かたほうだけのパンプス
敦子



 勝負下着

昨日は、「子宮ガン検診」の日だった。でも当日までコロッと忘れていた。というよりも検診の日がこの日だっていうことを認識してなかった。
近所にある健康管理センターへ行った。昔でいう保健所です。保健所と呼ばないのは、行政の管轄やらなんかが微妙に違うからなのか?と疑問に持ちながらも、施設で働くスタッフには聞かず、この疑問を今日も持ち越したまま、検査を終え帰路につきました。

子宮ガンは、母方の祖母が40代のころになり、子宮を全摘出したんだそう。だからちょっと心配したほうがいいのかも〜と思いながらも受診。

脳卒中になり左半身にマヒがある私は、杖をついて健康管理センターへ。顔は若いのに動きが老人的もしくは、ロボットのような私。私よりもあきらかにとっても年上の女性の方が、身動きが軽やかでささっとしていて、私は、動きは鈍くてしかも杖をついているのでなんか肩身がせまい気分・・・。

タイトルの勝負下着のことだが、普通、勝負下着とは、異性との性的関係の際に見てくれがいいという意味合いのことを「勝負下着」という呼び方をするが、私の場合はチガウなー。

勝負は、対異性ではなく、対同性との間で勝負をみる。それは、お風呂屋さん、昔なら、プールやトレーニングジムでの更衣室。入院中、旅行など自宅以外で下着姿にならなくてはいけないときに発生するコトなのだ。
で、昨日は、その勝負の日だった。それは、子宮のガン検診というのは、下着(パンツ)を脱ぎ、寝て股を広げる診察台にノリ、医師がちょっと手を突っ込んだり、器具で奥を見ることなのだ。
この診察は、はじめてのときはたいへんショッキングだった。痛かったし、今だにこんな原始的な検査方法なのかということに。
この検診に関して注意事項のひとつにスカート着用、もしくはスカート持参とあることをお勧めしますとあり。
それは、検診バスに乗り込み受診のためにみな下着・・・パンツだけを脱ぎ、診察台にノリます。
その際、スカート着用の方がスムースに診察がいくのではという検査スタッフによる配慮なのだと思う。それでこの前後で下着が他の人の目に触れるのです。私は、そのときの一瞬のためにタンスの奥に大切にキープしておいたTheおニューの下着をつけて検診に行ったのです。
そう、ここでのこれが私の勝負なのです。勝負といっても勝ち負けということではなく、勝負どころにとりあえず参戦するために・・・というよりも参戦してしまうために間に合わせるのです。

私は、最近好きな女性におしゃれな下着を世に提唱した鴨居羊子さんがいます。彼女は、女性のおしゃれな下着のパンツ「スキャンティ」を世に送り出した人ですが、彼女は、人にみられるからどうのこうのというよりも自分の見えない部分で楽しめる、自己満足的なことから女性下着がビジネスから文化という大枠に広がっていったのですが、私の下着に対する思いはこういうことに繋がっているのではないでしょうか。



2011年10月05日(水)
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