ぺニンスラフリーメソジスト教会 牧師メッセージ

2007年03月18日(日) 『ラクダが針の穴を通る?』

富んでいる者が神の国にはいるよりは、らくだが針の穴を通る方が、もっとやさしい』・・・イエスは言われた、『人にはできない事も、神にはできる』 ルカ18:25,27

 ラクダは、パレスチナ地方で最も大きな動物です。また針の穴は、最も小さなものを象徴しています。「イスラエルには“針の穴”という小さな門があったのだ」と仮説を立てる人もいるようですが、それが正しいのかどうかは証明されていません。もしそれが門なら、ラクダに乗せた荷物を降ろせば、通れるかも知れません。富んでいる者・・・つまり、神様以外のものをたくさん持っている人は、それを降ろせば神の国への門を通れるのでしょうか。でも、本当の針の穴であるなら、背負った荷物を降ろしたくらいでは、ラクダがそこを通ることは不可能です。いずれにしても、ちょっとやそっとでは神の国には入れないと、そういうことが言われているわけですね。 それではいったい誰が神の国に入れるのでしょうか? それは、私たちの頑張りや、多少の真実さなどではありません。一方的な神様の恵みによるのです。人には、天国に入る術はありません。全て、イエス様側からの愛の業なのです。
 今日の礼拝で受洗される姉妹は、おじいさんの死を通して、信仰の決意をされたということです。おじいさんが亡くなる直前、私は彼女たちに呼ばれて病室を訪れました。そして聖書を語り、永遠の国の希望を伝えました。それまで死を前にして不安に満ちていたおじいちゃんは、この祈りを終えた後はすっかり平安を得て、そのまま天に召されて行かれました。このおじいちゃんの姿を通して、姉妹は信仰の決断をしたということです。
 おじいちゃんの救いは、私が与えたものではなく、医者が与えたものではなく、全て天から与えられたものでした。この地上のものでは、死に打ち勝つことなど出来るはずがありません。でも、人には出来ませんが、神様には出来ないことはありません。全能なる主を仰ぎ、主に信頼して、お互いに歩み続けようではありませんか。

ペニンスラ・フリーメソジスト教会 日語部牧師
榊原 宣行


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