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 お婿にいった四+カカのお話
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  月読-5話 -キリリク話-
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  月読 後日談


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 ぎむれっと前日譚


   ぎむれっと-40話 -キリリク話
  かっこいいカカシと、
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 ※途中、18禁あり
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2008年12月04日(木)
ぎむれっと――または、ろんぐ・ぐっどばい 38) Side K


「おはようございます」
朝の挨拶の声にオレは目を覚ました。
いつも来るモズの高い声ではなく、大人の声だと認識しながら、けだるい身体を反転させる。
部屋のなかには、障子越しに朝の光が差し込んでいる。

まだチャクラは完全には回復していない。だが、この程度のチャクラ残量で戦闘を続けることもしょっちゅうだ。
そういう意味では、慣れた疲労感と言える。それ以上にすみずみまで満ち足りた充足感に精神が高揚していた。今すぐにでも次の任務に向かえそうなほどハイな自分を自覚し、ひそかに苦笑する。
――は。なんてお手軽なオレ。
そんなにもテンゾウに惚れていたか、と問えば、そんなことにも気づかなかったのか、と応じる自分がいる。

土間との間の、普段は開け放していることの多い引き戸をわずかに開け、テンゾウが顔を出した。
「先輩、長の家に、里からの書状が届いているそうです」
「ん、わかった。今、支度する」
事を終えた後、テンゾウが熱く絞ったタオルで身体の隅々まで清めてくれたので、風呂は使っていないが問題はないだろう。
身体を起こし、オレは正規服を身に纏った。
現金なことに、昨夜、寝る前は熱っぽく疼いていた左目も、今日はなんの違和感もない。
額宛で押さえながら、やれやれとため息をついた。

そういえば。
あの、コピーした技を検証してみる必要があるな。
うまくいけば、とんでもない新術を開発できるかもしれない。
そう簡単な話ではないのはわかっているが、新しい術について考えるときの高揚感というのは、格別だ。
テンゾウと同衾する高揚感ともまた違っていて、やっぱりオレも忍なんだな、と当たり前のことを実感する。
「お待た〜せ」

数分後、長の家につき、過日、通されたのと同じ座敷に通された。
驚いたことに――。
「パックン!」
ちんまりと座布団の上に座っているのは、パックンだ。
なぜ、オレのところに来ず……と問いかける前に、歯をむき出したパックン流の笑顔に気づいた。
――あ、そういうこと。
「……悪かったね」
ボソッと呟くと、パックンは「なんの。耳のいいのは、犬という種の特徴だ。そう急ぐ書状でもないと伝えられておったし夜も遅かったゆえ、ちょいと休んでから届けた」と、ボソッと返して来た。
――あの声、聞かれちゃったか……。
なんだか、親に閨を知られた気分で、ひとりオレは赤面する。
「パックン。ご苦労さまだったな」
そんなオレの内心などおかまになしに、テンゾウが手を伸ばしてパックンの額から鼻筋にかけて指先でくすぐる。パックンもされるがまま目を細めながら尻尾を振る。総じてオレの忍犬たちはテンゾウが好きだ。

「おお、朝からお呼び立てして」
長の声に、オレたちは礼をした。
「パックン殿が届けてくだされた書状によると、本日夜、ヤツらの身柄の引渡しを行うとのことじゃ。ただし、村に入っていただくわけにはいかぬので、前もって決めておった地点まで運ばねばならぬ」
「では、オレと彼とで」
「いや、手の空いている守り番も助成いたす」
「かしこまりました」
「そして、こちらが」
長が二通の書状を差し出す。
片方はテンゾウ、もう片方がオレ宛だ。

「解」
封印を解いて、書状を開く。
隣でテンゾウも、同じ行動をとる。

あの村へは、オレからの報告をもとに正式の報告書を送ったそうだ。
結界は、五代目の判断で、当分あのまま残しておくことにしたという。
そして二日後に、里への帰還が命じられた。
表向きは、抜け忍たちが木の葉の里に拘束されるまでの間、この村にいて不測の事態に備えるように、とあった。
だがほんとうは、オレの回復の時間を見越してのことだろう。身柄を引き取りに来る木の葉の尋問部隊が、よもや途中でヘマをするとは思えない。つまりは、まぁ、骨休めといったところか。
テンゾウを見ると、ボクを見て頷いた。テンゾウの書状も同様の内容なのだろう。
「二日の後、我々はこの村を去ることが決まりました」
オレの言葉に長は頷く。長宛ての書状にも、そのことは書かれているはずだ。
「何もないとは思いますがの。あと二日。よろしくお頼み申します」
「いえ、こちらのほうこそ。お世話になります」
「お体のほうは?」
「おかげさまにて」
「では、ご随意に村を散策されるもよし。何かご不自由があれば、お申し付けくだされ」
「いえ。もう既に過分のお心遣いをいただいております」
ほんとうに、いろいろな意味で、毎日毎日、長自らが食材を届けてくださらなくても……と言いたいところなのだが。
どことなく三代目を思い出させる村長に懐かしさを感じているのも、また事実だった。
「ほんに……子どものころに見た夢が目の前に蘇ったような日々でございました。忍、という方々の真髄を垣間見、感じ入った次第。このとおり、御礼申し上げます」
綺麗な所作で頭をさげる長に、こちらがうろたえる。
「そんな。どうか、お顔を上げてください」
「闘うことを使命とされている方々とは、この村のありようは相容れぬやもしれませぬ。ですが、この村がこうしてひっそりとあり続けることができるのも、あなた様がたのような忍の方々のご助力によるのかもしれぬ、と思うようになりました」
里を抜けた者と正規の忍は、確かに本来、相容れぬ存在だ。だが、オレはこの村が好きだ。だからと言って、抜け忍になろうとは思わない。でもこの村に何かあって、もしオレに出助けできることがあり、それが里の意に反することでないなら、きっと助力を押しまないと思う。
「私はこの村に生まれ育ち、長の命を受け申したが、もし生まれ変わることがあれば木の葉の里に生まれ変わってみたいと思いまする。もっとも、落ちこぼれでしょうがの」
笑う長に、オレも笑みを返す。
「ご存知ですか? 木の葉の里では、落ちこぼれほど素晴らしい忍になるのです」
「おや、では、合格、ということですか」
ははは、と笑い声が座敷に響く。パックンも歯をむき出して、シッポをパタパタやっていた。
「里に戻られましたら、火影さまによろしくお伝えくださいまし。あの方のご判断がなければ、この村は私の代で滅んでいたやもしれませぬ。お救いくださって、感謝していると」
「かしこまりました。必ず」
そして、長はテンゾウに向き直った。
「テンゾウ殿。いろいろ気苦労の多いお勤めであったかと思いますが、ありがとうございました」
「いえ、私も多く、学ばせていただきました」
相変わらず、ソツのないヤツだ。対人関係においては、オレより優秀だと常々思っているが、今回も再確認した。
「これは内密のことでございますが、私の一存でお伝えいたしたいと存じます」
「はい」
「モズが、この村の次期村長となります」
「え?」
思わずオレも内心で「え?」と言っていた。
「先日、その徴が現れました」
「徴……ですか」
「現村長が次の村長を指名する、と伝えられておりますが、それは違うのでございます。形式上、そうなっているだけのこと。村長は、この村長の家の、長だけが入ることのできる間に祭られている鷺の像が使命するのでございまする」
「あ、では、鷺が降り立つというのは」
「はい。真にございまする」

へえ、とオレは長を見つめる。
なんらかのカラクリはあるのかもしれないが、それがこの村を存続させている要である以上、カラクリを解くことそのものがタブーなのだろう。

「ですが、モズはまだ子ども。あと、少なく見積もっても15年ほどは、私が勤めなくてはならないようで、ほんに、難儀なことでございます」
ここで、ちょいと悪戯心が疼く。
「では、次の長が決まらぬうち、あるいは、次の長が未熟な子どものうちに何かあったら?」
隣でテンゾウがにらんでいる。ぶしつけだと怒っているのだろうが、すまん、オレはテンゾウほど、気配りのひとじゃないんだよ。
「次の長が決まらぬうちには、現村長には、何も起こりませぬ。次の長がまだ子どもだったとしたら、知恵を授ける者が必ず身近に現れまする」
「なるほど」
それが崩れたら、すなわちこの村の崩壊。長もそれを知っているからこそ、今回、異例のこととして木の葉の里に任務を依頼したのだろう。
「モズはテンゾウ殿に心酔しております。そして、修行を見ていただくにつれ、はたけ様に畏敬の念を抱いております。どうか、この2日、短い時間ではございますが、モズに忍の心得をご伝授いただきとう存じます。それが、きっとこの村の未来を救い、木の葉の里の未来にも益成すものと信じます」
テンゾウはオレを見た。軽く頷いてみせると、長に向き直る。
「かしこまりました」
綺麗な所作で頭を下げるテンゾウに、オレもあわてて倣った。