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思い出の貝殻をお気に入りの小瓶に詰めたら・・・
耳に近づけてそっと・・振ってみてください
懐かしい音が聴こえて来ませんか！？
夏祭り・・・時のおもいで
壁にかかった古い時計の
秒を刻む針の音に
じっと心を傾けると
あの懐かしい夏が帰ってくる
太鼓の音がする
人々の歓声
賑やかな露店の子供達
目を瞑ってその情景に飛び込む
法被を着たひとりが
息を切らせて駆けて来る
そんなに走らなくてもいいよ
すべて順調に進んでいるからね
祭りは順調に進み
最終章を向かえた
聴こえるよ
君の涙の挨拶
感動の仲間たち
往く夏を惜しみながら
一万のひとが
あの一瞬を
共有したね
時は移って行ったけど
あの祭りを
今もみんな覚えているよ
ずっと覚えているよ
002
暮色のグラス
そっと置かれたあなたの手を
背中に感じながら
酔って気づかない振りをした
あなたを受け止めることも
できないまま
目の前のグラスだけが
何度も入れ替わった
あれから
数え切れない時間が流れ
季節は何度色彩(いろ)を変えたことか
あの頃の気持ちは
グラデーションのカクテル
再び鮮明なひと色を
呼び覚ますことはない
今夜もあのお店の
グラスの前に
あなたは座っているのだろうか
もうすぐ
出逢った頃の季節が巡って来る
001
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