アータン三宅の何でも聴いてやろう
目次ひとつ前へひとつ先へ


2008年06月08日(日) リズムとメロディー

そのルックスには驚くほど個性も魅力も感じられない3人組なのに
中田ヤスタカの作る音楽には惹かれてしまう、そんなPerfumeの
「Polyrhythm」と「Baby cruising Love」をYOUTUBEで「聴き」ながら
日曜日がスタート。






早速、アルバムを1枚鑑賞。
ここ半年ほど、再々々検証をおこなっている神様フランク・ザッパの
70枚に及ぶアルバム群から、『ZOOT ALLURES』(1976)をチョイス。




名曲「ブラック・ナプキン」よりも今はアルバム・タイトル・ナンバーが好きかな。
冒頭からザッパ風モードとでもいうべき(?)演奏が3分間ほど続き、
やっとザッパのギターソロが始まったかと思うと、わずか1分弱で
そのまま曲はフェイドアウト。この意味が当時は理解できなかった。
ライブ盤ではちゃんと演奏しきっているのに。
で、実は、今もザッパの意図するところが理解できていない。
だからこそ、ザッパは面白いと言える。
不思議だが、僕はこちらの尻切れヴァージョンの方が好きなのだ。
それにしても、テリー・ボジオのドラミングの何という雄弁さ!


続いて、ジョン・コルトレーンの『ライブ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード〜ザ・マスターズ』を聴く。




いつ聴いてもマッコイ・タイナーの創造性も想像性もないピアノには呆れかえるが、
それでもエルヴィン・ジョーンズのドラミングは突き抜けた素晴らしさで、僕を満足させてくれる。
コルトレーン自身は、まあ、可もなく不可もなくというところかな(笑)。
ユーモアセンスの欠片もない演奏でも有り難がって聴けば、精神性なんて言葉も
出てくるのかも。僕は、そんなの、いらないけど。


最後は、先月から聴き続けている宇多田ヒカルのニュー・アルバム『HEART STATION』。




もう、たまらないね。全然飽きない。
メロディー良し、歌詞良し、アレンジ良し、でもって歌唱最高とくれば
もう今年の個人的ベストアルバムの最有力候補だろう。
アメリカにではなく、あくまでも日本国内のリスナーに向けて、
シンガー・ソング・ライター的な資質、その手のうちをとりあえず全て見せつけてしまった傑作。
そういう評価を僕は下すのだが、みなさんはどう?
「大ヒットアルバムだからあえて聴かない」という意固地な音楽マニアは
損すると思う。以前の僕はそうだったけど、今は全然違う。




アータン三宅 |MAIL

My追加