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 お婿にいった四+カカのお話
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  月読-5話 -キリリク話-
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  月読 後日談


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 ぎむれっと前日譚


   ぎむれっと-40話 -キリリク話
  かっこいいカカシと、
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 ※途中、18禁あり
  プロローグ  本編  エピローグ



  La recommandation
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2008年10月10日(金)
ぎむれっと――または、ろんぐ・ぐっどばい 24) Side K


3人は別々の牢に入れられているらしく、それぞれに強力な結界が張られていて中は見えない。
「結界のなかではチャクラを練ることができません」
長の家の使用人――おそらく警備も兼ねた忍だろう――が、説明してくれる。
「こちらへ」
長がテンゾウとオレを振り返り、使用人に頷く。
「解!」
使用人と四方の守り番の長によって、結界が解かれた。

両手を後ろ手に縛られ、足かせをはめられた男がゆっくりと顔をあげる。
格子越しに自分を見る男たちに、順繰り視線を移した。
オレと目が会うと、なるほど、とでも言うかのように小さく頷いている。
隣のテンゾウに視線が移り、ふっと皮肉めいた笑みが口元に浮かぶ。
ひとわたり見回すと、男は目を伏せた。一言も言葉を発しないのは、腹を括っているからだろう。
あるいは、ここを木の葉の里だとでも思っているのかもしれない。
ハギはもちろん、4人の守り番の長も村長も、そしてテンゾウもオレも、今は額宛をつけていない。
だが、こいつらと遭遇したとき、オレは木の葉の額宛をしていたから、オレが木の葉の忍だということはわかっているはずだ。

「ハギ」
長の声に、ハギが一歩、前に出た。
男は下を向いたままだ。
ハギは格子の前まで進み、膝を突いた。
「とうさん」
それでも男は下を向いている。
「お久しぶりです。ハギです」
わずかに男のチャクラが乱れた。下を向いたままだが、男の激しい葛藤が伝わってきた。
「また、お会いできるとは思っていませんでした」
男がゆっくりと顔をあげる。じっとハギを見つめる目が、やがて見開かれ、唇が戦いた。
「お懐かしゅうございます」
ハギ……男の唇が、そう動いた。
立ち上がろうとして、足かせに阻まれ、男がうろたえる。
ハギが、格子を掴んだ。肩が震え、嗚咽がこぼれる。
「なぜ……このようなことを」
絞りだすようなハギの言葉に、男は呆然としていた。
「長、お願いでございます。しばし、父と二人」
「ハギ!」
東の守り番の長にさえぎられ、ハギはこちらに向き直った。
「お願いでございます」
ガバと両手を突き、地に額をこすりつける。
「よかろう」
守り番の長たちがいっせいに長を見た。
長自ら、牢の鍵を外し戸を開くのに、ハギはひれ伏したまま「ありがとうございます」と声を震わせた。
ハギが這うようにして牢に入ると、使用人と4人の守り番の長たちは、また結界を張った。

「よろしいのですか?」
「我らの目的は制裁ではない。因縁を解くことにあるゆえ、ハギを呼んだ。これであの男の執着も解けよう」
それより、と長はオレを見た。
「木の葉の方には、無理をお願いしたのだ。早く、われらのすべきことを成さねばなるまい」
使用人と守り番の長たちは、頷き合った。
5人が印を結ぶと、残り2つの牢のなかが見渡せるようになった。
だが、向こうからはこちらが見えないらしい。
男たちはいらだった様子で四方に視線を送り、動こうとして適わぬことに舌打ちしている。
「仲間が何人いるのか、そのなかに時わたりの術を使う者が何人いるのかを確かめねばならぬ」
長はそう言ってオレを見、その視線をテンゾウに移した。
「尋問を、トキに頼もうと思っておる。そして木の葉の方とわたしが立会いとなる」
村長の言葉に、5人は沈黙する。納得はしていないのだろうが、逆らえない。
「わかりました」
一人の答えが合図となり、5人が印を結んだ。
長とテンゾウ、そしてオレだけをなかに残した形で、結界が再び閉じた。

「これで、ここは閉じた空間となり申した。私が解かぬ限り、我らの声は外にも、そしてあやつらにも届かぬ。このような土間ですが、立ち話もなんなので、お座りにならぬか」
そう断ってから長は、牢の格子の前に腰をおろした。テンゾウとオレも、事態が飲み込めないまま、長にならった。
「まずは、トキ。いや、木の葉の暗部に所属される、通称テンゾウ殿。任務を、よくぞお受けくださった。感謝いたします」
テンゾウは無言だった。もしかしたら、内心では「うわぁ、驚いた」とでも言っているかもしれないが、それを表に出すようなヤツではない。オレも、もちろんびっくりしていたがそれを表に出すようなペーペーではない。
「こたびのこと、私の一存で、木の葉の里に依頼いたしました。敵……と思われる者たちの力量を鑑みるに、わが村の人材では手に余るとの判断の末。ですが、こやつらが現れぬ可能性もあったので、その場合はあなた様の命はただの内偵、ということになるはずでございました」
テンゾウはほんの少しだけ目を見開き、それから頷いた。
「みな、それなりに修行も積み、鍛錬もしてはいるものの、戦闘の経験など皆無という者も多い村でございまする。今回のように戦慣れした忍相手では、どれほどの力を発揮できることか……」
「僭越ながら、長の仰せの通りかと存じます」
テンゾウは、黙礼しつつ応えた。

「これは、賭け、でした」
「賭け、ですか」
オレの問いかけに長は、わずかに笑みを浮かべた。
「予言どおりなら、この夏から秋のいつの日か、因縁を持つ者たちが過去から現れる。村の古い記録によれば、何度かそのような予言の日がございます、が、こたびのみ『因縁を断ち切らんとする者』が彼らを追って現れる、となっておりまして、な」
「つまり、この機を逃せば、因縁を断ち切ることは難しい、と?」
はい、と長は頷いた。
「でも『因縁を断ち切らんとする者』が私、つまり木の葉の忍であるとはわからなかったはずなのに、援軍を木の葉に依頼したのですか?」
オレはテンゾウを見た。内心で何を思っているにせよ、生真面目な顔はほとんど表情を変えない。だが、彼も十分驚いていることが、付き合いの長いオレにはわかる。
ほんとうに何も聞かされていなかったようだ。

「夢……を。夢を見たのです」
長はオレとテンゾウを見ると、また少し笑みを浮かべた。
「私の知らない忍の方たちでした。時の狭間で、一瞬、その方たちが邂逅するのを、私は鳥になって上空から見ているのです」
敵の罠にかかって最初に時空を越えたときのことを思い出す。まさか、あの時のことなのか?
「その夢を見たのは、まだ子どものころのことでした、と申し上げたら、笑われるでしょうかの」
「では、まだ村長になられる前……」
「自分がこのような立場に立つなどとは思いもよらなかったころのこと」
オレはなんとなくテンゾウを見た。と、やはり、何気なくといった態でオレを見たテンゾウと目が合う。
この長が子どものころと言えば、オレたちはまだ生まれていない。
では、違うのか。

「紅葉したもみじの中に立つ、お一人。もみじがこの村の東の結界のあたりであることはすぐにわかりもうした。そして、その方が突然、振り返る。その側を、もう一人の方が通り過ぎてゆかれる。もう一人の方は、もみじの中の方に気づき手を伸ばすものの、もみじの中の方には、もう一人の方の姿は見えなかったようでございましたな」
うっそー、と言いたい。いや、内心では言っていた。
それは、まさしく、あの瞬間のことではないか。恐る恐るテンゾウを伺うと、テンゾウも奇妙な表情をしてオレを見ていた。何か、覚えがあるのだろう。
「そのときの、胸のうちに満ちてくる切ない気持ちや美しいもみじとともに、その夢はずっと記憶に残っておりました。その方たちの一人は木の葉の額宛をつけ、もうお一人は抜け忍の証の額宛のようなものをつけていらっしゃることも」
そう言って、長はオレたちを見て、今度ははっきりと微笑んだ。
「あなたさま方のことでございます。そうわかったのは、つい先日のことでしたが」