Title / Place of peacefulness(安らぎの場所)
◆Thanks◆
 music by Are you
picture by LOSTPIA



思い出の貝殻をお気に入りの小瓶に詰めたら・・・
耳に近づけてそっと・・振ってみてください
懐かしい音が聴こえて来ませんか!?



ふたりの海

 
車を走らせ
秋の午後を遊ぶ
誰も居ないヨットハーバー

潮風が夏の思い出を蘇らせる
長くなった髪の毛が顔にあたる

こっちにおいで 
波打ち際の彼が
にこやかに手をふる

ラジオからのジャズピアノのに
軽く耳を傾けながら
わたしも笑顔を返す

潮の香が 
幸せを優しく遠ざける

聞こえない声で
名前を呼んでみる
軽い後悔と少しの涙

手をふり返しながら
夏の終わりを感じてる

潮風が
ふたりの距離を測る
ふたりの海


009


不思議

 

不思議の森
今私はその森にひとり
呆然と立ちつくす

見つからない糸口をもとめて
ただ思いを巡らすばかり

あなただけが
その森の出口を知る
ただひとりの人

不思議の森は
雲の上を歩くように
不確かで
褐色の時を刻む

不思議の森を彷徨いながら
不思議の森に抱かれて
あなたの救いを待っているのです



008


夢の世界にて

 
遠い山なみに
薄い絵の具を置いてみる

紅い夕陽が
パステル色に輝いて 
向こうの丘に
彼の顔が浮かぶ

思い出は・・・
どこにも飾らない絵画

薄(すすき)が
群れる高原に
渡る風が
ハープを爪弾き
懐かしい人の声を
思い出す

遙かな調べは 
水色のベールの向こう側

思い出は・・・
誰にも聴かせないシンフォニー

秋深く
誰も知らない
ふたりの世界にて


007


記憶

 
君はあの夏を覚えてる?
砂で作ったお城
遠く光る漁火
みんなで語り明かした

君はあの夏を覚えてる?
木いちご摘み
木陰で
好きな本を読みながら
みんなで過ごした

セピア色だと言ったけど
わたし
はっきり覚えてる
銀色に輝く砂の色
赤い木いちご

昔のことだと言ったけど
わたし
はっきり覚えてる


006


旋律を聴きながら

 
今宵の月 横顔見せて
火星の紅い火 見つめてる

今宵の月 うつむきかげんで
地球の蒼い火 見つめてる

遠くぼんやり光さし  
見上げる心が 
想いを馳せる

遠く仄暗く闇のむこう
優しさだけが
心を照らす

君と微睡む 透明の時
この旋律に 身体を酔わす

現在(いま)をずっと覚えてる
美しいピアノ流れる
今宵の月に誓いを立てて




*******

月と火星の競演に酔う



005


Forever

 
何万海里を超え
幾星霜を馳せ
強き願い
永久にシップに伝えよ

滅びの時が近くとも
風となり 屑となり
太古からの祈り届けよ

強き思い 
なおも君の胸に響け

辛い旅になろうとも
シップを信じて
進め 勇者よ

共にに祈ろう
君の強き心を信じて

永久に 永久に


004


記憶

 
南風を感じて
ふたりで歩く早朝の街路樹

何も考えないようにして・・
風に髪が揺れる

立ち止まったあなたが
微笑みかける

次は?
出せない言葉を 
飲み込むようにしたら
あなたの目も悲しそう

この街路樹が終わるところ
それぞれの朝がはじまる

モーニングコーヒー
ほろ苦さと香りを

体が記憶した朝



003

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