けろよんの日記
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2006年05月31日(水) ガールへのエール

「ガール」 奥田 英朗

隣の課の同い年の女性に貸してもらいました。
30台のWWを描いた短編集。
男性が女性の視点で書いているわけですが、
なかなか淡々と日常・心情を捉えた良く出来たお話だなーと感心。
(特にマンションを買う話、とかイケメン新入社員を巡る攻防戦などは
 そうだそうだと膝を打った。)

・ヒロくん :昇格して初めて部下を持った女性。
・マンション:マンションを買おうとする女性。
・ガール  :ガールとしての賞味期限切れを感じ始める女性。
・ワーキング・マザー:シングルマザーの女性。
・ひと回り:新入社員の世話係に任命された女性。

最後は主人公達がそれぞれ達観したり、吹っ切ったりして
読後感はそれなりに爽やかです。
そんな簡単に吹っ切れるもんか?問題解決したり和解したりするもんか????
という?マークは一応こっちにおいときます。
小説なんで。

貸してくれた人は「いっても、勝ち組ばっかりよね。ヒロイン」
(立場的には負け犬@酒井順子でも、大企業の正社員で、給料も高いという
 設定ばっかりということらしい。確かにシングルWMも元オットからの
 養育費10万円/月をほぼつぎ込んで時給1,800円のシッターさん兼家政婦さんを
 雇えてたりする。)
という指摘はありましたが、

ちょっとモノを考え始めた「ガール」に送るエールなんだろうな。
現実と比較すると若干物足りなさはあるものの、
30台を迎える女性達には貴重な一冊かもしれません。
(言い方が悪いが「男性が」女性の生態とか心理をここまで書けるというのは
 ある意味凄い。これも時代なのかしらー。)

追記:後でお風呂に入ってるときにふと思いついたのだけど、
   人物が軽いのは敢えて軽くしてあるのかも?
   
   関係ないけどウチオット、山本文緒や唯川恵の書く女性は
   よめんだろうなあ。うっとおおしいとかメンドクサイとかいいそう。







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