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 お婿にいった四+カカのお話
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2009年12月06日(日)
テキーラ・サンライズ 4)


「無事、任務を終えて里に戻ったと聞いたのに、何時までたっても……」
仁王立ちになった“ボク”に見下ろされた。こうしてみると、けっこう迫力あるんだな、ボク……。
「なんで、こんなところで暢気に飲んでいるんですか」
「あ、いや、その」
ボクはなぜかゲンマさんを見た。彼も、あっけにとられたふうにボクと、おそらくゲンマさんにとって初対面の“ボク”を見比べている。
その視線に気づいたボクでない“ボク”が、シャキと姿勢を正した。
「初めまして不知火ゲンマ特別上忍。ボクはカカシ先輩の元後輩、名乗れない事情はお察しいただけると思います」
と言って、礼をする。ボク、こんなにしゃちほこばってないよなぁ、と思いつつ、“ボク”を見ていた。
「さ、先輩、帰りましょう。任務のあとにガイさんと勝負したうえ飲み比べなんて無茶したら、確実にチャクラ切れを起こします」
あ、と思った。
そうか、これはカカシさんだ。それ以外ありえないじゃないか。
そして、なぜ、ゲンマさんがボクを疑ったのかも、わかった。と思う。
――任務のあとに勝負したうえ、飲み比べ、だぁ〜。それが、定番? あんたら、いったい、どんだけ〜〜?
思わず心の中で叫んでいた。

「後輩くん」
とりあえず、現状を受け入れることにしたらしいゲンマさんが口を開いた。
「ま、堅いこと言わず、飲んでいきなよ」
その言葉に“ボク”がボクを見た。「どうしましょう?」と目線で問いかけている。ふうん、ボク、こんな顔しているのか、と改めて思う。実に稀有な体験だ。
鏡を見ているのと似ているようで、まったく違う。むしろシュール、というのは、こういう感覚を指すのだろうか、とさえ思う。
「先輩」
促されてボクは、そうね〜と首を傾げた。なんと答えたものかと迷っているうちに、
「こっちの彼が寝ちゃってね。酒もつまみも余ってるから」
と、ゲンマさんが間を取り持ってくれた。カカシさん変化するところの“ボク”からカカシさんに変化したボクに移した視線からは、さっきまでの警戒が消えている、ってことは、彼もまた目の前の“ボク”の正体に気づいた?
いや、わからない。でも、少なくともボクへの疑念は消えている。それに力を得て、ボクは言葉を継いだ。
「おまえなら、これぐらい軽く片づけちゃってくれるよね」
いつだったかの飲み会で先輩が放った“このひと言”のせいで、闇鍋の総ざらいをさせられたのだ、ボクは。
「ねえ?」
ニッコリ――このときばかりは、演技ではなく本物の笑顔だった、と思う。
「は、はい。先輩がそうおっしゃるんでしたら」
このセリフも、そのときボクが言ったそのまま、ということは、やっぱりこれはカカシさんだ。
でも、全然、ビビってない。まあ、闇鍋よりも林立する五合トックリと、つまみ……そうか、茄子の一本漬け、茄子とピーマンの味噌いため、サンマの蒲焼……カカシさんに変化したボクが注文した、カカシさん好みのつまみなら、そりゃ、諸手をあげて、ってところだろう。
「いただきます」
両手を合わせると、“ボク”に変化したカカシさんは、まず一本漬けを口にした。

「そうなんですよ〜。なんの打ち合わせもなく、作戦変更されたら、こっちがたまりませんよ」
“ボク”が目の前で、言い募る。いや、そんな情けない声、出しませんからボク、と思いつつ、言葉に出して指摘できない今の立場がくやしい。
「でも、おまえ、たいがいフォローするじゃない。だったら、打ち合わせなんていらないでしょ」
せめてもの仕返しの言葉を並べながら、ボクは不思議な酩酊感を覚えていた。
そう、ボクが会話しているのは“ボク”。でも、中身はカカシさん。
そして、カカシさんにとっても同様、会話している相手は、カカシさん。でも、中身はボク。
でもって、ゲンマさんはどうやら気づいている、が、なぜか、ボクたちに調子を合わせている。
なんなんだ、この構図。キツネとタヌキの化かしあいを、竜だか鯉だかが高みの見物?

「お、込んでるな」
「出直すか」
引き戸を開ける音に、目の前の“ボク”が立ち上がりかけて、座った。振り返ると、あれは……
「オレたち、そろそろお開きなんで」
ボクは思わず立ち上がっていた。元祖イノシカチョウの三人だ。大先輩には席を譲らないと。
「おお、なんだ。カカシにゲンマに、ん?」
シカクさんが“ボク”を見て、ニヤリと笑った。
「ちょうどいい、帰るこたあない。相席と行こうや」
ガイさんを小上がりの奥にある座布団や衝立を置いてあるスペースに移動させ、4人がけの席に6人。それでも大きめにつくられている卓なので、座れないこともない。
カカシさんの“ボク”とシカクさんが、俗に言うお誕生席になったため、ボクとカカシさんは向かい合うことがなくなった。ちょっと安堵する。

「シカクさんはご存知かと思いますが、オレの元後輩です」
ボクはそう言って、“ボク”を紹介した。
「すみません、若輩者がこんな席に」
恐縮して頭をさげる“ボク”。声のトーンが先ほどより、ほんの少し落ちている。カカシさんもこの事態に少々、戸惑っているらしいとわかった。
確かに悪ふざけが過ぎたと言うか、間が悪かったと言うか。だが、こうなった以上は仕方ない。この茶番劇を続けるしかないのだ。
視線を上げると、ゲンマさんが咥えた千本の先をくいと上下に動かし「にっ」と笑った。
――楽しんでるよ、このひと。