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 お婿にいった四+カカのお話
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2020年10月20日(火)
イエイガーマイスター/ハンターの守護聖人〜過去 4)


「では、それはそれとして、ここに変異した遺伝子がある、と隊長はお考えですか?」
「うん、ある……いや、ここにあってほしい」
「あってほしい?」
「だって、ここになかったら、それこそもう、あらゆる病院、薬事施設、公から個人のまで総当たりしなくちゃ、デショ?」
「……確かに」
「それも、秘密裡にだよ」
「……ですね」

カカシは外に続く扉を閉ざし、鳥面を振り返った。

「でも、このなかで、どれが変異した遺伝子を内包させているのか、しらべる必要があるんだ……」
その先を言いよどんだカカシに、鳥面はふっと息をつく。
「最悪、それが持ち出された可能性もある?」
「うん」

しばし沈黙が落ちた。

「悪意があったと言い切ることはできない、供養のつもりで持ち出したこともあり得るから」
「そうですね」と答える鳥面の声は、沈んでいた。
「とりあえず、ここにずっと保管されていたものが動いた痕跡を探す」
「病気の広がりを考えると、最近の話、ということですか」
「そう、ここ最近のことだね」
「見張りに当たっているメンバーについては?」
「調査済み」
既にかがみこんで棚を調査し始めているカカシに習い、鳥面を端から棚を注意深く観察していった。

棚には特に何の表示もなかったが、瓶には年月日や恐らくは実験体のカルテナンバーらしき数字と、いくつかの記号が記されたシールが貼られている。
しばらく眺めているうちに、棚には年月日ごとに瓶が収められていること、そして記号ごとにまとめられているらしいことがわかってくる。
雑然として見えたが、法則に則って秩序だって瓶が置かれていることが、鳥面にも理解できた。

おそらくカカシは、とっくにその法則に気づいていたのだろう、「割と、きちんとしているでしょ?」と言った。
「ええ、大蛇丸というのは几帳面だったんですね」
「みたいだね」

棚を移動したとき、鳥面はふとした違和感を抱いた。自分の感じた違和が何か、探ろうと棚を一瞥し、そして気づいた。
「隊長!」
「何」と応じたカカシの声を間近に聞き、思わずのけぞる。
「こんな短い距離で瞬身使わないでください」
文句を言いながら、目の前の棚を指さした。
「年代から言って、8年ほど前、新しいタイプの強力な風邪が流行ったときのものかと」
瓶はきっちり並んでいる、が。
「瓶と瓶の隙間が空いているね、他の棚に比べて」
「瓶を一つ持ち去って、その隙間を埋めるために、他の瓶を等間隔に並べ替えたように見えます」
「うん、そう見える」
「しかも、並べ替える前に、棚のほこりをぬぐった形跡もあるね」

ある程度密閉された空間で、人の出入りもほとんどないため、ほこりっぽくはないのだが、それでも棚にはうっすらと時間の堆積が残っている、が、その棚にはそれがなかった。

上下の棚には、同じ記号だが、異なる年代の瓶がおかれている。
「おそらく、風邪に関する何らかの実験を行ったんでしょうね」
という鳥面に、カカシは肯いた。
「通常、研究のためにこうした処理を行うのには腐敗を防ぐためにホルマリンを使うんだ。病変の痕跡を残すためもあるんだろうけど。でもこれは大蛇丸が開発した培養液だろうね」
「つまり。生きている?」
うん、とカカシは肯いた。
「これ持ち出して検査するのも大変だなあ、どうするんだろ、医療研究班」
「いずれにせよ、報告、ですね」
「うん、ここに猫面を連れてこなくてよかったよ本当に」
「ですね」
「あいつ、絶対自分は関係ないのに、自分のせいみたいに落ち込むから」

「え?」と鳥面は、カカシを振り返る。
「落ち込まれるのが嫌だった、だけなんですか?」
「嫌だよ、落ち込むともう、どんぞこまで落ち込むから、うっとおしいったらないんだよ」
「任務には関係ないじゃないですか。猫面は落ち込んだとしても、任務には持ち込まないタイプだと思うし」
鳥面の言葉にカカシは、そうなんだけどさ、と呟いた。

「俺、あいつに落ち込まれると、なんかいたたまれなくなるんだ」

ふふ、と鳥面が笑ったことに、カカシは気づかなかったようだ。何も言われなかったので。
隊長、けっこう猫面のこと気に入っているんですね、と内心で呟きながら、
「じゃあ、ここについては報告することにして撤収ですかね」
と問うた。
「や、報告は鳥面が行って。俺ここに残る、一応、監視が必要だから」
「なら、自分が」「いい、俺が残るから」

鳥面は仕方なく現場を離れ、カカシに代わり、火影の元に報告に戻ったのだった。

その間にカカシは、調査対象になった瓶の年代や記号と書類とを突き合わせ、親族が特定できるものには特定をしていた。
親族への連絡は、その後のカカシ班の活動になったが、後味の悪い任務であったことは言うまでもない。ただ、いくつかの事例に関しては、親族が形見として引き取った。
「多少は、報われたかな」とカカシは苦笑したものだ。

ただ、この任務から猫面のテンゾウは除外されていた。暗部の他部隊への応援にまわされていたのだ。
それもまた、カカシの配慮だった。

結局、別れた妻とともにいた娘が、売られて研究所にいたと知った一般人が、内臓でもいい、娘を供養したいと研究所に潜り込んだのが、発端とわかった。
ただ、どれが娘のものかわからなかったため、娘が行方不明になった年の棚から、適当に持ち出したのだとわかった。
「娘でなくてもいい、同じような目にあった子どものだれかなら、それでも慰めになると思いました」
と彼は供述していると言う。

こちらは、最近の記録から今までの風邪とは異質で重篤な症状を持つものが通院した記録を調べて判明したものだった。
結局、彼を中心に、彼の交流範囲、彼が通院した病院を主に、感染が広まったことも確かめられた。

木の葉の里ではこの事態を重くみて、残りの培養片について徹底調査を数年に渡って行い、親族がわかり希望したものについては十分な注意の元返却し、わからなかったものについては、記録を残したうえで合同火葬にした。

その後、施設自体は廃棄され、いまは痕跡もない。