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 お婿にいった四+カカのお話
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 ぎむれっと前日譚


   ぎむれっと-40話 -キリリク話
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2008年07月03日(木)
ぎむれっと――または、ろんぐ・ぐっどばい 21) Side T


「ハギ」
ボクの声に、格子の前の彼が振り返り、のろのろと身体を起こす。
「トキ……」
葛藤の末、表情をなくしたような顔に、少しずつ血の気が指してきた。
「トキ、これは、どういうことだ?」
ハギの問いかけはボクに向けられていたが、ボクにも答えようがない。仕方なく口をつぐんでいると、ハギの視線がゆっくりと移動した。
「長……これは、どういうことですか?」
「その者を、お主は知っている、そうだな」
長は、いつもと変わらぬ声と口調で、ハギに尋ねた。
「はい。私の記憶に間違いがなければ、これは……」
ハギの視線は長から、再び格子の向こうへ移動する。
「ちち……です」

ちち……その音が「父」だとわかるまでに、ボクは少し時間を要した。
「ですが、長」
ハギが言葉を継ぐ。
「別れたころ、つまり40年ほど前と姿が同じです。自分よりもはるかに若く見える」
確かに横たわる者は若々しく、ハギは誰が見ても、それより年上にしか見えない。
「そんなことは、ありえません。ですからあれは、父の血縁のだれかだと思われますが……」
長はゆっくりと頷いた。
「あれは、お主が言ったとおり、お主の父だ」
「ですが!」
「ああ、わかっておる。お主の言いたいことはわかっておる。だが、お主の父は、お主と別れて後、1年と数ヶ月ほど、つまり今を基準にすれば40年ほども前の時間を生きておる」
は? とハギが怪訝そうな声をあげた。

そういうことだったか。
ようやく、昨日の長の言葉が腑に落ちる。

「お主とお主の母と別れて後、お主の父は、とある男たちに捕まった。いや、あるいは追い忍との戦闘中に助けられたのかも知れぬ。そのまま時空を行き来する術によって、さまざまな時代に身を置くようになった」
「で、では……あれは、あの父は、母や私とはぐれてから2年とたっていないと?」
「ああ」
ハギは再び格子を掴んだ。
「そんなことが……」
あるのだろうか、と呟くようなハギの声が聞こえた。

「木の葉の方は、それを調査されておるのだ」
長の言葉に、ハギが振り返り、ボクを見た。
「トキ、おまえ……」
「あ、いえ、それはオレです。何分、無傷の額宛をつけるのがはばかられたもので」
横から、カカシ先輩が口を添える。ハギはようやくそこにもう一人いたことに気づいたという顔で、先輩を見た。
「ああ。長から触れの出ていた方……ですか」
頷いてから、またボクを見る。
「トキのことを……里に報告されるのですか?」
「いえ。私の任務はあくまでも、彼ら」
と先輩は格子の向こうに視線をやった。
「に関わる調査です。調査の途中、たまたま知った事柄を、一々報告する義務はありません。ただし、里の危機に関わることについては、その限りではありませんが……」
「では」
「ハギ。やめぬか。それは、おぬしが心配することではない」
長の言葉にハギが、口をつぐんだ。
「われわれは、この因縁を断ち切らねばならぬ。そのためには、この方も必要。そして、おぬしもまた必要なのだ」
「わたしが?」
「そう。先々代の長が封印した道を再び開いたのは、おぬしという息子を思う、あの男の執着があったからこそ。だから、それを断ち切らねば、たとえ封じたとしてもまた道は開いてしまう」
なぜか、先輩が「なるほど」と小さく声をあげた。
「父は……父は、どうなるのですか」
「それを決めるのは、お主の父自身」

守り番の交代時間が近づいているボクは、いつ退席しようかと機会をうかがっていたのだが、ここに来て、この顛末を見届けないことには、己の本来の任務が果たせないのでは、と思うに至った。
しかし、本来の任務については他言無用、だれも知らない。
どうしたものか、とあれこれ考えていると、長が
「とりあえず、この者たちが目を覚ますのは、夜になろう。ハギも一度、家に帰り気持ちを静めるがよい」
と言った。
「木の葉の方も、また夜に」
「承知いたしました」
「トキは、そろそろ交代の時間かの?」
「はい。失礼いたします」
村ではあまり使わない瞬身の術を使い、ボクは北の結界に飛び、守り番を交代した。
なぜ、ボクがあそこに立ち会うことを許されたのかを疑問に思ったのは、それからだった。
先輩という部外者のお守り役としてだったのか、村長には別の意図があったのか。

この前、ここに立ってから、まだ1日と半分しか過ぎていない。
しかし、ボクはずっと会えなかった先輩と再会し、長と会見し、そして先輩を……。
やっと自覚したばかりの恋心を、そのままぶつけて思いを遂げた。
先輩は抵抗しなかった。翌日も、機嫌が悪いようではなかった。
あれは……受け入れてくれた、ということなのだろうか?

大好きだよ、と囁く先輩の声は、耳ではなくむしろ、ボクの身体の隅々に行き渡ったかのようだった。
そのままでいい、という先輩の言葉はなんだったのだろう?
確かにあの言葉を聞いた途端、凝り固まっていた何かがほぐれたような感じがあったのだが。

大好き……。

あの行為の後、囁かれた言葉にボクは期待してしまう。
まるで、先輩もボクをずっと思っていてくれたかのような、そんな雰囲気だった。

確かに、暗部にいたときからずっと、目をかけてもらった。
いろいろ教えてもらったし、何よりボクに欠けていた人間関係の築き方を、教えてくれた。
先輩なりの付き合い方でボクを振り回してくれるという、一種、スパルタ教育ではあったが、あれがあったからこそ、今のボクがある。
ターゲット待機中に、暑いからとアイスを買いに生かされたりとか、長期任務から戻った途端に遊郭に呼び出しを食らって適忍の襲撃をかわす楯にされたりとか……。
思い出せば思い出すほど、理不尽にこき使われた、のは確かなのだが。
それでも、ボクはそれが嫌ではなかった。そうやって当てにされるのが、嬉しかった。

きっと、ボクはずっと先輩が好きだったのだ。
任務で組むことが多かったから同胞意識だと勘違いしていただけで、ほんとうはずっとずっと、先輩の「特別」になりたかったのだ。
昨日の先輩の様子では、先輩もボクの特別でいることが嫌ではないと思えた。

……そうだったらいいのに。

ボクは木々の葉の間から、中天に上った太陽を見上げる。
常緑樹の葉を透かして、眩しい晩秋の陽が煌く。

先輩。
任務を終えて、早く、里に戻りたいです。
里に帰って、先輩と飲みに行ったり、また一緒の任務に就いたり、そんな日常を送りたいです。

そのためにも、まずは、この里での任務を完了すること。
ボクは夜に向かって、気を引き締めた。