Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 Mako、久々の大発見!
2005年09月30日(金)

 これまでも時々歴史的な大発見をしてきた僕ですが、今回、またも大発見をしてしまいました!この大発見は、今度の学会で発表する予定でいますが、毎回Voiceを読んで下さっている方だけ特別に!いち早くその大発見をご紹介してしまいましょう!


■芳醇な赤ワインに合うものを探す

 先日、結構高価なフランス産の赤ワインを手に入れたので、普段ほとんど家では晩酌はしないのだが、夜中に寝付けなかったこともあり、開けて飲んでみることにした。
 ところが、もう深夜なのでつまみはなしでワインだけで飲んでみたのだが、このワイン、高価なだけあってかなり芳醇でずっしりと重く、ワインだけで飲むにはあまりにも力強い味わいだったのだ。本来ならもっと早い時間に、それこそ匂いも味も強いブルーチーズ(青カビが生えたチーズ)ぐらいのつまみと一緒に楽しむようなワインなのだ。

 そこで、せっかくなのでつまみを用意してこのワインをじっくり堪能しようと思い立ったわけだが、すでに時間は深夜0時を回っており、コンビニや24時間営業のスーパーマーケットなどは営業しているものの、そんなお店に本格的なブルーチーズなど置いているはずもなく、しかたがないので冷蔵庫を開けて、ブルーチーズの代わりになるようなものはないかと探してみることにした。

 見つかったのは、納豆。

 ……納豆かあ……うーん、赤ワインと納豆、聞いたこともない組み合わせだぞ!片やフランスが誇る高価な赤ワイン、片や日本の朝ご飯の代名詞である腐れ大豆。同じ伝統的な食材ではあるものの、これまでの歴史の中では、おそらくまったく相対することはなかったであろう2つの伝統が、果たして口の中で調和し、絶妙の異文化交流的な味のハーモニーを奏でてくれるのだろうか……。

 今ここにある納豆と、本来芳醇な赤ワインと相性のいいブルーチーズの共通点と言えば、どちらも匂いがきつく味にもかなりクセがあると言うこと。逆に決定的に違う点と言えば、言わずもがな、あの納豆特有の粘りけだろう。ただ、その粘りけさえ気にしなければ、納豆の味的にはずっしりと重い赤ワインの風味と意外にマッチするのではないかと思い始めた。

 しかしここで、過去に犯してしまった痛い失敗が、僕の脳裏をよぎった。


■過去に犯した失敗

 以前、同じような食べ物の実験で、大失敗をしてしまったことがあった。夜遅くにお腹が空いたのだが、お金を下ろすのを忘れて手持ちがなく、かといってわざわざこれからキャッシュカードが使える店に食べに行くのもどうかと思い、家にあったパスタを茹で、何かパスタソースの代わりになるようなものはないかと、今回と同じように冷蔵庫を探ったのだ。

 今思えばこのとき、ニンニクとオリーブオイル、さらには鷹の爪まであったので、素直にペペロンチーノにしておけば美味しい夜食にありつけたのだが、僕はそのとき何を思ったのか、冷蔵庫の中で見つけたある別のものを、パスタソースの代わりにしてみたらどうなるだろうかという好奇心を抱いてしまったのだ。

 それは、レトルトの麻婆豆腐の元だった。

 元々僕は豆腐が大好きで、麻婆豆腐も好物のひとつだった。だからそのソースを使って、豆腐を入れる代わりにパスタと和えて食べても美味しいのではないかという仮説を立てたのだった。

 名付けて、「麻婆パスタ」。

 早速僕は麻婆豆腐の元を鍋にあけて火を通し、それにパスタを合え、出来上がったものを洒落た大きめのパスタ皿に上品に盛りつけ、フォークでパスタにソースを絡めながらクルクルとパスタを巻き、期待に胸を弾ませて一口目をほおばった。

 ところがその瞬間、僕はとんでもない過ちを犯してしまったことを悟った。

 本来麻婆豆腐は、ソースの味に豆腐の持つ独特の風味とまろやかなコクが混ざり合うことで美味しさを生み出すことができるが、その豆腐がない状態でパスタと和えてしまったため、ただ塩辛いだけのパスタになってしまい、どうポジティブに思考回路を働かせても「結構イケる」とはほど遠いほどひどい味だったのだ。

 しかし、せっかくパスタを茹で、麻婆豆腐の元も1回分消費してしまったため、捨てるのもあまりにももったいなかったのと、お腹は空いていたこともあり、僕はこの失敗をしっかりと記憶に留めて教訓とするため、水をがぶがぶと飲みながら、最後までこのクソマズイ「麻婆パスタ」を平らげたのだった。


■歴史的対面

 今回の赤ワインと納豆の実験も、先に述べた「麻婆パスタ」同様、期待を裏切られる可能性は大いに考えられた。しかし、今回の場合、仮に失敗したとしても、その被害は最小限で済む。もし食べてみて合わないようだったら、納豆はそのまま冷蔵庫に戻し、明日の朝ご飯のおかずにすればいい。ワインもコルクは抜いてしまったが、コルクの代わりに瓶に栓をする器具を持っているので、それで栓をして冷蔵庫に戻し、後日ブルーチーズを買ってきて飲めばいいのである。

 従って今回の実験は、好奇心を満たすという意味で、失うものもほとんどないので、チャレンジする価値は大いにあった。

 僕は早速納豆のパッケージを破ると、中に入っていたカラシとタレを納豆にかけ、それを入っていた発泡スチロールの容器の中で慎重に混ぜ合わせた。そして納豆に十分粘りけが出ると、僕はそのうちの一粒を恐る恐る箸の先でつまみ、口の中に入れた。さらにその状態で今度は芳醇な赤ワインが入ったワイングラスを持ち、ゆっくりと口を付け、ワインを口の中に流し込んだ。


 おおおッ!結構イケるじゃん!


 僕はワインを一口飲んで、夜中に独りで顔をびくっと上げて「オオッ!」という感嘆の声を挙げ、その感動に酔いしれた。結局その後、僕はワインのつまみとして、納豆1パックをぺろりと平らげてしまった。そしてそのときになって初めて、明日の朝ご飯のおかずを1品失ってしまったことに気付いたのだった。


■結論

 あくまで僕の個人的な好みではあるが、仮説で述べた通り、納豆もブルーチーズ同様匂いと味がきついので、それが逆に芳醇な赤ワインのずっしりと重い味わいにうまく調和し、絶妙のハーモニーを生み出すことがわかった。むしろワインが芳醇であればあるほど納豆との相性はいいものと考えられる。

 さらに、納豆特有の粘りけだが、これもワインが口の中に入ることで粘りがワインと混ざり合い、お互いの調和具合においてはブルーチーズよりも優れていると思われる。ただ、口の周りに糸を引いてしまい、ワイングラスにもその糸がからみついてしまうのが難点と言えば難点である。ワイングラスの口を付けたところには粘液の跡がつき、グラスが透明なのでそれがかなり目立ってしまうのは否めない。それを気にしなければ、味的にはかなり評価は高い。

 考えてみれば辛口の白ワインも、辛口の日本酒に似ているため、焼き魚との相性がいいのはよく知られている。それと同じで、芳醇な赤ワインと納豆も、イメージではまったく合いそうにないが、やってみると意外と合うことが今回の実験で証明された。

 ただし、これは極めて高度な味わいであり、シロウトにはおすすめできない。



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 F1ドライバーの夢(後編)
2005年09月29日(木)

 昨日に引き続き、僕が見た自分がF1ドライバーになった夢をご紹介いたします。例によって夢の中の話なので、興味がない方は飛ばしてください。


■第2話「ミハエル・シューマッハを待たせる」

 それは、たぶんレース終了後のことだと思う。夢の中で僕は帰り支度をしていたのだが、なぜかその場所は学校の教室のように、机とイスが整然と並んでいる部屋だった。部屋には僕1人しかおらず、外はすでに真っ暗。窓の向こうには、サーチライトに照らされたサーキットが広がっていた。ただし、そのサーキットは窓から全体が見渡せるほど規模が非常に小さく、さしずめ自動車教習所の練習コースのような感じだった。

 僕が帰り支度を続けていると、何と「DEKRA」と書かれた赤い野球帽を被り、赤いポロシャツにジーパン姿のミハエル・シューマッハがおもむろに入ってきたのだ!しかもシューマッハは、ポロシャツの裾をしっかりとジーパンの中に入れていた!


 シャツ・イン・ボトムッ……!


 さらにシューマッハは、なぜか日本語で「これから飯でも食いに行かないか?」と僕を夕食に誘ってきたのだ!

 もちろん夢の中でも、ミハエル・シューマッハは偉大な存在であることには変わりなかった。しかし、夢の中では「僕もF1ドライバーなのだ」と認識しているため、「まさかシューマッハと2人で飯を食いに行くようになるなんて、夢にも思ってなかったなあ」と、夢の中なのにそんなことを考えながら、僕はエラそうにシューマッハの誘いを快く了承したのだった。

 帰り支度を終えると、僕とシューマッハは揃って部屋を出て、バリチェロはどうのこうの、弟のラルフがああだこうだといった取り留めのない話を日本語でしながら建物の外に出た。ところが、そこで僕は部屋に忘れ物をしてしまったことに気付いた。その忘れ物が何だったのかは覚えていないが、とりあえず僕はシューマッハにそのことを告げ、ここで待っていてくれるよう頼み、急いで部屋に戻った。

 ところが、部屋に戻って探してみても、忘れ物が見つからなかった。しかしこの部屋のどこかにあることは間違いない。僕はシューマッハを待たせていることに後ろめたさを感じながら、必死で忘れ物を探し続けた。だが、無情にも忘れ物は最後まで出てくることはなかった。

 しばらく探し続けた後、シューマッハが待ちくたびれて帰ってしまったのではないかと思い、恐る恐る窓から外を見下ろしてみた。すると、赤い野球帽を被り、赤いポロシャツにジーパン姿のミハエル・シューマッハが、外灯の下で1人ぽつねんと立ちつくしているのが見えた……。


(完)



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 F1ドライバーの夢(前編)
2005年09月28日(水)

 9月22日付のVoiceの「エンピツ投票ボタン」でちらっと書きましたが、僕は過去に何度か、自分がF1ドライバーになっている夢をよく見ます。といっても実際のF1シーンのように華やかなものではなく、どちらかというと地味な夢です。今回は、そんな僕がよく見るF1の夢の中でも、特に印象的だった夢をご紹介しましょう。

 ……所詮夢の話なので、興味のない方が例によって飛ばしてください。


■第1話「Mako、立ち往生」

 それは、決勝レース中のことだった。僕はF1マシンの狭いコックピットの中でステアリングを握り、高速でコース上を周回していた。それはまるでテレビゲームをしているような感覚で、Gも感じなければスピードに対する恐怖も感じてはいなかった。しかし、自分が今何位で何周目を走行しているのかということはおろか、自分はどのチームに所属しているのか、今走っているサーキットがどこのサーキットなのかということすら、まったく把握していなかった。僕はただひたすら、走ったこともなければ見たこともないサーキットで、必死にハンドルを握りしめマシンを操っていた。

 ところが、僕の走る先に、突然あり得ないほどのバンク(遠心力を緩和するためにコースにすり鉢状に角度をつけること)がついた緩やかな高速コーナーが現れた!そのバンクの斜角はまるで競輪場のような、40度以上はあろうかというとんでもないバンクだったのだ!しかも、僕はそのコーナーの途中で、こともあろうに挙動を乱してしまい、マシンをスピンさせてしまったのだ!

 僕はバンク上でクルクルと回るマシンを何とか立て直そうと試み、幸いウォールにマシンをクラッシュさせてしまうことは免れたものの、ノーズ(マシンの先端)を上に向け、外側のウォールからわずか数センチのところで、まさに坂道停車の状態でストップしてしまった!

 幸いエンジンはまだかかっていたので、僕はコースに復帰しようと、踏んでいたブレーキペダルを離そうとした。ところが、僕のマシンの後方では何台ものマシンが高速で通過しているため、ブレーキペダルを離すと坂になっているのでマシンがバックしてしまい、後ろを通っているマシンに接触してしまうということに気付いたのだ。しかも僕が立ち往生しているというのに、無情にもレースはまったく中断する気配もスローダウンする気配もなく、僕の背後では何台ものマシンが切れ目なく高速でかすめていった。

 普通の乗用車だったらサイドブレーキがあるので、それをかければとりあえずブレーキペダルから足を離してもクルマが後ろに下がってしまうことはない。しかし、F1マシンにはサイドブレーキなどない。従ってマシンが後ろに下がらないようにするには、ひたすらブレーキペダルを踏み続けていなければならないのだ!

 しばらくその状態が続いていたので、少し足が疲れた僕は、一瞬だけ足を緩めてブレーキペダルを踏み直そうとした。ところが、その一瞬でマシンは予想以上に下がってしまい、後ろを通過するマシンとの距離がさらに近づいてしまった!もうこれ以上マシンを下げることはできない!僕はその場からまったく動くことができず、途方に暮れながら必死でブレーキペダルを踏み続け、ひたすら早くレースが終わってくれないかと願い続けていたのだった……。


(完)



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 日本プロ野球界の憂い
2005年09月27日(火)

 アメリカメジャーリーグではイチロー、松井らが活躍し、日本でも注目を浴びる中、日本のプロ野球界は視聴率が低迷していますね。関西では阪神タイガースが優勝まっしぐらで盛り上がっているようですが、特に巨人戦は過去最悪の視聴率低下で、ナイター中継の時間延長、あるいはナイター中継そのものを放送しないケースも出てきているようですな。
 昨年オリックスブルーウェーブと近鉄バッファローズが合併し、また今年から50年ぶりの新球団として楽天イーグルスが加わり、開幕前の話題は豊富だったと思うのですが、やはり巨人の低迷が影響しているのでしょうか。

 そんな中、最近のプロ野球関係のニュースを見ていると、何かと動きがあわただしいようですね。まず巨人の堀内監督が今シーズンの成績不振の責任を取って今季限りで監督降板、代わって来季は再び原監督が就任するとか。また今年から新たに加わった楽天イーグルスは歴史的最下位チームという不名誉な記録を作ってしまい、田尾監督が辞任。代わって現シダックスの野村監督が就任するそうですね。ヤクルトスワローズは古田を来年選手兼監督で起用するという話も出ているようです。

 選手の方では、巨人の元木が戦力外通告を受けて今シーズン限りで引退を表明、桑田や清原もその危機に瀕しています。巨人では現在メジャーリーグのニューヨークヤンキースのファームにいる野茂英雄投手を迎え入れるための交渉をおこなっているという話まで出ています。果たして野茂が今更日本のプロ野球界で、しかも巨人でプレイするだろうか?

 巨人の監督ははっきり言って替えた方がいいと思います。野球に全然疎い僕にとって堀内監督は「堀内って誰?」って感じでしたからね。原監督が果たして適任なのかは僕にはわかりませんが、まあ堀内監督よりは知名度もありますし、少しは華やかになるのではないでしょうか。
 古田が現役を続けながらヤクルトスワローズの監督に就任するというのも、なかなか良いアイディアだと思います。古田はその頭脳プレーでホームベースからチームを指揮してきましたし、選手からの人望も厚いでしょうから、きっと監督になっても良い監督になるでしょう。

 ただ、楽天イーグルスの田尾監督を降板させてしまったのは、どうなんでしょうかねえ。田尾監督は13年ぶりに新人監督としてグラウンド復帰したのですが、選手との距離の置き方に苦労し、「一線画した方がいいだろう」と、選手と食事をともにするのもためらっていたそうです。それがシーズン終盤、ベテラン選手と初めて2人で食事をし、「初めて打撃が分かったような気がする」の言葉を聞いて安心したそうです。遠慮することはない、互いに懐に飛び込めばいい。指導者の「コツ」をつかんだころ、解任が決まってしまいました。

 果たして1年で監督としての手腕を評価していいのでしょうか。楽天は寄せ集めのチームで、監督も未経験者。ゼロからプラスの方向へ向かっていくチームですし、新球団として1年目なのですから、成績不振で終わっても構わないと思うんですけどね。それに、田尾監督もなんとかして東北の色に染まろうとしていましたし、ナインも積極的にファンサービスをしました。成績も大切だと思いますが、今のプロ野球に一番大切なことを実践してくれたような気がします。

 球界に新風を吹き込んだ楽天は来シーズン、成長過程の指揮官とともに歩むより、野村監督という大ベテラン監督に育ててもらう道を選び直しました。球団首脳は「少しでも早く常勝軍団になりたい」と言います。敵地のファンにも支持された田尾監督との別れは、野望実現を急ぐ球団の、2年目以降の決意表明と言っても過言ではないでしょう。



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 佐藤琢磨はどこへ
2005年09月26日(月)

 9月21日付のVoiceでもお伝えしましたが、F1では来季ジェンソン・バトンがBAR・ホンダに残留することが決まり、すでにフェラーリからルーベンス・バリチェロがBAR・ホンダに移籍することが決まっているため、現BARドライバーの佐藤琢磨は、事実上来季のBARでのレギュラーシートを失うことになりました。
 琢磨はこれを受け、彼のマネージャーであるアンドリュー・ギルバート・スコットとともに、来季のレギュラーシート獲得に向けて動き出したようです。今回はそれらをまとめてみました。

■ニック・フライ(BAR・ホンダ/チーム代表)
「佐藤琢磨は、チームにとって非常に貴重な存在であり、そして皆に好かれているチームのメンバーなんだ。これまでの4年間、テストドライバーとして、3rdドライバーとして、そしてレギュラードライバーとしてBAR・ホンダには非常に貢献してくれた。佐藤琢磨との契約は今期末で終了してしまうが、BARは彼のマネージメントと将来の可能性について議論をしている最中なんだ。」

■佐藤琢磨
「明らかに失望をしているよ。ホンダと一緒に仕事が出来なくなるのだからね。だけども、いずれの日にかはきっと再び一緒に仕事が出来る時がくると思っている。現状には非常に満足しているし、チームの一員であることに誇りを持っている。ただ、テストドライバーは過去にもしただけに、するつもりはないよ。レース・ドライバーであることを望んでいるんだ。今はF1に残りたいと思っているし、シート獲得のチャンスがあれば、それを目指したいと思っている。他にも選択肢はたくさんあるけど、レースをしたいんだ。現状、F1ではそれほど多くのシートが残されている訳じゃないけど、まだ残っていることは確かなんだ。」

 ところが、その後ブラジルグランプリの会場に現れた琢磨は、今回のBARの処遇に対し不満を表明しました。それによればシート喪失を知ったのは自分のマネージャーからであり、チームから通知があったのは正式発表された後という屈辱的なものだったそうです。

「僕が今回のことを告げられたのは、チームの正式発表後だった。それまではラッキー・ストライクのプロモーションでアルゼンチンにいた。もちろん、マネージャーからは進行状況についての報告はあったが、僕のところにチームから話があったのは発表後なんだ。僕はBARに残留するつもりはない。ここにテストドライバー、3rdドライバーとして残留するつもりはない。どこか他に行くよ。」

■アンドリュー・ギルバート・スコット(佐藤琢磨のマネージャー)
「残留によるメリットがわからないんだ。二人の長期契約を保有するレーシングドライバーがいるチームに残留して、どのようなメリットがあるのだろうか?将来が開けている訳じゃないよ。何か前進できるものを見いだしたいと思っている。来季のレースシートを見つけることが最優先事項であり、そのことには楽観視している。アメリカや別カテゴリーへ行くことは考えていないよ。F1で何かを得られると楽観視している。」

 これらのコメントを見ると、BAR・ホンダとしては、ホンダエンジンを熟知している琢磨にテストドライバーとしてチームに残留して欲しいと希望しているようですが、琢磨本人と彼のマネージャーは、すでにテストドライバーは過去に経験しているので、あくまでレギュラードライバーとしての道を探るため、チームを出る意向のようです。つまり琢磨は、ホンダとの決別宣言をしたことになります。ホンダではチーム離脱後も佐藤をサポートする姿勢をみせていますが、本人にはその意志はもうないようです。

 一方、そんな琢磨に、ミッドランド(現ジョーダン)が興味を持っているようです。

■コリン・コレス(ジョーダン・トヨタ/チーム代表)
「アルバース側とは協議している。話し合い以上のものになっているが、契約はまだだよ。誰とも契約締結はしていないよ。そして我々は琢磨に興味を非常に持っている。この件について、トヨタ側とは話をしており、彼らもこの件について関心を示しているんだ。彼はF1に残りたがっているし、我々も彼にシートを用意することが出来る。したがって、解決策はあるよ。彼がどの程度の資金を持参出来るかといったことは問題にはならない。」

 コリン・コレスははっきりと「琢磨にシートを用意できる」としており、さらに「特に持参金がなくても問題はない」と、かなり好条件で琢磨を迎え入れる準備があるとしています。
 また、ジョーダンにエンジンを供給しているトヨタは、琢磨がこれまで同じ日本のライバルであるホンダと長く関係があったために、琢磨を起用する可能性は低いのではないかと言われていましたが、トヨタ側は次のように語っています。

■ジョン・ハウエット(トヨタ・スポーティングディレクター)
「ジョーダンのシートは、彼らにより決められる。純粋に、彼らの判断になるんだ。琢磨は彼らの選択肢の一つだろうが、トヨタがそれに影響を与えることは出来ないよ。」

■冨田務(トヨタ・モータースポーツTMG代表)
「ジョーダン・チームに対してはエンジンを供給するというだけのもので、われわれがチーム内部の問題について口を挟むことはない。日本人ドライバーがいるというのはF1にとっても大切なことだと考えている」

 ところが、ここへきて今日、琢磨の来季の去就に関する新たな情報が入りました。琢磨に今度はレッドブルに買収されたミナルディへの移籍の噂が出始めたのです。
 この噂のシナリオは、琢磨のBAR残留が出来なくなったことに対して、日本のメディアやファンがホンダ批判をしていることをホンダ側は心地よく思っていないこと、そしてホンダのライバルであるトヨタのエンジンを搭載するジョーダンと噂があがっていることについても、ホンダ側は心地よく思っていないこと、そのために、レッドブルのジュニアチームである現行のミナルディと、将来の技術提携を約束する代わりに琢磨にシートを用意させるようと動き始めたというもの。

 さらには、琢磨のマネージャーがウィリアムズへのアプローチを開始したとも報じられています。ウィリアムズはすでにバトンの獲得を断念していますが、同時に現ウィリアムズのニック・ハイドフェルドが来季はBMWに買収されたザウバーに移籍することが決まっているため、現状ではレギュラーシートが1つ空いていることになります。
 しかし、ウィリアムズには現在怪我で欠場中のハイドフェルドに代わってレースを走る3rdドライバー、アントニオ・ピッツォニアと、現在下位カテゴリーで活躍中の新鋭ニコ・ロズベルク(元F1王者ケケ・ロズベルクの息子)など有能な候補が控えており、さらにコンビを組むことになるエースドライバー、マーク・ウェバーと琢磨はレース中にしばしばいざこざがあり、関係はあまりよくないと言われているため、琢磨がウィリアムズに移籍する可能性は低いでしょう。

 いずれにせよ、今回琢磨がBARのレギュラーシートを失ったというニュースは、特に日本国内において相当物議を醸しだしているようです。次の日本グランプリでは、ジェンソン・バトンを批判するメッセージが書かれた横断幕がファンによって用意されるだろうと報じられ、またBAR・ホンダに対しても、好意的な歓迎だけではないだろうと各国のメディアで報じられています。
 また、これらの報道と同時に、日本グランプリスポンサーであるフジテレビ側も、現行契約の更新手続きの際に、佐藤琢磨の存在が不可欠であるといったことをバーニー・エクレストン側に訴えており、琢磨の去就次第で契約金額が変わってくるような報道もなされているようです。

 というわけで、佐藤琢磨の来季F1残留への選択肢は、可能性が低いものも含めればジョーダン(ミッドランド)、ミナルディ(レッドブル・ジュニア)、ウィリアムズと増えてきました。琢磨自身が語る「近いうちに良いニュースをみんなにお知らせしたい」という言葉を待つことにしましょう。

 ただ、現時点でもっとも可能性が高いのは、ミッドランドでしょうね。



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 F1、史上最年少チャンピオン誕生
2005年09月25日(日)

 F1第17戦ブラジルグランプリ決勝、フェルナンド・アロンソ(ルノー)とキミ・ライコネン(マクラーレン・メルセデス)によるタイトル決定戦となったブラジルグランプリはいよいよ決勝日を迎えました。決戦の舞台となるアウトドローモ・ホセ・カルロス・パーチェには、昨夜から激しい雨が降り注いぎましたが、その雨も朝方には上がりました。しかし上空は厚い雨雲に覆われ、いつ雨が降り出してもおかしくない不安定な天候の中、現地時間午後2時、フォーメーションラップがスタートしました。

 史上最多の19戦が組まれた今年のF1カレンダーで、実に17戦までし烈なタイトル争いを繰り広げてきたのはフェルナンド・アロンソとキミ・ライコネン。2人は世代交代を迎えたといわれるF1でしのぎを削り、互いに初タイトルを目指して戦いを続けてきました。そのバトルに、ついに終止符が打たれました。

 決勝がスタートすると、ポールポジションのアロンソ(ルノー)が好スタートを切り、2番グリッドのファン・パブロ・モントーヤ(マクラーレン・メルセデス)を抑え、トップで1コーナーへ抜けていきます。ところが、スタート直後の後方でのアクシデントによりセーフティーカーが導入され、それが解除された3周目、モントーヤがアロンソを交わしてトップに立つと、そのまま引き離しにかかります。
 一方、タイトルを争うライコネンは、燃料を多く積んでいたために序盤はペースが上がらず、先頭集団に着いていくことができませんでした。しかし、レースが進むにつれタンクが軽くなったライコネンは徐々にペースを上げ、終盤にはモントーヤに続く2位に浮上しマクラーレンのワンツー体制を築き上げます。

 結局マクラーレンの2台はこのままのオーダーでワンツーフィニッシュを今シーズンようやく達成しましたが、アロンソが3位でフィニッシュしたため、アロンソがスペイン人としては初の、24歳58日でのタイトル獲得という、史上最年少チャンピオンに輝きました。史上最年少チャンピオンの記録更新は、1972年に25歳と8ヶ月22日で王座を獲得したエマーソン・フィッティパルディ以来、実に33年ぶりの快挙です。

 フェルナンド・アロンソは2001年にミナルディからデビューを飾り,非凡な才能を発揮して当初から注目を浴びていました。ルノーへ移籍後はフラビオ・ブリアトーレ監督の下で教育を受け、1年間のテストドライバーを努めて着実に経験を積んできました。そして2003年にハンガリーGPで初優勝を遂げ、翌年も4回の表彰台に上がり一気に評価を高めました。今シーズンは開幕から好調を続け、同じマシンに乗るチームメイトのジャン・カルロ・フィジケラをも圧倒し、マクラーレン勢の自滅とフェラーリの不調を尻目にチャンピオン街道を一気に突き進みタイトルを獲得しました。

 マシンの速さは、間違いなくマクラーレン・メルセデスが群を抜いていたでしょう。しかし、メルセデスエンジンの信頼性不足などに泣き、ライコネンはトップ走行中にリタイヤを余儀なくされたことも何度かあり、苦汁をなめてきました。一方アロンソは、ルノーの高い信頼性を武器にライコネンの自滅によって難なく優勝を重ね、マクラーレンが復調しライコネンがようやく追い上げを開始した頃には、すでに逆転不可能なまでのマージンを築いていました。もしマクラーレンが序盤から好調だったとしたら、今シーズンのタイトル争いは、また違った展開になっていたに違いありません。もしかしたら最終戦までもつれ込んでいたかもしれませんね。

 いずれにせよ、F1は長きに渡って王座に君臨してきたミハエル・シューマッハが陥落し、若い世代による新時代の到来を告げました。来シーズンもアロンソとライコネン、あるいはジェンソン・バトンやその他の若きドライバー達による、フレッシュなタイトル争いが展開されることになるでしょう。そして、F1史上最強のドライバー、ミハエル・シューマッハがF1から引退する「Xデー」は、刻一刻と近づいています。



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 F1ブラジルグランプリ予選
2005年09月24日(土)

 2005年F1シーズンも残すは今週のブラジルグランプリを含めあと3戦。チャンピオンシップ争いはルノーのフェルナンド・アロンソとマクラーレン・メルセデスのキミ・ライコネンの一騎打ちとなっていますが、アロンソがポイントで大きくリードしているためライコネンは背水の陣。明日の決勝でライコネンが優勝しても、アロンソが3位でフィニッシュすれば、2戦を残してアロンソのスペイン人初、史上最年少ワールドチャンピオンが決定します。

 さて、今日はそのタイトル争いの天王山であるブラジルグランプリの予選が行われましたが、アロンソが見事にポールポジションを獲得し、タイトル獲得に向けて優位に立ちました。一方、マシンは文句なしで速いマクラーレンのライコネンは、アタックラップの1コーナーでミスをしてしまいタイムをロス。結果チームメイトのモントーヤ、ルノーのフィジケラの後ろ4番手に沈んでしまいました。しかしマシンは速いので、明日の決勝での巻き返しに期待がかかります。

 その他、すでに王座陥落は決定しているディフェンディングチャンピオン、ミハエル・シューマッハは今回もピリッとせず7番手、同じマシンに乗るルーベンス・バリチェロも10番手に沈んでしまいました。やはりフェラーリは今年、相当マシンとタイヤのマッチングが悪いんでしょうねえ。昨年までライバルをまったく寄せ付けないほどの最強を誇ったフェラーリが、今シーズンここまで低迷してしまうとは、おそらく開幕前までは誰も予想だにしていなかったでしょうね。まあ、F1の勢力図というものは1年単位でコロコロと変わっていくものですが、あまりにも長すぎたフェラーリの黄金時代が、ようやく終焉を迎えたと言う感じですね。

 さて、BAR・ホンダ勢ですが、今週BAR残留を決めたジェンソン・バトンは4番手という好位置につけています。さすがはウィリアムズとBARというトップチームが取り合うだけあって、バトンはキッチリと結果を残します。
 一方佐藤琢磨は、前戦ベルギーでミハエル・シューマッハに追突してしまったことによるペナルティで10グリッド降格が決定しているため、予選アタックは行わず、明日の決勝は最後尾からスタートします。

 日本国内のみならず、海外でも様々な物議を呼んでいるようですが、まったくもって今回の琢磨の10グリッド降格というペナルティは理解できないですね。完全に琢磨に否があったとはいえ、故意にぶつけたわけではないですしその必要性もないわけですから、あの一件は単純なレースアクシデントとして処分なしにするのが当然なんですけどね。過去にもそして今シーズンにも同じような例は腐るほどありましたが、いずれも処分なしだったわけですからねえ。シューマッハだって今年2回もぶつけてるんですけど審議すらされなかったですからねえ。
 「琢磨10グリッド降格」というニュースを聞いた時、「はあ?何だ?その強引なルールは……。いつ誰がそんなルール決めたんだよ。勝手にルール作ってんじゃねーよコノヤローッ!」と思わず摩邪コングになってしまいましたよコノヤロー。まあそれだけFIAは日本人が嫌いということなのでしょう。

 琢磨は確かに、特に今年はミスも多く運にも見放され思うような結果が残せませんでしたが、こうしたFIAの不当な妨害行為が実際にあるわけで、いくら日本人ドライバーがF1で頑張っても出る杭を打たれて成功できないのであれば、我々日本人がF1を楽しむ意義が、一体どこにあるというのでしょうか。

 琢磨には次の鈴鹿に向けて、今回はなるべく上位で完走することを期待します。



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 ドラマ「電車男」最終回
2005年09月23日(金)

 昨日はドラマ「電車男」の最終回でしたね。ご覧になっていた方はどれくらいいらっしゃったでしょうか。いや〜それにしてもこのドラマ、とても面白かったです。今年のドラマは草なぎ君のIT企業を舞台にしたドラマ「恋に落ちたら」もかなり面白かったですが、僕的にはそれをも上回る面白さでした。

 このドラマはインターネット掲示板「2ちゃんねる」から生まれた実話を元にした物語で、すでに小説や映画、舞台にもなっているほどのブームになっています。
 で、僕は本家の「2ちゃん」での話も、小説も映画も舞台も観ていないのですが、ドラマは第1話から面白くてどんどん引き込まれていきました。主演のオタク青年・電車男役を伊藤淳史、そして電車男が憧れるヒロイン・エルメス役を伊東美咲が演じる異色の純愛物語ですが、主人公が2ちゃんねらーでガンダムや美少女アニメのフィギュアを集めたり、コミケのイベントに参加しては同人誌を売ったりするオタクだけあって、コミカルな演出がとにかく良かったです。

 元々この手の「ダメな人間が色々な経験を経て成長していく」というパターンのドラマは最後にスカッとしますし、達成感もあって好きなのですが、このドラマはそのパターンに沿いつつ、僕らのようにインターネットの世界を知る者にとってはよく見かける表現、そして実際はお互い顔も名前も知らないし会ったこともないけど、ネット上の掲示板を通じて電車男に恋のアドバイスをしていくという設定は、実際掲示板を運営している僕としても非常に身近で入り込みやすい題材でしたね。

 あとは何と言っても、伊藤淳史君のオタクっぷりや時々出てくるマニアックなガンダムネタがツボにはまりました。伊藤淳史君は昔とんねるずの番組でチビノリダーを演じていましたが、数年前にカロリーメイトのCMに起用されてから、ちらちらとドラマなどに出演するようになりました。今回の「電車男」では初めて主役を演じたわけですが、オタク青年を見事に演じ、素晴らしい才能を見せてくれたと思います。チビノリダー、いい役者になったものだなあ。

 とにかくドラマ「電車男」は、ストーリー良し、ギャグ良し、テンポ良し、演出良し、キャスティング良しとすべてにおいて素晴らしく、ついでにオープニング曲にエレクトリック・ライト・オーケストラの「トワイライト」、エンディング曲にサンボマスターの「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」を採用するなど、音楽のチョイスも抜群だと思いました。

 もちろん純愛物語なので笑い以外にも涙も感動もあるわけですが、この電車男の場合、その笑いと涙と感動が、これまでの純愛ものとは一風変わったものであったりするところが非常に新鮮だと思いました。ドラマですから途中は色々な障害や問題、トラブルなどが巻き起こるのですが、もちろん最後はめでたく2人が結ばれてハッピーエンド、とても感動しましたよ。

 「電車男」は原作もミリオンセラー、映画も大ヒットした話題作ですが、ドラマも7月7日のスタート以来、平均視聴率20%前後をキープし、今夏放送された連続ドラマのトップを独走。昨日の最終回の瞬間最高視聴率は、2人がキスするシーンと恋が成就して電車男がネットを卒業するシーンの2回で、28.4%を獲得したそうです。

 ドラマ「電車男」、現在M−NESTアウォードのグランプリ最有力候補です。



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 プレステ2「FORMULA ONE 2005」
2005年09月22日(木)

 今日はプレイステーション2のゲームソフト「FORMULA ONE 2005」の発売日。本当は先月引っ越しで出費がかさんだので、今回は新品を買うのを諦めて、しばらく経ってから中古で買おうと思っていたのですが、やっぱり買ってしまいました。

 このゲームはレースゲームの金字塔である「グランツーリスモ」シリーズを出しているソニーコンピューターエンターテイメント(SCEI)が製作しているソフトですが、「グランツーリスモ」シリーズとは開発スタッフが違うため、ゲームの挙動性などは全然別物です。しかし、この会社が初めて発売したF1ゲームの2002年版はあまりにもお粗末でしたが、2004年版では大きく進化し、今回の2005年版はかなり出来がよかったです。

 FOM(フォーミュラワン・マネージメント)公認で2005年度版データを搭載し、全10チーム20台のマシン20名のドライバー、今年から開催のトルコを含めた全19サーキットを収録しています。レギュレーションに関しては、2005年度開幕時のものを使用しています。
 昨年度版からの進化として、 マシン、サーキットのモデリングがさらに高精度になり、ドルビープロロジック2を採用しているため、マシン毎に異なるエンジン音やギアボックスのメカニカルノイズも忠実に再現されています。またマシンの高速走行時に画面が微振動、画面の周囲がぼやける、などといった視覚的演出が加わることでさらなるスピード感を体験することができます。
 さらに、CPUが操るドライバーAIには、それぞれのドライバー毎に「攻撃性」「判断スピード」「自信」「集中力」「レース経験」「反応速度」「一貫性(同じ動作を正確に繰り返せるか)」「ミスからのリカバリー速度」といったパラメーターが設定され、より「人間らしい」挙動をするようになっています。

 レースモードは、とりあえず走りたいという人のための「クイックレースモード」、1台のみでタイムを測定する「タイムアタックモード」、好きなグランプリをひとつ選んで金曜日のフリーセッション、土曜日の予選、日曜日の決勝とウィークエンドを楽しめる「シングルウィークエンド」、2005年F1シーズンを第1戦オーストラリアグランプリから、最終第19戦中国グランプリまで、全19戦を体験する「ワールドチャンピオンシップ」の他に、昨年版から加わった「キャリアモード」も引き続き収録されています。

 「キャリアモード」とは、プレイヤーがフリーのレーサーとなり、テストレースで勝つことで実在するチームからオファーを得る事でF1パイロットになることができるというモード。下位チームのテストドライバーからキャリアをスタートし、テストで実力を示せば正ドライバーへとステップアップ、さらにレースでリザルトを出せば、上位チームからのオファーがやってきます。
 とは言え、上位チームのテストドライバーになるか、中堅チームのファーストドライバーとなるか、キャリアモードの正解は1つではありません。自分の実力で中堅チームをコンストラクターズチャンピオンにするのも可能です。5シーズンという決められた期間で、モータースポーツの頂点、F1ワールドチャンピオンを目指していきます。

 このゲームにはレースモードの他にTVモードと呼ばれるものがあり、見たいサーキットと天候、レースの長さとグリッド順位を決めてスタートすれば、あとはAIがコントロールする20台のマシンが繰り広げるレースを、一切の操作無しにまるでTV中継やビデオを見るように観戦することができます。
 カメラはオートで切り替わりますが、好きなマシンだけに注目することもできます。さらには1台のマシンにも複数のカメラが設定されているので、リヤサスペンションの隙間から追いかけてくる後続車を眺める、などという迫力カメラアングルも楽しむことができます。

 とりあえず僕は難易度ミディアムで「ワールドチャンピオンシップ」にライコネンで参戦してみることにしました。細かい設定は、レースディスタンスが現実の75%、タイヤの減りや燃料の減り、マシンダメージ、不測のマシントラブル、その他FIAルールに基づくペナルティなどはすべてオン、天候もランダムに設定しました。
 まずは開幕戦オーストラリアグランプリ。金曜のフリーセッションでマシンのセッティングを調整しコースイン。初めのうちはゲーム特有の挙動や操作性の違いに慣れませんでしたが、「このゲームではこうやって走れば速く走れるのか」というのが理解できれば、あとはそつなく走ることができました。ピットに戻ってタイムテーブルを見たら、2番手に1秒近い差を付けて簡単にトップタイムをマークできたので、そのまま予選セッションまで進めることにします。

 予選セッションは、先に述べたように2005年開幕当時のレギュレーションを採用しているため、金曜日の予選1回目、土曜日の予選2回目の合算タイムが最終的な予選タイムになるため、昨年版のように予選1回目をスキップし、予選2回目で好タイムを出してポールを狙うということができなくなり、予選を2回ともキッチリ走らなくてはならなくなりました。しかし、使用マシンがマクラーレン、使用ドライバーがライコネンだからか、予選は2回ともトップタイムをマークし簡単にポールポジションを獲得することができました。
 ちなみに2番手はルノーのフィジケラ、3番手にマクラーレンのモントーヤ、4番手にルノーのアロンソがつけ、フェラーリはシューマッハが9番手、バリチェロが8番手と、今年のF1シーズンを象徴しているかのような結果となりました。BAR・ホンダはバトンが5番手、琢磨が10番手とこちらも何だかリアルです。

 決勝は、2ストップ作戦を敢行しましたが、一度もトップを明け渡すことなく、2位に30秒近い差を付けて優勝することができました。結果は実際のオーストラリアグランプリで優勝したフィジケラが2位、3位にはアロンソのルノーデュオ、モントーヤは中盤にエンジントラブルでリタイヤし、9番手スタートから追い上げを見せたシューマッハが4位、バトン5位、バリチェロ6位でした。琢磨は9番手と惜しくもポイント獲得を逃し、ゲームでもバトンに水を開けられていました。

 このゲームは、先程述べたようにAIがかなり進化しているので、例えば前をゆく車に追いついてテール・トゥ・ノーズになるとラインを変えてブロックしてこようとします。しかしコーナーでインを突いてオーバーテイクしようとすると、無理に幅寄せしてきてぶつかろうとはせず、諦めてイン側を開けて安全にパスさせてくれます。また周回遅れのマシンは、こちらが後ろにつくと素早くラインを譲ってくれるようになりました。うーん、リアルに再現されています。
 これまでのゲームでは完全にこちらがコーナーのインに入っているにもかかわらずCOMが強引にインに切り込んできて接触したり、周回遅れも全然ラインを譲ってくれないのでパスするために大きくタイムロスをしてしまうというようなことが多々ありましたが、それが解消されたのは大きな進化だと思います。

 自分が架空のドライバーとなってチームと契約しシーズンを戦う「キャリアモード」にはまだ手をつけていませんが、まずは「ワールドチャンピオンシップ」でゲームに慣れてからチャレンジしてみたいと思います。



フェルナンド・アロンソ



ミハエル・シューマッハ



モナコのヌーベルシケイン



ライコネンの目線



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 F1、バトンBAR残留決定!
2005年09月21日(水)

 F1では、現BAR・ホンダのジェンソン・バトンが、来季はウィリアムズとの契約を交わしているものの、バトン自身が来季もBARに残留したいと強く希望し、BARもバトンの残留を望んでいるため、3者による交渉が続いていました。その交渉がようやくまとまり、今日正式にバトンのBAR・ホンダ残留が発表されました。
 本来であればバトンは来季、ウィリアムズとの契約に基づいてウィリアムズへと移籍するはずでしたが、BARに残留したいバトンとバトンを引き留めたいBARが、バトンとウィリアムズとの間に交わされた契約自体を買い取ったようです。

 そもそもバトンは、昨年の開幕前からトップチームであるウィリアムズへの移籍を希望しており、BAR側は自分たちの契約の方が有効であると主張し、裁判沙汰にまで発展しました。しかしその結果、バトンの契約はBAR側が有効であるとの結論に達し、バトンは2005年までBARに残留し、ウィリアムズとは2006年に移籍する契約を交わして決着が着きました。

 ところが、昨シーズンはBAR・ホンダが思いの外活躍してコンストラクターズランキング2位、逆にウィリアムズは低迷してしまいました。ウィリアムズの低迷は今シーズンも続き、さらにエンジンを供給しているBMWが今季限りでウィリアムズと決別し、ウィリアムズは来季コスワースエンジンに格下げとなってしまうため、ウィリアウズの魅力が薄れてしまい、バトンはウィリアムズへの移籍からBARの残留へと心変わりしてしまったのでした。

 BAR・ホンダとしても、実力は折り紙付きのバトンが残留してくれれば願ったり叶ったりなわけですから、それならバトンが残留できるよう何とかしようと、ウィリアムズとの金銭的な交渉が開始されたのでした。
 最初のうちはウィリアムズ側も、いくらお金を積まれてもバトンを手放すつもりはないと一点張りでしたが、結局BAR側が20億円とも30億円とも言われているお金でバトンとウィリアムズとの契約を買い取るという形で決着し、バトンは晴れてウィリアムズの拘束から解放されたというわけです。

 この結果、すでに現フェラーリのルーベンス・バリチェロがBARに移籍することが決まっているため、来シーズンのBARのドライバーラインナップはバトン&バリチェロのコンビとなり、現在BARに乗っている佐藤琢磨は、事実上来季のBARでのレギュラーシートを失ったことになります。

 ジェンソン・バトンは、昨年のウィリアムズ移籍騒動と言い今回のBAR残留問題と言い、非常にわがままな振る舞いが目立ち、チームと交わされた「契約」というものをあまりにも軽く考えているとしか思えず、特に佐藤琢磨ファンの間ではかなり批判を浴びているようです。
 しかし、僕個人的には、例えバトンが「ああしたい、やっぱこうしたい」とわがままを言ったとしても、その対象であるウィリアムズとBARが最終的にそれを承諾し、一応円満な合意に至ったわけですから、そのこと自体は別に問題はないのではないかと思っています。まあレーシングドライバーとしては、より強いチームで走りたいと思うのは当然のことですし、契約していたウィリアムズが予想外に低迷し、さらにBMWエンジンも失ってしまうなんてことは、バトンがウィリアムズと契約を交わしてた時点では知るよしもありませんからね。それでも、本来は「契約は契約」なんですが……。

 なぜジェンソン・バトンのわがままがここまでまかり通ってしまうのか?このことに関して、ある琢磨ファンの方が「地獄の沙汰も金次第」という言葉に例えていらっしゃいましたが、僕はそれは全然違うと思うんですよね。バトンは実力があるから、BARもウィリアムズも、バトンの才能が欲しいからここまで取り合うわけで、一言で言うなら、「実力がすべて」なんですよ。F1とはそれだけドライな世界なんです。
 そう言う意味では、最終的にバトンがBARに残留し、そのバトンに大きく実力で離され、結果を残せなかった佐藤琢磨がBARを放出されてしまうのは、当然の結果だったと言えるでしょう。チームとしても、より実力のあるドライバーを乗せていい結果を残したいわけですからね。

 ただ、僕は今回バトンを残留させるために、BARが20億円とも30億円とも言われる大金をウィリアムズに支払ったというのは、賢明な判断ではなかったと思います。いくらバトンに実力と才能があるからと言って、1人のドライバーのためにそれほどの大金を積むのは、チームとして馬鹿げているとしか言いようがありませんね。それだったらバトンは諦めて琢磨を乗せ、バトン残留のために使う予定だった大金をマシン開発に当て、よりマシンを進化させる方が、チームとしてはいいはずなんですけどねえ。
 思い出してみてください。そもそもBARは99年からの初参戦から2003年までの4年もの間浮上できずにいましたが、高い契約金が足かせとなっていた元チャンピオンのジャック・ビルヌーヴを放出した途端、飛躍的にチームが進化したわけですからね。

 僕としては、バトンにはウィリアムズに行ってもらい、琢磨に残って欲しかったです。昨年のバトン移籍騒動で当時のBARチーム代表のデビッド・リチャーズが更迭され、代わりにニック・フライがチーム代表に就任しましたが、ニック・フライのチーム運営はどうもドライバーの実力に頼りすぎている感じがしますな。きっとデビッド・リチャーズだったら、僕の希望通りというか常識的な考え方として、バトンはさっさとウィリアムズに移籍させ、大金はマシン開発に有効利用していたでしょう。

 いずれにせよ、BARは来季資金不足でそれほど速いマシンを用意できないのではないでしょうかね。シーズン中のマシンの開発も途中からストップしてしまうのではないでしょうか。そしてウィリアムズが来季復活してタイトル争いに名乗りを挙げようものなら、バトンはBARに残留したことをとても後悔するでしょうねえ。

 でももしそうなっても、もう君のわがままは通用しないよバトン君。



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 新企画M-NEST AWARD設立へ
2005年09月19日(月)

 特にこれと言って理由はないのですが、「PRIVATE」で展開するコンテンツが少ないこともあり、ふとアイディアが浮かんだので、「PRIVATE」に当サイト独自の賞を設立してみようと考えています。

 名付けて「M−NESTアウォード」。

 「AWARD」を「アワード」と読むと、英語の発音に厳しいスカリーさんにダメ出しを喰らうのでご注意ください。この賞は僕が1年間に「見た・読んだ・聞いた・体験した」様々なジャンルから、特に感動したもの、衝撃を受けたもの、印象的だったものなどを独断でノミネートし、その中から大賞となる「M−NESTアウォード」を1つ選び出すというものです。
 ノミネートは毎年1月から12月までのものを対象とし、12月中もしくは年が明けた1月に「PRIVATE」のページで発表する予定です。「M−NESTアウォード」はBarM−NESTやVoiceとも連動させていき、年間を通してノミネートを意識した記事も織り交ぜていく予定です。
 発表の形式は現在構想中ですが、できればフラッシュムービーなどを使って、趣向を凝らした形で展開していきたいと考えています。フラッシュムービーを閲覧できない方には、テキスト形式で対応していきたいと思っています。

 「M−NESTアウォード」を受賞したものに関して特に何か賞品や記念品を贈与するわけではありませんが、その項目は今後長きに渡ってM−NESTの歴史に刻まれることになります。まあただ単に僕に選ばれただけの賞ですから特に栄誉などないと思いますが、僕の趣味をより深く知っていただくとともに、Barでの話のネタにでもなればと考えております。
 「M−NESTアウォード」の対象ジャンルには、Barに書き込んでいただいた皆様のカキコも含まれています。僕が読んで感動したエピソード、大笑いしたネタなどもノミネートさせていただくことがあります。皆さんもぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか?


■M-NEST AWARDの概要(骨子)

 ○分野…………ドラマ、映画、ニュース、書籍、音楽、レジャー、話題等
        及び掲示板「Bar M-NEST」での書き込み内容
 ○対象…………1年間で僕が「見た・読んだ・聞いた・体験した」上記の分野
        ※発売された時期に限らず、各年に僕が認知したものを対象とする。
 ○選考…………1年を通じていつでも
 ○発表…………12月に「PRIVATE」及び掲示板「Bar M-NEST」にて発表


 ではここで、現時点での「ノミネート候補」作品をご紹介しましょう。以下にご紹介するのはあくまでも「ノミネート候補」作品ですので、12月の正式発表の時点でノミネートから外れる可能性もあります。


■M-NEST AWARD 2005 ノミネート候補

 ○電車男(ドラマ/2005・フジテレビ)
 ○恋に落ちたら(ドラマ/2005・フジテレビ)
 ○男達が後ろから撃たれるスレ(インターネット/2005・中の人)
 ○ゴノレゴシリーズ(インターネット/2005・ポエ山)
 ○機動戦士ガンダムThe ORIGIN(コミック/2005・安彦良和)
 ○ミスティック・リバー(映画/2004・米)
 ○ラブ・アクチュアリー(映画/2003・英米)
 ○焼き鳥屋「鳥匠」(グルメ/2005・静岡)
 ○フェルナンド・アロンソ(スポーツ/2005)
 ○サッカー日本代表(スポーツ/2005)
 ○グランツーリスモ4(ゲーム/2005・SCEI)
 ○新居(話題/2005)
 ○ローライズ(カキコ/2005・ONIちゃん)
 ○方向音痴の君(カキコ/2005・ゆうきち)
 ○舞妓姿(カキコ/2005・ONIちゃん)

 現時点では、上記の項目が「ノミネート候補」に挙がっています。年末までには、今後出てくるであろう新たな項目とあわせてさらに厳選し、ノミネート作品を選考していきます。お楽しみに。



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 監督クリント・イーストウッドの結末(後編)
2005年09月18日(日)

(昨日の続きです)

 
 「ルーキー」(1990)はとりあえず置いておき、不条理ではないにしても、クリント・イーストウッドの監督・製作作品は、昨日お話しした「ミスティック・リバー」のように、必ずしもハッピーエンドではないというのがひとつのスタイルになっていると思います。

 その他の作品では、ケヴィン・コスナーと共演し話題になった「パーフェクト・ワールド」(1993)が、やはり不条理な結末を迎えます。この映画は63年テキサスを舞台に、犯罪者と幼い少年の心の絆を描いたヒューマン・ドラマで、刑務所を脱走したケヴィン・コスナー演じるブッチとその相棒は、フィリップという8歳の少年を人質にとって逃避行をつづけます。しかしブッチが少年をレイプしようとした相棒を射殺してから、少年フィリップは、死んだ父の姿をブッチに重ねて見るようになり、次第に心を通わせていきます。
 一方、クリント・イーストウッド演じるレッド・ガーネット警部はこのブッチと人質フィリップを追っていくのですが、最後のシーンで警察に追いつめられたブッチは、フィリップ少年を解放し自首しようとします。しかし、ブッチが走り去るフィリップを撃とうとしていると勘違いした別の刑事がブッチを射殺してしまい、フィリップはブッチの死に泣き叫ぶという、何ともやりきれない結末に終わります。

 世界中で大ベストセラーとなった同名小説を映画化した恋愛映画の傑作「マディソン郡の橋」(1995)は、農場主の妻フランチェスカと、近くの屋根のある橋ローズマン・ブリッジを撮影に来たが道に迷ったという旅のカメラマン、ロバート・キンケイドの永遠に心に残る4日間を描いた作品ですが、この映画は不条理ではないものの、やはりハッピーエンドではありません。しかしこの映画の場合、長い人生を振り返ってみれば、ハッピーエンドであると言えるのかもしれません。

 この映画では、生活の大部分を旅の中で過ごし、世界中のどんな場所や人にも内面の孤独が満たされなかったキンケイドが、同じ種類の孤独を抱えているフランチェスカに出会い、お互いを知れば知るほど相手が自分達にとってどんなに希有な存在かを深く理解した上で、その4日間を胸に秘めたまま、一生を終えてゆくという、ありきたりの恋愛映画とは一線を画し、女性側にのみならず、男性も共感出来る上質の大人の恋愛映画であるといえるでしょう。

 しかし、結末はフランチェスカとキンケイドは結ばれることはなく、フランチェスカは一緒に旅に出ようと言うキンケイドの思いを断ち切り、結局農場主と子供たちとの平凡な人生を選ぶというものでした。そして、2人が死んだ後になって初めて、成人した子供達が彼らの恋を知ってゆくという話の設定、よく練られた脚本、そして何と言っても、映画というものを熟知したイーストウッドの巧みな演出には、思わず唸ってしまうのと同時に、彼の監督としての手腕を再確認させられます。

 クリント・イーストウッドといえば「ダーティー・ハリー」シリーズが有名ですが、そのシリーズ中、唯一イーストウッドが監督・製作を手掛けた作品が「ダーティー・ハリー4」です。この映画では、それまでの勧善懲悪的なストーリーから一転し、イーストウッド独自の結末が用意されていました。
 シスコの連続殺人犯を追ってサン・パウロを訪れたハリーの前に画家のジェニファーという女性が現れるのですが、ハリーは捜査を進めていくうちに、数年前にジェニファーと彼女の妹がレイプされるという事件があり、連続殺人の犠牲者はその犯人たちだという事実に行き当たります。

 実は連続殺人の犯人はこのジェニファーで、自分自身と妹をレイプした犯人に次々に復讐していたのです。そして残ったレイプ犯たちは真相を闇に葬るべく、復讐鬼と化したジェニファーと、事件を捜査するハリーの命をつけ狙うのですが、クライマックスではジェニファーが最後の1人を殺害し、ハリーもそれを目撃していました。しかしハリーは、法を重んじる刑事であるという立場でありながら、ジェニファーの復讐劇を黙認し、すべての犯行は真相を闇に葬り去ろうとした最後のレイプ犯によるものだとし、ジェニファーを逮捕しませんでした。

 これは、例えジェニファーが連続殺人犯であったとしても、その犠牲者が冷酷非道なレイプ犯であったこと、そして自分自身がレイプされ、さらには妹もレイプされてそれを苦に自殺してしまったというジェニファーの深い悲しみと憎しみを察し、刑事としての立場より1人の人間としての立場を尊重した、「毒には毒をもって制す」的な考え方が印象的だった結末です。それまでの「ダーティー・ハリー」シリーズとは一線を画した作品だったと思います。

 僕が観たクリント・イーストウッド監督・製作作品の中では珍しくコメディタッチで、結末もハッピーエンドと言えなくもない作品は「スペースカウボーイ」(2000)ですね。この作品はクリント・イーストウッドとトミー・リー・ジョーンズ、ドナルド・サザーランド、ジェームズ・ガーナーという往年の大物俳優が夢の共演を果たした話題作で、老パイロットたちが、人工衛星の修復という任務を受け40年ぶりに集結し、自らの夢だった宇宙飛行へと挑むという内容です。

 ストーリーを解説しますと、かつてアメリカ空軍には宇宙探索飛行を目的としたパイロット・チームが存在したが、土壇場になって宇宙プロジェクトが空軍からNASAに移行、宇宙へ行ったのは訓練に励んでいた4人の男たちではなく一頭のチンパンジーだった。それから40年、チームの一員だったイーストウッド演じるコービンのもとにNASAから衛星修復の依頼が来た……というお話。
 この映画は興行的には大して振るわなかったのですが、僕個人的には、適性検査すべてがEランク、しかも飛行訓練ですぐに根をあげてしまう年寄りばかりが宇宙に行くという何とも奇妙な設定、そして何と言っても、御大クリント・イーストウッドが遂に宇宙へ行くという事実に個人的に歓喜した作品です。

 この作品では、トミー・リー・ジョーンズ演じるホークがNASAの職員と恋に落ちるのですが、適性検査の過程で末期ガンであることが発覚し、それでも宇宙へ行くというエピソードが盛り込まれています。そして、修復しようとしていた人工衛星が実は核弾頭ミサイルであることがわかり、それを月に廃棄しようとするのですが、手動でコントロールするには誰かがミサイルに張り付いていなくてはならないため、末期ガンであるホークが名乗りを挙げます。

 エンディングは、ホークを除く3人は無事地球に帰還しますが、ホークはミサイルとともに月へ行き、最後は月面から地球を眺めるような格好で死に絶えているというものでした。しかし、ホークはかねてから、一度でいいから月面から地球を眺めてみたかったと言っており、人生の最後にその念願が叶ったという意味では、彼にとってもハッピーエンドだったのではないかと思います。
 実はこのシーン、月面に衝突したミサイルの残骸から足跡が続き、その足跡の先にはホーク岩に寄りかかりながら腰を下ろしていて、ミラー状になっている宇宙服の頭の部分に青々とした地球が映し出されているという表現だったのですが、よくよく考えてみると、ミサイルが月面に激突した時点でホークが生きていて、そこから歩いて岩に腰を下ろすというのはちょっと考えにくいですね。もしかしたらあのシーンは、他の3人のうちの誰かの想像だったのかもしれませんね。

 ホークが命を懸けて核ミサイルを月へ誘導し地球を守ったわけですが、彼はガンでなくても、おそらく同じ事をしたのではないでしょうか。しかし、観てる方はガンであった方がまだ諦めが付く。ホークが末期ガンであったという設定は、もしかしたら悲しみの緩和策だったのかもしれません。

 クリント・イーストウッドが監督・製作した映画はまだまだたくさんありますが、他のハリウッド映画とはひと味違うエンディングが待ち受けているので、他の作品もぜひ観てみたいですね。今や映画界を代表する巨匠の1人で、作品も作るたびにクオリティを増していますが、彼の初期の作品も、時間があれば少しずつ堪能してみたいと思います。まずは「許されざる者」と「ミリオンダラーベイビー」のアカデミー賞受賞作品2作を観てみようと思います。皆さんも秋の夜長に、ぜひご覧になってみては?。



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 監督クリント・イーストウッドの結末(前編)
2005年09月17日(土)

 さて、昨日はクリント・イーストウッド監督・製作の映画「ミスティック・リバー」について書きましたが、今日はそのストーリーとともに、監督としてのクリント・イーストウッドの魅力について書いてみたいと思います。

 クリント・イーストウッドは1930年生まれで、今年何と75歳。64年にイタリアに招かれて撮った「荒野の用心棒」が世界的ヒットを飛ばしたのをきっかけにマカロニ・ウェスタン・ブームに乗り人気が上昇しました。その後71年の「ダーティハリー」のハリー・キャラハン役でマネー・メイキング・スターのトップに躍り出ます。以降、自らのプロダクション、マルパソ・カンパニーを率いて「恐怖のメロディ」で早くも初監督をこなし、役者のみならず監督としても高い評価を受け、92年、自分の映画の師であるセルジオ・レオーネとドン・シーゲルに捧げた“最後の西部劇”「許されざる者」で念願のアカデミー作品・監督賞を受賞しました。

 監督に専念した、昨日ご紹介した「ミスティック・リバー」では、人生の不条理と人間の心の闇を描き出した傑作と高い評価を受けましたが、一昨年のアカデミー賞では演技部門で2つのオスカーを獲得するも、自身の監督賞と作品賞は、11部門制覇の快挙を成し遂げた「ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還」の前に涙を呑むこととなってしまいました。
 しかし昨年、女性ボクサーと老トレーナーをめぐる悲愴な人生を描いた監督・主演作「ミリオンダラー・ベイビー」を発表、再びアカデミー賞にノミネートされると、今度は「アビエイター」のマーティン・スコセッシ監督との事実上の一騎打ちを制し、みごと2度目のアカデミー監督賞(74歳での監督賞受賞は最高齢記録)に輝き、前年の雪辱を果たしました。「ミリオンダラー・ベイビー」は作品賞をはじめ主要部門で計4つのオスカーを獲得し、もはや名実ともにハリウッドを代表する映画人として誰もが認める巨匠です。

 クリント・イーストウッドが監督を手がけた映画で僕が観たのは、「ダーティハリー4」(1984)、「ルーキー」(1990)、「パーフェクト・ワールド」(1993)、「マディソン郡の橋」(1995)、「スペースカウボーイ」(2000)、そして「ミスティック・リバー」(2003)の6本。この6作品の中では、やはり「ミスティック・リバー」が群を抜いているなあと僕は思います。

 さて、これから書く内容はネタバレの危険があるので、まだ「ミスティック・リバー」を観ていない方で、これから観てみようと思っている方は、以下に設定した「ネタバレゾーン」を飛ばしてくださいますようお願いします。


DANGERNETABAREDANGERNETABARE

 クリント・イーストウッドが描く映画は、どの映画もいわゆる“ハリウッド的なハッピーエンド”がないというのが魅力のひとつであると言えるでしょう。昨日ご紹介した「ミスティック・リバー」も、もちろん原作はあるものの、イーストウッド自身がこの原作小説を映画化しようとチョイスした時点で、彼がこういった“ハリウッド的なハッピーエンド”ではない、むしろ不条理な結末を好むというのがわかると思います。

 「ミスティック・リバー」では、25年ぶりに再会した3人の幼なじみ、ジミー、ショーン、デイブとの間に、少しずつ亀裂が生じていき、最後は取り返しのつかない結末を迎えてしまいます。
 ジミーの17歳になる娘が殺害され、それによって町を出て殺人課の刑事になっていたショーンが捜査にやってきて再会を果たします。一方デイブは、妻がジミーの妻と姉妹であるため元々親戚関係で、事件をきっかけに再び交流を通わせていくことになります。ジミーは娘を失った哀しみをデイブに話すことで抑え、デイブもそんなジミーの気持ちを察し、黙って彼の話を聞いてあげるのです。

 しかしその後、刑事ショーンが担当するジミーの娘殺害の捜査線上に、デイブの名が浮上し、デイブがジミーの娘殺害の容疑者になってしまいます。ジミーは幼なじみのデイブが犯人であるということを知り衝撃を受けますが、その後仲間とともにデイブを脅迫し、娘を殺したのかと迫ります。
 デイブは初めは身の潔白を必死に訴えていましたが、ジミーに「娘を殺したと認めれば命だけは助けてやる」と言われ、自分が殺したとジミーに告白します。しかしジミーは、それを聞いてデイブへの憎しみを募らせ、そのまま彼を殺害し、死体を川へと流してしまいます。これでジミーは娘の復讐をし、事件は終わったかのように見えました。

 ところが、その後ジミーは、ショーンから犯人を捕まえたという報告を受け、デイブが無実であることを知ったのでした。そして罪もないデイブを自らの手で殺してしまったという事実に、途方に暮れてしまいます。
 ショーンは刑事でしたが、幼なじみで、しかも愛する娘を失ったジミーの思いを汲み、おそらくデイブを殺してしまったのであろうジミーを逮捕しませんでした。そして残されたデイブの妻だけが、デイブはおそらくジミーに殺されてしまったのだろうと言うことを悟り、哀しみに暮れるという結末です。

 おそらく“ハリウッド的なハッピーエンド”だったら、ジミーがデイブを殺害する直前にデイブの無実がわかり、ジミーがデイブを殺すことはなかったでしょう。しかしこの映画では、少年時代の友情が大人になるにつれて薄れていき、時には破滅すら起こりうるという現実を、まざまざと見せつけています。とても不条理な結末ではありますが、時に人間はこのような不条理な経験に遭遇する、いやむしろ、不条理な現実の方がはるかに多いものであると言うことをリアルに描いていると思います。


(続く)


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 「ミスティック・リバー」を観る
2005年09月16日(金)

 DVDデッキに録り貯めていたWOWOW映画の中から、「ミスティック・リバー」という映画を観ました。
 この映画は2003年に公開された映画で、クリント・イーストウッドが監督・製作を手がけ、何と音楽まで手がけるという多才ぶりを発揮しています。しかしイーストウッド自身は映画に一切出演しておらず、今回は制作側に徹しています。

 そして、この映画を彩るのが3大スターの共演。ショーン・ペン、ティム・ロビンス、ケヴィン・ベーコンという個性派俳優が揃い、人気作家デニス・ルヘインのただでさえ濃密な傑作ミステリー小説を、より重厚に演出している超豪華な映画です。
 かつての幼馴染みが、ある殺人事件をきっかけに25年ぶりに再会、事件の真相究明とともに、深い哀しみを秘めた3人それぞれの人生が少しずつ明らかになっていくさまが、静謐にして陰影に富んだ筆致で語られていきます。主演の3人、ショーン・ペン、ティム・ロビンス、ケヴィン・ベーコンをはじめキャスト全員の演技が高次元でぶつかり合い、素晴らしいアンサンブルを披露していますぞ。

 ストーリーを解説しましょう。ジミー、ショーン、デイブの3人は少年時代、決して仲が良いわけではなかったがよく一緒に遊んでいた。ある日、いつものように3人が路上で遊んでいたところ、突然見ず知らずの大人たちが現われ、デイブを車で連れ去っていってしまう。ジミーとショーンの2人は、それをなすすべなく見送ることしか出来なかった。数日後、デイブは無事保護され、町の人々は喜びに沸くが、彼がどんな目にあったのかを敢えて口にする者はいない。それ以来3人が会うこともなくなった。それから25年後。ある日、ジミーの19歳になる娘が死体で発見される。殺人課の刑事となったショーンはこの事件を担当することになる。一方、ジミーは犯人への激しい怒りを募らせる。やがて、捜査線上にはデイブが浮かび上がってくるのだったが……というお話。

 この映画はアカデミー賞とゴールデン・グローブ賞でショーン・ペンが主演男優賞を、ティム・ロビンスが助演男優賞を揃って獲得し、さらに全米批評家協会賞でクリント・イーストウッドが監督賞を受賞。その他アカデミー賞とゴールデン・グローブ賞で助演女優賞、監督賞、脚色賞にノミネート、また英国やヨーロッパ、日本でも高い評価を受けました。

 やはり、ショーン・ペンとティム・ロビンスがアカデミー賞を受賞しただけあって、特にこの2人の演技は非常に光っていたと思います。小さな町を牛耳っているワルだが、実は家族を何よりも大切にしていて、最愛の娘が殺されたことにより、深い悲しみと激しい憤りに震えるショーン・ペン。そして、少年時代に誘拐・監禁され性的暴行を受けたという暗い過去を持ち、現在は一人息子とキャッチボールをし、毎朝息子をスクールバスまで見送りに行くという平凡な父親としての人生を送るも、未だに心に陰を持つティム・ロビンス。この2人は大人になっても町を離れることなく、それぞれの妻が姉妹であることもあり、ショーン・ペン演じるジミーの娘が殺害されたことにより、再び交流を持つことになります。この2人のやりとりと感情の変化が、映画全体を通して非常に濃密に描かれていると思いました。

 ケヴィン・ベーコンは、町を出て殺人課の刑事となったショーン役を演じていますが、彼は事件の当事者ではなく捜査する立場であるという役柄上、一歩引いた形でかつての幼なじみである2人に関わってきますが、ケヴィン・ベーコンもなくてはならない存在感を醸し出しています。やはり彼は主役ではなく、こういったちょっと引いた役がとても似合うと思います。彼の存在は、映画の中でいつもスパイスとしての効果を見事に発揮していると思いますね。

 実は僕、ショーン・ペンが出演している映画を観るのは、マイケル・ダグラス主演の「ゲーム」(1997)以来2度目なんです。この映画でのショーン・ペンはそれほど目立った演技はしていなかったので、実質最近の彼の演技を観るのはこれが初めてと言うことになります。なので今回の彼の役にはすんなり入っていくことができましたが、驚いたのはもう一人のティム・ロビンスでした。

 ティム・ロビンスの出演作品も実はそれほど観ているわけではないのですが、僕の中でのティム・ロビンスと言えば、やはり無実の罪で脱獄不可能と言われた刑務所に入れられ、そこから奇跡の脱獄を果たすというスティーブン・キング原作の感動作「ショーシャンクの空に」(1994)が印象的です。しかし、今回の映画では「ショーシャンクの空に」の時のような活き活きとしたイメージは見る影もなく、非常に老け込んでしまったなあという印象を受けました。まあ「ショーシャンクの空に」から10年も経っているわけですから、だいぶ恰幅がよくなり、髪の毛も白髪が増え、落ち着いた雰囲気で抑制の利いた演技が評価されて、彼自身初のアカデミー賞を獲得することができたんでしょうけどね。
 最近では「宇宙戦争」でもチョイ役で出演しているのですが、そのときの役なんて、一見ティム・ロビンスだとはわからないぐらいの老け役でしたぞ。
 ティム・ロビンスって、調べてみたらトム・クルーズ主演の「トップガン」(1986)でも脇役で出演していたんですね。知りませんでした。そういえば「トップガン」にはメグ・ライアンもチョイ役で出てたなあ。

 さて、ケヴィン・ベーコンですが、彼の普通の役、というか正義感あふれる役を観たのは久しぶりな気がします。彼は「13日の金曜日」の第1作目(1980)で、キャンプ場でカノジョとエッチをした後、カノジョが部屋を出ていき、独りでベッドの上で待っている時に、ベッドの下から串刺しにされるというホラー映画では古典的な殺され方でシリーズ初の犠牲者となりましたが、10年後の「フラットライナーズ」(1990)では普通の好青年、翌年の「JFK」(1991)では服役中の証言者というチョイ役を演じていました。しかし、「激流」(1994)で初の悪役を演じて、以後はその悪役顔が印象として定着したのか、どうも悪役というイメージが強いんですよね。実際他の悪役と言えば「インビジブル」(2000)ぐらいしかないんですけど。
 彼は「激流」の後、全米一悪名高きアルカトラズ刑務所を閉鎖に追い込んだ、一人の囚人と彼を支えた若き弁護士の友情を描いた衝撃の実話「告発」(1995)で、囚人ヘンリー・ヤング役を見事に演じ、演技派俳優という地位を確立しました。

 今回の映画では、僕が観た映画の中ではトム・ハンクス主演の「アポロ13」以来久々の“普通の”ケヴィン・ベーコンが見られたと思います。責任感と正義感のあふれた刑事で、でも疑惑をもたれている幼なじみが犯人であると認めたくないと言う人間らしさもあり、さらには何らかの理由で妻と別離し、時々電話をかけては、受話器の向こうで何も言葉を発しない妻に向かって語りかけたりと、非常に魅力的な男性像を演じています。風貌も刑事だけあってスーツでビシッと決め、髪型も短くさっぱりと切り揃えられており、清潔感にあふれていて婦人警官にも食事に誘われていましたぞ。こんなに小ぎれいなベーコンを観るのは珍しいですが、顔がかなりシャープなので、こういったスーツ姿もけっこう似合うなあと実感しました。

 この映画、オススメ度はかなり高いですぞ!

 明日は、監督クリント・イーストウッドの魅力に迫ってみたいと思います。



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 引き続き「サザエさん」
2005年09月15日(木)

(前回のあらすじ)前回をお読みください。


「波平、おちこぼれ」


   (夕暮れ時、縁側で独り寂しそうに黄昏れる波平。)
   (子供部屋からは、家族の楽しそうな笑い声。)
   (そこへ、タマが縁側へやってきて寝ころぶ。)

波 平 ……おお、タマか。わしはどうやら孤立してしまったようじゃ。
    この歳でインターネットはさっぱりわからなくてのお……。

タ マ (ROM中)

波 平 家族は「2ちゃん」というサイトに夢中になっておるんじゃが、
    わしには何が面白いのか、さっぱり理解できんよ……。

タ マ (ROM中)

波 平 ……お前は猫だから、インターネットなど無縁じゃな。
    もはや家族の中で話せるのは、お前だけじゃよ。

タ マ (ROM中)

波 平 ……はあ、インターネットか来るまでは、
    わしが一家の大黒柱としての威厳を保っていたのじゃが、
    もはやわしは、ネットについていけない、ただの老いぼれじゃよ……。

タ マ (ROM中)

波 平 ……タマ、もっとこっちへ来て、わしを慰めておくれ。

タ マ タ━━━━━━。゚(゚∀゚)゚。━━━━━━ン!!

   (タマ、突然何かを発見したらしく、一目散で走り去る。)

波 平 ……………………………………

   (再び縁側に独り取り残される波平。)




波 平 タマ━━━━━。゚(゚´Д`゚)゚。━━━━━ッ!!!


(誰か、続ける?)


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 ネタがないので「サザエさん」
2005年09月14日(水)

「磯野家、ネットデビュー」


   (夕暮れ時、いつものように帰り道を歩く波平。)

波 平 そう言えば、今日は我が家にインターネットがやってくるんだったな。
    ……しかし、便利な世の中になったものだわい。
    家にいながらにして、世界中と繋がっているなんて。
    きっと今頃我が家では、インターネットに夢中なんじゃろうなあ。

   (などと思いつつ、自宅へと辿り着いた波平。玄関の戸を開ける。)

波 平 ただいま。帰ったぞ〜。

ワカメ 父さんキタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!!!
カツオ 土産持ってないし…_| ̄|○
サザエ 乙
フ ネ 飯クエー

波 平 ……お、お前たち、一体どうしたんじゃ?
    何だか様子が変じゃないか……?

タ ラ わーい♪おじいちゃんおかえりなさいです〜!
波 平 おお〜!タラちゃ〜ん!ただいま〜!
タ ラ ……と、言ってみるテスト

波 平 ………………………………………

   (家族のいつもと違う様子に困惑しつつ、食卓に就く波平。)
   (磯野家一家団らんの夕食が始まる。)

カツオ 吉牛ウマー!(゚∀゚)

波 平 ……何?この牛丼は吉野家の牛丼なのか?
フ ネ いいからクエー
波 平 ……か、母さん?
サザエ ネトのしすぎで料理は無理ぽ…
波 平 ……む、無理ぽ……?

マスオ サザエ、おかわりキボンヌ
サザエ 自分で汁
マスオ いやマジレスキボンヌ
サザエ 自分でよそえゴルァ!
マスオ (((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル

波 平 ……お前たち、ほんとに今日はどうしたんじゃ?
    わしがいない間に、何かみんなで悪い物でも食べたのか?

ワカメ ( ゚д゚)ポカーン
カツオ その隙にワカメの牛肉ゲッツ!o(・∀・)o
ワカメ ガ━━(’Д゜;)━ン!!
カツオ 人の牛肉ウマー!(゚∀゚)
ワカメ ウワァァ━━━━━。゚(゚´Д`゚)゚。━━━━━ン!!!
マスオ 激しくワロタ
ワカメ 人の牛肉取るなゴルァ!ヽ(`Д´)ノ
カツオ (;゚∀゚)=3ムッハー!!!
ワカメ カオリたんに言いつけてやるー!ヽ(`Д´)ノウワァァン

カツオ カ…カオリたん…(;´Д`)'`ァ'`ァ

波 平 ……一体、みんなどうしてしまったというんじゃ!
    今日はみんなおかしいぞ!何があったんだ!

ワカメ ( ゚д゚)ポカーン
フ ネ 誌ランヨ┓(´_`)┏
サザエ マターリしてきた(゚з゚)

波 平 ……何だか、気分が悪くなってきた……。
    今日は、わしは先に休むことにしよう……。

サザエ 乙
カツオ ノシ
フ ネ はよ練れ
タ ラ 逝ってヨシ!(っ・ω・)っ

波 平 ……お、お、おまいら……。


(誰か、続ける?)


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 「毒を吐く」て……
2005年09月13日(火)

 最近ネットでよく見かける言葉なんですが、

 「毒を吐く」

 ……すごい言葉ですなあ。

 何というか、すごく醜悪で品がない言葉だと思いませんか?最近ではそれをわかった上で、自虐的に使っているケースもあるようですが。僕は昔ファミコンでやった「ドラゴンクエスト2」のモンスターが吐く、「毒の息を吐いた!」という攻撃を思い出しましたよ!そのモンスターが徘徊しているエリアでは、近くの町に駆け込んで、毒消しを大量に買った覚えがあります。

 この「毒を吐く」という言葉、まあ「毒舌をふるう」とか「毒づく」ということであると言うことはわかるのですが、一体いつ頃から、そしてどこから発生した言葉なのでしょうかねえ。やっぱり「2ちゃんねる」ですかね?「怪傑えみちゃんねる」でないことは確かでしょう。何かと詳しい某Yさんのツインターボな知識力なら、もしかしたらご存じかもしれませんね。詳細キボンヌ。

 しかし、「毒を吐く」というと、もはや「手きびしい皮肉や悪口」「辛辣な皮肉」という本来の言葉の意味から外れて、もはあ〜っと臭い息を吐きながらわめき散らしているようなイメージですな。あるいは、例えばフットサルとかの試合で、チーム全員が試合前にカレーとかペヤングソース焼きそばとかを食べておき、試合中に相手チームに臭い息で嫌がらせをするような感じです。

 「毒を吐く」、あまり自分では使いたくない言葉ですな。

 まあ実際、僕が「毒舌をふるう」とか「毒づく」ことはまずないんですけどね。

 ……え?昨日のVoiceの最後の1行は「毒舌」じゃないのかって?

 ……いやいや、あれは「毒舌」とは言わないでしょう。あれは事実ですし、至極正論ですからねえ。「FIAはバカである」というのは、「毒舌」とは言いませんよ。強いて言うならば、「覚えてろよ〜!」的な「捨てゼリフ」に近いかもしれませんけどね。

 ……え?そういうのが「毒舌」だって?

 ……あら、手厳しかったですか?辛辣でしたか?



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 佐藤琢磨は終わった
2005年09月12日(月)

 昨日はF1第16戦ベルギーグランプリが行われましたが、その決勝レース中に起きた佐藤琢磨(BAR・ホンダ)とミハエル・シューマッハ(フェラーリ)の接触事故について、様々なサイトで物議を醸しだしているようですね。
 特にミハエル・シューマッハファンのサイトでは、元々佐藤琢磨はうっとおしい存在だったようですが、今回の一件でもうケチョンケチョンに非難を浴びていました。僕が唯一死ぬほどキライなミハエル命のイタイ子ちゃんも、ここぞとばかりに「琢磨には早くF1からいなくなって欲しいです!(`〜´)」と息巻いておられましたぞ。
 一方、佐藤琢磨ファンのサイトでは、非常に重い空気が立ちこめていましたが、大方は佐藤琢磨の否を受け入れている様子で、その上で「とにかく信じて応援するしかない」というスタンスを守っているようです。

 さてと、ではもう一度、シューマッハと琢磨の事故を振り返ってみましょうか。

 まず、事の発端は11周目に起きたルノーのジャン・カルロ・フィジケラのオー・ルージュでの単独クラッシュでした。この事故によりセーフティーカーが導入され、すでにピット作業を終えたマシンを除く16台のマシンが一斉にピットへ入ってきてタイヤ交換と給油を済ませました。もちろんシューマッハも琢磨もピットインしてタイヤを交換しました。
 セーフティカーは13周でピットに戻り、レースは14周目にリスタート。ところが、このリスタート直後のラ・ソースの進入で、11番手の琢磨が10番手のシューマッハに追突。シューマッハのマシンはこのアクシデントでマシン後部のサスペンションを損傷しスピン。佐藤はスピンしたシューマッハに進路を塞がれる形となり、再び接触。2台はコース上にストップし、その場でリタイアを余儀なくされてしまいました。

 では、両者の言い分です。

■ミハエル・シューマッハ
「僕は何も見えなくて、ただマシンのリアに衝撃を感じたんだ。複雑なコンディションが僕たちの助けになると期待していたのに、こんな風にレースを終えるなんて馬鹿げているよ。彼から切腹のような経験を何度か受けているが、今回の件もその一つだろう。このことは彼に対して、過去にも話をしてきたが、どうしたら治るのかはわからないよ。」

■佐藤琢磨
「リスタート後、ミハエルと僕はジョーダンのマシンをオーバーテイクしようとしていたんだ。ミハエルは僕の前に、左手にはジョーダン、そして右手はピットウォールが目前に迫っていた。したがって、ボックス状態になり、逃げることが出来ない状況だったんだ。ターン1では、彼にチャレンジしようとしたんだけど、そこで彼があまりにもブレーキを早くしてきたように見えたよ。それに反応してブレーキをかけたけど、フロントをロックさせてしまい、彼のマシン後部と接触してしまったんだ。」

 今回の事故に限って言えば、僕の結論として、完全に佐藤琢磨に否があったと思います。琢磨はコメントで「左手にはジョーダン、そして右手はピットウォール」と語っていますが、映像を見る限り、琢磨の後ろは開いていたことになります。つまり、シューマッハが減速した際、右か左へ避けて追突を回避するのは不可能だったとしても、事前に少しシューマッハとの間隔を開けることは可能だったと言うことです。

 さらに、「彼があまりにもブレーキを早くしてきた」とコメントしていますが、リスタートしたばかりでタイヤもブレーキもまだ暖まっていない状態、しかも路面は相変わらずウエットコンディション。こんな状態ではラ・ソースの進入でブレーキングを早めにするというのは十分考えられることであると言えます。従って琢磨は、ラ・ソースでシューマッハに仕掛けようとして接近しすぎたのが一番の原因であると言えるでしょう。つまり、このコースでは他にも仕掛けるチャンスはあったわけですから、何もあのような状況で、しかもよりによってあんな場所で仕掛けようと思わなければ、今回の事故は防げたでしょう。今回の事故は、琢磨の判断ミスが招いた事故ですね。

 いずれにしても、今回のレースで琢磨はミスによるリタイヤ、そしてチームメイトのジェンソン・バトンは3位表彰台に登っていますから、チームが琢磨を放出するための材料は、すべて揃ったと言うことになりますね。残念ですが、琢磨の来シーズンのレギュラーシート獲得は、もはや絶望的ですな。

 ところで、今回の件に限って言えばシューマッハにはまったく否はないですが、彼がコメントで言っていた「彼(琢磨)から切腹のような経験を何度か受けている」というのは、どれを指しているんでしょうかねえ?2003年鈴鹿グランプリでシューマッハと接触したこと?それとも、昨年のヨーロッパグランプリでバリチェロと接触したこと?……はて、どちらも琢磨には否はなかったと思うのですが?

 まあ、シューマッハは今年結果が残せなくていらついているようなので、今回の一件でプンスカしているのも無理はないですが、僕に言わせれば、何だかんだ言って「どっちもどっちじゃん」と言った感じですね。シューマッハの方がこれまで、琢磨よりはるかに多く「切腹」してきていますからねえ……他車を巻き込んで……。そうやって勝利を掴んできた男ですから。今年だって、開幕戦ではニック・ハイドフェルドに、この前のトルコではマーク・ウェバーにぶつかって自滅していますよね。もちろん故意ではないでしょうけど、明らかにシューマッハの強引な幅寄せでしたよね。
 シューマッハも散々いろんな人にぶつけてきたんですから、たまには誰かにぶつけられても、別にいいんじゃないでしょうか。個人的にはそう思います。

 ただ、これだけははっきり言えるでしょう。

 「ミハエル・シューマッハなら、どんなに他車にぶつけても罰則なし」

 あ、そうそう、もう一つ大事なことを忘れるところでした。今回のベルギーでの一件で、FIAは佐藤琢磨に対して次戦ブラジルグランプリでの10グリッド降格というペナルティを科しましたが、これはただ単にFIAお得意の「ジャパンいじめ」ですな。シュー様大好きのFIAが、あまりにもシュー様がご立腹なのを見て、相手は日本人の佐藤琢磨だし、厳しい罰を与えてやれ〜!といったところでしょう。

 だってねえ、相手が誰だろうが、ただ止まりきれなくて追突しただけですよ?同じく今回モントーヤと接触したピッツォニアは罰金だけで済んでいるんですよ?他にも同じようなケースは腐るほどありましたが、そのほとんどはお咎めなしですよ?何で琢磨だけ10グリッド降格やねんッ!なんちゅう強引なペナルティ!この決定が何よりも驚きでしたね!


 バッカじゃねえのFIA……。


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 ベルギー決勝はレースも観戦も大混乱!
2005年09月11日(日)

 皆さん、投票には行ってきましたか?僕もちゃんと行ってきましたぞ!今日は色々と用事があったので昨日不在者投票で投票してきたのですが、不在者投票なのにものすごい人の数で、近所の小さい公民館で30分ぐらい並んでしまいました。

 さて、今日はF1第16戦ベルギーグランプリの決勝だったのですが、夜8時50分から始まったスカパーでのF1観戦は、色々な意味で大混乱でしたぞ。
 まず、決勝の現地の天候は曇り、厚い雲と霧に覆われた上空からはいつ雨が降り出してもおかしくない空模様。また午前中に降った雨の影響により路面が濡れているため、ウエットレースが宣告されました。多くのチームがスタンダード・ウエットを選択して決勝に臨みます。

 毎年何かしら起こるスタート直後のタイトな1コーナーですが、今回は何事もなく全車スムーズに1コーナーをクリアしていきました。さらに、10番グリッドからのスタートとなったBAR・ホンダの佐藤琢磨が素晴らしいスタートを決め、オープニングラップで4台を一気に交わし、6番手までポジションをアップさせました。

 ところが、レースが3周目に突入したあたりから、急にスカパーの入りが悪くなり、画面が乱れ始めてしまいました。そして映像がブツブツと途切れがちになった後、完全に映像が映らなくなってしまい、画面には「現在電波を受信することができません」という文字情報が表示されてしまいました。静かになってしまった部屋の中でよくよく耳を澄ますと、ベランダから激しい雨音が聞こえて来るではありませんか。

 「ギャ〜〜ッ!ベルギーじゃなくてこっちで大雨が降り出した〜〜ッ!」

 どうやら、突然降り出した大雨と空を覆う分厚い雨雲のせいで、スカパーの衛星電波が受信されなくなってしまったようです。何もよりによってF1の決勝中に降り出さなくてもいいのに……。これじゃ「スパ・ウェザー」じゃなくて「Mako・ウェザー」だよ……。レース中に現地で雨が降って波乱の展開になるのは大歓迎ですが、テレビ観戦に支障をきたすこっちの波乱はいらないです。

 で、一向に映る気配がないので、まあ人工衛星の問題なので僕にはどうすることもできないので、仕方なくチャンネルを変えて、衆院総選挙の開票特集番組をしばらく観ていました。うーん、さすがは総選挙!ものの見事に全チャンネル選挙一色!……と思いきや、フジテレビだけは世界柔道を中継していました。

 で、しばらくして再びチャンネルをスカパーに戻してみると、ホッ!良かった映ってる!10周目が終わったあたりの映像から電波が復旧していました。どうやら雨が小雨になり、雲も少し切れたようです。
 ところが、よく見ると画面にはイエローコーションのマークが……。何か事故でもあったのかな?と思ったら、何とマシンを降りたフィジケラの映像と、その後フィジケラのオー・ルージュでの大クラッシュのリプレイが!

 「うわ〜!フィジケラ事故ったのか!しかし派手に事故ったなあ〜!」

 などと思ってると、今度は何とシューマッハが歩いてピットに戻ってくる映像が!

 「ゲゲゲッ!シューマッハまたリタイヤしちゃったの?」

 そしてその直後!今度は佐藤琢磨が歩いてピットに戻ってくる映像が!

 「うわぁぁぁぁぁぁぁぁッ!琢磨もいつの間にかリタイヤしてる〜〜!」

 「一体何があったというのだぁぁぁぁぁぁッ!詳細キボンヌッ!」

 その後レースを見守っていると、シューマッハと琢磨の接触事故のリプレイが!

 「おおおおおおおッ!琢磨はシューマッハに追突してしまったのかッ!」

 しかも当てられた方のシューマッハは怒りを露わにしながらマシンを降りて琢磨の元に歩み寄ると、まだマシンの中にいた琢磨に一言二言何か言った後、琢磨のバイザーをペシッ!

 「あ〜あ、琢磨、よりによって皇帝に追突してしまうとは……。」

 ……とまあこんな感じで、今日のF1観戦は何かと混乱してしまいました。一応ハードディスクに録画はしていましたが、その後も何度か映像が途切れてしまったりしたので、もう一度来週の再放送を録画して、それをDVDにダビングしようと思っています。

 来週の再放送でも雨が降って電波が途切れたら嫌だなあ……。

 レースは結局ライコネンが優勝しましたが、2位を走行していたモントーヤがまたしても残り周回数あとわずかという場面でピッツォニアと接触してしまい後退、マクラーレンのワンツーフィニッシュはまたも幻となってしまいました。これで3位だったアロンソは労せずして2位に浮上してそのままフィニッシュ。本来アロンソとのポイント差を4ポイント縮められたはずが、モントーヤの後退で今回も2ポイントしか縮めることができませんでした。こりゃあアロンソのチャンピオンは決まりだな……。

 3位にはBARのバトン。うーん、琢磨はリタイヤでバトンはまたも表彰台。これでは、BARが必死になってバトンを引き留めるのも無理はありませんね。



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 F1ベルギーグランプリ予選
2005年09月10日(土)

 今日はF1第16戦、ヨーロッパラウンド最終戦となるベルギーグランプリの予選が行われましたね。ベルギーグランプリの舞台となるサーキットは、温泉で有名なスパとフランコルシャンをまたがるスパ・フランコルシャンサーキットです。うーん、安易なネーミングですね。静岡と清水にまたがるからと言って「静岡・清水サーキット」と名付けているようなものですな。
 スパ・フランコルシャンは低速、高速入り混じった複雑なレイアウトで、今では少なくなった“ドライバーズ・サーキット”として名高く、このサーキットを好むドライバーは多いですね。1コーナーのヘアピン(ラ・ソース)を抜けたドライバーは全開で加速し、大きな壁に見えるほど急勾配のオー・ルージュに300km/h近い速度で飛び込んでいきます。

 今日の予選では、案の定マクラーレン・メルセデスの2台がフロントローを独占しましたね。でもポールポジションはタイトル争いを演じているキミ・ライコネンではなくファン・パブロ・モントーヤ。前回は予選でトップタイムをマークしたライコネンが10グリッド降格のペナルティを受けたため、繰り上がりで2番手のモントーヤがポールからスタートしましたが、今回はモントーヤが正真正銘ベビーシッター、もとい、ポールシッターとなりました。

 一方、ランキング首位をひた走るルノーのフェルナンド・アロンソはチームメイトのジャン・カルロ・フィジケラ、トヨタのヤルノ・トゥルーリの後ろ5番手。しかし決勝ではフィジケラが10グリッド降格となるため、アロンソは4番手からスタートすることになります。
 またフェラーリ勢はミハエル・シューマッハが弟ラルフの後ろ7番手(決勝では6番手)、バリチェロは13番手からのスタート、うーん、やはりフェラーリはここでもイマイチピリッとしませんな。シューマッハは「雨が降れば有利になる」と言っていましたが、このサーキットは「スパ・ウェザー」と呼ばれるほど気まぐれな天気が有名ですから、明日の決勝は雨がらみのレースになる可能性も大いにあります。

 さて、BAR・ホンダ勢はジェンソン・バトンが9番手(決勝では8番手)、佐藤琢磨が11番手(決勝では10番手)と、まあまずまずのポジションです。しかし相変わらず琢磨はバトンに勝てませんね。今回もバトンに実力の違いを見せつけられてしまった感じです。
 しかしここスパ・フランコルシャンは非常にチャレンジングなサーキットですから、琢磨にはアグレッシヴなオーバーテイクシーンを見せて欲しいものです。



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 「イベント・ホライゾン」を観る
2005年09月09日(金)

 今日はWOWOWから録画してあった映画の中から、「イベント・ホライゾン」という映画を観ました。この映画は97年に製作された映画で、まさに宇宙での幽霊船を題材にしたSFホラーで、最新SFXを駆使したハリウッド映画では珍しくユニークなSF映画だといえるでしょう。

 西暦2047年。調査救助船“ルイス&クラーク”号が海王星への極秘任務に飛び立った。その目的は7年前に海王星で消息を絶った超深度宇宙探査船イベント・ホライゾン号の救助であった。実はイベント・ホライゾンには重力制御による新航法システムが取り入れられており、今回の作戦に特別参加したウェアー博士はそのシステムの開発者だった。やがて海王星でイベント・ホライゾンの姿を捕えた一行は船内に侵入するが、同時にクルーが幻覚や幻聴に苛まれるようになっていた。ウェアーもまた家庭を顧みないために自害した妻の幻影を目にする。やがてクルーの一人が小型のブラックホールを生み出すという重力制御装置のコアに取り込まれるという事態が発生。そして船内の異変は加速度的に増していく。いったいイベント・ホライゾンに何が起きたのか? そしてブラックホールを抜けたこの船は7年間どこにいたのか? 謎が深まる中、何かに取り憑かれたウェアーは“ルイス&クラーク”号に爆弾を仕掛けるのだった……というストーリー。

 この映画は位置づけ的にはB級映画とされていますが、観てみたらなかなか面白い映画でした。何と言っても冥王星の軌道上に浮かぶ巨大な幽霊船のセットが素晴らしく、無重力の感覚や宇宙空間での浮遊感などもよく表現されていました。
 一言で言うと「エイリアン」と「惑星ソラリス」を足して2で割ったような感じですが、いわゆるエイリアンは一切登場せず、最後まで宇宙の“お化け屋敷”的な映画だったと思います。
 しかしまあ、やはりB級映画と言われているだけあって、内容的にそれほど濃いものではなかったとも思います。この映画を劇場で観ていたら、きっと怒り狂っていたと思います。自宅で、タダで録画したものを、期待せずに観たのが良かったのかもしれませんね。

 しかし、キャストは以外と豪華でしたぞ!何と「ジュラシック・パーク」と「ジュラシック・パーク3」で主役の恐竜おじさんを演じたサム・ニールが何と悪役!そして、「マトリックス」シリーズでモーフィアス役を怪演したローレンス・フィッシュバーンがこの映画では主役を演じていました!

 ローレンス・フィッシュバーンは、この映画でもキャプテン役でした。



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 世界柔道開幕
2005年09月08日(木)

 木曜日は、毎週楽しみにしているドラマ「電車男」の日なのですが、今日から「電車男」を放送しているフジテレビでは世界柔道を生放送するため、「電車男」は来週に持ち越しとなったようです。

 さて、2年に1度行われる柔道の男子第24回、女子第14回世界選手権が今日、当地のカイロスタジアムで開幕しました。初日は重量級の男女4階級があり、日本選手はいずれもメダルを獲得しましたね。男子100キロ級の鈴木桂治は、この階級では初優勝を果たし、03年大阪大会の無差別級、アテネ五輪100キロ超級と合わせて「世界3階級制覇」を果たしました!鈴木は順当に勝ち進むと、決勝はビタリー・ブボン(ウクライナ)に内またで一本勝ちしました。
 一方、2連覇を狙った男子100キロ超級の棟田康幸は決勝で、アレクサンドル・ミハイリ(ロシア)に、初出場の女子78キロ級の中沢さえも決勝でユリセル・ラボルテ(キューバ)に、ともに一本負けで銀メダル。女子78キロ超級で、アテネ五輪優勝の塚田真希は3位決定戦に回って銅メダルに終わりました。

 柔道は正直言うとほとんどわからないのですが、一応柔道は日本のお家芸ですから、今回の世界柔道でも金メダルを多く獲得して、日本のメンツを保って欲しいと思います。
 初日の金メダルは大本命の鈴木のみで、あとは銀2つに銅1つですか。まあ今日の出場者が全員メダルを獲得したのは良かったですが、ちょっと頼りない気がしますねえ。やはり柔道も国際的に知られるスポーツになり、外国人選手も強くなってきたんですねえ。日本の伝統が、世界的に浸透しているんですねえ。

 日本のお家芸と言えば、国技である相撲もありますが、こちらも現在頂点の横綱に立つのはモンゴル人の朝青龍ただ1人。今週末から大相撲が始まりますが、早く次の日本人横綱が誕生して欲しいですね。最後の日本人横綱は、平成10年に横綱に昇進し、2年後の平成12年に引退した若乃花ですから、実に6年間も日本人横綱が誕生していないことになります。早く千秋楽の横綱同士の結びの一番を観たいものですな。



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 サッカー日本代表 VS ホンジュラス
2005年09月07日(水)

 今日宮城スタジアムで行われた、サッカーの国際親善試合、キリン・チャンレンジカップの日本VSホンジュラス戦、すごい試合でしたね。

 日本は中田英寿を含む欧州組6人全員が先発出場しましたが、前半はホンジュラスが3―1でリードし、敗色ムードのまま折り返しました。しかし、後半開始早々に日本は中村の左FKを柳沢が頭で合わせて2点目を決め1点差に詰め寄ります。ところが、その直後に再びホンジュラスに得点を許し、再び2点差の4―2となってしまいました。
 それでも、今日の日本代表は勢いをまったく失うことがありませんでした。中村のPKで再び1点差となり、その後も怒とうの攻撃を続け、25分には柳沢が同点。観客席を青く染めたサポーターの大声援に押され、33分に交代出場の小笠原のゴールでついに逆転しました。日本はそのまま1点のリードを守りきり、何と4―5の劇的逆転勝利で、苦手としていた中南米のチームから初めて勝利をものにしました。

 いやはや、前半を3−1で折り返した時には、まさか勝つとは思いませんでした。

 日本代表のジーコ監督は「ボクシングのスパーリングのような試合だった。勝利したが、悪いミスがいくつかあった。いつもと違うことをトライできたので、それはプラスだった」と、試合を振り返っていましたが、まさにその通りですね。今日の試合はゴールを決めては決められといった、まさに点の取り合い。日本も非常に素晴らしい攻撃を見せて何度も得点のチャンスを引き寄せましたが、逆にホンジュラスの奇襲も驚異的で、中盤でパスカットされると、そのまま一気にゴールまで攻め込まれるというシーンが何度もありました。
 しかも、日本の守備の要である宮本と中沢の防衛がまったく機能せず、相手選手をゴール前で全くのフリーにしてしまったシーンも多く見られました。

 今回日本が5得点もしたことは大いに評価できますが、一方で守備陣がまったく精彩を欠いてしまったことは、大きな課題となるでしょう。今回守備陣がきっちりと機能していれば、おそらく日本はもっと楽にホンジュラス戦で勝っていたのではないでしょうか。前半終了直前での、エース中田英のミスから失った3失点目もあります。ワールドカップまであと9ヶ月、ジーコ監督の信頼が厚い欧州組の選手でさえ危機感はあります。これからさらに強化しつつ、今回のような競争意識を高めて欲しいですね。



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 「ムネオ新党」は有効なのだそうな
2005年09月06日(火)

 第44回衆議院総選挙は9月11日が投票日となりますが、今回の選挙はとても重要な選挙戦となることが予想されますね。さて、政党名で投票する衆院比例代表選挙で、政党名が正しい名称で表記されていない、いわゆる「疑問票」についての取り扱いも慎重になりそうです。この疑問票がどの政党を指しているのかわからない場合は無効となってしまうので、疑問票が多ければそれだけ投票結果にも影響を及ぼしてしまうことになりますね。総務省は疑問票の扱いについて見解を示し、各都道府県選挙管理委員会に通知したそうです。

 今回の選挙では、新たに3つの新党が届け出ていますが、届け出た3つの新党について、単なる「新党」「新」は一般名称として使われるため無効、代表名を記した新党は有効票としました。
 このため、北海道ブロックでの「新党大地」(鈴木宗男代表)は、「宗男新党」は有効票扱いとなるそうです。これは「ムネオ新党」とカタカナ表記しても同様です。しかし「宗男」だけでは、政党名の一部を含んでいないため、認められないのだそうです。

 ……「ムネオ新党」でもいいんだ……。

 東北、北信越、中国、九州各ブロックで届け出た国民新党(綿貫民輔代表)についても、「綿貫新党」は有効ですが、同党の有力メンバーである名前を付けた「亀井新党」は当然無効となります。一方、田中康夫長野県知事が代表を務める新党日本は「田中新党」「日本新党」「日本」は有効、しかし「日本(長野県知事)」は無効となります。

 さらに、新党以外では、公明党の神崎武法代表のCMから取った「イカンザキ公明」は「神崎代表の呼称ではない」として無効としています。

 ……「イカンザキ公明」でもわかると思うのだが……。

 ……ムネオはよくて、イカンザキはイカンのか……。



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 今年のF1をガンダムに例えると……
2005年09月05日(月)

 どうも、ガンダムヲタのMakoです。ヲタと言ってもそんなに詳しいわけではありません。さて、最近掲示板でガンダムネタが出ているので、今年のF1シーズンを「機動戦士ガンダム」に置き換えてわかりやすく解説しましょう。
 ただし、わかりやすくといっても「ガンダム」を知らない方にはさっぱり意味がわからない内容だと思いますので、例によって「ガンダム」を知らない方は読み飛ばしちゃって下さい。


■主なキャスト
 ・アムロ……アロンソ  (ルノーのニュータイプ・天然パーマ)
 ・ガルマ……ライコネン (マクラーレン家の末っ子・父のデニスが溺愛)
 ・シャア……シューマッハ(フェラーリの赤い彗星・派手な赤色が大好き)


ガルマ「ええい!なぜだ!なぜこれだけ速くてルノーに追いつけん!」
シャア「私が部下(バリチェロ)とフェラーリで出てみようか。」
ガルマ「おお!そうか!そうしてくれるか!」
シャア「どうした?いつになく興奮しているようだが……。
    タイトルのために功を焦るのはよくない、落ち着くんだ。」
ガルマ(……わたしが功を焦っているだと?タイトルのために……ばかいえ……)

ガルマ「私は、冷静だ──」

ガルマ「シャア、ルノーを見つけたらわたしに知らせろ。
    きみは手を下すな。わたしがマクラーレンで仕留める。」
シャア「こっちもそのつもりだ。お手並みを見せてもらうよ。」
ガルマ「たのむぞ、シャア。」

シャア「勝利の栄光を、きみに!!」


一方、ルノーを操るアムロは……


アムロ「フェラーリ2機接近!6時の方向か!」
シャア「フフフ、いたなルノー!」
アムロ「近い!どこだ!?」


アムロのルノーの前に突然現れる2機の赤いフェラーリ!
フェラーリがアムロのルノーに襲いかかる!
ルノーは必死で応戦するが、2対1で分が悪い!


アムロ「シャアもいる!早めに退いた方がいいな……」


後退するアムロのルノー!


シャア「よし!ガルマ!ルノーだ!そっちへ逃げたぞ!」
ガルマ「よくやったシャア!真後ろから仕留める!退路は断った!」

アムロ「なッ!後方からマクラーレン!ばかなッ!!」
ガルマ「スリップストリーム起動!攻撃用意!もらった!!」


その時!突然ガルマのマクラーレンの後方から火の手が上がる!
無理したのが祟り、エンジンに負担がかかり火を噴いたようだ!


ガルマ「わああッ!どうしたッ!……後方から爆発だと!?」

シャア「フフフ、ガルマ、聞こえていたら、きみの生まれの不幸を呪うがいい。」
ガルマ「な……シャア!わたしの不幸だとッ!?」
シャア「そうだ。信頼性不足のマクラーレンの子として生まれた不幸だ。」
ガルマ「シャア!おまえは……」
シャア「きみはいい友人だったが、きみのチームがいけないのだよ。
    ははははははははははははははははッ!」


ガルマ「シャア…謀ったな…シャア!!」


後方から炎が上がったままのマクラーレンでルノーに突進するガルマ!


アムロ「突っ込んでくる気かッ!!」

ガルマ「ルノーに体当たりしてやるッ!!」

アムロ「エンジンフルパワーッ!全速前進ッ!!」

ガルマ「マクラーレンに栄光あれえ!!」


ドッグオォォォン!

自滅するガルマのマクラーレン。
ガルマ、散る──。

(完)



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 F1イタリアグランプリ決勝
2005年09月04日(日)

 今日はF1第15戦イタリアグランプリの決勝が行われましたね。昨日の予選ではルノーのフェルナンド・アロンソと厳しいタイトル争いを演じているマクラーレン・メルセデスのキミ・ライコネンがトップタイムをマークしましたが、ライコネンはその時点ですでにエンジンを交換しているため10グリッド降格が決定、今日の決勝では11番グリッドからのスタート。
 一方ライコネンと同じマシンに乗るファン・パブロ・モントーヤが2番手タイムをマークしたので、決勝ではポールポジションからのスタートとなります。以下2番手スタートがポイントリーダーのアロンソ、そして3番手スタートはBAR・ホンダのジェンソン・バトン、さらに4番手スタートはバトンの僚友佐藤琢磨。

 さて、イタリアと言えばフェラーリの本拠地。観客も熱狂的なフェラーリファンが多いこのグランプリで、フェラーリの2台はミハエル・シューマッハが6番手スタート、ルーベンス・バリチェロが7番手スタートと今回も中盤からのスタート。前にはマクラーレン、ルノー、BARが並んでいるので、地元での表彰台も非常に厳しい状況ですねえ。

 そして決勝、ポールポジションからスタートしたモントーヤがマクラーレンのマシンの速さを活かしてトップをキープし、終盤タイヤにトラブルが発生しますが、2位アロンソを最後まで抑えきり今季2勝目を挙げました。2位はランキング首位のアロンソ、3位には同じくルノーのフィジケラが入り、タイトル争いを演じるライコネンは、何とか11番手から4位まで順位を上げてフィニッシュしました。

 一方2列目からのスタートとなったBARの2台は、レース序盤こそバトン3位、琢磨4位をキープしていましたが、何と琢磨の1回目のピットインで燃料が入らないというトラブルが発生し、翌周再び緊急ピットイン。これで琢磨は大きく順位を落とし、この時点でポイント獲得は絶望的となってしまいました。バトンも最初のピットインの後ペースが上がらず、結局BARの2台はバトンが辛くも8位入賞、佐藤琢磨は何と16位でレースを終えてしまいました。
 チーム監督のニック・フライは「琢磨が来年もシートを確保したいなら、結果を残すことだ」と言っていましたが、結果を残したくてもチームがミスしては、結果どころじゃないですよね。これで琢磨がチームにアピールする機会がまたひとつ失われてしまいました。昨年はここで4位入賞を果たしているというのに。

 そして地元イタリアファンが注目するフェラーリ!何とバリチェロは12位、ミハエル・シューマッハですら10位と表彰台はおろかポイント獲得もままならず、ファンの前でふがいない結果に終わってしまうこととなりました。
 今回のレースでは、グリッドで前にいたバトンと佐藤のBARが脱落したにもかかわらずグリッドよりも低い順位に終わってしまったフェラーリ、ここまで低迷してしまうと、痛々しいですな。マクラーレンとルノーの4台はともかくとして、トヨタの2台、そしてウィリアムズからハイドフェルドの代役として出場したピッツォニア、さらにBARのバトンを挟んでザウバーのフェリペ・マッサにも勝てなかったというのが、フェラーリの今年の不調振りを象徴していますね。

 今回のレースでポイントリーダーのアロンソとライッコネンのポイント差は3ポイント拡がり27。ヨーロッパラウンド最終戦となる次戦ベルギーグランプリでアロンソがライッコネンに4ポイント差をつけてフィニッシュすれば、残り3戦の結果を待たずして、ドライバーズ・タイトル獲得が決まります。
 また、ミハエル・シューマッハはアロンソとのポイント差が48なり、残り4戦の結果を待たずして、6年連続のドライバーズ・タイトル獲得の可能性は消滅してしまいました。

 まあ、昨年までのようにシューマッハが圧倒的な強さを誇ったまま、誰にも負けずに引退するといういわゆる「勝ち逃げ」よりは、シューマッハが現役のうちに誰かがシューマッハを打ち負かし、若い世代が旧世代のシューマッハに引導を渡すというのが理想の展開だと僕は思っているので、フェラーリが昨年までの強さを失ってしまったのは、考えようによってはいいことかもしれませんな。

 ……また来年復活されたら嫌だけど……。



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 初めてのビアガーデンとパエリ屋
2005年09月03日(土)

 昨日の話なのですが(この時点ですでに日記ではない)、お得意先の制作会社に行ったら、いつもお世話になっているSさんとKさんに飲みに行かないかと誘われたので、ビアガーデンに行くことにしました。実は、僕はもうずいぶん色々なお店に飲みに行きましたが、ビアガーデンというところに行くのは、生まれて初めてなのです。それでこのところ「ビアガーデンに行ったことがないから一度行ってみたい」と話していて、昨日それが実現したというわけです。

 ビアガーデンというと、デパートの屋上などで営業されている「青空居酒屋」みたいなもので、普通は夜9時ぐらいまでしかやっていないところが多いようなのですが、JR静岡駅ビル「パルシェ」の屋上にあるビアガーデンは、何と夜11時まで営業していました。

 静岡駅までは自転車で行ったのですが、下から駅の屋上を見上げると、屋上の柵にズラリと並んでいる赤い提灯が僕の期待感をかき立てます。8時半に静岡駅の構内で待ち合わせて、そのままエレベーターに乗って屋上に直行。そしてエレベーターを降りて屋上に出ると、そこには人工芝生が敷かれ、プラスチック製の白いテーブルと椅子がズラリと並び、私服姿や背広姿の人々が夜空の下で大勢飲み食いしながらワイワイ騒いでいる、パラダイスな風景が広がっていました!

 これがビアガーデン!ドラマなどではよく目にしていたあのビアガーデン!いや〜静岡駅の屋上には昼間何度も登ったことがあるのですが、昼間は読書したりひなたぼっこをしたり仕事をさぼっているような人がちらほらいるぐらいで静かなもので、夏の夜の屋上は、まるで別の場所に来たような感じでした。

 さっそく僕たちはテーブルに座ると、まずは生ビールの中ジョッキを注文しました。僕はあまり炭酸系が得意ではないので普段はほとんどビールは飲まないのですが、やはりビアガーデンと言うくらいですから、1杯目はビールかなと。
 で、僕を誘ってくれたのは、僕にデザインのすべてを教えてくれた師匠Sさん(♂)とKさん(♀)の2人なのですが、お2人は当然もう何度かビアガーデンに来たことがあるので、食べ物の注文はお2人におまかせすることにしました。パルシェのビアガーデンにはカセットコンロを使っての焼肉や鍋料理などもあり、それを注文していたテーブルもあったのですが、ビアガーデンと言えば、やはりウィンナー、フライドポテト、焼き鳥、そして一番外せないのは何と言っても枝豆!いや〜楽しいなあ〜!

 SさんとKさんはすぐに最初のビール中ジョッキを開けて2杯目を頼んでいたのですが、僕はあまりビールを飲まないので30分ほどでようやく1杯目を開けたのを見て、Sさんに「1杯目で30分もかかってるの〜?」と言われてしまいました。さらにその後僕がビールではなくジントニックを注文したので、「ビアガーデンでビール以外の飲物かい」とツッコまれてしまいました。しかし、Kさんも3杯目にグラスの白ワイン「シャルドネ」を注文したのを見ると、Sさんも3杯目には焼酎の水割りを注文し、3人のテーブルからビールが消えました。

 その後11時の就業時間間際まで楽しんでいたのですが、その後Kさんがスペイン家庭料理の店「パエリ屋」に行きたいと言い出したので、2次会は「パエリ屋」に決定しました。

 「パエリ屋」も元々このお2人に連れて行ってもらったのが最初で、以後この3人で飲みに行く時はほぼ毎回に足を運び、僕自身も個人的に何度か行きました。
 「パエリ屋」といえば、6月26日付6月27日付のVoiceで詳しく紹介していますが、何とここのご主人と奥さんが、そのVoiceを読んで下さっていたようで、いたく感激しておられました。しかも、何とあのVoiceを書いた後、新潟から静岡に出張に来た方で、Voiceの「パエリ屋」の記事を読んで来たというお客さんがいたようで、Voiceでの宣伝が効果あって良かったです。そのお客さんは元々スペイン料理が好きで、静岡に行くことになり、事前に「静岡 スペイン料理」と検索してVoiceを見つけたのだそうです。
 さらにこの「パエリ屋」のご夫婦はVoiceだけでなくうちのサイトの他のコンテンツにも行ってみたらしく、「PRIVATE」の扉ページにある幼い頃の僕の写真を見て「今と全然変わらないよ、あのまま大きくなった感じだよね」と笑って言ってました。SさんとKさんも激しく同意していました。

 先にビアガーデンで色々と食べていてお腹は空いていないはずなのに、「パエリ屋」でも茸のガーリック炒め、ニンジンサラダ、そしてここに来ると必ず注文するチョリソとカルバンゾ豆の煮込みを注文してしまいました。美味しいので3人でぺろりと平らげてしまいました。

 生まれて初めてビアガーデンに行き、その後「パエリ屋」でも楽しいひとときを過ごし、昨夜はとても充実した夜でしたぞ。



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 ハリウッド的な夢を見る(後編)
2005年09月02日(金)

(前回のあらすじ)
 小さな村を襲うゾンビの集団。Makoは村人とともに逃げまとい、その途中でユアン・マグレガーとダコタ・ファニングに出会う。
 3人はとある学校の校舎で再びゾンビの大群に襲われるが、エド・ハリス率いる軍隊がゾンビの大群を一掃する。しかし、その混乱でユアン・マグレガーとダコタ・ファニングの2人とはぐれてしまったMako。その後Makoは学校の校舎で用務員ティム・ロビンスと出会い、彼の部屋で疲れ果て、眠り込んでしまった……。

 …………なんだこのあらすじ…………。


■第2章「再会、そして旅立ち」

 ティム・ロビンスの用務員室で再び目覚めると、外は明るかった。どれぐらいの時間ここで眠っていたのかは不明。僕が部屋を出ると、校舎の中はシーンと静まりかえっていて、ティム・ロビンスの姿も見あたらなかった。

 外はとても静かだった。あのゾンビの大群はどこかへ行ってしまったのか、あるいはエド・ハリスの軍隊によってすべて倒されてしまったのだろうか。そんなことを考えながら僕は1人ふらふらと歩き、ダコタ・ファニングと出会った小高い丘へと戻ってきた。そこには何人かの人々がいて、座り込んだり寝込んだりしている者、または誰かを捜しているような人など様々だった。

 僕はそこで、大きな声でダコタ・ファニングとユアン・マグレガーの名を呼んだ。すると、どこからともなくダコタ・ファニングの返事が返ってきた。声のする方に振り向くと、ダコタ・ファニングは中年のインド人らしき夫婦に連れられていた。おそらくダコタ・ファニングは独りでさまよっているところを、この夫婦に保護されたのだろう。そしてよく見るとその中年夫婦の夫の方は、あのインド人映画監督ナイト・シャラマンだった!

(ナイト・シャラマンというと、最近観た映画は「ヴィレッジ」か……。)

 ダコタ・ファニングが独りぼっちではなくなり、僕だけが独りぼっちになってしまったという事実を知って、僕はとてつもない寂しさに襲われ途方に暮れてしまう。しかしダコタ・ファニングは僕と再会したことを喜び、嬉しそうに僕に駆け寄ってきた。

 ここで僕は、夢から覚めてから改めて夢を思い返した時に、自分でも驚いてしまったほどの、意外な行動に出たのだった。

 僕はダコタ・ファニングを保護したナイト・シャラマン夫妻に「この子と2人切りで話がしたい」と告げた。ナイト・シャラマンは少々渋った様子だったが、奥さんが説得してくれてナイト・シャラマンを納得させてくれたので、僕はダコタ・ファニングを丘のてっぺんにある、古い石造りの遺跡のような所へ連れて行った。そこには他にも数人の人がいて、世間話などをしてくつろいでいた。

 僕は片膝をついてダコタ・ファニングの顔を見上げると、今思い返してみても驚くような、とんでもないことを口にした。
「僕の養子になって、僕と一緒に暮らさないか?」僕の言葉に、ダコタ・ファニングは一瞬困惑した表情を見せたが、すぐにニコッと笑って、何も言わずこくりとうなずいた。

 その後僕はダコタ・ファニングとともにナイト・シャラマン夫妻の所に戻ると、ナイト・シャラマンに自分がダコタ・ファニングを引き取ると話した。
 すると、ナイト・シャラマンは初めは非常に残念そうな様子だったのが、そのうち表情が見る見る恐ろしい表情に変化し、「その娘は私のものだ!お前なんかに渡すものか!」と叫んで突然僕に襲いかかってきたのだった!

(人間が突然凶暴化して襲いかかってくる様は、まさに「28日後…」だな。)

 驚いた僕は必死に抵抗するも相手の力が強く、僕は倒されてしまった。凶暴化したナイト・シャラマンは僕の上に覆い被さり、牙の生えた口を大きく開けて僕に噛みつこうとした。僕が噛みつかれまいと無我夢中でもがいていると、奥さんとダコタ・ファニングが「やめて!やめて!」と叫びながら、2人がかりで凶暴化したナイト・シャラマンを僕から引き離してくれた。
 凶暴化したナイト・シャラマンはなおも恐ろしい表情で唸りながら僕を威嚇するが、奥さんが泣きながら彼の身体を押さえ、必死に制していた。僕はそのまま立ち上がると、恐怖に震えているダコタ・ファニングの手を引いて急いでその場から立ち去った。

 ダコタ・ファニングとともに丘を降りた僕は、ふと立ち止まって、ダコタ・ファニングにユアン・マグレガーはどうしたのかと尋ねた。しかし、ダコタ・ファニングもユアン・マグレガーとはぐれてしまい、彼の行方はわからないと言うことだった。僕はそれを聞き、ため息をついて「ユアン・マグレガーも一緒に来てくれると、非常に心強いんだけどなあ……」とつぶやいた。

 その後しばらく2人で草原に伸びる一本道を歩いていくと、木々が生い茂った小さな林に行き着いた。僕は道にダコタ・ファニングを残して1人で林の中に分け入った。その林の中には、僕が自分で隠しておいたS2000が停まっていたのだった。


■エピローグ

 ケルト民話に出てきそうな広大な草原に伸びる一筋の道。その道をさっそうと走り続ける、僕とダコタ・ファニングを乗せたシルバーのS2000。
 ふと僕がバックミラーを見上げると、後方から1台の黒いアメリカンバイクが近づいてくるのが見えた。僕がアクセルを緩めてスピードを落とすと、バイクは見る見る近づき、追いついたバイクは僕らの乗るS2000の横に並んだ。何とそのバイクには、ノーヘルのユアン・マグレガーが乗っていたのだ。彼は金髪の髪をなびかせながら、白い歯を見せてニカッと笑った。

 バイクとS2000は併走したまま、どこまでも伸びる長い一本道を走っていく。

(誰もいない美しい風景を車で走る様も、まさに「28日後…」そのもの。)

(完)




 ……とまあ、こんな夢でした。

 いや〜、僕はロリコンの気はないんですが、何でダコタ・ファニングを「恋人」ではなく「養子」にしようとしたんでしょうかねえ。まあ恋人にするには若すぎるのでさすがに恋愛感情は起こりそうにないと思いますが、きっと自分だけが独りぼっちになって寂しくなってしまったというのもありますが、ダコタ・ファニングのような可愛い1人娘が欲しいという「親」のような心境なのでしょうか。確かにダコタ・ファニングは「ハイド・アンド・シーク」でも「宇宙戦争」でも、男親なら自分の命をかけてでも守りたいような、自慢の娘と言える役を演じていましたからねえ。
 そしてユアン・マグレガーに関しては、彼のような、というかおそらくは彼が演じている「スターウォーズ」のオビワン・ケノービのような、頼りがいのある兄貴的存在が欲しいという心境なのでしょうかね。こっちの方は何となく今思い返しても理解できます。ちなみに先月のテレビ番組ガイドの表紙はユアン・マグレガーでした。

 あと、僕が見る夢というのは通常、何の脈絡のない断片的なシーンの羅列でしかないのですが、ここまで連続性のある夢は非常に珍しいですね。目が覚めたときには朝でしたから、おそらくこの夢を見ていたのも目覚める前のほんの少しの時間だったと思うのですが、普段なら断片的な夢でも、今回の夢はとても長い一つの断片だったのかもしれません。いずれにせよとても鮮明で非常に印象的な夢でした。

 ちなみに、僕が見る夢はすべてフルカラーです。



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 ハリウッド的な夢を見る(前編)
2005年09月01日(木)

 最近映画の見過ぎなのでしょうか、今朝方、ハリウッド映画のような、ものすごい夢を見てしまいました。しかも登場する人物の多くがハリウッド俳優、ストーリーもハリウッドチックで非常に突拍子もないものでした。

 今回はそんな僕が見たハリウッド的な夢をご紹介しますが、あくまでも夢の中の話なので、話のつじつまが合っていなかったり、意味不明な点や矛盾する点なども多くあると思いますが、そのあたりはご了承ください。覚えている限り、なるべく忠実に僕が見た夢を文章に再現してみたいと思います。ただし、僕は夢の中で、起こっていることはすべて現実だと認識しています。それから、夢の中の時間はすべて明るい日中です。


■第1章「恐怖の襲来」

 最初の舞台は、切り立った崖の中腹あたりにある、人が1人しか通れないような細い道。しかし崖側には手すりのようなものは何もなく、さらに大雨が降っていて立っている足下もぬかるんでおり、かなり不安定で危険な状態だ。
 その崖から下を見下ろすと、100メートルほど下には墓地があり、雨で地盤が緩み、ほとんどの墓石が泥に流され倒れてしまっていた。と、そこへ、1人の老婦人がやってきて、必死に墓石を立て直そうとしているのが見えた。しかし墓石は立てても立てても緩んだ泥で倒れてしまう。

 僕はそれを見ながら、何となく嫌な予感がしたというか、あることを想像してしまった。すると、その想像通りのことが、実際に起こってしまったのだ。
 何と土の中からゾンビが何体も現れて、老婦人に襲いかかり始めたのだ!僕はその光景を遠くから見下ろしながら、老婦人を助けに行くこともできず、ただ必死に「おばさ〜ん!早く逃げて〜!」と声を張り上げることしかできなかった。

(これはおそらく、先日ゾンビ映画を立て続けに観たのが影響しているのだろう。)

 その後、舞台はウェールズの片田舎を連想する小さな村に移る。その村の市場のようなところで僕が食事をしていると、遠くの方から腕を前に出しながら、ゾンビの集団がよろよろとこちらにやってくるではないか!
 この村では以前にもこのようなゾンビ騒ぎがあったらしく、村の人々は皆口々に「まただ!また奴らが襲ってきた!」などと言いながらパニックに襲われ、その場から逃げ出そうとして大混乱となってしまった。もちろん僕も村の人々とともに、その場から逃げ出した。

(群衆がパニックに陥りながら逃げ出すシーンは「宇宙戦争」か?)

 僕は村の人々とともに必死に逃げるが、至る所からゾンビが沸いて出てきて襲ってくるので、僕は建物の中に入りやり過ごそうとした。ところが、僕が入った建物にもすでにゾンビがいて、僕に襲いかかってきた!
 もうだめだ!やられる!と思った瞬間、突然1人の男が現れてゾンビを倒し、僕を助け起こしてくれた。何とその男は、あのユアン・マグレガーだったのだ!

(うーん、これは間違いなく「スターウォーズ」の影響だろう。)

 その後僕とユアン・マグレガーはともに行動し、小高い丘へとやってきた。この丘にはまだゾンビは迫ってきていないらしく、他にも多くの人々が避難してきていた。
 その中で、1人少女がうずくまって泣いていたので、僕がそばに行って話しかけると、何とその少女はダコタ・ファニングだった!ダコタ・ファニングは両親がゾンビに襲われ、独りぼっちになってしまったと涙ながらに話した。ユアン・マグレガーもそうだが、ダコタ・ファニングも日本語を話していた。

(ダコタ・ファニングと言えば「ハイド・アンド・シーク」と「宇宙戦争」だな。)

 僕はダコタ・ファニングの手を取り、ユアン・マグレガーと3人で丘を下り、さらに先へと進み、学校に辿り着いた。その校庭には運動会などで見られる「PTA本部席」と書かれた白いテントが張られ、そこで食べ物が配給されているらしく、大勢の人々がテントに群がっていた。
 僕らも食べ物にありつこうと校庭のテントまで行くと、何と突然そこにいた大勢の人々が一斉にこちらを向き、ゾンビと化して僕らに襲いかかってきたのだ!

 僕らが慌ててテントから逃げ出すと、逃げ出した先に突然数機のヘリコプターがやってきて校庭に着陸し、その中の1機から、何と自信に満ちた表情のエド・ハリスが軍服姿で降りてきた!
 彼は他のヘリから降りた軍隊を統率しているらしく、彼の号令で一斉に軍隊が隊列を組み、ゾンビの大群に向かって銃を向けた。
 次の瞬間、激しい銃撃戦が始まり、ゾンビたちを一掃する。そのあまりの凄まじい光景に僕は目を背けてしまうが、その混乱で僕はユアン・マグレガーとダコタ・ファニングの2人とはぐれてしまい、再び1人取り残されてしまう。

(軍隊を統率するエド・ハリスというと、ニコラス・ケイジの「ザ・ロック」か?)

 僕は必死で銃撃戦をする軍隊の間を縫って、学校の校舎に逃げ込んだ。その校舎は古い木造の校舎で、ここにもゾンビがいやしないかという不安と恐怖に駆られたが、現れたのは何とのんきに校舎の清掃をしている、用務員のような格好をしたティム・ロビンスだった!
 ティム・ロビンスは「用務員室が安全だから、そこで休むといい」と言って、僕を用務員室へと案内してくれた。そこは4畳半ほどしかない狭い部屋で、畳の上に布団が一式敷いてあるだけの部屋だった。僕はここが本当に安全なのか?という不安でいっぱいだったが、疲れていたのでそのままそこで休み、眠り込んでしまった。

(ティム・ロビンスは「宇宙戦争」にも出ていたなあ。)

 この後、Makoの運命や如何に!?



(続く)



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