「向こうの村へ行きなさい。村にはいるとすぐ、まだだれも乗ったことのない、ろばの子が、つないであるのに気がつくでしょう。それをほどいて、引いて来なさい。もし、『なぜそんなことをするのか。』と言う人があったら、『主がお入用なのです。すぐに、またここに送り返されます。』と言いなさい。」 マルコ11:2〜3
メッセージ題 「ロバの子のように」
創世記からのメッセージを続けて参りましたが、受難週からイースターと続きますので、その箇所から本日とGood Fridayとイースターはお話しをしたいと思います。 さて今日は、パームサンデー(棕櫚の聖日)です。それは、イエス様が子ロバに乗ってエルサレムに入城し、人々が棕櫚の葉をもって「ホザナ(今救ってください)」と叫びながら歓迎したという、そのことを記念したものです。そしてこの金曜が十字架の日、日曜は復活のイースターと続きます。 イエス様は、あえて子ロバを選び、その背に乗って入城されました。それは旧約聖書の預言の通りなのですが、およそメシアと呼ぶにはふさわしい登場の方法ではありませんね。 ロバとは、馬とは違い、とてもノロノロしている感じです。しかし、馬は狩りや戦争に使われてきたのに対して、ロバは農耕などの平和のために用いられてきました。そのことが象徴しているように、イエス様は平和の王として子ロバに乗って十字架へと、そして復活へと進まれていったのでした。 私たち一人一人は、子ロバです。小さな子ロバ、馬のように大きな力は持っていないかも知れません。しかし、イエス様の平和のために用いられることが出来るのです。子ロバには、子ロバにしか出来ない主のお役目があります。 私たちの人生の目的とは、いったい何でしょう? もちろん人生とはその人にそれぞれ与えられている自由なものですから、自分のために有意義に使うべきです。家族と楽しく過ごし、趣味や仕事に熱中することも素敵なことです。しかし人生の目的が明確でなければ、それらも一つの過程に過ぎなくなってしまいます。人生の目的とは、神様のために生きるということです。神様のために生きるなら、仕事や趣味、そして家庭やそれぞれの生活が、もっともっと豊かにされます。そして、永遠の命という新しい価値観に生かされるのです。
ペニンスラ フリーメソジスト教会 牧師 榊原 宣行
|