2006年08月26日(土)
節約体質
出向から至って平和に古賀さんの手伝いをしている。 パワーポイントであろうがエクセルだろうが それはそれで面白いしストレスもない。 今なら名刺の年賀状の宛名打ちでも私の仕事の範疇だろう。
一方社内は相当よくない空気になっているらしく 社員は矢継早に離脱して行き、なかなか 新しい人も見つからないようだ。
身も心も他人事な私から見たら この会社の社員達は被害妄想ばかりが強い。
言われたことも満足にできないのは デキナイヒト と言いますが逆に 言われたことを言われた通りにできる とだけでは デキルヒト とは限らず ましてや言われたことしかしないのは どちらかと言えばデキナイの部類で、
でもこの会社の社員達はまるで ちょっとでも人より多く仕事をすると損をする とでもいうように労力をケチり、
例えば自分で誤字やミスに気付いても クライアントが気付かずOKを出したなら そのままやり過ごして納品し、 あとあと修正がきて再び直すことになったり ひどい時は謝罪にまで狩り出される。
それで給料を上げろと言うのはちょっと謎で 辞めて他に行ったところでその仕事ぶりじゃ やっぱり評価は変わらないのではないか と思う。
2006年08月12日(土)
私のどこか
「映画でもどうですか?」
別れた次の週末に早稲田君から連絡が来て、 その次の週末に一緒に映画に行った。
一番最初に一緒に行った はじめてデートした映画館。
映画を見た後手をつないでぷらぷらして、 ご飯を食べてお酒を飲む。
彼は真面目な顔をして真面目な話をするように 別れた経緯のおさらいを始める。 彼の目を通す以上、自分のことはすべて棚に上がった状態で 節々で、私に対する非難めいた気持ちが見え隠れする。
要は、何の前触れもなく「帰って」と急に私に言われたのが発端であり、 それまで仲良くしてたのに、そんなこと言われ追い出されて深く傷つき、 それからどう接していいのか分からなくなってしまって 連絡もしたくてもできなかった だそうだ。
ほんと、自分がかわいいばっかりだなこの人は。
私は早稲田君と話をする度に 無償の愛というものを考える。 与えることに見返りを求めない、ということ。
見返りってどんなものなのだろう。 ・浮気をしたら6億2500万円の罰金 ・故意に大きな嘘をついたら1億2500万円の罰金 ・怒って叫び声を上げた時は125万円 ・1週間に最低4回はセックスをすること とか?
まぁこれはジェニファー・ロペスが ベン・アフレックと婚約した際に出した条件の数々ですが (当たり前だが婚約は白紙になった) そこまで極端でないにしても、
1時間おきに電話してね とか デートの費用は全部男が持つべきよね とか 記念日には指環を買ってね とか 車で送り迎えしてね とか そんなものなのだろうか。
そういったものが欲しい ならそもそも早稲田君という人選から間違っているわけで、 私はそんなものは望んだことはない。
でも私はこのだらしがなく魅力のない男を、 自分に都合よく遅刻と歩きタバコを容認する甘いモラルの男を、 注意されてもそんなくだらないことすら是正できない男を、 まったくもって愛しいとは感じない。
これも 「見返りを求めている」 というのだろうか。
彼が思い通りにならないから?
そもそも私は彼に何も与えていないのかも知れない。 確かに不満しかぶつけていないからそれは 望んでばかりということなのかも知れない。 だから彼も何も応えないのかも知れない。
私が愛さないから彼も私を愛さないというのであれば やはり私達はただの知人であることが ごく自然な姿なのではないかと思う。
「で、また付き合う気はあるの?」
私は分からないと答える。
私の理性も本能も 早稲田君に対して大きな憤りを抱き その存在を拒絶している。 じゃあ私のどこの部分が こうしてデートのやり直しの誘いに応じ、 おかしな打診をきっぱりと否定もせず いつまでも彼に対する期待を捨てられないのだろう。
2006年08月05日(土)
Little Star
トールさんからいつぞやにあった 飲みましょう な、お誘いが急遽開催、20名くらい集まるらしい。
まぁどうせ八木君は来ないだろう と思いつつそれなりの期待と覚悟を決めていたけれど 予想外にも八木君は珍しく時間通りに現れたのでした。
偶然にも1週間ほど前にフジロック のことでたまたま彼にメールをしていて 『今年も行ったの?』 『今年は忙しくて行けなかった』 そんな程度のことではありましたが、 大好きなイベントを飛ばすほど忙しいならなおさら 今日は来ない と思っていた のに。
比較的早めに着いた私は すでに来ていた数人の横に詰めて座り、 中央から埋まっていく席、 八木君が来た頃には端っこしか空いていなくて 縦長に用意された席では接点すらなさげ。 周りは初めて見る人も多く、 どうやり過ごそうかな、 なんて思いきや意外にも同窓会 的なつかしい顔ぶれが一同に介し、 それは実に4年ぶりだったので話は果てなく弾む。
二次会へ移動するために店の外に出て、 さぁ歩き出そうとした 時に八木君が待っていたかのように私の肩を叩き、 お久しぶりの挨拶もなく弾丸のように話し出す。 きっと嬉しいことがあって話したくて仕方がなかったご様子。 私はこちらに目を向けない照れたような笑顔 の横顔を眺めながらただ聞いている。 あら、メガネが変わっている。
何年前だかに一度行ったことのある飲み屋に着くと、 八木君が隣に座る。 前もこの集まりでこの店で並んで座った。
予想外の盛り上がりを見せた集団は 二次会に流れても頭数が減ることはなく 7割掛けの人数でしか予約してなかったので席が足りない。 詰めて詰めてと言われるも座敷ではない のだからイスをぎゅうぎゅうに並べるにも限界があり、 で、八木君とイス半分こ。 ソファじゃない、ひとつの木製のチェアにふたりで座る。 八木君は細いが私のお尻は大きい。
もうちょっとそばにおいで
腰を引き寄せ 腕を密着させ寄り添う ように他の人の話に耳を傾け、 何だかおんなじものを飲む。 いい匂いがするから好きだ、と 私が教えたお酒。 最近けっこう飲めるようになったのよ。 と言って、強くなかったはずの八木君が 私と同じペースでグラスを空けていく。
あなたケータイは? と言われて自分のを差し出すと ストレートやめたのね。 うん、いいストレートのがなくてね。 と、彼が取り出したのはストレートケータイ。 これいいよ。最近出たの。すごくいいの。 そうなんだ。 そう。 にっこりと、笑顔でこっちを見た。 可愛いの。
この人の存在は私の中で誰にも代えがたい。 そう、改めて確信するだけ。 もし次があるなら、絶対に手放さないでおこう。 たとえ自分がどんなに落ちてゆこうとも この人と一緒にいられるなら構わない。
好きな人が自分を好きになってくれるというのは奇跡だと思う。 私が投げ出した奇跡 また起きる時は果たしてくるのだろうか。
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