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 お婿にいった四+カカのお話
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2007年12月23日(日)
ぎむれっと−または、ろんぐぐっどばい 7) SideT


――!

名を呼ばれた気がして振り返った。
しかし目前に広がるのは、紅葉した木々とすでに散って地を埋める落ち葉だけが織り成す世界だ。
あまり近づいては東の守り番に気づかれてしまうので、ボクは気配を殺し、距離をとって老木をみやる。
もっとも、守り番は主に結界の外を警戒する。
結界内、つまり村のほうにいるボクにはたとえ気づいていても、放っておくだろう。

村を覆う結界にはなんの問題もない。
それは、ボクごときが心配しなくてもいいことだ。
ただ、どうしても気になったのだ。モズの言った「東が変」の言葉が、ひっかかった。

確かに、結界札を貼られている木が朽ち果てたら、それは大事だ。
だが、モズが示唆したのは、そういうことだったのだろうか?
果たしてモズは、老木が病んでいることを告げたかったのか、その結果、結界が危くなることを告げたかったのか。
あるいは……病んだ老木がもたらそうとしていた、まったく別の“何か”を感知していたのか。

だが、いくら目を凝らしても、気配を探っても、老木の周辺に異変は感じられない。

こんなとき。
あのひとがいたら。
彼の天眼があれば、あるいは.

「あのひと? カカシ先輩?」
我知らず呟いていた。

確かに彼の写輪眼があれば、この老木の周辺になんらかの異変があるのなら、見切ることができるだろう。
どうしてこんなときに、唐突にそんなことを思うのか。
助力を仰ぐことなどできないのは、明らかなのに。
いや、自分でもわかっている。
先ほど、名を呼ばれたような気がしたとき。
あの声は、間違いなくカカシ先輩の声だった。
たとえ空耳だったとしても、ボクはあの声を先輩の声として感知した。
すぐ近くにいるかのように、思えた。

彼が暗部を離れてから、もうずいぶんたつ。
なぜ今頃になって、こんなふうに思い出したりするのだろう。
最初に配属されたのは彼の隊ではなかったが、ボクを一から鍛え上げてくれたのは彼だった。
戦果をあげているときは追い風となり、窮地に陥ったときは光明となり、常に部下たるボクらを前へ前へと突き進ませてくれた。
だから、思い出すのだろうか……。
彼だったら、この事態をどう打開するか。
小隊を任されるようになったころ、ボクはよくそうやって考えた。
そうすると、不思議と道が拓ける、そんな経験を何度もした。

いずれにせよ、ここにかの先輩はいない。
望んでも得られない助成に気を逸らせたりせず、ボクはボクのやれることをやらなくては。
ボクは歩を進めた。東の守り番が、振り返る。
「おう、トキか」
「はい。紅葉に見惚れて歩いていたら、ここに」
老年に近い彼、ハギは白くなり始めた髪を束髪に結っている。
彼自身は抜け忍ではなく、幼年のころ母親とこの村に辿りついたと言う。
父は、母とハギを逃がすため追っ手の囮となったそうだ。生死はわからないが、たぶん死んでいるだろうとハギは言う。
「確かに、綺麗に紅葉している」
目を細めて木々をみやった。
「ずっと、ここに暮らしていると当たり前の景色になってしまうんだな」
「この木が、もし朽ちてしまったら」
ボクは枝に立つハギを見上げ、木の幹にそっと手を押し当てた。
ざらついた木肌の奥に、命が息づいているのだろう。
「結界は、どうなってしまうのですか?」
「おそらく……朽ちる前に、村長が別の木を選ばれるだろう」
だが、見渡した周囲に、この木ほど見事なものは見つからない。
「若い木が選ばれる可能性も、あるさ」
ボクの視線からボクの思考を探ったのだろう、ハギが言う。
「年経りた木だけが神木となるわけではない、ということですか」
ハギはボクを見下ろし、はは、と笑った。
「若いくせに、面白いことを言うな、おまえは。そうだな。まぁ、神木とは違うが、こうやって人々の意識が注がれることで、神性が育つこともある」
「人々の意識、ですか」
ボクは押し当てたままの掌にチャクラを込めた。
ボクのこのチャクラを感知して、この木は何か答えてくれるだろうか?
しずかに、問いかけるように……。
ふわりとボクの意識の底で、うごめくものがあった。
チャクラに呼応して、ボクの意識のそこで何かが動こうとしている、そんな感じだ。
どこか懐かしい感覚だが、これはボクが望んでいた結果ではない。

目を開くと、ハギが枝にかがみ込んでいた。
「どうだ? 何かしゃべってくれたか?」
ボクは首を振る。
「いえ。全然……です」
そうか、と呟くとハギは、コキと首を鳴らした。
「俺はもう何十年も、この東の守り番を務めている。最近、自分の老いを感じることも多い。だからかもしれないが」
そう言って、言葉を区切った。何かをボクに告げようとして、逡巡している、そんな雰囲気だ。
ボクはただ、ハギの次の言葉を待った。
「この木は、確かにそう長くはないのかもしれない。とは言っても、ひとよりよほど長生きするものだから、まだ何十年かは大丈夫だろう。そうではなく」
また、ハギがためらう。
「ここらあたりの気配が、わずかに変わっているように感じるんだ」
「気配が? その話は」
ボクの言葉半ばで、ハギは頷いた。
「長には報告してある」
「ほかの守り番は?」
「長に口止めされているので話していない。ただ、さりげなく聞いてみた感じでは、東のほかの守り番は、だれも気づいていない」
「なぜ、ボクに」
「トキには機会を見つけて話すように、と、長から言われた」
シン、と一瞬、空気が張り詰める。
ボクが、警戒したからだ。
「そう尖るな。長の真意は、俺にもわからん。だが、俺もトキなら話してもわかってくれそうだ、とは思ったんだ」
「ボクなら?」
「ああ。自分でもなぜそう思うのか説明はできない。でも、言葉で上手く説明できなくても大切なこと、というのはあるだろう?」
ボクは警戒を解く。忍として身についた習性ではあるが、悲しいことかもしれない。
だからこそ、この村に逃げ込んでくる忍がいる……身についた悲しい習性から逃れようとして。
「気配が違うというのは、どんな感じなんでしょう」
モズは何を感じたのだろうと思いながら、半ば自問するようにボクは言葉を発していた。
「そうだなぁ。強いて言えば……開けた感じ……とでも言えばいいか」
「開けた?」
「別に以前が閉じていた、というわけではないんだ。だから、強いて言えば……なんだが」
「その……開けて感じ、というのは一定した感覚でしょうか?」
今度は、明確な意図をもって質問した。
「一定した?」
ハギは首を傾げた。
そして、かがんでいた姿勢を延ばし、周囲に視線を送る。
「考えたこともなかったが……確かに、一定した感覚ではない、な」
己に確かめるようなハギの言葉に、ボクはパズルのピースがカチリとはまったのを感じた。
とはいえ、まだ、一部。
全体像は見えない。
「また、話す機会をくださいますか?」
「ああ。いつでもいいぞ。たまには、家に遊びに来い。別に、俺たちは上司部下といった上下関係にあるわけでもないし、そういった組織に属しているわけではないんだ。ゲンブもそういうことを気にする男じゃない」
はい、と答えて、ボクは村への道を辿った。