Rocking, Reading, Screaming Bunny
Rocking, Reading, Screaming Bunny
Far more shocking than anything I ever knew. How about you?


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*名前のイニシャル2文字=♂、1文字=♀。
*(vo)=ボーカル、(g)=ギター、(b)=ベース、(drs)=ドラム、(key)=キーボード。
*この日記は嘘は書きませんが、書けないことは山ほどあります。
*文中の英文和訳=全てScreaming Bunny訳。(日記タイトルは日記内容に合わせて訳しています)

*皆さま、ワタクシはScreaming Bunnyを廃業します。
 9年続いたサイトの母体は消しました。この日記はサーバーと永久契約しているので残しますが、読むに足らない内容はいくらか削除しました。


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2004年07月27日(火)  今夜、すべてのバーで

朝から昼まで数時間寝る。起きたら何故か日にち感覚がメチャクチャになっていた。まずは明後日のライヴを明日だと思い込む。しばらくして間違いに気づくが、今度は明日のリハを今夜と思い込む。
午後にのろのろとシャワーを浴び、だらだらと時間をかけて全身にローズ・オイルをのばす。その上からエタニティを吹きかける。髪にトリートメントを塗る。そのうちヨシトがスタジオ入りの時間を知らせてくると思いつつ。彼は今日は一日中撮影仕事だから、今夜リハするのは大変では?などと考えながら。
・・・あん?リハって明日じゃん?、と夕方頃やっと気づく。着替えてこそいないが、きれいに匂い立つ自分がいて、これから一人で夜を過ごすと思うと何か優雅な気分で、それはそれで悪くない。

ジャスミン・ティーとチョコレートを用意して、PCに向かう。Nakeesのbbsに行ってみたら、「らもさん。こんなあっさりあちら側に行ってしまうとは・・・」というKA-DOOさんの書込みが。
大慌てで検索。中島らものオフィシャル・サイトには重体だとのみ書かれている。
じきにニュースで訃報を見つけた。

ジャスミン・ティーを引っこめ、ワインの壜を出す。ネット検索で数えたら、65冊近く読んでいた。要するに文庫化されたものをほぼ全部と、ハードカバー数冊。なのに本棚には一冊も残っていない。食らうように読み、咀嚼するように批判し、排泄するように手放していたのだ。自分にとって、コンテンポラリー(同時代の)という言葉がこれほどしっくり来る作家はいなかった。

いしいしんじとの対談集だけは残っていた。引っ張り出す。適当にページを開く。

――咳止めシロップはやめてるんですか?

飲んでるよ。君は、酒飲んでるやろ?

――ええ。

どれくらい飲む。

――多いときで、一日、洋酒で、1本くらい。

君、病気やな。

めそめそと泣いた。酔っ払って階段から落ちたって。どうせならアル中で死ねよ、と思う。52歳だって? まだまだ若造みたいに青臭いことを書いてたくせに。
そのまま1時間泣いた。赤ワインが渋くてまずい。

今夜、すべてのバーで  *中島らもの著書。(1992)



2004年07月25日(日)  The world I love, the tears I drop, to be part of the wave can't stop

2時間しか寝られなかった。のろのろとシャワーを浴びる。
今日のイベントは気が進まない。レッチリ以外のバンドなら絶対行かない。――そんな気持を映すかのように、晴天も時おり陰る。

11時半に家を出る。ママ(友だち)と新宿で会い、新横浜へ。13時過ぎにはついてしまう。
時間をつぶそうと思っていたら、カフェでレッチリのビデオを流していた。去年のダブリン公演だ。ビデオの真ん前の席に座る。どうやら周りも全員これからロック・オデッセイに行くらしい。
既に会場入りしているマチちゃんから色々と情報をもらう。今朝になってタイム・テーブルが変わったらしい。周りの客にもおしえてあげる。
次いでレニー・クラヴィッツのビデオに変わった。レニクラは一曲も知らないと思っていたら、どの曲も聴き覚えがあるのでびっくり。

15時、横浜国際総合競技場へ。Kくんが一人で来ている。ビールをおごってくれた。
周りの客は、殆どがひと目で誰のファンかわかるくらい、くっきりと分かれている。

ラルクが終了したらしく、民族大移動が起こる。3人で中へ入る。3人ともA2ブロックだ。
(このA2のチケット、ママが3日前に定価で入手。素晴しいわ)

レニクラを見る客はわりとまばらに散っている。始まったらさすがに一気に前につめたものの、通常のスタンディングに比べたらどうってことない。
私も結局気づいたら前から4列めくらいにいた。たいしてきつくもない。
しかしレニクラが良かった。彼自身を含めミュージシャンは全員相当上手いし、見た目もかっこよく(べーシストは私好みのすかした王子様風、ギタリストは全盛期のスラッシュを思わせる風貌)、ステージングもエンタメ性がある。ライヴとしてのレベルなら、レッチリよりかなり高いんじゃないかな。Kくんも「レニクラいいっすね!」と大喜び。

でも勿論そんな冷静な判断は、レッチリが出てきたとたんに吹っ飛ぶ。

最初に目に入ったのはジョン。髪を切り、服装もすっかり変わって、爽やかな感じ。ジョンだジョンだジョンだ。感激で大声をあげる。
チャドだ。フリーだ。最後にアンソニーが白いスーツで登場・・・ダサいなあ・・・でも全然かまわない。
レッチリだレッチリだ本物だ1年9ヶ月ぶりに来日したレッド・ホット・チリ・ペッパーズ。私がこの世で一番好きなバンド。

フリーとジョンがほんの少しぽろぽろっと音を出す。ただの単音。でもこれ、これって、これ・・・。
思わず声に出す。 「嘘でしょ。これを最初にやるの?」
―――― "Can't Stop" ――――――――
ああもう。絶叫。いきなり涙ぐむ。
一緒に口ずさみだしたが、早くも1番の途中"Ever wonder if it's all for you?"で声がつまって歌えない。
Wait a minute, I'm passing out ――――こっちが気絶しそう。
Far more shocking than anything I ever knew. How about you? ――――衝撃で倒れそう。

2曲目が"Around The World"――――観客がわっと沸く。凄まじい大揺れが起こる。
実はママにつきあって後方に下がっていたのだが。後方といってもそこはA"、かなりの盛り上がりで、ママは倒されてしまった。

5曲目、"By The Way"、レッチリの曲の中で1、2を争うくらい完成度の高い曲だと思う。場内がひとつの生き物みたいに喜んでいる。
6曲目、"Fortune Faded"、モンスター・アルバム"By The Way"後に、肩の力を抜いて作った感のある曲(それが逆にこのバンドの大きさを感じさせる)だが、今日の演奏はそこに底力的な迫力を付け加えた。
7曲目、"Otherside"、また涙が出る。今度はぼろぼろ泣いた。普通に好きな曲だったが、なんと言うか会場全体に泣かされた感じ。"How long, how long will I slide"と観客ほぼ全員が歌っている。――ああ、そういえばこの曲は、mine-Dさんのサイトで皆で翻訳した時も、一番各自の思い入れがぶつかりあって大変だったっけ。
12曲目、"Don't Forget Me"、この曲は何故か一番2002年冬のロンドンを思い出させる。あの寒さと孤独と、孤独から来るひりつくような幸福感を。
18曲目、"Parallel Universe"、どうでもいいが観客が"California King"のところだけ大合唱するのは、そこだけ聞き取れるから?

ここで一旦終わり、レッチリ退場。
と、見る間に首にタオルをかけた軍団ががやがやとあちらこちらに侵入してくる。トリのY沢のファン達だ。正直に言えば、明らかにレッチリに興味のない人たちが混ざっているだけで不愉快だが、これが大声で喋りまくる。レッチリなんぞ存在しないかのように世間話を繰り広げる。
レッチリ再登場。フリーがダブリンの時と同じようにトランペットを吹く。しかしY沢ファンはでかい声でのお喋りをやめない。こいつらにとってフリーのペットなんて演奏のうちにも入らないんだろう。かっとなって近くの一人の肩をつかみかけた瞬間、前にいた女の子が 「うるさーい!!!」と絶叫。Y沢ファンはしかし謝りもせず、照れ隠しににやにや笑いながら、一応黙る。
・・・せっかくの"Under The Bridge"が台無し。と思う間に、"Give It Away"が始まった!
一気に元気づき、前や横にいたY沢ファンを押しのける。どうやら会場のあちこちで皆が同じことをした気配。会場全体が縦に跳ねている。これがラスト曲。納得のいくいい演奏だった。良かった。

こう書くと、完全無欠な演奏だったようだが。
実は細部にこだわれば。チャドのドラムはいつもよりスパンスパンとちゃちく響き、フリーはまあ良かったものの、アンソニーの歌もジョンのコーラスも浮いていた。明らかにPAも良くないが、「リハ不足じゃないか?」と思ったのも確かだ。ギターのアレンジを変えている部分が何ヶ所かあったのだが、殆どの場合、別アレンジと思うより先に一瞬「間違った」ように感じた。
しかし、そんな細かいことはどうでもいいのだよ。
私はもうはっきり言って、レッチリの何がどういいのかも説明できない。完全に恋に目が眩んだ状態。今後一生レッチリしか聴けなくてもいい――そう思うくらいだもの。

最悪のイベントには違いないが、やっぱりレッチリを見られて良かった。ママ、チケット取ってくれてありがとう。

22時半帰宅。11時間の熱い一日が終了。シャワーを浴びつつ点検したら、打ち身2ヶ所(背中、胸の下)、傷2ヶ所(耳の後ろ、手首)、痣1ヶ所(腕)。
前回レッチリ来日時(2002年)の全身打ち身だらけに比べたらへでもないわ。

しかし。マチちゃんに 「痣が出来てたよ」とメールしたら。「痔が出たって・・・大丈夫?」という返信が。
「痔(じ)じゃなくて、痣(あざ)だってばよ!!!」 と怒りの返信をしたりしてw
後で彼女がbbsに、「『ええっ!!A2ってそんなに激しいんか!そりゃ飛び跳ね過ぎじゃん?!それとも辛いもん食べすぎか?』っとか勝手にいろいろ想像してしまった」と書いていたので、大笑い。

セットリスト

The world I love, the tears I drop, to be part of the wave can't stop (歓喜に揺れる観客に囲まれ、愛する曲を聴いて泣く)  *Can't Stop / (2002) の歌詞



2004年07月19日(月)  nightingale

白石さん(drs)のバンドNakeesのライヴ。海の日にちなんで水着の女性はタダ+一杯おごり。金欠の私は当然水着で。
しかし引越しの時に全部捨てたので、ジム用水着以外は黄色いセパレーツがあるのみ。これは一昨年のニュー・カレドニア旅行中、一人でふと行った無人島の売店で買った。これに着替えて砂浜に寝転び一日中本を読んでた。ただのぴらぴらの薄布で、体の線も肌の色も透ける。
一応ヨシトに着てみせたところ、「人前では着ないでほしい」という。結局中に下着を着ることで解決。下着が透けてるのは不問としようw
(ひろりんは青のビキニで来てた。私もあのくらい露出したかったなあ)

Nakeesを見るのは二度目。このバンドはかなり好き。力を抜いて楽しそうにやり、客もちゃんと楽しませる。
男性の3ピースは一番好きだが、勿論それで充分と思わせる音でないといけない。Nakeesは3人ともとにかく上手い。キレのいいしっかりしたドラム、なめらかで渋いベース。ギター・ボーカルのギターは、色気がありながらでしゃばらない。声がいいな。一本調子の投げ出すような発声は好き嫌いが分かれそうだが、声量が安定していて伸びがいいので私は聴いていて気持がいい。
バンドマンという言葉が似合う曲と演奏。翌日この感じを元に一曲書けた。

演奏後、水着の効能でバンドがもう一杯おごってくれた。ゆっくり飲んでいたかったが、ヨシトが締切前の修羅場中なので切り上げる。珍しく荻窪駅前で別れる。

ヨシトと別れ、ほんの数十メートルも歩かないうちに、青梅街道の路上に座り込んだ。黒いロングのワンピースから足を投げ出して座り、ラッキー・ストライクに火をつける。夜気が気持いい。

私は酔ってるけど、別につぶれてない。家はすぐそこだけど帰りたくない。今夜の私はもやもやしていて、かなり不安定だ。
カップルがこちらを見ないようにして、私の投げ出した足をまたいで行く。勤め帰りらしい男性が「大丈夫?」と声をかけてきたので、満面の笑顔で「大丈夫ですぅ」と答えつつ、目で「失せろ」と威嚇する。
大事な女友だちにメールするが返事がない(娘が病気で救急病院に行ってたらしい)。大事でもない男の知り合いにメールしたら、「今どこ?彼と一緒じゃなければ迎えに行く」という。「彼氏と別れたばかりで、家から5分のとこにいる」と返事したら、「それはめでたい。俺にとってはね」って。・・・別れたってそういう意味じゃないんだよ。面倒なので返事しない。

0時少し過ぎ。女の子がかがみこんで声をかけてきた。「どうしたの? 大丈夫? こんなとこに座ってちゃ駄目よ。飲みに行く?」
カールしたセミロング、元気で真面目そうな顔の可愛い女の子。私、女の子にナンパされてる。
一気に気分が晴れる。大喜びでさっさと立ち上がり、近所の居酒屋へ。
「あんなとこに一人で座ってちゃ駄目。男の人に連れて行かれちゃうよ。もうやめてね本当に」と朝の5時まで説教された。
嬉しくて 「ありがとう」 と言うたびに、「いや、有難うじゃなくて」とまた怒られたw
彼女は翌日も朝から仕事なのに、5時まで私につきあって。Eちゃん、本当にありがとね。
(この体験も後日曲になった。)

長くて、奇妙で、幸福な一日だった。

nightingale (=night singer=ナイチンゲール《小夜鳴鳥》)



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