思い出の貝殻をお気に入りの小瓶に詰めたら・・・ 耳に近づけてそっと・・振ってみてください
懐かしい音が聴こえて来ませんか!?
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車を走らせ 秋の午後を遊ぶ 誰も居ないヨットハーバー
潮風が夏の思い出を蘇らせる 長くなった髪の毛が顔にあたる
こっちにおいで 波打ち際の彼が にこやかに手をふる
ラジオからのジャズピアノのに 軽く耳を傾けながら わたしも笑顔を返す
潮の香が 幸せを優しく遠ざける
聞こえない声で 名前を呼んでみる 軽い後悔と少しの涙
手をふり返しながら 夏の終わりを感じてる
潮風が ふたりの距離を測る ふたりの海
009 |
不思議の森 今私はその森にひとり 呆然と立ちつくす
見つからない糸口をもとめて ただ思いを巡らすばかり
あなただけが その森の出口を知る ただひとりの人
不思議の森は 雲の上を歩くように 不確かで 褐色の時を刻む
不思議の森を彷徨いながら 不思議の森に抱かれて あなたの救いを待っているのです
008 |
遠い山なみに 薄い絵の具を置いてみる
紅い夕陽が パステル色に輝いて 向こうの丘に 彼の顔が浮かぶ
思い出は・・・ どこにも飾らない絵画
薄(すすき)が 群れる高原に 渡る風が ハープを爪弾き 懐かしい人の声を 思い出す
遙かな調べは 水色のベールの向こう側
思い出は・・・ 誰にも聴かせないシンフォニー
秋深く 誰も知らない ふたりの世界にて
007
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君はあの夏を覚えてる? 砂で作ったお城 遠く光る漁火 みんなで語り明かした
君はあの夏を覚えてる? 木いちご摘み 木陰で 好きな本を読みながら みんなで過ごした
セピア色だと言ったけど わたし はっきり覚えてる 銀色に輝く砂の色 赤い木いちご
昔のことだと言ったけど わたし はっきり覚えてる
006 |
今宵の月 横顔見せて 火星の紅い火 見つめてる
今宵の月 うつむきかげんで 地球の蒼い火 見つめてる
遠くぼんやり光さし 見上げる心が 想いを馳せる
遠く仄暗く闇のむこう 優しさだけが 心を照らす
君と微睡む 透明の時 この旋律に 身体を酔わす
現在(いま)をずっと覚えてる 美しいピアノ流れる 今宵の月に誓いを立てて
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月と火星の競演に酔う
005
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何万海里を超え 幾星霜を馳せ 強き願い 永久にシップに伝えよ
滅びの時が近くとも 風となり 屑となり 太古からの祈り届けよ
強き思い なおも君の胸に響け
辛い旅になろうとも シップを信じて 進め 勇者よ
共にに祈ろう 君の強き心を信じて
永久に 永久に
004
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南風を感じて ふたりで歩く早朝の街路樹
何も考えないようにして・・ 風に髪が揺れる
立ち止まったあなたが 微笑みかける
次は? 出せない言葉を 飲み込むようにしたら あなたの目も悲しそう
この街路樹が終わるところ それぞれの朝がはじまる
モーニングコーヒー ほろ苦さと香りを
体が記憶した朝
003
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