2004年04月30日(金)
それだけ。
久しぶりにトシから連絡があり、
相変わらず忙しくしているようで
連休関係なく仕事とのこと。
私は転職した経緯を細かく話し、
あれだねぇ、望んでるかは別としても
浅田は人の上に立つ星の生まれなんだねぇ
とか言われる。
ミネがいよいよ出産であり
ハッタくんがいつのまにか新婚であり、
みんなオトナになってゆくねぇ
そうだねぇ
それにくらべて....
いいなぁ 卓也は時間が止まってて
なんて口には出さなかった
けれど私は思った。
それにくらべて
私は箸の持ち方を直し、
ホワイトチョコレートが好きになった。
ホワイトチョコレートにはカカオが入っていないのに。
2004年04月29日(木)
End of sorrow
連休はぼんやりと過ごす。 大切なはずの時間をたっぷりとムダにして。
ふとした瞬間にいきなり泣き出したりするのですよ。 電話したくなったりメールしたくなったり。 それって完全な依存状態じゃないですか。
すえながくよろしくね と今年のはじめに交した挨拶は、 1年の3分の1で効力を失った。
ananなんかで特集されてるような最低な男 に該当することが多い。 そんなことはどうでもよいのです。 私は打算で好きになってるわけじゃない。 けれど 確かに 非生産的、非建設的、 未来なんてなかったのも事実。 殺那的な感情でずるずるしてても仕方がないのですよ。
寂しいから彼といたのではないのよ。 彼といられなかったのが寂しかったの。
しかしもう寂しくないのに悲しいのです。 何なんでしょうねこれは。
2004年04月28日(水)
モチベーション薄く
仕事を片付けた後 オオサトさんと飲みに行き、 この人はハニちゃんより年が若い のに老けている。 というより、ハニが子供ちゃんなんだな。
うちに帰った後 一人で今日の会話を反芻し、 私はえらく非人情的なことを言ってしまった のかなぁ、とあとで気付き 私の駄目なところは 相手への思い遣りがいたらなすぎるところ だと思った。
「私 人嫌いなのです。」 「そうは見えないけどね。こうやって飲みに行くのも苦手?」 「これは仕事ですから。」 「…あぁそう。」
えらく義務的に嫌々付き合ったかのような言い草、 いやいや、飲みに誘ったのは私の方だ。 そもそも何でそんな話になったのかといえば ゴールデンウィークは彼氏とおでかけ? えぇまぁ別れまして じゃあコンパでもしようか お断りです 私 人嫌いなのです。 上に続く。
私が言いたかったことはですね、 無趣味な私の"趣味"は「仕事」だということであり、 私に今 一番価値のあるもの は「時間」であり、 能力を評価してくれるのはありがたいことですが 私が欲しいのは「能力に見合った賃金」ではなく 「割いた時間への時給」であり、 "趣味"での対人関係はベクトルが同じ方を向いていて付き合いやすい 裏を返せば、そういう「分かりやすい人付き合い」 以外が非常に苦手であり、 つまり、あなたとの この関係は とても 居心地が良いのですよ。
とまぁ、妻帯者に弁明して 逆に変な誤解を招いても 仕方がないことなのですが。
人に話す ということを積み重ねて 客観的に分かりやすく伝聞すること ができたらきっと 自分のことがもっと解る ようになるのでしょう。 だから 会話が上手くなりたいと思いました。
2004年04月27日(火)
リンク
ある日のSさんの日記にMさんが登場して、 Sさんというのは私の好きな作家さんなのですが テレビでSさんの作品を初めて耳にし 感動した それを朗読していたのがMさんでした。 ということを思い出し、Sさんにメールを書いてみる。 そしていつも買う雑誌のMさんのコラムに目を通すと Sさんが日記に書いていたそのやりとりが Mさん側から書かれていて、 私は雑誌を買って帰り、 メールをチェックしたらSさんから返事が来ていた。
何だかリンクしてる感じがして 妙に嬉しかったのでした。 や、アサダ自身はそのエピソードには ちっとも交差してないんですけどね。
2004年04月26日(月)
雨降って地盤沈下
一晩中 目が腫れないように気遣い、 果たして会社に行けるのだろうか という感じでしたが、〆切があるので そうそう休むわけにもいかず、 しかしそんな不安をよそに 仕事をしていれば何ともない。 没頭していたかといえばそうでもない けれど 要は会えるか会えないか その「どっちつかず」な感じ に、私は振り回されていたので どっちかになったのはいいことである。 たとえそれが 会えない であるにしろ。
早めに仕事を切り上げ、 開発部のつじさんと飲みに行く。 この人もまた一見気むずかしく とりつくシマのない雰囲気、 仕事中はうんともすんとも言わないし にこりとも笑わない。 話しかけても爽快なくらい シ カ ト を決め込んでくれたりするのですが、 私はこの手のそういうキャラクターが実に好きであり、 実際のところおしゃべりでおもしろい人だったりする。
間接キッスだな、と言いながら バイト君の食べさしを頬張る姿はせいぜい大学生。 どちらかと言えばお子さんとの方が年が近いくらい 年齢が離れているけれど、 つじさんはとてもフラットで、 中年独特の変な気負いもないし かといって若年へのモノオジもせず、 そのまま という感じ。
つじさんはあっさりさっくりと 客観的なアドバイスをくれる。 むしろあからさまに他人事である。 それでも、変な気休めのないストレートな忠告は すごくシンプルで良い。
これで私は 主要人物すべての見解を耳にしたわけで この会社は個々ではデキる人ばかりなのに どうしてこんなに分散しているのか とても不思議に思う。
森君は相変わらずガツガツしていたし、 やはりあまりアタマの良くないことを口走っていた。
2004年04月25日(日)
春は別れの季節でもあり。
思えばツネと別れたのも ちょうどゴールデンウィーク前の今頃だった。
日を追う毎に 不安定に拍車がかかるばかり。 会えるか会えないか 分からない週末を繰り返し、 この調子で7連休を過ごすのは 耐えられそうになかった。
だったらいっそなくした方がマシ
そうして私はサヨナラを決意する。 会って話したかった けど、会ったらきっと またナァナァにして ちゃんと言えないから。
『もう会うのやめよう』 と、一方的にメールで告げた。 痛い選択だった。 けれど彼の返してきた言葉はやさしく ひょっとして真意が伝わってはいない のかも知れないけれど、 それは私につかえていた何かをすぅと洗い流し 私は少し気が楽になる。
バイバイハニちゃん。 君のこと好きになって良かった。
2004年04月23日(金)
無力の権力
制作部長が辞めた直後、 突然バイトが1人が来なくなった。 5月中に2人辞める。 離職率が激しい。
それに伴い チーム編成の会議があり、 だから、何で私が それに決定権を持っているのか。
私はとりあえず現状の さらにきゅうきゅうになるスケジュールで 個々の負担が増えることだけを危惧し、 しかし社長は言う。
「浅田さんは、自分がやりやすいように だけを考えればいいから。他の人はいいから。 使いにくいやつがいてやりづらいようだったら そいつをクビにするから。」
別に 仲良しこよしをしたい わけじゃない けれど、 使えないやつは切る という方針について行く つもりはない。
今の私には 合理主義をつきつめて効率良く働くことも 部下を守ることもできない。
2004年04月22日(木)
暑くて寒くて
最近 仕事で帰りが遅い。
来週の30日は会社が休みになるらしい。 GWは7連休だ。 ハニちゃんに予定を聞くが返事はない。
それからしばらくして 月がきれいです とメールが届き、 それじゃ答えになってないよ。 私は空ばかり見上げて帰る。 いつも月はどっちにでていたっけ? 結局見つけることはできなかった。
2004年04月17日(土)
人のいない会社は静か
休日出勤。 ひとつのことに集中してしまえば それは何てことなく、 アッという間に終り、 昨日片づけられた気配。
その後森君の買い物に付き合う。
2004年04月16日(金)
近頃 飲み過ぎの気配
かなりテンパっている。 予定が隙間なく詰め込まれ始め、 どこから手をつけていいのやら 途方に暮れる。 まぁ、仕事は明日にすることにして 部長の送別会に参加する。
大人数が集まった時の 森君の落ち着きのなさと 素行の悪さが嫌い。 それから森君が嫌っていた女の人は 今まで話す機会がなかったけれど、 話してみたらそれほどいやな人ではなかった。
2004年04月15日(木)
激変
取り引き先に挨拶がてら連れていかれ、 まぁ飲み会でした。 一度相手のカオを見ておけば、 割とどんな無茶でも聞けるようになるし 聞いてもらえるようになる。
のは、仕事をする上でいいことなのですが、 会議に端から出席、 あらゆる企画に名前を入れられ、 夏までのスケジュールが組まれ、 あのぅ、私の契約は5月末まで ではないのですか?
クライアントと別れた後、 社長とオオサトさんと3人で六本木のバーで飲み、 会社のこれからを話しているのを聞いている。 部長の退職を引き金にして 次々とスタッフが辞表を出している のは森君から聞いて知っていた。
私は今 自分がどんなポジションにいるのか、 極力考えないようにしている。
社長はヒールに徹しているからある意味 楽 だ。 オオサトさんは部下の味方であり、経営者の片腕で、 そのどちらにも傾倒することなくうまくやっている。 やはり仕事のできる人だなと思う。
オオサトさんは若い のに、ひどく疲れたカオをしていて、 強がったことを言っているけれど、 多分部長が抜けることが 一番堪えてるのはこの人だ。
帰りのタクシー、ぼんやりと窓の外を眺めながらも よく喋るタクシーの運転手の相手をしているオオサトさんが 何だかひどく不憫に思えてきて
そういえば この前 手をつないだ時 やたら冷たくてびっくりした。
ベッドに潜り込んでまぶたが落ちるまで 私はずっとそれを考えていた。
マッカランが血中を巡っている。
2004年04月13日(火)
おとなのゆめ
制作部だけで飲みに行く。 部長は律儀に辞めることの経緯を説明し、 こんなぎりぎりまで言えなかったことを謝り これから引き継ぎで仕事分担が増えることを詫びる。
森君が常々 とても尊敬できる上司がいる と言っていたのが、この部長である。
私もまだ数週間の付き合いではあるけれど デキる人だというのはよく分かる。 理系で潔癖、神経質で完璧主義、 理論武装で攻めてくる社長に つけこむ隙を作らないことで対抗していた。 簡単そうでこれはそうそうできることじゃない。
もっと一緒に働きたい人だった。
寂しくなりますね と、少ししんみりするみんなをよそに 彼はタバコに火をつけながら けろりと笑い 今までで一番嬉しかったことって何? と尋ねてくる。
2004年04月12日(月)
こどものゆめ
月曜恒例、朝のミーティングにて
「突然ですが、」
と、まさに突然 総括のオオサトさんが切り出し、 制作部長が来週で退職する旨を発表する。
実に急な話で、社員は動揺を隠せない。 私は働く前から社長にそんなようなことを聞いていた けれど、まさかこんなに急だとも思っていなかった。
部長は言う、 「子供の頃からの夢だったおもちゃをつくる会社に行く」 30代半ば、これが最後の転職のチャンスだから、と。
その後 会議室にて 社長、オオサトさん、私、の3人、 制作部長の仕事を私が全面的に引き継ぐとのこと、 そして気づく、はじめからこれを前提にして 私は雇われたのだ。
2004年04月11日(日)
手をふってまたねと言う。
最近 毎週 週末毎に漠然とした不安につつまれ その度にハニちゃんにとっての自分 の存在意義を私は思い悩み、
彼の家に行くと 先週 私がいた そのままの形跡が現状保存状態、 今週の私がそれを片付け、 つまり一緒にいるにしろ会ってないにしろ ハニちゃんは土曜日と日曜日をほぼ私のために使い、 それ以外では彼の家は時が止まっている。 けれど 満面の笑みで 最近○○くんと毎日のように会っててね、とか言われ、 "好きな人"は営業だから働いてても平日 昼でも関係ない。 ちぇっ、この前のことはまったく影響なしじゃーん。
ハニちゃんは何を考えてるのか分からない。 だから信用性に欠ける というか、 疑わざるを得ない 様子を窺うしかない けれどきっとそれは ハニちゃんから見た私もきっと同様であり まぁ似た者同士 お互いにヤキモキしながら とりあえずうまくやっております。 多分。
2004年04月08日(木)
プロトタイプはない。
新人歓迎会がある。 私ともうひとり、 営業部に入った新卒の女の子が歓迎の対象。 私は歓迎されるほどの期間 働くわけではないし、 新人さんは内定アルバイトとして 3ヶ月も前から働いていたので やるまでもない会なのであったけれど まぁ要は何かにつけて"飲みたい"人達なのね。
制作部の部長、直属の上司に当たる人ですが、 この人は飄々としていて生真面目な好青年の風貌 とは裏腹におそろしくストレートにモノを言うし 妙なタイミングで笑う、変わった人 なのですが、マルゲリータピザを人数分に切り分けながら
「浅田さんはマリファナやってるんでしょ。」
はい? してませんよ。 「あぁそうなの。」 彼はやはり飄々と言い、私の皿に マルゲリータのピザを1枚のせ、 それからお酒の飲めない部下に 笑顔でウーロン茶だよ、と ウーロンハイを渡す。
この人は酔った時だけ煙草を吸う。 こういう吸い方をする人は本当に タバコの嗜好性を解った上で吸っているんだろうな と、思うと少し怖い。
森君がタバコを吸うのは 喫煙所での出会いのため だそうで、実にアタマが悪い けれど、そっちの方がよっぽどかわいい。
2004年04月04日(日)
眠りの街
天気が良い。 特にすることがない。
ハニちゃんは今頃 映画観てるのかしら とか、そういう自分が嫌いだ。
クローゼットからシャツを引っぱりだし 60枚ほど、担いで古着屋に持って行き、 これはさすがに重かった。 誕生日に買ったブーツ なんかでそんなもの担ぐもんじゃない。 しかし売れたのは6枚。 古着屋はいっぱいあるくせに 買い取りをしているところは極端に少なく、 やっぱりごみに出すしかないのかしら。
残りの54枚ほど 再び担いでうちに帰り、 途中 ちんどん屋とすれ違い 今どきこの街にもいるもんだなぁ とか、そんなことよりちっとも 軽くなった気がしない。
何をするでもなくぼんやり していたら、 ハニちゃんからメール 『仕事大変』 『映画は?』 『それどころじゃない』
そっか、行かなかったのか。 そっか。
散りはじめてやっと気づく。 うちの真横には大きな桜の木がある。
2004年04月03日(土)
宇宙の旅
卓球見てきた。圧倒。
クラブ帰り、てろてろと歩いてハニちゃん宅へ。
家につくなり寝る。
最近 気絶しそうなくらい眠い。
髪の芯までタバコ臭い。
昼頃、ハニちゃんの話し声で目が覚める、
電話中、たぶん"好きな人"だ。
明日一緒に映画に行くらしい。
今日?○○行くの?
今日は無理そう。楽しんできて。
じゃ、また明日。
暖かい日、手繋いで桜並木の下を歩き、
商店街の裏とか、小学校とか。
ハニちゃんはケータイの電源を切っている。
幸せを感じながら風に吹かれている。
桜が舞い散る。
うちに戻り、ケータイの電源を入れると、途端に着信。
ケータイの小さな穴から筒抜けで聞こえてくる声。
"好きな人"だ。
「出かける用意できた?」
ハニちゃんは仕事が忙しいからと断り、
そう、彼は私のことを友達には言わない。
「○○くんから?」
尋ねる私に、彼は笑いながら
行かないって言ったのに用意できた?だって。と言い
それからぎゅうと私を抱き締め、好きだよと言う。
すっかり日も暮れ肌寒くなってきた頃
玄関のチャイムがなってインターホンから大きな声
"好きな人"が突然来たとのこと。
私はもたもたと服を着て、それから
勢いよく弾むように家に上がってきた彼に
コンニチワと挨拶をする。
この人、ハニちゃんが自分を好きだということ、
だから強引にされると弱いということ
多分、
分かってるんだ。
ハニの家に予想外に女がいて
しかもそれがいかにも
今までセックスしてました風情
で、ベッドに座っている情景を見て
この人は
何を
思ったのだろうか。
ハニちゃんはまた
仕事しなきゃだから行けないって
と言い、これで勘弁して、と
何だか大事にしてるっぽい何かをあげて追い返す。
今日はXデーになるかしら。
これでハニちゃんと彼が
何だか気まずくなってフェードアウトしてけばいいのに。
と、ハニちゃんの一番の友達に対して念じてみる。
どちらかと言えば
「君が他の人と一緒にいるのを見てやっと気付いたんだ!
僕は君が好きだ!」
「本当かい?実は僕も前から君が…」
要潤 調でお送りしましたが
そんな陳腐な展開の方が有り得る。
そしたら私がフェードアウト
むしろカットアウト。
ずっと一緒にいれたらいいのにね
と、捨てゼリフを投棄して家路につく。
2004年04月02日(金)
桜の下には死体が居るから。
会社の人と花見。 今日はシステム関係で大きなミスがあり、会社全体がしょげていた。 食べ物とお酒を買い込み、桜の下にシートを広げて、 すでに葉桜でしたが、楽しかったです。 だるまさんがころんだ とか 花いちもんめ をしたりして。 ルールなんて憶えてなくて 漠然としたイメージのまま遊ぶ。
たとえば 昔話の金太郎とか、 熊を倒したエピソードは憶えていても 物語の結末がどうなったか なんて、まるで思い出せない のと同じ。
大人になってしまったのだなと思う。
私は早く大人になりたかった。 でも今は 流れることなく変わらずにいたい と思いながらもそれでも生きている限り 絶えず人は変わっていく。 いろいろなものを覚え、忘れていきながら。
今日は卓也の命日。
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