鼠小僧白吉のうだうだ日記

2003年03月29日(土) 鈴木彩子に魅せられた1日

あーこの歌のパワーはいったいなんなんだろうなー。彩子さんがステージに立つ、そして歌う。こんなに魅せられてこんなに興奮してしまうのはなんでなんだろう!

 渋谷にあるON AIR WESTで定期されている「東京百歌」というアコースティックのイベント。このイベントにおいらが中学の時から聞き続けている鈴木彩子という「うたうたい」が昨年から度々出演している。
 彩子さんが出演するようになってこのイベントに足を運ぶようになったのだが、めちゃくちゃ気持ちのいいイベントだ。

 いわゆるヒットチャートに名を連ねているアーティストはこのライブに出演していない。あまり売れていない人、中にはレコード会社からリストラされてしまった人もいる。
 レコード会社やちゃんとしたプロダクションが無く音楽を続けて行くのは大変だろうと思う。それども歌いたいという人たちがいる。そして、そうしたアーティストの歌を聞きたいと思う人たちがいて、歌いたい人、聞きたい人、双方の思いが重なりあい、東京百歌はとても良い空間を作り出しているのだ。だから聞いていて気持ちがいい。その場にいることが気持いい、とても雰囲気のいいライブなのである。

 今回、3月29日は彩子さんの誕生日でもある。バースデーライブなんておそらく始めてではないだろうか。今回はWESTに加え、その上にあるnestでも同時開催。彩子さんをおかっけてnestからWESTへと移動しながの鑑賞になった。

 nestでは新曲中心とのことで、まだCD化されていないオリジナルの曲を歌ってくれた。そしてWEST。こちらは事前に「懐かしい曲中心で」と告知されていたのだが、まさかあの歌のあのバージョンが飛び出すとは、夢にも思わなかった!

 GOAL、風に吹かれてなど彩子さんの初期のころの曲が続いてく。おいらが中学生のころ聞いていた曲だ。

「GOAL」
網棚に上げた教科書と上着 
置き去りにしたい いくつかの悩み
悪いことと 正しいことの違い
みんな みんな 偉そうに言うけれど

分りあったことも 愛し合ったことも
すぐに答えられない 思い出せない

「風に吹かれて」
ハッチの窓に遠くなった 走ってきた夜がある
毎日が不安だけれど ここまでちゃんとこれたじゃないか

こうした歌詞のひとつひとつに、心揺さぶられてきた。特に中学生や高校生のころ、なんかいろいろ考えることがあった時、何度となく彩子さんの歌を聞いた。別に歌を聴いて悩みがすぐ解決するわけではない。でも、なんかしらのヒントになったり、なんか救われた気分になったり、そう心を動かされていた時のことを、こうした懐かしい曲を聞くとふと思い出す。

 当時は大きなホールで、バンドを引き連れて、大音量でライブをやっていた。今はギターとピアノと彩子さん。当時のステージから伝わってくるパワーはものすごい迫力のパワーだった。鈴木彩子といううたうたいが、ここで生きているんだ! というのを力強く証明するためにライブをやって、パワーを吐き出している感じだった。そしておいらは、そのパワーを感じ、おいら自身の心も鼓舞したくてライブに通っていた。
 今でも彩子さんのライブからはパワーを感じる。でもそれは当時のパワーとは明らかに違う。ライブハウスという距離の近さ、アコースティックという音色の暖かさもあるのだろうが、今回のライブで彩子さんから感じたパワーは鈴木彩子という人間の素のパワーだった。はきだしているんじゃない、自然のパワーとでもいうんだろうか、鈴木彩子という人間がいて、うたっている、そのことだけでそこからパワーが溢れ出しているのだ。

 わかりやすく言うと、以前のライブはユンケル飲んで元気になる感じだったのが、今は森林浴をして心が洗われ元気になるという感じだ。

 でも興奮はかわらない。やぱっりライブを聞いた後は元気になる。

 「今日は私の誕生日でもあります。だから初心に帰る意味もあり、独立戦争を歌います」
ライブ最後の方でのMC。やったー独立戦争をやるぞ。

 実はこの曲、こんな歌詞がある。

「独立戦争」
青空には雲が流れ 
地上には花が咲いて
みんなみんな知り合いならば
国境なんていらないのさ

どんなに冷たい風が吹いても
愛で君を守りぬくさ
泣かないで どんな時代も
君のそばにいるよ

ハレルヤ ハレルヤ 恋人になろうよ
ハレルヤ ハレルヤ 幸せになろうよ

“Let's Stop The WAR


 戦争真っ只中のこんな時代だからこそ、この歌を聞きたかった。大きな大きな愛の歌。こんな愛に溢れた気持ちで世の中平和になればいいなと思っても、世間はそうはならない。
 でもこの歌を聞いて思いっきり叫びたかった。“Let's Stop The WARって。だから曲が流れてきた瞬間、よっしゃーと思って、彩子さんの声に合わせて思いっきり“Let's Stop The WARで叫んだ。十分に満足。こんないいライブはない! と思ったその時だ。
 曲がこれで終わりと思ったら、なんか違うぞ、まだ曲は続く、ま、まさか、これはー! ロングバージョンじゃないかー!!!!!!

 実はこの独立戦争にはオリジナルバージョンのほかに、アルバム収録用に作られたロングバージョンというのがある。以前彩子さんが「いつか武道館に立てた時、ロングバージョンを歌いたい」って言っていたから、正直、このロングバージョンを聞くことはないだろうなーと思っていたのだ。だから、ファンの中では幻の曲となっていた独立戦争〜ロングバージョン。いやーまさか聞ける日が来るとは思わなかった。

 なぜ彩子さんはロングバージョンまで歌ったのだろう。戦争が行なわれている今だからこそ歌うべきだと思ったのか、それともウタウタイ鈴木彩子のなかで、何か決心するものがあったのだろうか。

 彩子さんの心のなかはどうかわからないけど、ひとつ言えることは、彩子さんがステージに立ち歌ってくれることで、十分おいらをはじめとするファンは魅せられ、興奮し、感動し、いろいろなことを思い、考えるのだ。

 いやーそれにしてもロングバージョンに入った時は、まじ興奮した! 鳥肌が立ったは。

 彩子さん、今度はワンマン頼みますよ!



2003年03月26日(水) やはり歌舞伎は面白い

本当に久しぶりに歌舞伎を見に行った。3月歌舞伎座夜の部千秋楽。いやー非常に満足した。

学生のころはほぼ毎月、歌舞伎座に通っていたんでよ。おいらのじいちゃんが歌舞伎が好きで、ある時、「歌舞伎見に行ってみないかー」ってさそわれたのです。そのころの鼠小僧、大学に入りたて、文学部日本文学科に入ったからには、日本の様々な文化・芸術を吸収しなくてはと燃えておりまして、で、じいちゃんのさそいに乗って、観劇にでかけていたのです。
 で、最初のころは「まあまあ面白い」という程度だったのですが、回数を重ねていくうちに、「こりゃーめちゃくちゃ面白い!」って芝居に出会うようになったのです。
 そうなると、その面白い芝居を探すため、じょじょに歌舞伎座に足を運ぶ機会が増えて行き、気がつけばほぼ毎月、歌舞伎座へといったような状態になっていたのです。

 大学を卒業してからは、なんだかんだ忙しく、なかなか観劇に行く機会がなくなってしまい、じいちゃんに「また行きたいなー、今度時間作るから連れていってよー」なんてことを言ってはいたのですが、じいちゃんも仕事をしていたのでなかなか時間が合わずにいるうちに、今年の1月に他界。
 もう一度ぐらいじいちゃんと歌舞伎座に行きたかったなーなんて思っていたある日、10年近くおいらが世話になり続けている、Aさんと酒を呑んでいた時、ちょっとした話から「今度歌舞伎に行こう!」という話しになったのです。
 で、さっそく歌舞伎座の演目を調べてみたら……3月夜の部「与話情浮名之横櫛」とあるじゃないですか。これだ! と思いAさんに早速メール。Aさん「それだー!」というわけで、本当に久しぶりに、歌舞伎座に行くことになったのです。

 この芝居、おいらがじいちゃんと歌舞伎を見にいくようになり、「こりゃーめちゃくちゃ面白い!」と思って、歌舞伎にはまっていくきっかけになった芝居のひとつなのです。

「与話情浮名之横櫛」通称切られ与三と呼ばれるこの芝居。春日八郎の名曲「お富みさん」のもとになった物語です。めちゃくちゃ美人の人妻お冨に惚れて、浮気をした大きな店の若旦那与三郎。お冨の旦那にばれてづたづたに切られてしまいます。お冨もショックのあまり、海へ投身自殺……のはずだったのですが。数年後づたづたに切られながらも一命を取り留めた与三郎。しかし店からは勘当されてしまい、やくざ稼業をするまでに落ちぶれていた。と、ある日仲間とたかりにやってきた大家で、その家の奥方になっていたのはなんとお冨だった!

 お冨と与三郎が再会をはたしてからの名セリフがまたいい!
「お冨、久しぶりだな〜……生きていたとはお釈迦さまでも……」
 
 おまえのせいだ、地位も名誉もなにもかも失ったんだ!死んだと思ったのにのうのうと生きていやがって、しかもこんないい暮らしをしてるとはいったいどういことだ!

 てな具合にうらみつらみを言うのですが、このあと、お冨の主人が帰ってきて、さらに二転三転あり最後は、お冨と与三郎がお互いの愛を確かめ合うといったところで、芝居は幕。ストーリもいい、セリフもいいで、今回も本当、堪能させてもらいました。

さらに今回は千秋楽ということもあったのか、芝居の途中、与三郎役の仁左衛門がアドリブで舞台下まで降りてくるといったハプニングもあり、非常に楽しんで帰ってきました。

一度行くとまた行きたくなる! こりゃーまたしばらく歌舞伎にはまりそうだ! さて、来月は……



2003年03月22日(土) 眠れない。空爆実況生中継

次々落とされる爆弾。沸きあがるきのこ雲。燃えさかる炎。バッグダッドというひとつの街が燃えている。「ドカーン」「うわぁー、またきました」。実況生中継現地より。

家に帰ってきたのが夜1時。友人Kと電話の約束をしていたので電話をかける。日本時間21日22時。イギリスから爆撃機が飛び立ったというニュースを聞いていたので気になって音を消してテレビをつけていた。

Kとの話しは多岐に渡り、気がつけば電話は1時間を超えていた。深夜2時過ぎ、じゃーそろそろおやすみ、電話を切ろうとしながらふとテレビ画面を見てみると……なんじゃこれは!!!

急いでテレビのボリュームをあげる。「ドカーン」「ヒューーーーーダダダダーン」とんでもない映像と、つんざくような音声がCNNの画面に映し出されていた。NHK、TBS、ANB、CNN、BBC、そして日経から流されているNBC。各局様々な角度から映し出されている映像を、ザッピングしながらみていた。

各局、戦争の実況生中継。現地のレポーターの必死な声も伝わってくる。

おいらは戦争を経験したことがない。でもこの映像を見たら、こんな場所には絶対にいたくないと思った。

ネット上、あちらこちらのページを見ていると、反戦を訴える声に対し、難癖をつけている主張をかなりみつけた。「戦争反対」を声高に叫ぶのはもしかしたら平和ボケしているからこそかもしれない。

だけどおいらは、今回の空爆の映像を見た、その直後の今のおいらは、何があろうと、どんなことがあろうと「戦争賛成」なんて絶対に言えない。あの炎、あの爆撃のなかに、いったい何人の人が、いくつの命があるのだろうか。

テレビから映し出される映像に、今まで何度も衝撃をうけてきた。阪神大震災、ペールの日本大使館、そして9・11。

テレビの画面から受ける率直な印象。9・11と今回の空爆。どこが、何が違うのわからない。

まもなく朝五時半。あまりにも衝撃的すぎる映像に、未だ眠れずにいます。



2003年03月20日(木) Let's Stop The WAR!

21世紀の歴史年表にも「戦争」の2文字が刻まれてしまった。残念。戦争は無くならない。

サダム・フセインは確かに驚異かもしれない。国連を始めとする国際社会がこの無法者をほったらかしていたのも、ある程度事実と言えるかもしれない。

日本国内のテレビ、新聞などによる報道、それとイギリスBBC、アメリカCNNのニュースをおいらは見ることができる。それらの報道を総合しておいらが抱いていた印象は、イラクの大量破壊兵器に対する査察は、少なくともここ数ヶ月は、この10年でもっともうまくいっていたと思う。

それなのにアメリカは戦争を始めた。

一人の人間が一人の人間を殺せば、それは殺人という犯罪になる。
でも、ひとつの国がひとつの国を攻撃し、それによって生まれる死は犯罪にならない。それどころか、むしろその行為は英雄扱いされる。

おいらの生まれた国は日本。生まれた年は1977年。戦争を知らずにここまできた。

生ぬるい平和ボケした国の人間の意見かも知れないが、
戦争におびえ、戦いに疲れてあげるうめき声よりも、おいらは平和ボケの世界がいい。

Let's Stop The WAR!



2003年03月19日(水) 開戦前夜の満月の夜

戦争反対! 絶対反対! アメリカのバカ息子の暴走を許すな!

今日日本時間午前10時、ついにブッシュアメリカ大統領がサダム・フセインに最後通告をつきつけた。クソ食らえ! これはブッシュの暴走以外何もんでもないぞ。

国連への決議案撤回。「常任理事国のある国が拒否権発動の方針を変えなかったので決議案上程ができなかった」(米国連大使)。違うだろ。ミドル6(賛成か反対か決めかねていた理事国6カ国)がなびかなかっただけだろ! 決議案の採択をしたら世界が戦争に反対しているということを浮き彫りにしてしまうから、採決ができなかったんだろ!

拒否権発動を表明していたフランスを、アメリカは非難しているが、ちょっと待て、この10年、拒否権を一番乱発している国はどこだ? アメリカ、お前らだろ。

「国連が機能していない」(ブッシュ米大統領)確かにそうかもな。アメリカ合衆国の思うようには機能してないよな。でも世界はアメリカだけじゃないんだ! この地球には200を超える国が存在しているんだ。それぞれの国にはそれぞれの意思がある。その意思を尊重しあい、話し合うのが国連だろ! アメリカだけがよければいいのか!

「サダム・フセインが権力に固執するなら重大な結果を招くだろう」(ブッシュ)
その言葉、そのままブッシュに言い返してやりたい。もし、ブッシュの今回の行動が「不測の事態」を招いたらどうするつもりだ!

それよりもっと情けないのがわが国日本。コイズミには心底失望した! アメリカのケツばっか追っかけているんじゃねーよ。

確かにフセインは危険な奴かもしれない。野放しにしておくのはまずいだろう。でもだからって戦争にとはならねーだろ!

しかしアメリカブッシュ政権の世論誘導術は見事だな。9・11の怒りを見事にビン・ラディンからサダム・フセインに矛先を変えさせたな。ホント見事だよ。

今日は満月。東京は雨がふっている。アラブの砂漠には満月がでているだろう。でもその月の下で、また血が流されようとしている。

「独立戦争」
青空には雲が流れ 地上には花が咲いて
みんなみんな知り合いならば
国境なんていらないのさ

Let's Stop the War



2003年03月06日(木) 春の訪れは嵐とともに

3月になったとたんすんげぇ〜風が吹いたり、大雨が降ったり、急に寒くなったり、ポカポカ陽気だったり、気まぐれな天気が続いている。
でも、空気の感じが冬のそれとは明らかに違う。春はもうすぐなんだなー。


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