テレニティの戯言
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2010年10月06日(水) 公務員試験教養論文〜魅力的な都市づくりin東京part2〜

参考にするなりパクルなり笑うなり何なりと


 東京は、イギリスの著名な都市専門誌「モノクル」で2年連続「世界の住みやすい都市ランキング」の3位にとなるなど、世界を代表する魅力ある都市として存在感を示しているが、同時に多くの課題も抱えている。例えば人口が集中するために東京の少子高齢化は他都市と比べても急速に進んでいるし、東京都のような大都市では災害時の被害も拡大化しやすいため、平時からの防災対策も必要だ。その他にも環境と共生した都市づくりへの推進など問題は山積だが、私は都市に住む住民一人一人の身近な生活に注目し、いくら年を重ねても安心して生活することができ、また出産しても安心して子育ての出来る環境は、誰もが暮らしやすい都市の一つの答えだと考える。そこで、人口が高度に集中する大都市地域で誰もが暮らしやすいまちづくりを進めていくために、私は首都東京を支える特別区の役割として「地域社会における子育て、保育サービス等の充実」と「多様化する高齢者のライフプランへの支援」を提案し、以下論ずる。


 まず「地域社会における子育て、保育サービス等の充実」について述べる。日本の合計特殊出生率が2005年に過去最低の1.26を記録し少子化が叫ばれて久しいが、出産しても安心して子育てをしながら暮らせるまちづくりに、各区が一丸となって取り組む必要がある。例えば保育所など身近な場での一時預かり、地域の高齢者やNPOなどによる多様な子育てサービス、孤育による不安感解消のため子育て中の親が気軽に集い、語り合える場を設けるなど、具体的な対策が必要だろう。また、昨今の不況により働く女性が増えているが、認可保育所に入所申請しても希望する保育所に入所できない待機児童が25000人を超え大きな社会問題となっている。国は保育所の面積基準の緩和などを進めているが、各区はこういった問題に対して地域の実情に即した柔軟な対応が求められる。この点東京都では待機児童の解消を目指し、認可保育所にニーズの高いゼロ歳児保育や13時間以上の開所を義務付けている。他には独自の基準で都が認証する「認証保育所」制度を創設するなど、安心して子育てが出来るように都民のニーズに応えている。こういった地域の実情に合わせた独自の対策が、安心した出産と子育てをしながら誰もが暮らしやすいまちづくりへの一歩となるだろう。


 次に「多様化する高齢者のライフプランへの支援」について述べる。特別区では2005年までにおいて高齢人口比率18.5%にまで上昇し、2035年の東京都の高齢人口比率は30.7%になると予想されている。年を重ね老いていくことは誰しも避けられないことであり、だからこそ年を重ねても安心して生き生きと暮らせる街は、誰もが暮らしやすい街であろう。そのために各区は、高齢者が充実した生活を過ごせるように、具体的な対策が求められる。例えば高齢者の生涯学習や余暇活動を支援するために、講座の設置やレクリエーション活動の振興をするなどといった、高齢者の生きがい作りとそのための情報や機会の提供が必要だ。また、経済的目的ではなくボランティアや余暇の合間に派遣労働や短時間労働、在宅で働くことを希望する高齢者への援助なども良いだろう。東京都では「少子高齢時代にふさわしい新たな“すまい”実現プロジェクト」と銘打って、住宅政策と福祉政策の都の現場で横ぐしを通し、年金や生活保護で暮らしている老人にも安全・安心な「東京モデル」を提案している。またこのモデルでは、急病や事故の際に緊急通報するシステムや、食事の配達なども行っている。このように、高齢者となっても自分の生きがいを見つけ安心して暮らせるライフプランが支援されていれば、誰もが暮らしやすいまちへと繋がっていくだろう。


 上述した「地域社会における子育て、保育サービス等の充実」と「多様化する高齢者のライフプランへの支援」の実現が、特別区の役割だと考える。安心して出産と子育てが可能で、年を重ねても住み慣れた街で生活できる都市こそ、誰もが暮らしやすい街であろう。


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あかま

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