ぶらんこ
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不思議なことに、現実にあなたに会った日その時のことを、わたしは覚えていないのです。 いちばん最初にネットで話したことはこんなにも鮮明に覚えているのに。 あれがすべてのはじまりだったから。
まだPCを使いはじめて浅い頃だった。ネットにもまだ慣れていなかったと思う。 そうだ、ようやく「検索」なんてことをするようになったのだった。ほぉなるほどこんなことも出来るのか、と。
そのとき出てきたのがあなたの紹介文だった。 訪ねていくと、まだ、テキストだけのとっても簡素なHPだった。確かわたしは掲示板にコメントを残したのだ。 わたしも島っちゅです、と書いた記憶がある。 とにかく嬉しくて仕方がなかった、同郷の人と出会えたことに。
あれからどれくらい経ったのか。 もう15年くらいにはなると思う。
頭の中が真っ白になって何も考えられなくなった
何が起こっているのか処理できない
それでも仕事に戻り
現実に何かに対応しているわたしは誰なのだ
ときおり 魂が抜けていくような違和感
信じられない 信じたくない 信じない
その繰り返しで
心は置き去りになる
なんで どうして なぜ
声にならない叫びで
胸がつぶれそうだ
こんなにも
こんなにも
遠く感じるのは
初めてのことです
あなたに
さよならを言いに行きたい
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