舌の色はピンク
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2006年07月13日(木) 追懐

高校時代につけていた日記を読み返したら
感慨深いものがあった。

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あまり目立たないキャラで過ごそうとしてた高校時代だったけど
3年生のときだったか弁論大会のクラス代表に選ばれた。
内容は静かに平坦な人生を歩みたいとかそんなだった。
僕は「弁論なんて書けねーよ」と原稿を前に苦しむ友達に
「じゃ俺が書くよ」と安請け合いして
自分の提出した原稿と真逆のテーマ(波乱万丈な人生を歩みたい)を書いて提出したりと
皮肉をもって反発的だったにも関わらず
その意を解さない教師陣から代表に選ばれ不本意だった。

当日、本番で壇上に立ってマイクに向け
「こんな弁論大会なんて下らない」
と2000人の前で原稿を切り裂いてやったときは痛快だった。
なんで学校から個人の主張を強いられなきゃならないんだ
弁論なんてしたい奴だけがすればいいんだ
来年からは廃止していただきたいだとか
ほぼアドリブで攻撃的な弁論、をしてやり
まあまあ生徒ウケは良かった。

だけど教師陣までが笑みを浮かべていたのは果てしなく不快だった。
僕は叱られることを前提に原稿を破った。
こんな下らない大会を台無しにしたかった。
彼らに叱られた場合の抗弁も徹底的に論理武装していたし
教師陣を敵にまわしたかった。
だけど彼らは笑みを浮かべていた。誰も僕のことを叱らなかった。
「所詮は生徒のたわごと」という、オトナ目線で処理されたのだった。
僕は敵を定めていたのに敵は僕を認識していない。
とんだドンキホーテ、だ。

翌年も変わらず弁論大会は開催されたらしい。
僕は今でもあのときのオトナたちの歪んだ笑顔を忘れられないでいる。


れどれ |MAIL