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■ 「フェイス・オフ」「キル・ビル」を観る
2005年08月10日(水)
デッキ型DVDレコーダーを買ってから、片っ端からWOWOWの予約録画しているMakoですが、その後「マトリックス」「マトリックス・リローデッド」「マトリックス・レボリューションズ」「キル・ビル」「キル・ビル2」「マスター・アンド・コマンダー」「フェイス・オフ」、ついでに劇場を含めもう3回ほど観ている「ラスト・サムライ」もやっていたので録画しました。で、そのうちの「キル・ビル」と「フェイス・オフ」を観ました。
まず「キル・ビル」は「パルプ・フィクション」のクエンティン・タランティーノ監督が同作のヒロイン、ユマ・サーマンを主演に迎えて贈るアクション・エンタテインメント。結婚式の日にかつてのボスに襲撃され、すべてを失った最強の女暗殺者の果てしない復讐の旅を、壮絶なバイオレンス描写とタランティーノ監督が愛して止まないB級アクション映画へのオマージュを込めて描いています。最終的に2部に分けて公開されることが決定し、本作はその第1作目。 ストーリーを簡単に説明しましょう。ひとりの女が長い昏睡状態から奇跡的に目覚める。女の名は“ザ・ブライド”。かつて、世界中を震撼させた暗殺集団の中にあって最強と謳われたエージェント。5年前、彼女は自分の結婚式の真っ只中に、かつてのボス“ビル”の襲撃に遭い、愛する夫とお腹の子どもを殺された上、自らも撃たれて死の淵をさまよった。いま、目覚めた彼女の頭の中はビルに対する激しい怒りに満たされていた。ビルに復讐することだけが彼女の使命であり運命となった。復讐の鬼と化したザ・ブライドは、自分の幸せを奪った者すべてを血祭りに上げるため、たったひとりで闘いの旅へと向かうのだった……というもの。
まあとにかくヤクザ映画、チャンバラ時代劇、香港カンフー映画、マカロニ・ウェスタン、スパイ映画、ギャング映画、等々をごった煮したような感じです。完全にタランティーノ監督の自己満足的作品といえるでしょう。ストーリー自体は復讐劇という至って単純なものですが、映画全体の雰囲気はわりとコメディタッチで描かれているものの、アクションシーンはハードボイルドを好むタランティーノらしく、極めて残虐で必要以上に血しぶきが飛び散ります。僕的にはちょっと激しすぎる映画でしたね。まあ楽しめたには楽しめたのですが、この映画はタランティーノファンのために作られた映画と言っても過言ではないでしょう。それほどタランティーノに興味がない人はおそらく、このノリにはついていけないのではないでしょうか。
主演は先程も述べましたがユマ・サーマン、僕は彼女の作品は他に「ガタカ」しか知りませんが、まあこんなに活発なユマ・サーマンは初めて観ましたね。他には「チャーリーズ・エンジェル」にも出演していたルーシー・リューが日本のヤクザのボス役で登場しますが、おっかないです。エンジェルさはひとかけらもありません。それから、主人公の敵役としてベテラン俳優のデヴィッド・キャラダインが出演しているのですが、まだ1作目では謎の存在なのか、顔は一切登場しませんでした。
この映画の多くの舞台は日本なのですが、千葉真一、栗山千明、麿赤兒、國村隼、北村一輝と、日本の俳優も多く出演しています。しかし、千葉真一はかなり重要な役所で出演しているものの、他の日本人俳優は、それはもうすごい扱われ方をしています。特に日本では今や映画やドラマに引っ張りだこのベテラン國村隼などは、ちょっとセリフを喋っただけでその後とんでもないことをされてしまいますし、北村一輝などは出演していたことすら気がつきませんでしたよ。
「キル・ビル2」は一転してラブストーリーでアクションも激しくなく、しっとりとした雰囲気らしいのですが、果たして「2」も観るべきなのでしょうか……。
続いては1998年に公開されたジョン・トラヴォルタとニコラス・ケイジが共演した「フェイス・オフ」。憎むべき互いの顔を取り替えた二人の男の果てしなき死闘を描いた、ジョン・ウー渾身のバイオレンス・アクション巨編です。 かつて冷酷無比のテロリスト、キャスター・トロイ(ケイジ)によって狙撃され、その際に最愛の息子を失っているFBI捜査官ショーン・アーチャー(トラヴォルタ)。彼は飛行場での壮絶な追撃戦の末、ついにトロイを捕らえたが、トロイがLAのどこかに細菌爆弾を仕掛けている事が判明。当のトロイは植物人間となっており、唯一の情報源は獄中にいるトロイの弟ポラックスだけだった。FBI特殊班はアーチャーにトロイの顔を移植し外科的手術で本人そっくりに変えてから刑務所に潜入させポラックスから爆弾の設置場所を聞き出そうと提案。それは完全な極秘結計画として行われ、トロイの外観を得たアーチャーは、凶悪な犯罪者だけを収監した特殊刑務所に送られた。 だが一方で昏睡状態だったはずのトロイが覚醒、彼は特殊班の医師を脅迫し保存されていたアーチャーの顔を自分の顔に移植させる。そしてポラックスから爆弾の場所を聞き出すことに成功したアーチャーの前にアーチャーの顔をつけたトロイが現れた。計画に関与した人間は全員殺され、刑務所にいるのがアーチャーである事を証明する手段は何一つ残されていなかった。トロイはFBI捜査官アーチャーとして爆弾を解除した事で脚光を浴び、権力と金を手に入れようとしている。アーチャーはトロイの陰謀を阻止するために要塞のような監獄から脱走、トロイの仲間の元へ身を寄せるのだが、そこにトロイの指揮する特殊部隊が急襲をかけた……という内容。
この映画は今回初めて観たのですが、いやいや、面白かったです!冒頭ではトラヴォルタが正義感あふれるFBI捜査官、そしてニコラス・ケイジが狂ったような高笑いをする冷酷非道な凶悪犯なのですが、顔を入れ替えたことで見た目が逆転し、今度はトラヴォルタが極悪人、ケイジが正義感あふれる役を演じることになります。 この映画、映画の大半がトラヴォルタ悪、ケイジ善の性格で展開されるのですが、役者の演技として観ていると、その逆転振りがとても面白いですね。元々僕のイメージでは、トラヴォルタは悪役が似合ってるし、ケイジはいいヤツ役が似合っていると思っていたので、正直冒頭でのトラヴォルタ善、ケイジ悪というシチュエーションには違和感がありました。しかし途中からそのシチュエーションが入れ替わるので、その後はまったく違和感なく観ることができました。
久々に面白いアクション映画を観たといった感じです。でもこの映画って、いったいどっちの演技が素晴らしかったと言えるのでしょうねえ。何だか映画を観たあとも混乱してしまいます。それにしても、ニコラス・ケイジ主演の映画は、面白い作品が多いですな。「60セカンズ」といい「ザ・ロック」といい、やっぱ好きですわ。トラヴォルタの「ソードフィッシュ」も好きですけどね。
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