舌の色はピンク
DiaryINDEX|past|will
発熱の確認のため額へ他者の手をあてがうあの芸、 感じとれる熱は能動者と受動者の相対的な温度差に過ぎず 一方の絶対値なんて計れようはずもないのに あれでいったい何を明らかにできるというのか。 真実究明の意欲が足りないんじゃないか。 怠慢。諦念。横着。 でなければ思い上がりだ。 自分の手が厳正に恒温維持できているとでも盲信しているのか。 まさかな。 寒ければ手は冷える。そんなこと君にもわかってる。 いいんだよ。素直になろう。 君の手は君の生きる日常のなかで、 食べたり怒ったり恋したり歌ったり、花を摘んだり、 誰かを傷つけたり夕闇に怯えたり星に願いを託したり、 そんな何気ない息遣いひとつで、冷えもすれば温まりもする。 嘘をつかなくていい。君は真実に生きろ。 君の手だけが偽物なんだ。わかったね。さあ切り落とせ。 血の温もりより他に真実は求めるな。まだ間に合うぞ。私は間に合った!
|