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 お婿にいった四+カカのお話
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  マラスキーノ 後日談
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  らすてぃ・ねーる-12話
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  ストーカー被害に合うテンゾウと
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  九夜十日
  イタチ里抜けのとき

  百年の恵み
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  初めての遠距離恋愛なテンカカ
  たーにんぐ・ぽいんと-8話
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   香る珈琲、そして恋 -キリリク話-
 四代目とカカシの絆を知って、
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 【2部】 ぶらっく・るしあん-4話
 【3部】 ぶれいぶ・ぶる7話
 【Epilogue】 そして、恋

  あふろでぃーて-5話 -キリリク話-
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  春霞-4話
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  ちぇい・べっく
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4話
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  久しぶりのカカシとの任務
  聖牛の酒-3話
  波の国任務の少しあと
  てぃままん-3話
  波の国と中忍試験の間

  月読-5話 -キリリク話-
 月読の術に倒れたカカシを心配しつつ、
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  月読 後日談


  テキーラサンライズ−19話
 ぎむれっと前日譚


   ぎむれっと-40話 -キリリク話
  かっこいいカカシと、
  惚れ直すテンゾウ
 ※途中、18禁あり
  プロローグ  本編  エピローグ



  La recommandation
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-ヤマカカな話-

  再会-Reunion-  第二部





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2009年11月23日(月)
テキーラ・サンライズ 1)


「内偵……ですか」
「うむ。大名の屋敷の見取り図が必要なのじゃ。それも早急に」
三代目の前に立つボクのほか、2名の暗部は、互いに顔を見合わせた。懐かしい顔ぶれ、と言えよう。
もう、5,6年ほども前になるだろうか。カカシさんを隊長に、ここにいる虎面、鳥面、そして猫面のボクという構成の小隊—ボクにとって、まるでふるさとのような隊が暗部にあった。
いまでは虎面も鳥面もボクも、それぞれ自分の小隊を持つ身だ。ボクなどは先輩たちを差し置いて、いくつかの小隊をまとめる分隊長を命じられたりもしている。

「潜入の方法じゃが、ちょうど正規部隊がその大名の息子に嫁ぐ娘の護衛を請け負っておる」
「では、入れ替わり?」
鳥面の問いに三代目が頷いた。
「正規部隊の者は娘の輿を送り届け依頼主の大名に道中の報告を兼ねた挨拶をすると、直ちに離脱する。その際に入れ替わって欲しい」
通常の潜入ミッションは、当たり前のことだが相手に気づかれないように相手の懐に潜り込む。
だが今回は、入れ替わりを利用して堂々と屋敷内に入るわけだ。
「大名は、過去の事例から予測するに護衛についた忍をもてなそうとする。無論、いつも断っておるのじゃが、今回は正規部隊が退席した後、ちょっとした騒動が起きることになっておる。それを入れ替わったお主らが処理し、その流れで一度は断ったものの宴席に同席し邸内に留まる、という筋書きなのじゃ」
「ということは、護衛役の正規部隊に変化をする、ということですね」
ボクの質問に、三代目は頷いた。
「顔ぶれは?」
「はたけカカシ、猿飛アスマ、夕日紅の3名じゃ」
“はい〜〜?!”と内心で叫んでいた。声に出さなかったのは、せめてもの矜持だ。
バクバクする心臓を宥めながら、ボクは三代目と視線を合わせる。

「あの、念のために確認しますが、カカシ先輩役はボク、なんでしょうか?」
「当たり前じゃろうが。変化するに際して、なるべく当人をよく知っていること、体型体格的に近いことなどを考え合わせ、お主らを選んだのじゃ」
確かに、虎面の体型は猿飛アスマさんに近いし、鳥面も同様だ。ボクとカカシさんも、言われてみれば近いと言えなくもない。
術に関してもボクは、雷切はともかく水遁土遁に関してはもちろん全部とは言わないが、かなり同じ術を使える。
そう考えると、幻術を得意とする虎面は術の面では夕日紅さんのポジションで、鳥面は風のチャクラでこそないが、彼女の暗器の使い方は風のチャクラ使いに近いところがある。
素人にはだれがどの術を使うかなど関係ないだろうから、体型の類似性と使う術の共通性などを考え合わせると、最も合理的なメンバーと言えるのだろう。

「しかし、よりによってボクがカカシ先輩に変化……ですか」
ついボヤキが口をついて出たのを、三代目が、はっはと笑う。
「アレの呼吸を飲み込んでおるお主のほかに、だれがアヤツの役を勤められようものか」
確かに、あの脱力しそうに飄々とした雰囲気は、演じようと思って演じられるものではない。正直、ボクにも無理だ。
だが、今回は任務中だ。とすれば、まあ、なんとかなるかもしれない。
「しっかり頼んだぞ」
「御意」

――というようなことがあって、1日半。
堀に囲まれた屋敷の内門脇にある杉の大木にボクらは身を潜めていた。
そこからだと屋敷が見渡せる。
「では、失礼いたします」
アスマさんの野太い声が聞こえ、3人が玄関から出てきた。
いつもの表情の伺えない先輩の顔も見える。
杉の木の下を通り過ぎながら、先輩がチラと木の幹を見た。
上を見上げるようなことはしなかったが、きっとボクに気づいたのだ。

先輩たちは内門を出ると、ダッと地を蹴って見る間に遠くなる。
屋敷の護衛の者たちが、先輩たちを見送っているが、おそらく一般人である彼らの目にはもう姿も見えないだろう。
タイミングを計って虎面が幻術をかける。彼らが屋敷の玄関に向き直るのと、僕らが玄関前に降り立つのが同時だった。
ちょうど、数秒前にコマを戻した状態になった。
その時、庭の向こう、おそらく厨房のある位置だろう、「こらー」という声が聞こえ、急にざわざわドタバタと足音が聞こえた。
見ると、何かを咥えたカラスが空高く舞い上がろうとしている。
「捕まえて〜」
悲鳴のような声があがり、鳥面が蔓のような暗器を飛ばす。
くわっとカラスが鳴き、咥えていたものを落とし、絡みついた暗器からすり抜けるように、飛び去った。
鳥面も捕獲するつもりはなかったのだろう。
ボクは走った。落ちてきたものが、小さな生き物だとわかったからだ。
このままでは墜落死してしまう。裏庭の庇を蹴って、空中で“それ”をキャッチすると、地に降り立った。
手の中には、生まれて一月もたっていない仔猫。
鳥面が鳥、猫面のボクが猫……ですか。カカシ先輩がいたら、さぞかし大笑いするだろう、と思いつつ、ボクは周囲を見渡した。

屋敷の下働きらしい者に混じって、主人の姿も見える。
「あ、あ、あ、ありがとうございます」
「下の坊ちゃまが可愛がっていなさる猫が」
「おかげさまにて」
口々に言い募るのを総合すると、食物の貯蔵庫の番をさせるのに飼った猫を、この家の次男だか三男だかが、かわいがっているらしい。ちなみに今回、嫁を迎えるのは長男だ。
その猫が先ごろ子猫を産んだ。なんでも純血種なので特別に相手を選び交尾させて生まれた仔猫は4匹。うち3匹は貰い手も決まっていると言う。
なるほど、血筋を保つのに相手を選ぶのは人間も猫も一緒なのかと、妙なところで感心してしまった。
その残りの1匹、つまりこの家の貯蔵庫番の跡継ぎ猫が、さらわれかけたのだとわかった。

「ミィ」と、それこそ猫の鳴き声のような声をあげて家の中から走ってきたのは、まだ10歳ぐらいの子どもだ。
ボクはしゃがんで子どもと視線を合わせると、手の中の猫を差し出した。
一瞬ためらったのち、子どもはそっと仔猫を受け取った。子どもの小さい両手におさまるほど小さい仔猫だ。
「その方が、助けてくれたのだぞ。礼を言うように」
主人の言葉に子どもは、うん、と頷いて「ありがとうございます」と頭を下げた。
ボクは先輩がよくやるように、ニッコリと表情を作った。相当、頑張ったと思う、我ながら。
「ミィって名前なのかな?」
「そう。生まれてきて、一番最初に『みぃ』って鳴いたから」
「ん、いい名前だね」
子どもははにかんだように笑い、それから慎重に猫を見た。
「大丈夫、怪我をしている様子はない。でも、きっと猫もびっくりしただろうから、今日はお母さんと一緒に静かに寝かしてあげようね〜」
「うん」と子どもは頷き、主人のところに走って戻る。
ボクは立ち上がると、「失礼いたします」と頭を下げた。虎面のアスマさんと鳥面の紅さんも頭を下げる。

「お礼代わりに、せめて夕餉でも」
「いえ」と「アスマさん」が言いかけるのを、主人が制した。
「そなたらが、そうした席を断るのも理解しておるつもりだが、このたびのことは依頼外のこと。本来なら報酬をお出しすべきもの」
「報酬など……これは偶然居合わせた結果ですから」
「そう申すのであれば、せめて感謝の意を示したいという我等の気持ちを汲んでくださるわけにはまいらぬか、ほら」
と主人は、厨房の出きり口に固まっている下働きの者を振り返る。
「あやつらも、礼の気持ちを表したいと思っておるから、こうして控えている」
そこまで言われては、とボクらはまた屋敷の中に戻ることになった。
あのカラスは、もしかしたらボクの同期のヒガタの使役鳥かもと思いながら。

どうやら、この家の主人は忍に興味深々なようで、夕餉の席ではあれこれと忍の生活について質問してきた。
ボクらはソツなく、差し支えのない範囲で応対し、この家に一泊したのだ。
もちろん任務は滞りなく終わった。
「なかなか、カカシさんぶりが板についていたわよ。さすが、といったところね」
と鳥面に突付かれるというオマケつきで。

だが、里に帰ると、もっとビックリするオマケが待ち構えていたのだった。