して、真似して塗っていたのは先週のこと。そう、ゆかりちゃんは、この絵を2週かけて丁寧にしあげました。


ゆきなちゃん(小2)が本日2枚目に鉛筆描きしたのは、今日学校で行ってきた郵便局見学の絵。郵便番号で仕分けしたり、消印を押したり、光に反応するマークをつけたりする大きな機械の説明を熱心に聞かせてくれながら、その様子が手に取るように分かる絵を、感動したままに描いてくれました。




りきとくん(小4)の油絵。りきとくん、ひと月程前に腕を骨折、それでも一生懸命絵を描きました。今日はもう三角巾は取れましたが、まだまだ痛々しいギブス姿・・・ということで、記念に?1枚、描いてくれました。










さとちゃん(小4)の油絵。今年に入ってから取り組んできた、大作の力作です。2枚のキャンバスを、このように組み立てて、絵になります。絵の具の塗り方にも、かなりこだわりを見せてくれました。絵はクラスで流行っている、ドッヂボールです。ボールの動きの表現にも、ご注目!



最後はもえりちゃん(小2)の描いた、『油絵を描くさとちゃん』の絵。今日はめずらしく何を描いたらいいか迷いにまよったもえりちゃん。近頃たまごっちですっかり仲良しになったさとちゃんのことを描くことをすすめたところ、嬉しそうにはりきって快諾!さとちゃんの描く油絵や、後ろの壁に飾ってある幼稚園生のゆきだるまの絵なども、積極的に絵の中に取り入れて描きました。


2005年02月14日(月) 寝る子は育つ(一ノ割教室)

お休みのひまわりさんが多いけれど、風邪ではなさそう。
むしろ、あとりえに来ている子がお疲れ気味。
でもみんな、やる気はいっぱい。
ゆうなちゃん(小3)は油絵を2枚一度に仕上げる。
けいじくん(小4)は昨年に引き続き展覧会油絵出品枚数ナンバー1をめざすとはりきり、今日も新作にとりかかる。






『たぬきの糸車』の絵を描く、と、はりきっていたたけしくん(小1)。
でも、志し半ばで「つかれたなあ〜、ねむいなあ〜」と、雲行きが怪しくなってきた・・・・それもそのはず、時計は夜7時をまわっている。あとりえ終了時間を過ぎているのだ。お母さん、お迎え遅いねえ、この時間はお母さん達、忙しいんだよねえ・・・・

私が洗面所で雑巾を洗って戻ってきた、ほんの2〜3分の間に、とうとうたけしくんは気持ちよさそ〜うに眠ってしまいました。私がバタバタと片付けをはじめても、全く動じずスヤスヤ・・・

その後、お母さんが来て揺すってもくすぐっても叩いても、なかなか起きてくれなくて、ひと苦労いたしましたああ。


おけいこ中に寝ちゃう子。たま〜にいるんですよねえ。
でもなんだか起こすのがかわいそうになっちゃって、みんなで「静かに寝かせてあげようね」なんて言って、そっと寝かせてあげるのが、ひまわり流です、あしからず。


2005年02月09日(水) ゲームだいすき(おひさまあとりえ)

最近、こどもたちにこっそりお願いされることが多い。
それは、「最初に1枚だけだから、描かせて!」というもの。

ゲームやサンリオなどの、キャラクターの絵のことだ。

おひさまあとりえはこの時期、年に1度の展覧会を目前にして、『がんばっていろいろな絵を描こう』というムードでいっぱいだ。

黙ってみていると、キャラクターの絵ばかり描いてしまう子も、少なく無い。今の世の中、こどもたちがゲームに興味が向いてしまうのも仕方の無いことなのかもしれないし、かわいいもの、かっこいいものを、そっくりに描いてみたい、という『憧れ』もあるのかもしれないし、他に何を描いたら良いのかわからない、表現したいことが見当たらない、むずかしい、、、と、自分から考えたり思い巡らせたりすることを面倒がる子どもがあまりにも多いことには、愕然としてしまうことも、しばしば。

で、生活の中でのいろいろな出来事や思っていることなどから、絵にするテーマを掘り出してみることが、まず第一歩と思うのだが、普段キャラクターに依存しがちなこどもたちには、これはなかなかたいへんなことなのだ。


それで、「1枚だけ、描かせて」となるわけだ。
他の先生に言うと、許してもらえない・・・と思っている子が、明らかにそのような知恵を働かせて、私のところにそっと来て、小声でお願いするのだ(笑)。

そこで私も、最近みんながんばっていい絵を描いているし、1枚だけで気がすむならということで、「じゃ、準備運動にね」と了解している。


たとえばめぐみちゃん(小1)。
「お願い、今日学校で『ポムポムプリン』を上手に描く方法を発見したの、だから1枚だけ、描かせて!お願いだから!!」
で、描いた絵は、四ツ切の大きな画用紙いっぱいに、大きく描かれたプリンちゃん。鉛筆描きで、色も塗らずにただそれだけ。ものの5分。
これで気がすんで、その後はいつも敬遠してしまう絵の具を使ったりして、「ゲイジュツのえ」を楽しんでいました。


これがめぐみちゃんの『ゲイジュツの絵』。スキーをした時のことを、はじめは「人を描くのはいや」と抵抗していましたが、こんなに大きく描けました。青い模様は、芋版です。



あやとくん(小1)は、ポケモンカードをたくさん持ってきた。ゲーム機も持ってきている。もちろん、あとりえで遊ぶつもりではなく、その後の予定に合わせて持ってきたということだ。
でも、持っているとどうしても心が傾いてしまう。手から離れない。

「じゃあ、そのゲ−ムで遊んでいるところを描いてみれば?」とすすめると、「いいの?」と遠慮っぽく言う。

本当は持ってきてもテーブルに出してはいけないゲーム機を堂々と置いて、カタチを描く。遊んでいる手も描く。頭も描く。
「まわりがさみしいなあ・・・ピカチュウ描いてもいい?」ということで、ピカチュウやらなんやらもいくつか描く。

絵の具も塗って、ゲーム&キャラクターの絵なのに、『ゲイジュツの絵』になってきた。本人も大満足。

そんな絵をご機嫌で描きながら、あやとくんは語りだす。

「ぼくの大切なものはね、・・・」
1. お父さん、お母さん
2. 命
3. 家(家に詰まった思いでや、物や、お金なども含む)
4. 愛
5. ゲーム

・・・なのだそうだ。

「4番まではステキだけど、5番がゲームなの?『お絵描き』とか『勉強』とかが入って、ゲームは10番目くらいでいいんじゃない?」とわざと聞くと、「おえかきなんて、ありえないっ!」と断言する。となりで『カービイ』の油絵を描いているけいくん(小3)まで、一緒になって「ありえないよ!」とチャチャを入れる。

「どうしても5番がゲーム。6番も7番もゲーム。・・・お絵描きは10番目くらいかな」と言うあやとくん。


ゲーム依存も、時代の流れ。ここからまた新たな文化なり知識なりがうまれることもあるのでしょう。
それにしても、大好きなゲームでも(1.2.3. はともかく)愛にはかなわないところが、あやとくんらしくてちょっぴり微笑ましいです。



2005年02月08日(火) 人生とは・・?(呑竜教室)

みな落ち着いて、思い思いに絵を描く。絵の具を洗うために溜めた水に、お湯を湧かして入れてあげると、絵の具をやらない子まで喜んで手を入れている。「おふろみたい〜」とか。



りきとくん(小4)の絵。学校で描いた絵で金賞をとって飾られたところを、絵に。金の紙の色使い、輝いていますね〜〜!


今、空前の『たまごっち第2次ブーム』であることを、御存じだろうか。あとりえに通う小学生の女の子たちがかばんに入れてきたり、首から下げていたりするのをよく見る。「おとなのひとたちにも、はやってるんだよ」とゆきなちゃん(小2)は言う。「どこもうりきれていて、ほしくてもかえないのっ!」というのは、ゆかりちゃん(小1)。

NEWたまごっちは、元祖たまごっちとどうちがうのか・・・私は『元祖』も良く知らないので詳しくはわからないのだが、なんでもたまごっち同士で『通信』ができるらしいのだ。いったいなにを『通信』するんだか私にはさっぱり・・・。


もえりちゃん(小2)とさとちゃん(小4)は、たまごっち通信仲間。あとりえにふたりが揃うと、なによりもまずお互いの情報交換。なんだか嬉しそうにコソコソと楽しんでいる様子。でもふたりとも5分もするとちゃんとおけいこにとりかかる。後を引いておけいこの邪魔をする、なんてことはない。場をわきまえることも、『元祖』とは違う『NEW』の心得、かもしれない。

今日、後からやってきたさとちゃんが、「もえりちゃん、ちょっとお願いが・・」と来るなり言う。「生き返らせるのって、どうやるのか教えて」。
もえりちゃんは別売で持っているたまごっちのマニュアル本で、生き返らせる方法を探し出す。

へえ〜、たしか『元祖』では嫌になったりしたらたまごっちを育てず放置してわざと殺してしまい、あらたなたまごっちにリセットするというやり方が、ちょっとした社会問題になったはず。

とうとう『NEW』では、死んでしまったたまごっちを生き返らせることまでできちゃうんだ〜、と感心というか疑問というか、複雑な気持ちを抱いていると・・・・どうやら生き返らせる方法なんて、存在しない様子。


ホッとしたような、残念なような・・・
人生、そう甘くはありません。いろいろな意味で考えさせられる点は、『元祖』も『NEW』も変わらないようです。

私もちょっと欲しくなったかなあ・・・(でも売っていないんだってば!)。




2005年02月07日(月) 姉妹のような?(一ノ割教室)

にぎやか元気いっぱいの幼稚園児ひまわりさんに、お疲れ気味小学生ひまわりさんはあいた口がふさがらない・・・がんばれ!小学生!!ちびっこに負けるな!!?




まゆかちゃん(小1)の『おんなのことへんなチューリップ』・・・へん?かな?
2週かけて、絵の具だけで描きました。




まさみちゃん(年中)とりなちゃん(小5)は、月曜日クラスの最年少と最年長。多くのひまわりさんがおけいこを一段落して帰る頃、遅めにやってきてのんびりおけいこする常連さんだ。このふたり、姉妹のように仲のいいひまわりコンビなのだが・・・


たけしくん(小1)が超ご機嫌で、いつものように歌をうたいながら絵を描いていると、まさみちゃんが「たけしくんっ!ちょっとうるさいよ!!しずかにしてくれるっっ!?」とこれまたいつもの調子で喝を入れる。

そんなふたりの様子をだまって見ていたりなちゃんが「まさみちゃん、小学校へ行っても、その調子で男子には強く言うといいよ。なめられちゃあ、だめだよ。そうすれば、たとえば図工で折り紙とかもらえるから」という。図工で『材料を持参』というケースのことを言っているらしい。おいおい、りなちゃん。そんな手を使っているんですか・・・?

すると、いつのまにかすっかり『喝っ!』モードになっているまさみちゃん。ドスの利いた声でひとこと、「やだよっ!そんなのっっ!!」

・・・ひえええ〜〜〜!りなちゃん、いいこと教えてあげたつもりが、敵をひとり、作ってしまったみたい・・・

「りなちゃん、今日、へんなこと言ってる。おなかすいてるの?」すがるような、なだめるような、憐れむようなそんな大人っぽい目で、私とりなちゃんにそう言うまさみちゃん。


・・・・そう、姉妹と言っても、年中さんの『おねえさん』と、小学5年生の『いもうと』、時には大逆転する仲よしコンビ、なのでした。


2005年02月06日(日) はじめの一歩(庄和教室)

油絵のまとめ、人物写生の流行、しかけ絵づくりも楽しみました。


しほのちゃん(小1)の『YuIちゃんのかお・しおりちゃんのかお』。先週私を描いてくれた時、はじめて『まんがの目』ではない、人間らしい目のかたちを、よく観察して描きました。眉、鼻、口も同様。それが楽しかったのか、今日はあとりえのおともだちを描きましたが、観察したというよりは、先週描いたカタチがまた観念的になっているようです。でも、しほのちゃんにとっては、大いなる第一歩なのかもしれませんね。

YuIちゃん(上/ピンク)の顔にかかっているピンク色のものは、ゆいちゃんが着ていたピンクのパーカーの、フードにうさぎのみみがついていて、それをおけいこ中ずっと被っていたゆいちゃんの様子をしほのちゃんなりに表現したもの。みみが顔まで垂れ下がっているわけですね(実際はそんなに長い耳ではありませんでしたが)。座っている表現と、右手に絵筆を持っている表現も、見どころです。


2005年02月04日(金) 言葉への興味(一ノ割教室)

2月。先月の『工作月間』からすっきり切り替えて、「工作した〜い」というひまわりさんたちを、敢えて止めて絵を描く方向に向かわせる。するとはじめは少々抵抗しながらも、みんないい絵を集中して描くことができた。油絵や水彩絵の具も、久々に気持ちよく。


しょうちゃん作『渡る世間は鬼ばかり』。昨日の節分にちなんで、絵本『一寸法師』に出てくる鬼を元にして、描きました。タイトルが笑っちゃいます。


ゆうきくん(小5)が突然、意味の分からない言葉を織りまぜながら私やひまわりさんたちに話しかけてきた。???

「○○○って、なに?」聞いても答えてくれない。ニヤニヤと嬉しそう。

いつも『トレビア』やら『サプリ』やら、テレビ番組で得た知識をあとりえで紹介してくれるゆうきくん、今日のはなんの暗号だろう・・と考えていると、妹のみほちゃん(小3)が「わかった、琉球語でしょ?」。

なるほど、聞いたことのあるような、でもさっぱり意味のわからない、ゆうきくんがしゃべる言葉は、沖縄の方言だったのだ。

「どうしてそんなに詳しいの?」と聞くと、「こんど、沖縄にいくかもしれないんだ」と、ゆうきくん。「美ら海水族館とか、行ってみたい」。うらやましい。

「でもどうやってそんなにいろんな言葉を憶えたの?」と聞くと、代わりにもうひとりの妹かほちゃん(小3)が答える。「ガイドブックでおぼえてんの」。へえ〜〜〜、と思わず言ったら、ゆうきくんは手でテーブルをばんばんばん、と叩く(トレビア風に)。


ゆうきくんの将来の夢は、小説家。私も尊敬してしまう程の読書家で、雑学知識も豊富。沖縄の、何よりも先に言葉に興味を持つのも、妙に頷けてしまう。


今日は3兄妹に、先週末に行ったという『ディスニーシー』の話(というより様々な説明)を山程聞いた。近い内に沖縄のことも手に取るように聞けることを、楽しみにしている。



・・・ところで余談だが、『だるまちゃん』シリーズと『いたずらこねこ』の絵本を、今日はめずらしく音読しているりょうすけくん(小1)の興味のある言葉は、私がかかってきた電話に出る時の「はい、あとりえです」である。

電話がかかってくるたびに私の「はい、あとりえです」を口まねする。

今日は電話のベルが鳴って、私が出る前から「はい、あとりえです」と何度も言うので、私は笑ってしまって大変だった。その後も何度も調子を変えて言ってみたりと、練習していた。まいった。


2005年02月02日(水) 気をつけます・・(おひさまあとりえ)

展覧会まであと2ヶ月。みんなはりきって(というか、それを口実にはりきってもらっているというのが現状!?)絵を描いています。


みずきちゃん(年長)の作品。みずきちゃんは展覧会とは関係なく、最近特にノリノリでおえかき楽しんでいます。絵筆をきもちよ〜く動かしているのが、伝わってきますね。



一瞬、ズボンのポケットに手を突っ込んだのを見逃さなかったかんちゃん(小1)に、「せんせー、ポケットに手を入れちゃ、いけないんだよっ!」と真面目に叱られた。・・・・ごめんなさい。






2005年02月01日(火) 継続は力(呑竜教室)

「(寝ている時に見る)夢って、ふしぎだよねえ」というさとちゃん(小4)のひとことから、『大抵夢はいい場面の途中で目覚める』ということについてみんなで話し合いながらのおけいこ。


ゆうたくん(小2)が、面白いものを持ってきた。
新聞の切り抜きを何十枚も重ねて綴じた束。

それは読売新聞の朝刊の4コマ漫画『コボちゃん』だ。

「ぼくね、コボちゃんがカラーになってから、あつめることにしたんだよね」と、ゆうたくん。

『コボちゃん』がカラ−刷りに変わったのは、数カ月前。それから毎日、ゆうたくんは4コマ漫画を切り抜き、昨日の切り抜きの後ろへ、セロハンテープできれいに貼り重ねて、ちょっとした『漫画本』に仕立てているのだ。一番上には、『コボちゃん』とデザイン文字で手書きした表紙をつけて。


「すごーい!!」私だけでなく、同級生たちも感嘆の声を上げる。
「ここがすごい!」ともえりちゃん(小2)が指さしたのは、セロハンテープで留めてあるところ。縦に細長い束の上中央あたりで毎日毎日後ろに一枚ずつ留めていくので、前の表紙のテープの部分にはテープだけが重なってゆき、ボコッとそこだけ分厚くなっている。日々の努力を象徴しているかのようだ。もえりちゃん、目の付け所がニクイねえ。

「ばあちゃんも『すごい』っていってる」ゆうたくんは満足そう。

小学2年生の男の子が、毎日欠かさず、漫画とはいえ新聞を切り抜き、丁寧に綴じていることを想像してみていただきたい。難しい作業ではないけれども、なかなかできることではない。『コボちゃん』への思い入れ、カラーになったことへの感激、毎日ちょっとずつの楽しみ・・・いろいろな要素が、ゆうたくんのコツコツ魂をかき立てているのであろう。


私はこの『コボちゃん』ミニ冊子を見て、懐かしいことを思い出した。

中学2年の時、担任だった恩師(国語)から教わった方法で、自主学習していた。
それは、新聞一面下にあるコラムを切り抜き、ノートに貼って、100字以内に要約する、というもの。

先生が「こういう方法がある」と紹介しただけだったか、その日の宿題になったのか、忘れてしまったが、なんとなく面白いなと思い、その後毎日続けたのは、多分クラスでは私だけだったのではと思う。

もちろん、毎日だったか週一だったか、先生に添削してもらうことが、励みだったし、それが楽しみでもあった。その先生は私の卒業後に退職されたが、今では私の個展で作品を『添削』して下さっている。


継続は力、なり。
ゆうたくんにもきっと、なにかすてきな思い出や、なにかしらの力が、身につくはず。ガンバレ!


ゆうたくん作『だるまの望遠鏡』


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