2005年12月30日(金) |
You look so messy |
ネットで買ったDVDが4本届いた。ブラック・クロウズ、ジョニー・サンダース、クラッシュ、そしてお目当てのフー・ファイターズ。
フーファイを見ていきなり涙。Stacked Actorsが始まった時は、この曲をライヴで聴けるだけで僥倖のように感じた。ああ畜生、かっこいいわ。
しかしデイヴ・グロールってのは、何度見ても鼻の穴がでかいなあw 顔も体つきもギターの構え方も、何もかもが絵にならない。むさ苦しいし。
ニルヴァーナにいた頃は、それなりにかっこよく見えたのに。まるで別人だわ。
You look so messy (あなたって小汚いわ) *Stacked Actors / Foo Fighters (1999) の歌詞。
2005年12月27日(火) |
Cocaine and quiet beers, sweet candy and caramels |
iPodの中身はしょっちゅう入れ替えてるんだけど。今日の時点では、ちょっとした気の迷いでジョニー・サンダースとラモーンズしか入っていない。
で、これを聴きながら表を歩くと寒いこと寒いことw
(R.E.M.だと暖かく、フー・ファイターズだと熱くなるんだけどなあ)
夕べHK(drs)から、私のあげたローラ・ニーロのレコードがかなり気に入ったというメールが来た。・・・嬉しい。自分の好きなアーティストを誰かが気に入ると、しみじみと嬉しい。ましてローラ・ニーロは、もう20年近くも私のベスト女性シンガーなんだから。
そのメールが来たすぐ後にリンダ・ルイス(ジャマイカ人女性シンガー)のアルバム"Lark"をかけていて、ふとライナーを読んでみたら、「女性シンガーのアルバムは、ローラ・ニーロの"The First Songs"とこのアルバムがあればいい」と書いてあるのを発見。・・・なるほど、このライナーを書いた批評家の趣味がよくわかるわw
ローラ・ニーロで一番好きなアルバムは、何と言っても"Eli and the Thirteenth Confession"──私のロック・ベスト5に入るアルバム。BLACK AND BLUEのマスターが「棺桶に入れたい一枚」と言ったアルバム。私がBLACK AND BLUE初来店の時に、好きだと言ったらマスターが全曲かけてくれたアルバム。──結局は彼の形見になった。
でも、二番目を選ぶなら"The First Songs"だ。
"Eli"には哲学があり、瞑想、エクスタシー、魂の酩酊、肉体の熱、子宮の重み、神とのシンクロニゼーションがある。BLACK AND BLUEのマスターは「血の匂いがする」と言っていた。
けれど"The First Songs"には、ただ愛と喜びと驚きと「コカインとビールと甘いキャンディーとキャラメル」がある。
(1/4up)
Cocaine and quiet beers, sweet candy and caramels (コカインとビールと甘いキャンディーとキャラメル) *Buy and Sell / Laura Nyro (1967) の歌詞。
2005年12月24日(土) |
The Man With The Child In His Eyes |
SC(b)にタイ料理店でご馳走になり、その後彼の家で、オアシスのビデオを2本見る。最初が「Live Forever」で、ブラーとオアシスの対立などを中心に、'90年代イギリスのいわゆるブリット・ポップ・シーンを振り返る作品。
ノエルがインタビューで、「ブラーはなんだかんだ言ったって結局中産階級だ。ホンモノのふりは出来ない。俺達はホンモノの労働者階級で、中産階級の奴らより魂が純粋だ」というようなことを言っていた。
・・・・・・・・・・アホだw
アホだから言いたいことを早口で全部言う。一方ブラーのデーモンは、終始控えめに(苦々しげに)言葉を選んで全てを語らずといったふう。確かに知性と品が滲み出ちゃってるわけで、これがノエルの言いたい中産階級の限界だとでも?
そしてリアムの可愛いことったら。「君には女性の要素もある」と言うインタビュアー(くだらねえこと言ってんじゃねえよ)に向かって、「何だ? 俺が女だって言うのか? どういう意味だ? わかるように説明しろ。具体的に言え」と、相手がたじたじになるまでたたみかけるのがガキっぽくて微笑ましい。───確かに彼は魂が純粋そうだわw
二本目の映像はMTVのアンプラグト。何とリアムが出ていない。ノエルが歌っている。・・・こんなの見る価値ないわ。
前に「オアシスは不当に評価が低い」と書いたけど。重ねて言えば、オアシスにおけるリアムは評価が低過ぎる。「Live Forever」の中でも、ブレアが首相官邸にノエルだけを招いたというくだりがあって、唖然としてしまった。
確かにノエルの作曲の才能はすごい。あの曲あってのオアシスだ。けれどあれを全部ノエルが歌ったら、オアシスがあんなに愛されるバンドになったと思うのか? 少なくとも私は嫌だ。Don't Look Back In Angerなんか嫌いよ。リアムが歌うからいいんだ。
そして実はそのへんを一番よくわかっているのがノエルだと思う。ノエルは頭では弟を全く認めていないし、自分の方が歌も上手いと思っている。ただ(理由は解らないが)リアムに歌わせているからこそオアシスというバンドがここまで世間に受け入れられているんだということを無意識に察知していて、だからこそどんなに兄弟喧嘩をしてもリアムを外さない。
・・・関係ないけど私、リアム・ギャラガーが男としてかなり好きなんだよね。別格のイジー・ストラドリンを除けば、世の中で一番好き。
2nd以降のオアシスはどんどんつまらなくなっているけれど。リアムという個人はいよいよ魅力を増している。
最近自分でも驚いたことに、ついに子供っぽい男やダメ男に飽きた感がある私だが。
あれだけ強烈にホンモノだとなあ。
・・・ああ、確かに彼は魂が純粋だわよ。
(1/2up)
The Man With The Child In His Eyes (子供みたいな眼をしたひと) *Kate Bush の曲。(1978)
2005年12月20日(火) |
He's old enough to know better |
帰宅が昼12時半。18時半にまた家を出たが、かなり体調が悪化していて、今にも吐きそう。
19時からCROSS ROADで英語の授業。集中して教えたせいか、終わる頃にはすっかり吐気が治まっていた。けれどまだ本調子には遠い感じ。
marikoさんと青野さんがご来店。クリスマス・プレゼントにケーキと本(クリスマスに少女は還る/キャロル・オコンネル)をいただく。
遅くにKくんが初来店。新宿のGODZからタクシーで来たらしい。ビールがんがん飲みつつがんがん盛り上がる。好きなのは知ってるからどんどんかけてあげる。ハノイ、モトリー、サバス、パンテラ、ガンズ、レッチリ、レッチリ、レッチリ、レッチリ・・・・・w
最後の1時間半はレッチリ大会だった。「俺、ジョンになりてえー!!」と叫ぶKくん。しかしその直後に「やっぱりチャドにもなりてえー!!!」ってw
ちなみにKくんはフリー大好きで、フリーのベースを肩から下げたこともある。そして昔からの口癖は「アンソニーに抱かれたい」・・・・・全員好きなんだな、うんうん。
今日は1時過ぎにyer-bluesさんから電話が来た。(しょっちゅう来るんだけどねw)
取ったら、「今、何時?」って。・・・その携帯のディスプレイを見やがれw
またしばらくしたらかかるから、取ったらいきなり「Cry Baby Cryお願いします」・・・リクエストかよ。山口県からw
先日も真夜中にかけてきて、「うちのドミンゴが悩みがあるっていうから聞いてくれ」って。電話かわったら、受話器の向こうで犬が「ハッハッハッ」って言ってた・・・・・・。
「山口に来てロック・バーを開けよ。山口はロックが相当熱いんだぞ?」って言うのもどうなんだよー。
He's old enough to know better (大人なんだからさあw) *Cry Baby Cry / The Beatles (1968) の歌詞。('She's old enough to know better' のもじり)
2005年12月18日(日) |
Take Your Time (Do It Right) |
出勤中ずっと、家から店までiPodでスマッシング・パンプキンズの「1979」を聴く。この曲は、荻窪で電車に乗りこむ直前にかけると、高円寺で電車から降りた直後に終わる。
この曲にはSad Cafeで出会った。1997年のグラミー受賞曲を集めたCDに入っていたのだ。あっという間に惚れこんで毎日聴きまくった。
Sad Cafeでは、非常識なオーナーのせいで不愉快なこともあったし、未だに未回収のお給料が4万円余りある。けれどこの曲に出会えたことを思うと、見返りとして4万円くれてやってもいいほどの気分になる。(いや、まだ取り立てるけどねw)
久々にチョコレート・チワワに行き、縫いぐるみのようにふかふかの、ファー付のオレンジ・ブラウンのコートを買った。7,900円という値段がついていたが、手に取ったとたん「3,000円引きますよ」と言われたw いい店だなあ。
今日は厳寒の日曜とあってお客が少ない。携帯メールしていたら、MS(g)からメールが来た。「会いたい」という一言があったので、あらスイートだわと思っていたら、じきにいつもの調子で私の家に来たいなどと言い出したので、店に来るなら歓迎と返信。
彼は長身でしまったきれいな体をしている。顔は涼しげだし、知識はあり趣味がいい。ギターも上手い。だからもうちょっと普通に口説いてくれればいいのに。
何だっていちいち自分でぶち壊すんだろう。いきなり「明日から一緒に暮らそう」だの「俺と寝ない?」だのって。・・・頼むからもう少し甘い気分を味わわせてくれ。
Take Your Time (Do It Right) (あせらずちゃんとやって) *S.O.S. Band の曲。(1980)
2005年12月16日(金) |
In my mind my dreams are real |
PCTVでオアシスの1stのメイキング・ビデオを見た。リアムが頭悪そうで可愛い。「世界一になるつもりだったからね」と真面目にこともなげに言うのが感動的だ。
オアシスは、不当に評価が低いと思う。「ビートルズの物真似」という言い草は話にならない。ジョンやポールにSupersonicが歌えるわけがないだろう。
オアシスが批判されるのは、一に彼らが有名過ぎるから、一般大衆に受け入れられ過ぎるからだ。そしてもうひとつ、あの兄弟が明らかにアホだからだ。
アホだから、何も恐れずストレートに一番いいものを出してくる。アホだから、周りを気にせず感情のままの演奏をぶつけてくる。そこに若者が反応する。だって若者って皆アホなんだもの。
ギャラガー兄弟は俗を恐れない。そんなみみっちい恥の感覚は彼らにはない。だから真っすぐに世界一を狙い、世界一になる。凄いことだ。
リアムが、「他のバンドを見てると頭にくる。一枚のアルバムを作るのに4年もかけやがって」というようなことを言っていた。・・・それをレッド・ホット・チリ・ペッパーズに言ってやってくれ。10月に出せるはずの新譜が何故(現段階での推定で)3月発売予定なんだ。さっさと出して、早く再来日して、お願い。
(12/21up)
In my mind my dreams are real (俺の中では、夢は現実だ) * Rock 'N' Roll Star(ロック・スター) / Oasis (1994) の歌詞。
2005年12月07日(水) |
The Screaming Mimi |
kenjinの日記にRAINN(Rape, Abuse & Incest National Network)という団体のことが出ていた。強姦・虐待・近親相姦の被害者の会だ。ここのグッズにR.E.M.のマイケル・スタイプがデザインしたポストカードがあって、大阪でkenjinにそれをもらったばかりだ。
強姦は死刑にしたほうがいいと思う。20代頃までは、強姦のことを考えるだけでぞっとした。レオノー・フライシャーの「リップスティック」(ノヴェライズ)は、読後に本を部屋の向こう側の壁までぶん投げた。「告発の行方」のビデオを見た時は、レイプ・シーンで吐気がした。もし私が強姦されたら、相手を、生まれてきたことを後悔するようなやり方で殺してやる。殺人ですら場合によっては正当に感じることもあるが、強姦にはどんな正当性もあり得ない。
ここ数年で、ようやくこの強迫観念に近い嫌悪感から逃れられてほっとしている。一時はあまりにも嫌悪感が強いので、前世で何かあったのか、または昔何かあったのを過度のショックで「忘れている」のじゃないかとさえ疑ったほどだ。
今も、RAINNのサイトで寄付をしようとしながら、このサイトに自分の情報を登録するのが不安で、一度は記入途中でページを閉じてしまった。しばらくしてやり直した。
詳しくサイト内容を見る気にもなれない。まあ、寄付する時は大体そうだが。
そういえば私が寄付するのは、時々ネット上でも街中でも寄付する盲導犬協会、あとは大地震が起きた時だ。どちらも、自分が失明と地震がかなり怖いので、「神様、お金を払いますから免れさせて下さい」という利己的動機からだ。今回もそうなのか?
それとも「可哀想な」被害者のため? 被害者って誰よ。考えたくもない。
乾いた涙がすうっと出る。音楽や文学に感動した時とは全く違う、浄化作用のない涙が。
10年ほど前に2、3ヶ月だけサイマルの英語の授業を受けたことがある。その時、「社会問題に関する質問を複数設定し、クラスメートにインタビューして、それぞれの結果をレポートにまとめる」という宿題が出たことがあった。そこで私はその中に「強姦は死刑にしたいか? 即時にYesかNoで答えよ」という質問を設定し、後でその理由をゆっくり訊くというやり方にした。反応は女性の全員が「No」で、予想通りの結果だった。私はレポートに、「この即時回答の意味は、彼女たちの現実への認識度を見るためのもので、女性がこの質問にNoと答えている限りレイプはなくならない」といったことを書いた。
「女は心の底ではそれを望んでいるはずだ」と考える夥しい数の低脳がこの世にはいるのだということを、彼女たちは解っていない。その阿呆たちは、女が金切り声を上げて抗議してすら、何も聞こえないのだ。
今日のタイトルの'The Screaming Mimi'はフレドリック・ブラウンの小説で、'Mimi'はその中に出てくる裸婦像の名前だ。体をくねらせて硬直させ、襲撃者にたいして両手を突き出し、絶叫している彫刻。そのモデルは、実際に通り魔に殺された女なのだ。
私の名前Screaming Bunnyは、兎を飼っていたことと、この小説のタイトルを合せて、ある時たまたま出来た。その時は一日だけ使うつもりで作ったハンドルだったが、もう3年も使い続け、今では本名よりずっと知られている。
これも何かの因果なんだろうか。
(12/13up)
The Screaming Mimi (金切り声をあげるミミ) *フレドリック・ブラウンの著書。(邦題=「通り魔」) (1949)
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