舌の色はピンク
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2022年04月07日(木) 言いたいお礼、交番のやりとり、スマホ充電残酷物語

晴れ。かなり春。桜は散ってきている。
7時半に起き、
7時につくよう設定しておいた暖房が
たかだか30分で部屋を暖めてくれているのを
しみじみ実感して意気揚々停止させる。

弁当は鶏もも肉とキャベツのポン酢炒め。
換気扇が機能していてうれしい…。


出勤途中ぼんやり歩いてて
なんとなく同窓会がしたいなあと思った。
中学の。

中2の6月に父親が死んで、
葬式だので数日学校休んでから登校してみたら
ことさらに優しくふるまうクラスメイトもいれば
わざとらしいほどいつも通りのクラスメイトもいた。
その中で、たまに軽口をたたき合う程度だった女子が、
つらくなったら言ってね、別に何ができるわけじゃないけど、
私には言っていいからね、と声をかけてくれた。
僕は心配されるほど傷ついてはいなかったし、
そのときも軽口で応答しておしまいだった。
でもあのとき声をかけてもらったことは心に残っている。
別に仲良しでもなく、
隠れた好意を寄せる相手でも全くなく、
それだけに純粋な善意だと信じられて、
「世の中捨てたもんじゃないんだな」
と思えた。
言われたその時よりも、以後に振り返る度そう思えた。
とても感謝している。
礼がいいたい。

…けど、実際その礼は伝えにくい。
相手が忘れているだろうことは構わない、
言葉並びがくさくなろうが今更テレも恥じらいもない。
ただ、どうしてもきっと、口説くみたいになってしまう。
勿論そんな気はない。
でも表面上はそうなる。
だから礼を言う機会がもてない、って、
おお、なんだか不条理だな。
老人になってからなら美談になるかな。


九段下に降り立ってみると大量の若者。
大学の入学式のようだ。
スーツを着慣れない男ばかりがあふれかえっていたのだけど
顔つきがまるで子供でびっくりした。
18歳ってこんなガキだったか。
大学出たての新入社員の顔つきに締まりがない、
というのには慣れてたつもりだっったけど
18歳があまりにも…中学生みたいな幼さで…
いや時代だけじゃなく世代の差はもちろんあるんでしょうよ、
おれもおっさんになったなあガハハで済む話でもあるかもしれない、
しかし自分の18歳は確実にここまで幼くはなかった。
精悍には程遠いにせよ、
あんなに甘ったれの洟垂れ小僧ではけっして……。
……これオモテには出さんほうがいいな。
どうしたって訳知り顔でさとされるやつだ。

一方で
この中にどれだけのヤングケアラーがいることだろう。
過酷な状況に置かれている子たちは大学進学を諦めてる方に多いだろうし、
またこの子らよりさらに下の世代の方がおそらく自体は深刻だ。
顔つき一つじゃどれだけの絶望かかえてるかなんてワカランからな。


昼休みをつかって千代田図書館へ返却。
論語のCDはブックポストでは返せない。
9階まで行き来する必要があり
時間のロスは著しいのだが
まだ12時半だしと余裕のつもりで行って
ちょびっとだけ本を物色して降りて12時40分。
そっから近隣の交番へ。
50過ぎとみられる、スマートさからは程遠い警察官がひとり。
落とし物の届け出をしたいのですがと口を切り、
簡潔に事情を伝える。
ちょっとした反応の一つ一つにに不安を覚える。
個人的には好きなタイプのオッチャンなのだが、
こちらの情報を正確に受け取っていないフシがある。
それに休憩時間の終わりも迫っている。
無駄なやりとりは避けたいが…。
書類を記入し終えて、彼がさぁ然るべきところへの
電話を入れるぞというところで、交番に来訪者。
「拾いました。すみません時間無いんで渡すだけ。これ」
と、青年が運転免許証を警察官に手渡す。
「おおどうもありがとうございます。どのあたりで?」
「急いでます。神田のあたりです」
「拾ったのは何時頃?」
「ちょっとね、1時までに戻らないといけないんで」
「はい、はい。何時頃に拾いました?」
「ついさっきです」
「はいどうもー」
「じゃっ」
……ものの1分程度のやりとりだったが、いろいろなことを思った。
まずこちらの手続きを阻害されたこと。
1時までに戻らないといけないのは僕も同じなのだ……。
しかしその、「1時までに戻らないといけないんで」という、
主観的に過ぎる言葉の意味の不確かさ。
彼の世界だけで成立している文法に呆れた。
仕事でもこの文法の答え方するんだろうな。
『それあと何分くらいで終わる?』
『今これとこれをやってるところなので…。その後これをやったら終わりです』
みたいな。
呆れかえる。
ただそれはともかく、急いでいるのだけは伝わる。
なのに警察官はのんびりしていたわけだ。
「場所と時間だけ教えてくださいねー」と先に言えば済むのに、
あれでは届けた方もどれだけ質疑応答が続くかもわからず、たしかに難儀する。
で、彼が立ち去ってからそんなような考えを巡らせていたところに、
警察官の嘆息が漏れ聞こえた。
「1時までにって言われても、困っちゃうよねえ」
そうなんよ。
いや本当そうなんよ。
でも事情だけでいうとおれも同じなんよ、
本当はおれだってその事情を開陳したくはあるんよ……。
『休憩時間を利用して来ているので、12時55分までに手続きを完了させるか、
その時点で切り上げさせてください』
と明瞭な申し出をぶつけたいんよ。
でももうできない。

警察官は僕が記入した書類の情報を電話相手に読み上げながら、
遺失物センターにいま届いているかどうかを確認しているようだった。
遺失物センターへの電話連絡はしたと…12時52分…
最初に伝えたんだけどな…12時53分…
「まだ届いてないみたいんですねー」
そうだろうとも…12時54分…
「これからもし届いたらそちらへ電話いきますんでね」
はじめからその一言だけが欲しかった。
そのためだけの遺失物届け出なのだ…はじめに言ったけど…12時55分。
「どうも。よろしくお願いします。ありがとうございました」
交番を去って目の前の信号につかまりもしたけれど
小走りで会社に戻って時間に間に合いはした。


18時退勤後、飯田橋の遺失物センターに寄りたかったが
小説に気を取られて乗り過ごしてしまった。
数秒早く気づいていれば…。
隣の神楽坂駅も反対行きの電車はホームが違うし、
続く早稲田駅も同様で、戻る気力を失ってしまった。
こうなるともう小説も読めたもんじゃなく、
ただダラダラと荻窪駅まで行った。気分は悪い。

荻窪のOKストアにサラダ菜が売っておらず、
サニーレタスも売り切れていてげんなりした。
ここの店は売り切れが多い。
今夜の予定は生春巻きだったが
適した葉がないとなると無理に作る気までは起こらない。
白菜は売っていたので
余ってる牛肉を使ってスタミナにすることにした。


昨晩はスマホが接触不良で充電されておらず
今日一日ほとんど起動せずに乗り切ったのだが
途中でChromeアプリがあほだから
ページの読み込みが途中までされた後に
 読み込めまてーん
とかなって
そーっすっとガンガン充電減ってくのよな。
 余力を振り絞って通信するね
って。
しかも読み込めないのだから始末に負えない。
通常、10分ほどの連続使用で1%ほど減るにすぎないはずが、
この2分くらいで6%ほど使われたんですねー。
急きょSafariに切り替えたらあっさり読み込めたし。
Googleってそのうちあほの代名詞にならんかな。
PCではChromeつかってないけど
メモリのバカ食いが有名ですね。
さんざん侮られてきたマイクロソフトのEdgeのほうが
今やよっぽど優秀なんだとか。

で昼間にそういう罠にかかって
夕方には充電残り3%、
LINEのメッセージだけ確認しておくかと起動してみたら
これまで全然なかったのに
いきなり問答無用の動画広告が再生され始めてびっくりした。
停止ボタン無いし。
15秒くらい? 勝手に再生されてなけなしの充電食われていった。
しかも動画には僕の嫌いな宮迫が。
そりゃあ戦争なくならないよなって実感できるほど
平和的精神がすりへった。


帰宅後即調理。
もやしだけ先に炒めてとっておいて、
たまねぎ人参白菜牛肉をゴマ油でいためて
ウスターソースとオイスターソースと醤油とみりんと塩こしょうで調味、
水溶き片栗粉でとろみをつける。
うん美味しい。こういうのでいいんだよっていう。

食後はフィナンシェを食べて、
それから妻がどうしても眠たくてしかたないというから
寝室に付き合い風光るを1冊だけ読んだ。


今夜は早めの入浴。
風呂から出てみるとEテレで料理版のソーイングビーがやっていた。
全体を通してはパンと菓子作りがメインらしい。
まだ1回目らしいが、どうにも出演者が味気ない。
今回のお題はケーキ。
作ろうとしているプランの時点で見た目に華やかさがなく、
予想される味も野暮ったい。
イギリスのイメージには合う。
よく言えば気取っておらず、地に足がついているという感じ。
僕はわかりやすく美味しく気取った見た目のケーキばかりやってきたから、
伝統菓子は避けちゃってるんだよな。

0時に寝室へ。
風光るを読み、今夜も民話を読み聞かせて寝た。


れどれ |MAIL