そよ風


2004年11月30日(火) 半落ち

横山秀夫著「半落ち」、たった今、読み終えたところ。
学校時代、読書感想文の宿題が一番嫌いだった私なので、感想を書くのは控えます。

2002年にミステリー部門で話題となったこの本、
2年以上たった今でも、図書館で予約してから、どのくらい待たされたことか。
4冊もあるというのに、もう忘れた頃に図書館から連絡あり。
「待っている方がおられますので、延長の貸し出しはできません」と言って手渡された。

感想は書かないと言いながら、ひとこと。

「待った甲斐は、あったと思う」
最後にほろりと涙が出るなんて、自分でも予想外。

犯罪を追求する典型的なミステリーなのに、読み終えた時のこの清清しい後味!
湖のように澄んだ目のイメージが離れない。

でも、私って、もう消費期限切れなんだー(????)

でもって、ネットで検索したら、映画化されていたのね。
ガックリ・・・写真だけ見たけれど、イメージが全然ちがうよ!



2004年11月29日(月) 若さの秘訣?

とうとう怪我人まで出てしまって、ヨン様ブームは凄いですね。
先週金曜日の我が太極拳クラブの忘年会では、氷川きよしファンとキムタクファンの人が
お互いに、まるで自分の恋人を自慢するが如く、熱く語り合っていました。

ほんとうに嬉しそうに、顔を赤らめながら(アルコールのせいだけではないよ)
氷川きよしのディナーショーの時の報告をしているのは、70代女性、
かたや負けじと、キムタクを追いかけてスマップの公演に行った話しをするのは60代、
もう一人、「杉さま、杉さま」と唱えるように言ってる杉良太郎ファンも60代、
ディナーショーや公演に行かぬまでも、熱心なヨンさまファンもいるし、
「若さと元気の秘訣、ココにあり」と、つくづく感じた忘年会でした。

昔から、テレビや映画に登場する歌手や俳優に特に関心を抱けない私は、
きっと想像力に乏しい鈍感なタイプなのね。

なのに、子供の頃は、なぜか物語の主人公に恋心を抱いてしまう性格でした。
「十五少年漂流記」に出てくるブリアンは、小学生時代の長い間、私の憧れの人であり続けたし、
「パール街の少年達」の主人公にも恋心を抱いて、何度も何度も同じページを読みました。

そういえば、昔、ショーン・スカリー(ご存知かしら?)のファンだったことがあります。
これまた、けっこうファンだったウイーン少年合唱団に彼が入団する映画、
「青きドナウ」を見て、すっかり彼のクールな表情に参ってしまったのです。

あの頃、ウイーン少年合唱団のレコードが欲しくてたまらなかった時代、
レコードの音が壊れるくらい、何度も聞いたシューベルトの「野ばら」と「楽に寄す」のボーイソプラノ、
懐かしいな・・・

でも、今から思えば、単に外人カブレだったってことかな。



2004年11月15日(月) 心配・・

先日、名古屋で下宿している息子の在学証明書が急に必用となった。
パソコンからメールを送っても音沙汰なし。
携帯に電話をしても常に留守電。

「在学証明を送ってください」と、実際に伝言を入れたにも拘らず、音沙汰無し。
「期限が迫ってます。早く送って!」再度、伝言を吹き込む。
パソコンのメールも何度も送る。
でも、全然なにも返ってこない。

そして、提出期限の前日、
「今日中に学生証をイメージスキャナーで取り込んで、パソコンで送って!
明日中に、お父さんの会社に提出しないといけないから!」
と最後通告メッセージ。

これで何の音沙汰もなしだったら、いよいよ明日は名古屋に行かなくては・・・
息子の身に何か起こったのでは? と心配は頂点に達している。

事件に巻き込まれたのかも知れない・・(当方、かなりの推理小説愛好家)
病気で寝込んでいるのかもしれない。
あの高いベッドから落ちて、骨折して動けなくなってるのかもしれない。

夜の12時まで待ったけれど、何の連絡もない。
心配しながらも床に就いた。

翌朝、すぐにパソコンを立ち上げる。
来ていたよ。学生証のコピーを添付したメール。
ヤレヤレ・・・

でも、その言い訳が・・・
「ゴメン。掃除やらで忙しくて、全然気付かなかった。」だって・・

ええっ? よりによって掃除で忙しい? あの散らかった部屋の?
あのこの言い訳に、「掃除」が出てくるなんて・・・
いったい、あの息子に、何が起こったんだ???

ううん、またまた心配だわ〜



2004年11月09日(火) 遠くの親戚よりも・・・

昨日は、主人の親戚のお葬式だった。
今年87歳になった主人の叔父に、私は数えるほどしか会ったことはないが、
主人と参列するために和歌山まで出かけた。

子供のいない人が、お歳を召して亡くなると、お葬式は寂しいものだなあと、正直思った。
子供がいれば、結婚し、親戚も増え、孫もできる。
子供の仕事関係の人、友人など、一般参列の人数も増える。

「お年寄りばかりの寂しいお葬式やなあ・・・」
最初は、たしかに、そう思った。

式も終わりに近付き、永眠する故人の胸元に花を置く時が来た。
親族は少なく、ほとんど面識もない私もその一人として、百合の花をそっと置いて、手を合わせた。

次に、司会者が「一般の方もどうぞ最後のお別れを」と案内した時、
一般参列の席から、ゾロゾロとお年寄り達が花を片手に、列をなしてやって来た。

手をつないで支え合って歩いて来る人、腰を曲げて歩いてくる人、
大事そうに花を握りしめて、ゆっくり、しっかり歩いて来る人、
その人数が多いのに、まずびっくり。

永眠する故人のところで、みんなポロポロと涙を流して、花を置き、
何度も故人の顔を覗き込み、手を合わせている。
故人を取り囲むように集まって、お棺の中は、花で溢れるくらいいっぱいになった。

その光景を見て、初めて、ジーン・・・となった。

そして、思った。

「遠くの親戚よりも、近くの友達!」

自分のお葬式の時に、どれだけの人が私の所まで来て、涙を流してくれるだろう・・・
どれだけの人がほんとうに私との別れを悲しんで下さるのか・・・

そんなことを考えてしまうなんて、やっぱり歳ねぇ。



2004年11月04日(木) 添乗員さんへ

当方、けっこう旅行好き、
今年は、あまり行けなかったけれど、団体ツアーにもチョクチョク参加する。
その場合、必ずお世話になるのが、添乗員さん。
新米添乗員さん、ベテラン添乗員さん、いろいろな方と出会った。

が・・・

今回の添乗員さんは、今までの方と少しちがっていた。
今までの添乗員さんは、常にツアー客を「お客様」として、見て下さっていた。

今回の場合・・・

添乗員とお客様、という関係ではなかったよ。
ハッキリ言って、「先生」と「生徒」だった。

二日目の朝の観光はオプションになっていた。
前日の夜に到着する下呂温泉、
翌日の朝は、温泉に浸かってゆっくりしたいと私は思った。
わざわざオプション料金を支払い、朝7時半に出発して、
下呂の合掌村観光には行きたくない。
どうせ、白川郷の合掌村に後で行くのだから。

添乗員さんの説明では、オプション不参加の人達は2時間後にバスで出発して、
その観光スポットで全員落ち合うことになるらしい。

「その際、オプションに参加されなかった方は、絶対にバスから降りないで下さいね!!
オプションの意味がなくなりますからね!!」

その時の口調が、とてもとても・・・キツク感じた。
まるで、言いつけを守らない生徒に対して、叱っている先生だった。
私達って、先生に冷たく突き放されてしまった、イケナイ生徒達なの?

バスの中は、一瞬、水で打たれたように、シ〜ン! となった。

「あれ? 皆さん、どうされたんですかぁ? 急に静かになってしまって・・・」と添乗員さん。

オプションの昼食弁当の説明も、まるで同じ調子だった。
「お弁当を申し込まなくて、もし昼食にありつけなかったら、シリマセンヨ!!」って感じ。

そして、ほんとうに私はイケナイ生徒になった。
オプションの観光もお弁当もどちらも申し込まなかったわ。
そう、私は反抗期なの!!

ということで、翌日は朝からゆっくり温泉三昧、下呂の町も散歩した。
散歩途中で、コンビニを二件見つけた。
お弁当もいろいろ売っていた。
1200円のオプション弁当には劣るかも知れないけれど、
500円のコンビニ弁当もまあまあだったわ。
どっちみち、車中で食べるお弁当だから、いいんだよ。

でも、帰りの電車では、私の座席の具合が悪かったのを、添乗員さんが素早く車掌さんに連絡して、指定席を変えてくださった。

ということで、差し引きゼロ?

いえいえ、ほんとうに、ご苦労様です。
あんな口調になったしまったのは、きっと、今までの経験がそうさせるのね。

ま、クギを刺したくなる気持ちは、わかるわよ。
でないと、限りなく厚かましく、文句タレになるお客もいることでしょう。

でも「クギの刺し方」に、もうひと工夫を!!



2004年11月02日(火) 久々に・・

十月末の先日の土曜日、
我が家は久々に6人家族になった。
東京から夜行バスで帰省した娘、
名古屋から近鉄特急で帰って来た息子、
毎週土曜日は必ず我が家に来る主人の両親、

もうすっかり夫婦二人暮しに慣れてしまった私にとっては、
久々に真面目に主婦した日(?)、
久々に、ちょっと母親らしくなった日(?)
週に一度の長男の嫁になった日(?)

土曜日の昼食は、オムライス、サラダ、焼き魚、
たった、これだけの献立でも、キッチンでの私の状態は、パタパタ、
料理をしながらも、朝に到着したばかりの娘の話をいろいろ聞きたい、
だから、手と耳と口はフル活動!
東京弁と大阪弁を入り混ぜての、むこうでの娘の日常報告は、
面白く楽しい。

こんなこと、最近は滅多にないかな。
老化進行中の我が身は、久々に心身の活性化を促された感じだ。

しかし、もっと大家族の中で、毎日忙しく働いておられる主婦方達には、
ほんとうに頭が下がります。
(この言葉、いちおう付け加えて置かないとね!)

土曜日夕方には儀父母が、日曜日の夕方には息子が、
そして昨日月曜日の夕方には娘が、
順番に、それぞれの今の生活拠点に戻って行った。

そして、今朝、主人が出勤して、私は、今、久々に、一人だけ。

今日から、また、遠くから祈るだけの母になります。

娘の結婚が滞りなく進みますように。
息子の就職活動が、ちゃんといきますように。


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