ぶらんこ
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2008年06月18日(水) キッカイ

クラスルームには"NoFood/NoDrink"というサインが掲げられていた。
が、初日に講師から「今回のクラスは長時間だし喉も渇くだろうから」とドリンクOKの許可が下りた。
食事に関しても、「床にこぼさなければ食べても良い」ということだった。ランチブレークも短いから、と。
但し、「プロとして、ガムを噛みながら聴講するのだけは許可できない」とのことだった。
あら、わりと厳しいんだ・・・というのが、最初のわたしの感想。


しかーし。
いくら許可アリだからって、チップスのバッグを机上に置いてそれを片手でほぉばりながら聴講するとはいかがなものか?
(食事OKとはランチタイムでのこと。と解釈したのはわたしだけ?)


バリバリ、パリパリ、グビグビ、ゴックン。

まるで映画館だよ。

これが○(まるー)でガムがX(バツー)っていう基準が、わたしには理解できないなぁ。。。

不快な印象って、人によってこうも違うものなのね。
(この場合、違った基準の持ち主はわたしだけだったみたいだけど、、、)






2008年06月15日(日) 謝々

一心発起。クラスを受講してみては良いが、前半はかなりヘバっていた。
社会生活に関わらずにいた代価の支払いが行われたのだろう。しかも高額だった・・・ははは、
身体も心(精神)も結構、鈍っていたようだ。
ずっしり、、、負荷を感じることしきり。
まぁ歳のせいもあるのかもしれないが・・・。

さて、クラスも残すところ後二日となり、久しぶりに気持ちにも余裕が出てきたのか(?)こうしてつらつらと書き始めているところ。


最初の一週間は聴講が主だった。
テキストブックに(一応)沿いつつ、講師が説明を加えていく。
講師は60歳前後(と思われる)女性で、自らの経験談を交えての話は、生き生きとしていて内容的にも楽しめた。
8時〜12時、12時半〜14時半まで、それぞれ机に座って彼女の話を聴く。
眠くなってしまうかな、、、とも思ったが、意外と大丈夫だった。というか、いつも以上に気の張った状態で聞き入っていたのだと思う。

ところで、CNA(Certified Nurses Assistant)というポジションが、どの程度までこの国で求められているのかわからなかったが、期待以上だった。
授業内容は比較的広範囲に及んでいて、充実していた。
もちろん、専門的な知識を深めるためにはこの先のNursing programを受けねばならない。

クイズ(小テスト)やテストは毎日あった。
スコアは%で示され、翌日に返却されるが、またすぐに返納しなくてはならない。
そして、すべてのスコアが加算され、最終的なグレードが付くとのことだった。
あらためて、この国の「数字的」システムの簡便さ(かつ厳しさ)を知った気分。
これに慣れていかねばならないのだなぁ、、、とは思うのだけれど、どこまで出来るかなー。
不安というよりも、未知。
嫌なら嫌で、どうにかしていこう。と再確認している。
(嫌でたまらなかったら、嫌じゃない何かを探そうと思っている。それがどんなことかはまだわからないけれどね)


そういえば、一番キツかったのは、「対・人間」だった。
自分が「人見知り」だということは、充分にわかっていたことだが、いやはや・・・アメリカ人相手だと尚のことなのだった。
しかも相手はほとんどが皆、若い連中だ。
会話の内容もトーンも、もうチンプンカンプンよ。
わたしは「独り」でいることに、特別、苦痛を感じない。
今までもそうやってきたし、無理して「中」に入っていこうとすることのほうが、自分を偽っているようで苦痛だ。

でもね〜。
看護というものは「実践」なわけです。
実践するには「相手」が要るわけですな。

クラスが二週目に入った頃から、いわゆる「看護技術」の実践が行われた。
アメリカ人というのは、とてもアバウトだ。これはよくわかっていたつもりだった。
が、甘かったよ、自分。
「じゃ、始めてね」という一言だけで、誰が先にやるとか、誰々がペアに、とかの指示はない。
しかも、スキルチェックの場所は3箇所あって、スキル別また個人によって時間も異なってくる。
結果、要領の良い人はどんどんと進み、わたしのようにモタモタしている奴は遅れを取る。

遅れるのはまだ構わない。が、相手がうまく見つからない。つまりは「あぶれ組」なのだ。涙。
わたしは自分が行える状況になった時点で、空いてる人と組めばいっか〜。くらいに思っていたのだけれど。
まぁそれでも「誰か一緒にやってー」と声をかけて、空いてる人を探し出して組んで、なんとかなった(した)。

そういうのが、かなーり、キツかった。
自分から声を出していかにゃーならん、ということもキツかったし、英語で、というのもキツかったし、
こんな不条理な状況を恨みたい気分であるのは、この中では自分だけなんだろうな、という隔絶感が(ちょっと大袈裟)。
こんなんで良いのか?こんなんでやっていけるのか?とも思った。
自分の糞プライドなんて捨てちまわないといけないだろう?と言い聞かせたりもして。



で、実を言うと・・・
こういう状況を、ある晩、こころに話したのだ。
「ちょっと話を聞いて欲しいんだけど・・・」と言って。

最初は、アメリカのハイスクールライフで成功している(ように見える)彼女の意見を聞きたかった。
日本もアメリカも知ってる、どちらの血も流れてる彼女の意見を。
でも、話しているうちに、だんだん愚痴っぽくというか・・・泣き言になってしまった、、(情けない、)


さて、こころさんはというと、「わ〜か〜る〜よ〜〜〜〜!」と言って、ハグしてくれた。
これが・・・とっても嬉しかった。ふはは。
わかるかーーーそっかーーーーそっかーーーーーーー。だろ〜〜〜〜!!

彼女は、わたしの置かれている状況を聞いてこう言った。
「そのうち周りの学生だけじゃなくって先生にも腹が立ってくると思うよ。わたしがそうだもん」

わははははは!
視界がパッと広がったように感じた。なるほどなるほど。

「みんなねー自分勝手なんだよ。まみぃはなんも間違ってないよ」
良い悪いじゃないのはよくわかってる。でもこの言葉も嬉しかった。
ありがとね。そのとおりだね。
でもって、彼女は適切なアドバイスをくれた。
どのようにアプローチしていけばスムース(スマート)なのか。
「すっごい。あったま良い〜〜〜!!」と、母は感動。


今思うと、あの晩がターニングポイントだったな〜。
翌日はすっきりとして、驚くくらいに気持ちが楽になってたから。
そして、少しずつ、周りの学生と話もするようになって、だんだん楽しくなってきた。
他の人たちが一日二日で打ち解け合うところ、わたしは一週間半くらいかかった。という感じ。
(でもって、もうすぐクラスが終わる。はは、)



なので、こころさんには本当に心から感謝している。
これまで彼女は、新しい環境に置かれる度、色んな苦悩を抱えながらも順応していくよう努力してきたのだろうな、と思う。
わかっていたつもりで、わかっていなかったなぁ。。。
今回、それがわかって、本当に良かった。
この先にも新しい色々なことが待ち構えているのだろうなぁ。楽しみなような、不安なような。


とにもかくにも、州テストが終わるまでは、まだまだ気を抜けない。
すべて終えたときには、(結果はどうであれ)自分をいっぱい褒めてあげよう!と、思っている。






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