プープーの罠
2006年03月26日(日)

E.T.だって家に電話するからね

母親に仕事の経緯を電話する。
会社を辞めて不安定な働き方をする
ようになってから、
便りのないのは元気な証拠
とはいかなくなりとりあえずは
のたれ死んでいないことを知らせる
べく習慣になっていることだった。

仕事の相談をできる相手は今は母親だけで、
とはいえ一方的に吐露するだけで
判断を委ねたりはしないけれど
これは自分の心の整理をつけるにもとてもいい。

経緯を話すと
母親でも知ってる社名。

 まぁ不安定なんだからそれくらいもらうべきだね
 ずっと勤務してる人も昇給していけばそれくらいになってるのだろうし。

そうだ、
私は別に成功しているわけではないのだ。
最初の会社にいたままならばやはり到底敵わなかった
だろうが、
周りを見れば同い年の人達が管理職に就いていたり、
バリバリのキャリアとして仕切っている
ことも珍しいことではなくなってきていて、それが
実力で若手がのし上がった
というよりは
自社勤務年数的年功序列の結果
だったりするのですが、
それでもそういう人と私の間にはやはり
大きな壁が立ち塞がっている。

うん、でもこれはチャンスだと思ってる。
次の展望がないにしてもね。

結局、内容がどうであれ最後は
 好きにしなさい
と締められ、私は安心して受話器を置く。

この一言に意外と支えられていたりする。

2006年03月24日(金)

たなぼた

私の契約満了が正式に
社員全員に通達され、
引継ぎも大方終わって
あとは長い長い休み
のプランをのんびりと考えよう
かと、ゆるやかに残りの勤務を消費して
いたこの月末1週間前の金曜日、

唐突にリーダーに
「良案が思い付いた」
と呼び出され、
行ってみればそこには
部長がいた。

あぁ、まだ引き止める気なのか…
苦笑いする私に
部長は満面の笑みを向け、
 そんなに警戒しないでください、
 派遣契約が今月いっぱいで満了する
 のは分かってますから。
と言い、しかし
やはり契約の話を始めたのだった。

業務委託として残り、D社に出向してほしい
とのこと。

D社。
業界最大手の代理店。
刺激がないわけがない。
内容は進行管理で制作からは外れる
けれど、私は内容にこだわらないのだ。

半年契約、基本定時、
残業は月20時間程度。
月給として提示された額はそれほど安いものではなく、
悪い話ではない。

その直後、今度はキタムラさんに呼び出され、
 会社も変わるし、君の希望は叶えられてると思うよ。
とゴリ押しされる。

出向させてまで私を会社の籍に残す
ことで会社にとってどんな
メリットがあるのかは分からない
けれど、
全力で面倒を見られてるのは確か。

自分から希望しても
簡単に入れるところではない。
思わぬラッキー
なのか?これは?

2006年03月20日(月)

骨と遺伝子2

同じチームの人達と飲みに行く。

ここしばらく私は
 旦那はいらない
 子供がほしい
なんてことをよく言っていてそれは
恋人がいないという前提で笑って済まされていた

のをまた飲みの席で
 浅田さんは結婚願望とかないのですか?
と聞かれたのでそう返した。
いつも通りの、深い意味はない
ノリ
だった

のですが、すぐにあぁ失敗したと思った。
その場には早稲田さんもいて
彼は今私の付き合っている人で、
今唯一の
私の旦那になる
可能性がなくはない
人なのだ。
場的にはやはり笑って流された。

後日、彼曰く
 あれは人知れず傷ついたよ
と笑顔。

 子供が好きっていうのも意外でいいね
 まぁいつか
 俺がいらなくない旦那になれたらつくればいいよ

 違うのあの旦那ってのは君のことではなく、
 だってほら私
 達が付き合っていることはまだ
 誰も知らない
 でしょう?

なんて言いながら
何も頭を使わずに話すのはやめねばと思った。
私はそのふたつの意味を思い出した。

旦那がいらないのではない。
八木君とうまくいかなかったのだ。

子供が欲しいのではない。
それでも八木君の遺伝子が欲しかったのだ。

2006年03月17日(金)

焼きたらこのつぶつぶの数だけ

映画を見に行く。
早稲田さんとふたり。

はじめて行ったその映画館は、
お互いの家からの中間あたり
という理由だけで選んだ
にも関わらず、早稲田さんが住んでいる
と思い込んでいたところは実際の彼の自宅
とはかなりかけ離れていたらしく、
結局どちらからも遠い場所であった上に
少し割高な指定席で、映画ってこんな値段でした
っけ?なんて言いながら席に行ってみれば
ご丁寧に「ラブシート」形態をしていて、
とりあえず館員が気を利かせたわけではなく全席コレ、
それで見るのはホラー映画である。

ふたりの間にひじ掛けがないまま微妙〜
な距離を置いて並んで座り、
怖がったりして腕を掴んでみたりする
ならばある意味イイチョイスなのかも知れない
が、私は一番の見せ場で、始終肩を揺らし、
ツボに入ってしまった笑いを堪えていた。
馬がヒヒーンと嘶いて急に走り出したりするもんだから。

映画はまぁ微妙で、空気もそのまんま微妙で、
食事をするにも微妙に早い時間で、
とりあえずそこらへんをうろうろするも、
そこは休日のオフィス街で、殺風景で閑散としている。

だだっ広い広場に出ると、そこには段差がたくさんあって
緑のない無機質な公園というのは
私の子供の頃の夢によく出てきた風景であり、
 あぁしまった昼間に来たらよかった
などと口走った私に彼は
 じゃあ今度は明るいうちに来ようか
と言い、あぁ次もあるつもりなのかしらと私は思った。

変わった人だけど
ぼんやりと笑う人は好きだ。

そうこうしているうちに日も暮れて
焼酎が揃っていそうな店を選び、
カウンターに並んで座り、目の前では店員が
焼き物を炙っていて、私はそれを眺めている。
焼きたらこのつぶが弾け飛んで行ったりして
おぉ!などと感嘆をあげる私、
 「食べたかったら頼んでいいですよ」
 「私魚卵全般ダメなのです」
彼はいちいち楽しそうに私の様子を眺めては
それをつまみにお酒をあけた。

そんなに見られると困るのですけど。

いつもすらすらと話す
ようなことがまるで話せなく、
無言
これはまずいだろうと思った時
彼は言った。

 浅田さんは
 今付き合ってる人いないんですよね。
 俺と付き合いませんか。

まさかそう直球で来るとは。

私だってある程度予想の上で来てるわけですけども、
 えぇじゃあ私もそうしたいです
みたいな、ついで、みたいな返事をする
ことには私なりの抵抗がある。

ドギマギしながら
黙ってしまう、
先のこと話し過ぎ、
半年先の未来ですら許容できないのに、
つまりは
結婚を前提に
と申しておるのですか。

答えにつまると
 慌てなくていいですよ、返事は来年でも5年後でも。
彼は余裕を浮かべていて、

ゆるやかに登って行くのかな、と思っていた道が、
急に目の前で崖のようにせり上がり、
彼がその頂上から手を差し伸べている感じで、
私をそこへ引っ張りあげてくれるのですか?


手をつないで帰る。

2006年03月13日(月)

秘密

『そういえばさ、』

唐突にそう始まるメールが来た、
会社帰りの駅のホーム。

それは早稲田さんからで、
『見たい映画があるんだけど、一緒にどう?』

それは私が観たいと話していた
趣味の悪い映画であり、到底デート向きではない
けれど、恐いの苦手と言っていたのにこれ見たいのか?!
となれば、あぁ、これは
映画は口実なのだ
と思わざるを得ない。

彼の琴線に私の何かが響いたのは
意外

私は『いいですよ』と返事をし、
次の日はたまたまなのかまたは待っていてくれたのか
帰りが一緒になり、駅まで並んで歩く。
他愛もない話をして、あれ、約束の話しはしないのか、
あら、あれ、人違いだったのかしら?
なんて思うほど早稲田さんはいつもと変わった様子はなく
駅まで徒歩5分はあっという間、改札を通り抜けホームに立ち止まる
頃にやっと彼は「そういえばさ、」と切り出した。
これは口癖なのだろうか。

 彼:今度の休日のこと、なんですけど。
 私:何時に待ち合わせますか?
 彼:何時でもいいですよ。
 私:でも午後からの方がいいですよね。
 彼:いや、大丈夫です。午前からでも。
 私:じゃあ、

 普段も早く来てみたら?

私の攻撃的な性格は思いやりがまるでないまま
普段から思っていたことが反射的に口をついて出た
直後にしまったと思った。

 一応、起きてはいるんですけど、

と彼はゆるりと答え、私はふとその姿を思い浮かべる。

朝日の中、ラッシュが過ぎるのをただ待っている。

彼は私より背が低い。
どこともなしに前を見ているその顔を少し上から見下ろす案配で眺めると
色素が薄くて毛細血管が透けて見える皮膚。
これ見よがしに繊細な造りをしている。

私は自分の発言に自分でいたたまれなくなり、
 まぁ無理しないでください。
と返し、ちょうど滑り込んできた電車に乗り込み逃げ
るように手を振った。

ふれてはいけないところにふれた。


でも次の日、本当に少し
だけど彼は早く来たんだ。

私しか知らないこと。

2006年03月12日(日)

cocoon

飲みの席での会話の流れでさらりと出てきた
前に付き合っていた人、
話題はそのまま止めどなく別の方向へ流れて行った
けれど、その切れ端みたいなものが私のどこかに引っ掛かって
春先の暖かい風の中
思い出し、
引っ越しを機に大量に処分した
CDにまじって手放した
1枚を買い直した。

それはとても穏やかだった。
こういう暖かい風の中
私はその人と別れたのだった。

音楽は思い出を吸収する。
春はどちらかと言えば別れの思い出の方が多い。

2006年03月10日(金)

龍の巣

同じチームの香さんと飲みに行く。

彼女は私と同い年で入社5年目、
私の上司にあたる。
昔は、大卒の新卒と同じ年齢でも歴然の経験差があったけれど、
そろそろ四大卒でも管理職に就き始める年齢になっている。

叩き上がることすらも拒否しているような今の私の状態は
時給が上がろうが、25歳の子と同レベル
のままだ。

後から同じチームの早稲田さんが合流、
電車がなくなる頃には城さんも来た。
早稲田さんは城さんの部下で、二人は同い年であり、
いい年の男女4人
ふと思えば全員フリーで
後から考えれば 合コン のような会だった
けれどまぁ色気のない
会社員ぽい
飲み方で、
しっくりくる言葉は
ク ダ ヲ マ ク
な風情。

ワインを飲まない限りはザルだ
と豪語しているわたくしですが
何だか意外と記憶とびとび。
ただ明け方で酔いと眠さで潰れかけ
ている早稲田さんを
 無
  理
 や

 揺
  り
   起
  こ
 す
 べ

肩に手を回したら
そこに彼自身の手があり何
となく、つかんだのはぼんやりと記憶にあり、


ヨレヨレと家に帰ると、薄暗い部屋の中で
ケータイの着信ランプが赤く点滅していて、
この日、ケータイを家に忘れて会社へ行ったのですが、
それは早稲田さんからで、
いつどうやって番号を教えたんだか、
まぁ、多分、私が彼のケータイを取り上げて
自分に宛ててかけ、
「出ねぇよ!チクショー!」
とか言ったに違いなく、
同じ番号からのメール着信はついイマシガタの時刻、
電車の中からでも送ってくれたのだろうか。

とりあえず酔いどれ頭でポチポチと返信すると
しばらくすれば返ってくる。
話す口調とあんまり差のないメール。

『もうすぐ家』
とか、そういう
他愛のないメールをするのは
いつぶりだかなぁ

ちょっとくすぐったい気持ちになる。

2006年03月09日(木)

うつつ

派遣会社を通して何度か再考の打診はあった
けれど、人事の女の子が
 辞められるのですね
と声を掛けてきたので多分決定
はしたのだろう。

年末の新体制でチーム内でコワケされ登場した
班長と呼ばれる人達がこの春にけっこう退職
を希望しているらしく、
派遣の駄々なんかにかまっている
ヒマはどうやらないらしい。

気がつけば、もう一度更新したら1年になる。
半年ごとに職場を変える
ことを理想としている
にしてはすでにだらだらやり過ぎの領域。

夏までまたぷらぷらしようかと思います。

2006年03月07日(火)

白いキューブ

風邪を引いてあたまがぼぅとしていたので
定時で仕事を切り上げて横
になっていたが
いつの間にかそれが偏頭痛にスライドしていて
眠れなくなってしまった。

私は偏頭痛持ちである。
孫悟空の金のワッカのごとく
じんわりと頭蓋骨を締め上げるような
痛みはすべての気力を殺ぐ。
偏頭痛は、脳が肥大して神経を圧迫する
からと聞いたことがある。
人類の脳の容量はこの痛みと共に増えていったのかしら
なんて思ってみたりもするが実際
のところは知らない。

遡って思い出せば
中学校2年生の時にはすでに偏頭痛の記憶がある。

母親は、無気力に横たわる私が学校を休む
ことを頑として許容せず、どんなに苦痛で
あろうが私は家を追い出され学校へ向かうしかなく、
まぁ1,2時間もすれば母親もパートで家をあけるので
ぷらぷらして時間を潰していれば舞い戻れる
のだけれど、皮肉なことに私の家は学校まで徒歩5分の距離で
道草する方が面倒であり、偏頭痛ならなおさら
そんな元気なことをできるわけもなく
素直に登校せねばならなかった。

しかし最後の悪あがき、
ギリギリに行って門を閉められてしまおう
そうしたら正当な帰る理由ができるからね、
だって私のポリシーは「遅刻をしない!」だからね、
遅刻をするくらいなら休むからね!

チャイムを聞きながらますます歩くスピードを緩め、
ダッシュして門に駆け込む背中を悠長に眺めている

も、先生は急かしもせずただ
私が門に入るのを静かに見届け、
一列に並ばせられ生徒手帳を取り上げられ
ている他の生徒の前を素通りする私を見送る。
靴を履き替えながらそっちにチラと目を向けると
先生もまた私の様子を見守っているのだった。

そして私はそのまま保健室へ行き、
頭が痛いです、とベッドに潜り込む。
保健の先生は何も言わない。

消毒液の匂いのするこの狭い空間と
固いベッドで、受け入れようが立ち向かおうが
楽にはならない偏頭痛の痛みに身を委ね、
ただじぃっとしている
だけ。

時々ドアの開く音がしては、
カーテン越しに聞こえる不良達の仮病のいいわけ、
先生は私を迎え入れた時と同じ物腰で
今、浅田さんが寝てるから。と言う
と、不良達は声を殺して何かを答え、
静かにまた出ていく。

先生も不良達もそれぞれに後ろめたい解釈をもって
私の一挙手一投足を誤解し、保健室のベッドにいる私
を邪魔するとまるで厄でも起きるかのごとく、
至極デリケートに扱った。
それは偏頭痛に似た鈍痛を私にもたらし、
私はやはりただじぃっとしてそれに耐えるしかなかった。

偏頭痛で横になると今でも時々
この頃のことを思い出す。

2006年03月06日(月)

早稲田さん

同じチームにはもう一人派遣がいて、
名前は早稲田さんという。
彼はそろそろ3年目
になる派遣社員の最古株である

が、彼はいつも午後出勤をしている。
職場はフレックス制で
ない ので自主的にそうやっている。

パニック障害らしい
というのはうっすらと聞いたけれど
派遣という取り換えの利く状態で
彼を雇い続けているのがとても不思議だった。

取り立てて仕事ができないこともなく、
来たら来たでやることはきちんとやっている
けれど、何せ午前中はいないのだから
労力は半人分でカウントするしかない。

彼のやり方はとても興味深くて、
責任がないから無責任なことをするわけではなく
責任をとりたくない
からリスクが想定できるところは慎重にやるし、
あらかじめ責任の所在を明確にして回避するのだ。
「責任」という言葉の重さを多分そこ
ら辺の社員より的確に理解している。

そこから解放されるために派遣を選択している
ことにおいては負け腰ではあるけれど
ミスったら謝ればいい
というような姿勢の人より
ごくベーシックな仕事のやり方である。

頭がいいのだと思う。
頭が回り過ぎてうまく立ち回れないのかも知れない。
派遣社員てやっぱり奇特だなぁと思った。

2006年03月03日(金)

歩 数

別のチームの派遣の女の子と飲みに行く。

彼女は私より半年ほど前から派遣されてきていて
回転の早い派遣社員の中では2番目に古く、
(私もいつの間にか3番目の古株)
年もひとつ上、前職で消耗され正社員を辞めている
という、何だか立ち位置が非常に近い存在だ。

そんなこともあってか、
彼女からは少しライバル視されて
いる気配はうすうす感じていて、
しかし、お互いに正反対だと認識している。

彼女は妙に仰々しく少し誇らしげに
 この春から契約社員になる
ということを私に打ち明け、
彼女がわざわざ私を誘った
のはそれを告げるためだった
ことを知る。
私はもうすぐ辞めてまた無職だ。

彼女が私に入れ込むのは、
厳しく妥協がない仕事っぷりで
彼女の入社当初からダメ出しばかりでまだまだ認めてくれない
尊敬すべき鬼ディレクターとやらが
私をハナから過剰に絶賛しているからであり、
仕事が異様に早い
というウワサだけで私を象っていた
のが、一緒に仕事をした機会に目の当たりにし、しかも
刹那主義でヤル気のない態度
にもかかわらず その通りだった
というのが、真面目にやっている
方からしたらひどく不愉快な存在であろう。

私の仕事の早さは瞬発力に近い。
期限が限られているからペース配分
なんて考えずにフルスロットルでできるだけのことだ。
短距離走者と長距離走者を同じフィールドで測るのは無意味である。

 派遣はステップのひとつだから
 いつまでもそこに甘んじているわけにはいかない。
 契約社員にできると認めてもらえたんだし、
 チャンスとスキルを活かしてステップアップしていくんだ

彼女はそう言う。
非常に前向きであり同時に
私を諌めているようにもとれる。
私はそうだね、と同調し

 契約社員で長期束縛されるのは嫌だから断わったけど
 かといっていつまでも派遣で暇つぶししてるわけにはいかない。
 ウェブって未経験でスキルがなくても
 とりあえずできるからつなぎによかったけど
 本業のフリーデザイナー業も本腰入れていかなきゃなぁ

なんて逆撫でするような負けず嫌いを発する。

事実、11,12月は派遣月給を大きく上回る
だけのフリーランス収入があり私は
年末で派遣契約が終了したら年明けから完全にフリー
ランスでやっていこうということも考えていた

けれど、その仕事の殺到ぶりは結局師走
という季節が大きく関係していたものでしかなかったし、
1月から2ヵ月くらい携わる予定だったプロジェクトは
派遣続行が決まったので断わる
以前に音沙汰もないままプッチぎられた
ので、心の中で思っていただけ
とはいえ私のフリーランス計画は
初日から頓挫していたのだから
派遣が収入のメインであり本業
といわざるを得ないのが現実。

彼女の姿勢に嫉妬と焦燥感を煽られている次第です。

2006年03月01日(水)

二等辺三角形

協調性の夢を見た。

小学生の頃に同級生だった
おなじ名前
ということくらいしか接点のなかった子と、
クラブでよく会う 友達の友達。
どちらも特に仲がよいわけではなく、
どちらも特にどうとも思っていない、
顔見知り程度の、

そういう二人が二人で何かを語り
合い盛り上がっていてその二人にはもちろん
実際の面識はない
と思うし、似通っているところもない。

意気投合している二人と私、
鋭角な二等辺三角形
の立ち位置で私は二人にねぇ何の話?と問う
けれど二人はまるで私を無視し
空々しいほどに気付かない。
二人で話し込み、その会話を横でただ聞いていても
一向に私は内容が掴めないし交ざれそうにない。

上っ面だけで深く関わらない
そういう人付き合いを私はむしろ好み、
協調性がないのは自覚していた筈だった。
楽しそうな二人がお互いに発する
シンパシーのようなもの
を傍から感じながら自分がその
まったくの部外者
であることがなんだか寂しくなり、

傲慢な人付き合いが急にひどく怖く感じた。

索引
「プープーの罠」 written by 浅田

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