ぶらんこ
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"Mom!"
娘の呼ぶ声で目が覚めた。 なんだ? 夢は見ていなかった。いや、見てたかもしれないが、娘の夢ではなかった。逆にその声でかき消された感じ。
娘はもうここにはいない。
それは目覚めてすぐに気付いた。 だから、はっきりと聞こえた彼女の声の余韻を想うでもなく。 なんなんだ自分、と、少々気恥ずかしく、 いやしかし、もしかすると本当に彼女が私を呼んでいるのかも、と思い直す。
それからLINEで娘に声をかけた。
「おはよう」
「おはよう。何?どうした?」
そっか、なんでもないんだな、と思う。 事情を話すと、案の定、「大丈夫だよ」との答え。
なんなんだ、自分。
淋しくなったか
淋しいか
とぅじなさ ぬ
とぅじなさ ぬ
「誰かのことを想うとき その誰かはあなたの近くに一緒にいますよ」
そういうことだろう
奴の魂が会いに来てくれたのか わたしの魂が会いに行ったか
どっちだろうね
ヤハリ コバナレ デキテマセンナー
と、
誰かが笑った。
ぶふふ。あなたも一緒にいる ってことか。
ちゅうことは
とぅじなさ ぬ
イッチムン
じゃろ
50になっても
アイカワラズ ジャ
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