ぺニンスラフリーメソジスト教会 牧師メッセージ

2008年04月20日(日) 聖日礼拝

「あなたがたはわたしに悪をたくらみましたが、神はそれを善に変え、多くの民の命を救うために、今日のようにしてくださったのです。」 創世記50:20


メッセージ題 「歴史を導きたもう神」 

 ヤコブの息子は12人、先週はそのうちのユダの話をしました。今日は11番目の息子ヨセフについてのお話しです。
 12人兄弟のうち、ヤコブが最も愛した妻ラケルの子は11番目のヨセフと12番目のベニヤミンでした。その理由、そして老齢になって生まれた子ということもあり、この2人には特別な愛情が注がれたようです。上の兄たちは、当然それが気に食わないわけですね。
 ただでさえそういう状況なのに、ヨセフ自身もまた高ぶった思いがあったようです。ある日ヨセフは、兄たちが自分にひざまずくという夢を2度も見ます。よせばいいのにそれを兄たちに言ってしまったものですから、兄たちは怒り狂い、ヨセフを荒野に呼び出し、旅の商人に売り飛ばしてしまうのでした。
 商人はエジプトの役人ポテパルにヨセフを売り、ヨセフは神様の恵みを受けてそこで過ごします。それを認めたポテパルはヨセフを信用するのですが、妻の逆ギレにあい、ヨセフは投獄されてしまいます。そこにはエジプトの王の家来も投獄され、それを通してヨセフは解放され、エジプトの王の夢を解き明かすこととなります。エジプトの王の夢は、豊作の後に飢饉が来るというものでした。それを解き明かしたヨセフの背後に真の神様がおられ、王もそれを認め、やがてヨセフはエジプトの大臣に就任し、これらの作業を指示する立場に就くこととなりました。
 飢饉の中でヨセフの兄たちは、エジプトを頼ってやってきます。そこでまさかの対面をするのですが、兄たちは気付くはずもありません。ヨセフは知らぬ顔をしながら、兄たちが現在どんな心を持っているのか確かめます。そして兄たちが悔い改めて新たな思いを持っていることを知ると、ヨセフは名乗り出て、涙の再会を果たし、家族全員をエジプトに呼び寄せて、幸せに暮らしました。
 やがて父ヤコブが死にます。兄たちは、それをきっかけにヨセフが復讐するのではないかと恐れます。しかしヨセフは、神様に全て任せて生きてきたことを告げたのでした。それが今日の聖句です。
 先日、一人の青年が洗礼を受けました。彼は、意気揚々とアメリカに数年前にやって来たのですが、とんでもない出来事にあい、絶望していました。しかし教会に来るようになり、キリストを知り、信仰に入りました。
 神様は歴史を導いておられます。ヨセフ自身、まさかこのような展開になるとは予想もできなかったことでしょう。しかし主は背後で、確かに恵みの御手をのべていてくださるのです。私たちには最善が何なのか分からないかも知れませんが、神様は最善以上の最善をなしてくださるお方です。そのことを信じ、ゆだねて歩み続けましょう。

ペニンスラ フリーメソジスト教会
牧師 榊原 宣行



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