プープーの罠
2004年05月31日(月)

5月も終わり

いやぁあの浅田は凄かった
というかひどかった


出社してすぐ
みんなみんな
開口一番これだった。

浅田さんがあんなに優しいの初めて見たわ
と、森君ですら言う。
私は苦笑いをするしかない。

酔った浅田はセクハラをする
という位置付けになってしまいました。


辞めそうだと思っていたバイトくんはやっぱり辞めた。

2004年05月29日(土)

シャイニーサニーデイズ

今日は大安吉日なのでしょうか。
ドレスアップした人を沢山見た。

昨日やり残した仕事をするために出社。
だだっ広い会社の静寂は少し怖い。
しばらくしてオオサトさんも来た。
スーツじゃない彼は何だかおかしな感じだった。

仕事で使うCDを買いに行くのに付き合ってくれ
と、頼まれたのでついて行くことにする。
"あゆ"を大量に買うなんて恥ずかしくて出来ない
と、彼は言ったが、それが恥ずかしいのは私だって同じだ。
まぁ、一人よりはマシですね、と笑い、
途中ごはんを食べてから行くことにする。

些細なことではありますが、
当たり前のように恩着せがましくもなく
食事代を出してくれる(しかも領収書を切らない!)
今までいそうでいなかった上司である。

ついでにお酒まで飲んでから
タワーレコードでCDを買いあさり、
ちょうどポイント2倍の時だったので280ポイントもついた。
キャッキャと はしゃぎながら
DVDを探したり、本を眺めたり。

大量のCDを抱えたまま、
財布をリュックにしまおうとしているオオサトさんに
私は手を差し出して代わりに荷物を持ち、
ありがとう、と言われて返す。
袋を離す時、指先が少し触れる。
あれ?何だかデートみたいだなと思う。

うつむくとプーマのスニーカーが目に入る。
人一倍老けて見えるけれど
この人まだ28なんだなぁと思うと
また 何だかおかしな感じだった。

会社に戻る道、
やはりドレスアップした人が沢山いて、
オオサトさんは自分の結婚式の話をした。
奥さんは私と同じ年だそうだ。

2004年05月28日(金)

しあわせなら手をつなごう

今日で二人辞めるので
送別会がてら仕事終ってからみんなで飲みに行く
ことになり、はじめは5、6人のつもり
だったのですが、気が付けば11人。
大人数である。
しかも当の辞める人達は不参加。

とりあえず新人歓迎会という名目にシフトチェンジ、
飲み屋の座敷きで大騒ぎ。
二次会はボーリングに行くことになり、
ゾロゾロと移動。やはり大人数である。

オオサトさんはみんなで飲みに行く時、
当たり前のように私と手をつなぐ。
はじめからそうだったので
単純にそういう手癖がある人なのだな、と思っていた
けれど、どうもそうではないようだ。

移動の時にはわざわざ私の名前を呼び
まるでそれがデフォルトであるかのように
さらりと指と指を組み絡める
いわゆるラブつなぎ、並んで歩く。
かと言って妙な甘い目つきになるわけでもなく
仕事の時の口調そのまんま、
ふつう
のかんじ。
しかしどんなに冷やかされようが無視、
彼が手を離すことはない。

私は、手をつなぐこと自体に
特別な思いはないし
酔った時に人をベタベタ触る
ような酒癖があるわけでもないけれど、
何となく森君と反対側の手をつなぐ。

私はオオサトさん か つじさんと
よく一緒に帰るし食事もする。
仕事上の立場的な都合もあるけれど、
気楽に付き合える一番の理由は
彼らが妻帯者だからであり、
ハナから恋愛対象から除外されている
ということが目に見えて分かるからだ。

何か間違ってる?

2004年05月26日(水)

真っ当な社会人になることなんてすでに放棄している。

忙しさでピリピリしている
ところに、社長が
見当外れな提案をしてきたので反論
したら詰められた。

「思えば初めの面接から君は
態度が悪かった。
こんなにうしろ向きで横柄な部下は初めてだ。」

知ってたなら面接で落とせばよかったのに。
どうせ怒りまかせに振り返り遡って
今頃気付いたんだろうけど。

私が従順で前向きに働いていたとこなんて
見たことないでしょう。
変わってないのよ何にも。
怒られたって反発するだけで
変わるつもりもないの。
初めの面接の時からそう言ってるでしょう。
私は就職マニュアルよろしく
自分を有利にアピールしたり
過大評価を語ったり
オンシャ ニ ミライ ヲ カンジたりなんてしない。
ちゃんと思い出してみたらいいのに。

「ここが何してる会社だかよく知らないです。
役職なんていらないです。正社員になるつもりもない。
メリットないですもの。私ヤル気もないですし。
働くならアルバイト扱いで。
次の派遣先が見つかるまでのつなぎなので。
でもこの時給なら違うバイト探します。」

実に分かりやすくイヤなヤツじゃないの。
ホント社長は人を見る目ないなぁ。
人の気持ちも汲み取らない。


派遣会社から電話があり、
『前の派遣先から
6月からやっぱりまた働いてほしい
と指名がありましたが』
とのこと、
私はそれを断る。
だって契約更新してしまったもの。

みんな私の何が欲しい?
比較最上級「最悪」な人材なのに。

ツナサンドを頬張り、
それをオレンジジュースで飲み下す。
また自分の好き嫌いを見失い出している。

2004年05月22日(土)

雨のシカダ

UAを見に行くべく、
雨の中、みゆきと渋谷で待ち合わせ、
前に行ったアメリカ映画のカフェで
会場時間までゴハンを食べたりまったり過ごす。

初めて入った渋谷公会堂は古く
そして席が近かった。
目がくらむほど白いセット。
時間ぴったりに始まり、
白いチューブトップワンピースのUAが飛び跳ねるように出てきた。
ふわふわしていてとても可愛かった。
外山さんのドラムプレイはまるで卵を溶いているよう。
いつか子供ができた時は胎教にUAを聴こうと思った。

2004年05月17日(月)

できるとやれるは違う

また新しいバイトが入る。
今度の人は根性はありそうだけど
あからさまにデキなさそうである。
何つうか....ホントに見る目ないよなぁ。

仕事の契約期限が近いので社長と話をし、
とりあえず7月末まで2ヶ月延長した。
しんどいから
と、そうそう逃げてるわけにもいかないし
いくら何でも2ヶ月で辞めるのは短すぎるから。
その間に何かイイ方向へ何かが転がっていったら
いいなぁ、と。

2004年05月15日(土)

サイレントブードゥー

晴れた昼下がり、まくみちとお茶をする
ためにカフェを探してブラブラしてたら、
通りがかった物産展やらデパ地下やらで
お茶飲む前にやたらアルコールの試飲をした。

新宿は混んでいたので代々木まで歩き
前にハニちゃんと通りかかって
目をつけていたカフェに行く。

この二人はよく喋るので私はそれを聞いていればよい。
そしていつもへぇ〜ふぅ〜と空気漏れっぱなし。
彼女らに会うと、いかに自分が
万象に無関心で無知であるかを思い知らされ、
それが損だということに気づかされる。
これくらいのポテンシャルが私にもあったら
もっとうまいこと生きられるのに、と思う。
けっこう憧れなのである。

2004年05月14日(金)

夜風、足もとのきらきら星。

STERNEに行く。
行く前に人身事故で最終電車が遅延、寒い駅で震えた。
冬のひもじさに似ている。

そんな卓球2回目。
混んでいるのにフロアの密度は ス カ ス カ 、
そして踊りにくい。
みんな勝手な動きをし、
自由にノるのは結構ですが
それはリズムを無視してまるでバラバラ、
移動する人も すり抜ける
というよりまっすぐ体当たりしてくる。
客質に左右されるのはあれだが
最悪 としか言いようがない。

爆音の中床ちゃんにご相談タイム
なかんじで、言葉にすると何で別れたんだか、
そんなかんじで、
うん、まぁ、そうだよなぁ。

同じこと繰り返すのはいやだから

それを打破するにはハニちゃんに少しオトナになってもらわねば、
でも今の私にはそんな余裕はない。
仕事するのでイッパイイッパイ。

私にとって 今 この世の中、
ハニちゃん以外は恋愛対象に見えない。
と言ったのは、
接点のある"好みじゃないタイプ以外の"男すべてが好きなヒト
な、床ちゃんに対するイヤミでした
が、事実でもあった。

森君が世界の中心で愛を叫ぶを読破、
どうにかせずにはいられなくなったらしく、
しかし何故かイイカンジに行きかけていた
らしき、好きな人に
もう終りにしよう!
と叫び、砕け散った。
始まってもいないのに一人で疾走して疲れたらしい。
ばかだねあんたと言った後
私もたいして変わらないじゃん
と思い出す。

2004年05月12日(水)

それではいっしょに。

いつも昼食は森君と摂っているのですが、
今日は午前中 打ち合わせがあり、
終わったのはちょうどお昼過ぎ
出先から森君に
『これから戻るけどごはんどうする?』
とメールしたら
『サカキちゃんと食べてる』
と返ってきたので
私は帰り道で済ませて会社に戻った。

森君にごはんどうしたの?と聞かれ、
食べてきたよと答え
森君は合流して一緒に食べればよかったのにと言う。

あぁそうか、そうだよなぁ
と妙に納得し
私は別にサカキさんが嫌いなわけではないし
サカキさんと森君が付き合っているわけでもないし
もちろん私と森君が付き合っているわけでもない。

ふたりでなきゃだめなわけではないのだ。

しかし 私の発想はどうも
一緒じゃなきゃだめなわけではない
であり、
そしてそれはハニちゃんに対してもそうだった。

たとえばクラブに行くと言われた時、
「じゃ、また今度ね」
ではなく、
「私も行きたい」
と、そう言っていたら

と思う。

2004年05月10日(月)

ポテンシャル

職場に新しいデザイナーのバイトが2人入り、
とりあえず 部下です
ので、一緒にお昼ゴハンを食べる。

なんつうか、すぐ辞めそう。

私 人事にも首を突っ込んでいたりしますが、
それは"辞めさせる"方であり、
採用する方ではない。
しかして、何で採用したのかちーとも理解できない。

私はヒトを見る目は
とんと持ち合わせてはいないけれど
能力を見透かすのは得意な方である。
飲み込みの悪さ、要領の悪さを感じると
あとはもう 信用しないし 任せないし
つまりは見切りをつけるのが早い。

教えるのは大したことじゃないけれど
一度曲がってクセのついたものを矯正するのはしんどい。
なまじっか そこに
プ ラ イ ド
なんか持たれていたら直るわけがない。
そもそもセンスがない。愉快なくらいない。

中途半端な技術者より
ずぶの素人の方がマシです。

社長にどんな面接をして採ったのか聞いてみれば
「残業OK休日出勤OKで根性ありそうだったから。」
...あいた口が塞がらねぃよ。

営業じゃないんだから。
デザイナー募集でもポートフォリオすら見ないらしい。
よくそれで今までやってきたなぁ
というか、そういえば私もそうやって入ったのだった。
今までは企画がデザイン兼業とかもしていたらしい。

まぁ、所詮はルーチンワーク
ですが、それにしても この会社の
デザインのポジションの低さ
にかなりびっくりした。
デザインは技術職ではなく
誰にだってチョチョイとできる
お茶汲みと同レベルなのだ。

2004年05月09日(日)

アンテナ

雨。

昨日に引き続き、えりさんと
デザインフェスタに行きましたの。
前に行った時
気に入ったお絵描きさんに住所残してきたら
DMもらっちゃいましたの。

目的はほぼそれだけ。
そのイラストレーターさんから
額に飾れそうな絵を選んで買い、
あとはこの前とあんまり変わらなかった。

ひととおりぐるぐる歩き回り
お台場に移動し、
晩ゴハンを食べながら

 あれだねぇ、最近 ヒトの作ったモノとか見ても
 あんまり何にも思わないわ
 不感症で困るわ

そんな話をし、
年を重ねるごとに
感動や喜びなんて薄れていって
そんなオトナにはなりたくないなぁと
昔は思っていたはずなのですが
そういうところだけは しっかり
オトナになってしまっている。
こんなフェスタ見たって身にも肥やしにもなりゃしない
なんて。

本当は休日に予定を詰め込みたかっただけ。
家にいたらどうせ泣くでしょう?

2004年05月08日(土)

もうそんなに月日が経ったのね、と言う。

六本木ヒルズへわこえりと
アタックナンバーハーフ2をに行き、
何でわざわざ六本木で映画なのか
むしろ何でわざわざアタックナンバーハーフ2なのか
というところですが
都内はそこでしか上映してなかったらしく、
そして3年前もこの3人で
アタックナンバーハーフを観たのでした。
ともあれ久しぶりに映画を観る。
プーの時に毎週のように観てた以来。

ゴハンを食べて別れた頃、松から連絡があり、
青山にyさんがバーを開いたとのことで
みんなで冷やかしに行くぞの会に合流、
そこにはハニちゃんもいた。
あとから合流した私は端っこに座り、
初めて会った人や懐かしい知人を眺め、
ハニちゃんは小綺麗な格好をしていて
久しくそんな姿は見ていなかったので
何か変な感じだった。

一緒に帰ることになり、他にも人がいましたが
二人並んで何事もなかったかのように
このまえ話してた話題の続きを話したり、

実は昨日 ハニちゃんがメールで
この集まりがあることを教えてくれていて、
私は先約があるわと断り
けれど私は連絡をくれたということに淡い期待を抱いていた。
そして確信した。

元に戻ったのである。

それは 元サヤ というものではなく、私たちはかつて
ただの知人 であった。

彼は全然目を合わせなかったし
笑顔ではあったけれど決して笑わなかった。

駅でバイバイと手を振り別れる。
前にみんなで集まった時もこうして別れた。
今思えば
その時に始まった。

2004年05月02日(日)

さて、グラスにはワインが半分入っています。

昨晩の思い立ちで
みゆきの家に遊びに行く。
久しぶりにみた
かつてちびっこかった彼女の飼い猫は
すっかりオトナになっていて
しらっと私を無視した。

ご飯作ってもらったりテレビ見たり、
他愛のない時間はとても平和にながれ、
私は自分が今置かれている
どっきりカメラのような仕事の変化を話し、
みゆきは言う、

『神様はその人が許容できるだけの試練を与えるから、
人によって試練の大きさは違うけど、
大きければ大きいほどその人にはそれだけの力がある
ってことなんだから なる べく して
そういう運命に生まれついたんだよ。
私ならそんなチャンスが転がりこんだらウキウキしちゃうわ。』

たくましいこと言うね。
私もそんな風にポジティブにかまえられたらよかったのに。
年商2億の会社の未来をいきなり肩に背負う
なんて、私にはとてもじゃないが
前向きに考えられることじゃない。

逃げ出したいのよ、ほんとは。


それから みゆきと旦那さんといっしょに
晩ゴハンを食べに行き、
初めて見る彼女の旦那さんはとてもやさしそうで
お似合いだなぁと思った。

索引
「プープーの罠」 written by 浅田

My追加