かたほうだけのパンプス
敦香



 帰国した友

ロサンジェルス空港に着いたときすでに夕方5時を回っていた。

まだ明るくて飛行機の窓から飛び込んで来た景色は、日本では見たことのない乾いた大地。

緑が乾いた険しさに尾根が続いていた。

あー、これがアメリカか〜と思った。

飛行場にまだ友達は来てなくてひとり不安になった。

車イスから降りてひとり、到着ロビーの空いたベンチに座った。

私と同じでウェルチェア(車イス)利用で降りた日本人の年輩の女性に話しかけられ、彼女は気遣ってくれた。

飛行機で、障害者や高齢者で車いす利用を選択できる。飛行機に乗り込み、シートに座るまで。到着するとシートから飛行機降りてロビーまで人が押して

案内してくれるサービスがある。
だからおいでよ!と二年前の2012年ロスに招いてくれた友達がこの夏、日本に帰ってきた。

一時帰国ではなくて、どうやら移住するらしい…

友達は、横文字に囲まれた、文化の違うところに暮らすことを決断したのに帰って来たという。

アメリカ人の旦那さんと一緒だという?娘さんひとりアメリカに残して?

おー、人生まだまだ。おー人生もう残り?どういう決断なのだろうか?
友達は、何を人生に求めているのだろうか?

昔の友達がみな離れ離れになって、何人かの友達は国際結婚したり、外国に移住したり…。

だいたい相手の都合に合わせ外国に住むことになったり、改宗したりいつも女の方が合わせている。

空港で声をかけてくれた年輩の日本人女性は、旦那さんが、アメリカ人で彼女は股の関節の医療を受けるために日本に来ていたと言っていた。
やっぱり医療とかの点では生まれた国の方が都合がいいのか?それとも医療は日本の方がいいのか?

国際結婚をした人は、生きる上での考えを持っている。
日本人同士での結婚。

もっと言うと未婚の人。
人生の上での大きな決断のなかった人、そういうのから遠ざかって生きてきた人には彼女らが生きることにいかに能動的かっ・・・て。

そうか、もうアメリカに遊びに行けないのか・・・?

まあ、外国にまだ友達はほかにいるけれども、気軽に行けるタイプの友達はそうそういないから〜


2014年09月18日(木)
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