HOSHI・HARU
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↑この図鑑内です
最後のステイ地はトロントだ。カナダ最大の都市ということで何かワクワクする。 トロント空港から街中に入っていくと、大きなビルが林立している。外壁が金色でおおわれた強烈なビルもあった。東京みたいなところを想像していたが、違う。 もっとゆったりとビルが並んでいる。そして歩いている人たちはいろいろな人種の人だ。黒人、中国人、韓国人、白人、ラテン系 まるで鍋物のようだ。それでいい具合に煮えている。白人だけだと湯豆腐のようで物足りないかもしれない。
アメリカは、いろいろな国から人が集まっているが、彼らは、アメリカに来ると自国の文化をちょっと隠し、アメリカ人になろうとするらしい。アメリカを鍋に例えると、ネギもきのこも肉色に染まろうとしている。ということか? しかし、カナダは政府が、自国の文化をそのまま出せ。と言っているらしい。どの人種の人も何か伸び伸びしているように見える。その話をガイドさんから聞いていたので、私も何か安心して日本人として振舞えた。その点がとても心地よかった。 ある意味では東京で歩いているより楽であった。よく考えると東京もアメリカと一緒である。地方から東京に出てきた人は、地元の方言、文化を隠し、東京人になろうとする。
トロントにいると、日本のどこ出身だろうが関係ない。日本人でいさえすればよいのだ。
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