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 お婿にいった四+カカのお話
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  恋女   後顧   おまけ
  ストーカー被害に合うテンゾウと
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  九夜十日
  イタチ里抜けのとき

  百年の恵み
  長期任務の小隊長を命じられるテン
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  初めての遠距離恋愛なテンカカ
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   香る珈琲、そして恋 -キリリク話-
 四代目とカカシの絆を知って、
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 【2部】 ぶらっく・るしあん-4話
 【3部】 ぶれいぶ・ぶる7話
 【Epilogue】 そして、恋

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  春霞-4話
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4話
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  久しぶりのカカシとの任務
  聖牛の酒-3話
  波の国任務の少しあと
  てぃままん-3話
  波の国と中忍試験の間

  月読-5話 -キリリク話-
 月読の術に倒れたカカシを心配しつつ、
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  月読 後日談


  テキーラサンライズ−19話
 ぎむれっと前日譚


   ぎむれっと-40話 -キリリク話
  かっこいいカカシと、
  惚れ直すテンゾウ
 ※途中、18禁あり
  プロローグ  本編  エピローグ



  La recommandation
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-ヤマカカな話-

  再会-Reunion-  第二部





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2007年10月28日(日)
てぃままん 3 完結


「7班の様子はどうですか?」
ようやく互いの息も整い、熱も引いてきた頃、テンゾウに尋ねられた。
「……相変らずよ〜」
答えてカカシは寝返りを打ち、腹ばいになると先ほど飲み残したビールに手を伸ばす。
「ぬるくなってるでしょう?」
「ん、いいの」
喉を鳴らしてぬるい液体を嚥下する。
まるで己の苦い思いを飲み下しているようだとカカシは思う。
「まったくあいつら、任務をなんだと思ってるんだか」
どことなく甘いテンゾウの体臭が心地よくて、つい気が緩んでしまうのか、飲み下しきれなかった愚痴がこぼれた。
「Dランク任務では、物足りないんでしょう?」
「やりがいがないとか手ごたえがほしいとか、いろいろ言ってるけど、要は、刺激がほしいってことでしょ」
下忍になるや否や前線に送り込まれた二人には、今の平和な時代の下忍たちの不満や愚痴がわかる反面、苦笑せずにはいられない。
「ま、近いうちにご希望どおり、刺激的な経験をすることになるから」
空になった缶を枕元に置くと、カカシは仰向けに転がった。

「近いうち?」
天井を睨んでいると、隣でテンゾウが呟くのが聞こえた。
「……中忍……試験、ですか?」
さすが、オレの後輩、読みが的確、と思いながら、カカシは「そ」と、あっさり答える。
「まさか」
「そ。その、まさか」
「そんなアカデミーを卒業したばかりの……」
「要件は満たしているよ」
本気なんですか? と問いたげな気配だけが伝わってきた。
本気ですよ、とカカシはほくそえむ。
「高いランクの任務を受けたければ、依頼されるだけの実力を示しなさい、ってこと」
いくら言っても理屈ではねじ伏せることができない、それは仕方がない。ガキとはそうしたものだ。
ならば、実地に経験しろ、と、カカシは思う。
「案外、いいところまでいくんじゃないか、と読んでるんだけどね」
「そこまで、買ってますか」
「まあね」
つい照れたような笑みがこぼれてしまう。
おそらくその意味を、テンゾウはわかってしまうだろう。
どれだけカカシが部下を信頼し、慈しんでいるか。

果たして、テンゾウはほんの少し7班の3人に嫉妬していた。
このひとが上忍師につく、ということがどれほどの意味をもっているのか。彼らが知るのは、きっともっと大人になってからだ。
今は何も知らず、ギャンギャン言っている。まったく子どもというものは……。
「でも、一次試験はともかく、二次試験は生き死にが付きまといますよ」
「だからこそ、なんじゃない」
とカカシはテンゾウの懸念を一蹴した。

中忍試験の二次試験で命を落とした、あるいは命はとりとめたが忍としては再起不能になったという者は、決して少なくない。そして、それを承知の上で、本人たちも試験に臨む。
だが、いくら要件を満たしていると言っても、今年アカデミーを卒業したばかりの者たちを推薦し、もし彼らに何かあったら。まず推薦した上忍師が、非難される。
それ以前に、カカシ自身がどれほどつらい思いをするか。
「ま、見ていてよ」
腹を括ったのが見て取れるカカシの口調に、テンゾウは「楽しみにしています」としか答えられなかった。
「もっとも、ちゃんと試験を受けられるかどうかも、あいつらにかかってるんだけどね」
くすくすと楽しそうに笑うカカシに、テンゾウはため息をついた。
このひとは、こういうひとだった。
上忍師になっても、変わらない。

――とすると。
と、テンゾウは首を傾げる。
カカシの不安は、部下の行く末とは別のところにあるのだろうか。

やはり何か……。
考えを巡らせようとして、やめる。
もしカカシの勘が当たったら、考えてどうにかなるようなものでもないのだろう。
テンゾウは、半身を起こしてカカシを覗き込んだ。
なに? とでも言うように目を細めたカカシを抱きしめる。
応えるようにカカシの腕がテンゾウの背を抱き、緩く下肢が開いた。
まだ熱を残した襞を柔らかく蹂躙しながら、のたうち捩れるカカシの身体をしっかりと捕まえる。

――ボクは、あなたを残して逝ったりしませんから。

言葉にはしないテンゾウの誓いは、実際には叶わないかもしれない願いでもある。
だから、祈る。



「あ〜、のど渇いた」
散々、喘いだ照れ隠しにか、カカシがあてつけがましく言う。
「ああ、そうだ」
テンゾウは立ち上がって、冷蔵庫を開いた。
遠征から戻った仲間から、譲り受けた瓶の封を切り、中身をグラスに注ぐ。

「はい、どうぞ。冷えてます」
暗紫色のあわ立つ液体をたたえたグラスにカカシの手が伸びる。
「カシスのビール?」
匂いだけであてて、カカシが口をつけた。
「甘いですか?」
「ん、でも、おいしい」

目にいいんだそうですよ、という言葉は言わないでおく。
こんなことは気休めにしか過ぎないのだから。
ひとり孤独な道を究めようとするカカシを、見ているしか術のない恋人の自己満足にしか過ぎないのだから。

「そういえば、さ」
ひと息で空になったグラスを弄びながら、カカシが問う。
「テンゾウは、最初、初代さまの技って、どうやって覚えたの?」
言ってから、「今さらな質問で悪いんだけどね」とカカシが笑う。
問われれば、いままでだって答えていただろう。ただ、問われなかっただけで。
いや、そういうやりとりを忍同士は普通、しないものだ。
どうやって術をものにしたか、というのは、その忍の存在理由にも関わってくる機密事項とも言えるからだ。
なかには血継限界とまでは言わずとも、その一家にだけ伝わる秘術などもある。
実際、今年のルーキーにも、そうした家の息女が複数いる。
だから、いま、このタイミングでカカシが尋ねてきたというのは、明らかにサスケを意識してのことだろう。
いかにして、サスケに己が術を伝えるか、カカシはそれを考えているのだろう。

「ボクの場合は……半ば自発的に生じてきたんです」
発作を起こして入院してしばらくしたころ。
テンゾウ自身の意志とはまったく別の次元で、チャクラが動いた。
制御できないそれは、ただの暴走でしかなく、テンゾウは一時、チャクラそのものを抑制する術を施された。
「自分の意志で繰れるようにするために、古い文献を当たりました。あとは、初代さまの術を実際に見たことのある……三代目や綱手さまから話を聞きました」
「ああ、そうか、あのころ綱手さま、里に戻っていたんだっけ? 少しの間」
――そう、ボクの治療のために。三代目が、賭博の負債を支払って綱手さまを呼び戻した。
それも、私財を投げ打ったのだとテンゾウが知ったのは、ずっとあとになってからのことだ。
「プロフェッサーと呼ばれた三代目がいたのも、幸いしたんだろうね」
そうか……呟きながら、カカシは難しい顔をした。
うちは一族の術に関する資料は、アカデミーの書庫にはほとんど収められていない。
おそらくうちは一族の土地のどこかに、隠されているのだろう。
文献がなければ、いかな三代目といえども、手を貸すことは出来ない。

そうやって、いつも部下のことばかり気にするカカシを、テンゾウは見つめる。
かつては自分がその位置にいたこともあるのだろうが、今はもう、カカシを煩わせることはない。
そんな自分が誇らしくもあり、少し寂しくもある。

「ビール、お変わりいかがですか?」
ん? とカカシはテンゾウを見た。
「今はいい」
「そうですか」と半ば、失望しながらテンゾウは答える。

「カシスやブルーベリーに含まれるアントシアニンというポリフェノールの効果は、摂取してから4時間後から発現し24時間後に消失するそうだから、一度にたくさんとるよりは、毎日、摂取したほうがいいらしいね〜」
ひとを食ったような口調に、テンゾウは「うわ!」と内心で声をあげた。
気づいていたんですか。
「だから、明日、また飲むよ。それよりさ〜」
「はい」
「生のブルーベリーが食べたいなぁ」
「はあ、生の……」
木の葉の里では、なかなか手に入らないうえ、その分高価な果物の名を告げられて、テンゾウは困惑する。
これは、いやがらせなのだろうか?
それとも、カカシ特有の甘えという名のわがままなのだろうか?
それとも……ただの天然?

何年付き合っても、やっぱり、このひとはつかみ所がない、とテンゾウはため息をついた。
確かなのは、何年付き合っても頭が上がらないということだけだ。


<了>


ティママン(カシスビール)
オーク製の樽で2年間ほど寝かされた後、ようやく市場に出されるビールは、果実酒のような味わい。ビールというよりはワインを思わせる。